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1843年に発表された、エドガー・アラン・ポーの短編”黒猫”を基に製作された作品。 建築家に妻子を連れ去られた精神科医の復讐を描く、原案、監督エドガー・G・ウルマー、主演ボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ、デヴィッド・マナーズ、ジャクリーン・ウェルズ他共演のホラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:エドガー・G・ウルマー
製作
カール・レムリJr.
E・M・アッシャー
原作:エドガー・アラン・ポー”黒猫”
原案
エドガー・G・ウルマー
ピーター・ルリック
脚本:ピーター・ルリック
撮影:ジョン・J・メスコール
編集:レイ・カーティス
音楽:ハインツ・ロームヘルド
出演
ヒャルマール・ペルツィヒ:ボリス・カーロフ
ヴィトゥス・ヴェルデガスト博士:ベラ・ルゴシ
ピーター・アリソン:デヴィッド・マナーズ
ジョーン・アリソン:ジャクリーン・ウェルズ
カレン・ペルツィヒ:ルシール・ランド
ペルツィヒの使用人:エゴン・ブレッチャー
タマル:ハリー・コーディング
巡査部長:ヘンリー・アルメッタ
警部補:アルバート・コンティ
ホテル・ハンガリアのバス運転手:ジョージ・デイヴィス(クレジットなし)
ペルツィヒのメイド:アンナ・ダンカン(クレジットなし)
オルガンを演奏するカルト信者:ジョン・キャラダイン(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1934年製作 66分
公開
北米:1934年5月7日
日本:1940年6月22日
製作費 $95,750
■ ストーリー ■
ハンガリー。
新婚旅行中のアメリカ人ミステリー作家ピーター・アリソン(デヴィッド・マナーズ)と妻ジョーン(ジャクリーン・ウェルズ)は、オリエント急行でヴィシェグラードに向かう。
精神科医ヴィトゥス・ヴェルデガスト博士(ベラ・ルゴシ)は、手違いで、ピーターとジェーンの個室に乗ることになる。
ピーターとジョーンは、ヴィシェグラードで降りるまでヴェルデガストと過ごすことになり、彼に挨拶する。
ヴェルデガストは、旧友に会いに行くことをピーターとジョーンに話す。
ジェーンは眠ってしまい、ピーターは、ヴェルデガストが、18年前に第一次大戦に従軍して以来、妻に会っていないことと、15年もの間、シベリアの捕虜収容所に抑留され、何とか生還したことを知る。
その後、雨の中、列車を降りたピーター、ジョーン、ヴェルデガスト、彼の召使いタマル(ハリー・コーディング)は、小型バスに乗り換える。
ヴェルデガストが向かおうとしていたのは、オーストリア人建築家ヒャルマール・ペルツィヒ(ボリス・カーロフ)がマルモルス砦の廃墟の上に建てた屋敷だった。
その場に近づくと、バスの運転手(ジョージ・デイヴィス)が悪路で事故を起こす。
バスは横転して運転手は亡くなり、ジョーンは負傷する。
無事だったピーターらは、ジョーンをペルツィヒの家まで運ぶ。
ジョーンの手当てを終えたヴェルデガストは、現れたペルツィヒと2人だけで話をする。
ヴェルデガストは、多くの仲間を死に追いやり、自分を収容所に送り、妻カレンと娘を連れ去ったペルツィヒに復讐するために会いに来たのだった・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1843年に発表された、エドガー・アラン・ポーの短編”黒猫”を基に製作された作品。
セット・デザインなどを手がけ、1930年代から監督となったエドガー・G・ウルマーが原案を兼ねて監督し、主演はボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ、デヴィッド・マナーズ、ジャクリーン・ウェルズなどが共演した作品。
建築家に妻子を連れ去られた精神科医の復讐を描くホラー。
公開当時の評価は低かったものの、その後次第に評価は高まり、ユニバーサル・モンスターズの傑作と言われるようになった作品。
それぞれの個性が光る、主人公2人の雰囲気ある演技、未来的なセットデザイン、神秘的な映像など完成度の高い作品として見応え十分だ。
作品全体で流れるハインツ・ロームヘルドの不気味な音楽が印象に残る。
仲間の多くを死に追いやった過去のある建築家をボリス・カーロフが、彼に妻子を連れ去られて復讐しようとする精神科医ベラ・ルゴシ、2人の対決は見ものだ。
主人公の2人に関わる新婚夫婦デヴィッド・マナーズとジャクリーン・ウェルズ、ペルツィヒ(ボリス・カーロフ)の妻となったウェルデガスト(ベラ・ルゴシ)の娘ルシール・ランド、ペルツィヒの使用人エゴン・ブレッチャー、ウェルデガストの召使いハリー・コーディング、巡査部長のヘンリー・アルメッタ、警部補のアルバート・コンティ、ホテル・ハンガリアのバス運転手ジョージ・デイヴィス、ペルツィヒのメイド、アンナ・ダンカン、オルガンを演奏するカルト信者のジョン・キャラダインなどが共演している。