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地獄へ秒読み Ten Seconds to Hell (1959)

ナチから厄介者扱いされ爆弾処理班に回されていたドイツ兵が戦後ベルリン復興計画に従事する姿を描く、監督、脚本ロバート・アルドリッチ、主演ジェフ・チャンドラージャック・パランスマルティーヌ・キャロル他共演による異色のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・アルドリッチ

製作:マイケル・カレラス
原作:ローレンス・ベックマン”The Phoenix”
脚本
ロバート・アルドリッチ

テディ・シャーマン
撮影:アーネスト・ラズロ

編集:ハリー・リチャードソン
音楽
リチャード・ファレル
ケネス・V・ジョーンズ

出演
カール・ワーツ:ジェフ・チャンドラー

エリック・コートナー:ジャック・パランス
マーゴ・ホファー:マルティーヌ・キャロル
フランツ・レフラー:ロバート・コーンスウェイト
ヴォルフガング・スルキ:ウェズリー・アディ
ヘイヴン少佐:リチャード・ワティス
ピーター・ティリッグ:デイヴ・ウィロック
ハンス・グロブキ:ジミー・グッドウィン
フロウ・バウアー:ヴァージニア・ベイカー

アメリカ/イギリス 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1959年製作 93分
公開
北米:1959年7月17日
日本:未公開


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
第二次大戦後のベルリン
戦時中に爆撃を受けた都市に残った不発弾撤去は、各国共通の課題であった。

ドイツ兵でありながらナチに睨まれ、爆弾処理班に回された6名が復員してくる。

ハンス・グロブキ(ジミー・グッドウィン)、ピーター・ティリッグ(デイヴ・ウィロック)、ヴォルフガング・スルキ(ウェズリー・アディ)、フランツ・レフラー(ロバート・コーンスウェイト)、カール・ワーツ(ジェフ・チャンドラー)、そして、エリック・コートナー(ジャック・パランス)は、焼け跡を平穏な街に変える任務を命ぜられる。

6人は、素人の倍の賃金で、連合軍公安部のイギリス軍人ヘイヴン少佐(リチャード・ワティス)に雇われることになる。

仕事と食事にありつけたワーツは大いに喜ぶが、いつ吹き飛ばされるか不安を抱えるコートナーは、家族のある仲間のことなどを心配する。

人命を軽く見るワーツに対し、コートナーは怒りを露にする。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
第二次大戦後のベルリン
ナチに睨まれ、爆弾処理班に回された6名のドイツ兵が復員してくる。
ワーツ、コートナーら6人は、連合軍公安部のイギリス軍に雇われる。
そして、彼らは不発弾を処理し除去する作業を始めるにあたり、給料の半分を賭け、生き残った者がそれを独占する約束をする。
作業は始まり、6週間で36発もの不発弾が処理されるが、次の爆弾の処理中、最初の犠牲者が出る。
その後も、危険な作業により、仲間達が次々と爆死または事故死していく・・・。
__________

ローレンス・ベックマンの著書”The Phoenix”を基にして製作された作品。

ロバート・アルドリッチらしい男臭さの中に、行き場のない、悲しい現実に直面しながら生き延びねばならない、囚人扱いの復員兵の苦悩が見事に描かれている。

復員兵だけに限らず、ドイツ兵と結婚したために祖国フランスを追われた未亡人や、処理班に配属されて、次々に命を落す作業員を目の当りにする女性連絡係等にも、耐え難い苦しみの日々であったということを描くこことで、戦争の悲惨さや空虚さを強調している。

爆破処理作業のスリルも満点で、瓦礫の山と化した都市のセットなども、見事な仕上がりを見せている。

同じロバート・アルドリッチの「攻撃」(1956)でも、部下を失っていく孤独な指揮官を熱演したジャック・パランスは、本作でも知的で思慮深く、逞しさも兼ね備えた元建築家を見事に演じている。
同じく巨漢の、ジェフ・チャンドラーをも圧倒する精悍さは、現在の俳優には見られない、”異様”な雰囲気をも漂わせている。

上記のように、ファーストクレジットではあるが、卑怯な行動が多々あるために、ジャック・パランスにやや押され気味の存在でもある同僚ジェフ・チャンドラー、不幸な身の上故に主人公(J・パランス)と心通い合う戦争未亡人のマルティーヌ・キャロル、犠牲になる作業員、ロバート・コーンスウェイトウェズリー・アディデイヴ・ウィロック、ジミー・グッドウィン、そしてイギリス軍人リチャード・ワティス、連絡係役のヴァージニア・ベイカーなどが共演している。


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