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サイレンサー/待伏部隊 The Ambushers (1967)

ドナルド・ハミルトンの小説”The Ambushers”(1963)と”The Menacers”(1968)を基に製作された「サイレンサー」シリーズ第3作。
奪われた世界初の電磁波推力飛行に成功した空飛ぶ円盤の奪還作戦を描く、監督ヘンリー・レヴィン、主演ディーン・マーティンセンタ・バーガージャニス・ルールジェームズ・グレゴリーアルバート・サルミ他共演のスパイ・アクション・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー

ディーン・マーティン Martin and Lewis / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:ヘンリー・レヴィン

製作:アーヴィング・アレン
原作:ドナルド・ハミルトンThe Ambushers”・”The Menacers
脚本:ハーバート・ベイカー
撮影
バーネット・ガフィ
エドワード・コールマン
編集:ハロルド・F・クレス
音楽:ウーゴ・モンテネグロ

出演
マット・ヘルム:ディーン・マーティン
フランチェスカ・マデイロス:センタ・バーガー
シーラ・ソマーズ:ジャニス・ルール
マクドナルド:ジェームズ・グレゴリー
ホセ・オルテガ/レオポルド・カセリアス:アルバート・サルミ
クィンターナ:クルト・カッツナー
ナシーム:デヴィッド・マウロ
ラヴィー・クラヴェジィット:ビバリー・アダムズ
ロッコ:ジョン・ブラシア

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1967年製作 102分
公開
北米:1967年12月22日
日本:1968年3月16日
製作費 $4,000,000
北米興行収入 $10,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
世界最初の電磁波推力で飛行できる空飛ぶ円盤が完成し、アメリカの情報組織ICE(Intelligence and Counter Espionage)のマクドナルド(ジェームズ・グレゴリー)は、その離陸と飛行を見守る。

離陸に成功して順調に飛行を続けたたものの、妨害を受けた空飛ぶ円盤は制御不能となり、地上に誘導されてジャングルに着陸する。

パイロットのシーラ・ソマーズ(ジャニス・ルール)は、謎の男(アルバート・サルミ)が現れたために驚く。

ICE再教育センター。
エージェントのマット・ヘルム(ディーン・マーティン)は、以前、同じ任務に就いたことがあるシーラが、正気を失っている様子に驚く。

ヘルムは、傷だらけの状態で記憶を失いジャングルで発見されたシーラが、男に殺されると言って恐れていつことを知る。

マクドナルドからの連絡を受けたヘルムは、シーラの件で新しい任務を与えられることになり、秘書のラヴィー・クラヴェジィット(ビバリー・アダムズ)を派遣したことを知らされる。
...全てを見る(結末あり)

到着したラヴィーとサウナで話したヘルムは、マクドナルドからの電話を受け、国家の危機を救う鍵のシーラを、24時間体制で監視することを命ぜられる。

最終訓練を終えたヘルムは、一緒に参加した男に銃を向けられ、空飛ぶ円盤のことを訊かれる。

部屋の明かりが消えて銃声が鳴り、現れたマクドナルドが男を射殺する。

シーラが操縦していた空飛ぶ円盤が奪われたことを知ったヘルムは、彼女だけが戻った理由を調べるよう、マクドナルドから命ぜられる。

記憶を戻すために夫婦に扮するよう指示されたヘルムは、シーラは男を恐れているが、自分なら役目を果たさると言われてそれに従う。

医務室で薬物を注射されるのを拒み抵抗するシーラは悲鳴を上げ、ヘルムが助ける。

シーラは、ヘルムを夫だと思い込む。

メキシコで人気があるビールメーカーのコマーシャルをヘルムに見せたマクドナルドは、ヨーロッパを拠点とする秘密結社の首領カセリアスとの関係をヘルムに話す。

ビール会社の社長は富豪のクィンターナ(クルト・カッツナー)で、アカプルコ在住の彼を雑誌記者として取材し調べるため、シーラと共に現地に向かうようヘルムは指示される。

男に拷問されたシーラのことを調べれば空飛ぶ円盤を取り戻せると、マクドナルドはヘルムに伝える。

それを拒むヘルムに、シーラしか操縦できないのは、動物実験で、空飛ぶ円盤の電磁波がオスのみを死なせてしまうことが分かったためだとマクドナルドは話し納得させる。

アカプルコに向かうヘルムとシーラは、ある男(デヴィッド・マウロ)に監視されていた。

現地に着いたヘルムとシーラは、クィンターナのビール会社を訪ねる。

クィンターナに挨拶した二人は工場内を案内され、午後の祝賀パーティーに招待される。

その後、パーティーを楽しむシーラは、ヘリコプターで現れたのが、ジャングルの男だったために動揺する。

男を監視しようとしたヘルムは、その場にいたフランチェスカ・マデイロス(センタ・バーガー)から声をかけられ、彼の名がホセ・オルテガだと知り調べようとする。

クィンターナからヘルムが怪しいと言われたオルテガは、シーラがパイロットだったか不明なため自分で確認してほしいと言われ、他の情報も聞く。

その様子を撮影していたヘルムは、現れた男にフィルムを奪われる。

ヘルムは、記録されていたオルテガの写真を特殊カメラで本部に送る。

オルテガの写真を確認したマクドナルドは、ヘルムに彼の情報を伝える。

カメラのフィルムを確認したヘルムは、オルテガは、狂言的秘密組織のリーダー、レオポルド・カセリアスで、黒幕だろうというマクドナルドからのメッセージを受け取る。

カセリアスの部屋に忍び込んだシーラは、彼が席を外した間に銃を奪う。

戻って来たカセリアスに銃を向けたシーラは、お礼だと言って彼を射殺してその場を去る。

空砲だったために、カセリアスは起き上がる。

目的を果たしたシーラは、ヘルムとパーティーを楽しむことにする。

カセリアスは、ヘルムとシーラを殺すようクィンターナに指示する。

ヘルムとシーラは命を狙われるが、踊り始めたフランチェスカがそれを妨害する。

シーラを逃がしたヘルムは、追ってきた男たちをかわしてバイクで走り去る。

後部座席に乗っていた男に銃を向けられたシーラは襲われるものの、相手を難なく倒す。

フランチェスカを訪ねたヘルムは歓迎され、救ってくれたことを感謝する。

カセリアスのことをフランチェスカから聞き出そうとしたヘルムは、背後から迫る男を叩きのめす。

フランチェスカが唇に塗っていた薬で朦朧とするヘルムは、カセリアスの居場所を訊かれる。

そこにシーラが現れ、銃を向けられたフランチェスカは、ヘルムに解毒剤を飲ませる。

意識が戻ったヘルムは、フランチェスカから、ある国で暴動を起こそうとしているカセリアスの行動を阻止すると言われ、同じ目的だと伝える。

フランチェスカと協力し合うことになったヘルムとシーラは、クィンターナを見張ることにする。

ホテルは見張られるとヘルムに伝えたシーラは、彼に芝居をしていることを見抜かれ、記憶が戻った時期を訊かれ、センターで注射を打たれかけた時だと答える。

任務に戻りカセリアスを殺すためだったと言うシーラは、今は殺すべきではないと考えるヘルムと、街道をそれた場所で野宿をすることになる。

トランクに収納されていた空気式の居住テントを設置したヘルムとシーラは、その場で一夜を過ごす。

翌日、シーラを入り口に残しクィンターナの工場に侵入したヘルムは、フランチェスカの仲間と思われる男に発砲される。

銃声を聴いたシーラもその場に向かう。

銃撃戦となったヘルムはビールのタンクに落ち、男に突き落とされ溺れかけているクィンターナを助けながら、カセリアスの居場所を聞き出そうとする。

それがコパラ谷だと知ったヘルムはタンクから出て、男に発砲されるもののシーラに助けられる。

男を追ったヘルムは格闘になり、相手を倒す。

ヘルムから連絡を受けてコパラ谷に向かったフランチェスカは、荒れ地だったために車が故障する。

カセリアスのアジトに入る通行証を持つフランチェスカを車に乗せて、目的地に着いたヘルムは、わざと捕まることを彼女とシーラに伝える。

フランチェスカを車で向かわせて、シーラと歩いてアジトに近づいたヘルムは、赤外線カメラで空飛ぶ円盤を確認する。

現場には翌日、向かうことにしたヘルムとシーラは、その場で愛し合う。

翌朝、サスペンダーをして笑いガス入りタバコを持参したヘルムは、シーラを残してアジトに向かう。

ヘルムが捕まる様子を監視していたシーラは、背後から迫る者に気づく。

ヘルムは、フランチェスカと共に待ち構えるカセリアスの元に連れて行かれる。

アカプルコからヘルムらをつけていたナシームが、捕えたシーラと共に現れる。

空飛ぶ円盤を買い取ろうとするナシームは、組織からの紹介状をカセリアスに見せる。

カセリアスは、フランチェスカを派遣したのは有名な組織国際新秩序政府準備局”ビッグO”で、空飛ぶ円盤は売る気がないことを彼女とナシームに伝える。

東洋人と既に取引き済みだと言うカセリアスは、金額は1億ドルだと伝える。

カセリアスは、拳銃タイプの誘導装置を使いヘルムらに酒を配り乾杯し、フランチェスカとナシームを客室に案内するよう指示する。

シーラは残すと言うカセリアスは、ヘルムを銃殺にしようとする。

そこにクィンターナが現れ、この場を教えたことを非難したカセリアスは、銃殺を指揮するよう指示する。

部屋に向かうフランチェスカは、シーラに薬剤が含まれる口紅を塗り、解毒剤を酒に入れて飲ませる。

分かれて部屋に案内されるナシームとフランチェスカは、護衛を殺す。

空飛ぶ円盤に向かったフランチェスカは、ナシームに襲われる。

船内に入ったナシームは、電磁波を浴びて苦しみながら逃げ出す。

銃殺されるヘルムは、最後の望みでタバコを吸わせてもらう。

笑いガスをクィンターナと銃殺隊に吸わせたヘルムは、銃を奪い眠らせる。

カセリアスに迫られたシーラは、彼にキスする。

敵を倒しながらシーラの元に向かうヘルムは、ベルトを外して水に浸し剣にする。

薬で体の自由を奪われたカセリアスはシーラに逃げられ、解毒剤を飲む。

ヘルムが逃げたことをクィンターナから知らされたカセリアスは、シーラが空飛ぶ円盤に向かったことを伝え、離陸を阻止するよう指示する。

空飛ぶ円盤に乗り込んだシーラは、現れたカセリアスに襲われそうになる。

誘導ガンで敵を倒したヘルムは、空飛ぶ円盤を制御している車両に乗り込み、その場にいたクィンターナを気絶させて制御盤を操作する。

それに気づいたシーラは電磁波を発し、カセリアスは苦しみ始める。

車両の誘導装置で敵を倒すヘルムだったが、クィンターナが線路上の空飛ぶ円盤を移動させる。

それをバイクで追ったヘルムは、ブレーキをかけようとするシーラを誘導ガンで救う。

バイクにシーラを乗せたヘルムは、崖から転落する空飛ぶ円盤を見つめる。

本部に戻ったヘルムは、女性スパイを相手にする教官としてマクドナルドに評価され、新人に手ほどきしてほしいと言われ、それがブルネットの女性だということを確認する。

ブロンドだった女性スパイと話し始めたヘルムは、”ディーン・マーティン”の曲を流してムードを盛り上げようとする。

それが気に入らない女性スパイは”フランク・シナトラ”の曲に満足するが、ヘルムは、どこがいいのか疑問に思う。


解説 評価 感想

参考:
・「サイレンサー/沈黙部隊」(1966)
・「サイレンサー/殺人部隊」(1966)
・「サイレンサー/待伏部隊」(1967)
・「サイレンサー/破壊部隊」(1968)

*(簡略ストー リー)
世界最初の電磁波推力で飛行できる空飛ぶ円盤が、何者かに奪われる。
アメリカの情報組織ICE(Intelligence and Counter Espionage)の長官マクドナルドは、エージェントのマット・ヘルムに調査を命ずる。
空飛ぶ円盤のパイロットだったシーラが記憶を失って戻っていたため、彼女と夫婦を装い秘密組織を調べることになったヘルムは、アカプルコのビール会社に向かう。
ヘルムは、社長のクィンターナと彼と関係する秘密組織の首領カセリアスに接近する。
空飛ぶ円盤を奪われた際に、カセリアスに拷問されたシーラは、彼を殺そうとするものの失敗する。
カセリアスに命を狙われたヘルムとシーラは、謎の女フランチェスカに救われ、彼女と協力することになるのだが・・・。
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ドナルド・ハミルトンの原作を基に製作された「サイレンサー」シリーズ第3作品。

007シリーズ”の成功でスパイ映画ブームとなり、人気スターのディーン・マーティンが、プレイボーイのエージェントに扮して奮闘する内容はお色気コメディとして大いに受けた。

監督は前作に続きヘンリー・レヴィンが担当し、その軽快な演出により、コメディ・アクションとして大いに楽しめる。

主人公の周辺はエージェントを含めて女性ばかりであり、1960年代を感じさせるファッションや雰囲気、音楽も注目だ。

主演のディーン・マーティンは、酒好き女好きの彼のイメージを活かしたハマリ役を見事に演じている。

謎の女として主人公を利用しつつ協力するセンタ・バーガー、主人公と共に空飛ぶ円盤奪還作戦を実行するパイロットのジャニス・ルール、主人公の上司ジェームズ・グレゴリー、空飛ぶ円盤を奪った秘密組織の首領アルバート・サルミ、彼と手を組むビール会社の社長クルト・カッツナー、主人公を監視する円盤を買い取ろうとする男デヴィッド・マウロ、主人公の秘書ビバリー・アダムズ、他ジョン・ブラシアなどが共演している。


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