スタテン・アイランドのギャング内の裏切りと組織の金を奪ってしまった清掃員が絡む犯罪劇を描く、リュック・ベッソン製作、イーサン・ホーク、ヴィンセント・ドノフリオ共演のサスペンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジェームズ・デモナコ
製作
リュック・ベッソン
ピエランジュ・ル・ポギャム
パスカル・コシュトゥー
セバスチャン・K・ルメルシエ
脚本:ジェームズ・デモナコ
撮影:クリストファー・ノアー
編集
エルヴェ・ド・ルーズ
クリステル・デウィンター
音楽:フレデリック・ヴェリエーレ
出演
サリー・ハーヴァーソン:イーサン・ホーク
パルミ・タルツォ:ヴィンセント・ドノフリオ
ジャスパー・サビアーノ:シーモア・カッセル
メアリー・ハルヴァーソン:ジュリアンヌ・ニコルソン
リーコヴィッチ医師:リン・コーエン
エディ:ジェレミー・シュワルツ
フランス/アメリカ 映画
配給 ヨーロッパ・コープ
2009年製作 96分
公開
フランス:2009年8月5日
北米:2009年11月20日
日本:未公開
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨークのスタテン・アイランド全体を牛耳ろうと企むギャングのボス、パルミ(ヴィンセント・ドノフリオ)は、仲間達の裏切りに遭う。
パルミは裏切りに対抗し、森林伐採運動を利用して大木の上に居座り、世間の注目を浴びて襲撃を避ける。
清掃員サリー・ハーヴォーン(イーサン・ホーク)は妻メアリー(ジュリアンヌ・ニコルソン)に、優秀な子供を産むための手術を受けさせようと、仲間と共謀しパルミの屋敷の現金を奪う。
その後、メアリーは妊娠するのだが、サリーはパルミを裏切ったギャングに捕らえられてしまう。
聾唖者のデリの店員ジャスパー(シーモア・カッセル)は、パルミが殺害した死体の処理を行っていたが、彼の行為を許し難く感じ始めていた。
そしてジャスパーは、ギャングから銃を手に入れ、パルミの殺害を計画するのだが・・・。
ニューヨークの第5地区で影が薄い地区と言われるスタテン・アイランドが、マフィアの巣だということをテーマに、絡み合う人間模様と、どことなくユーモラスでもある珍事などを取り混ぜて、小気味良い展開で描かれた作品。
主人公達が恨めしく眺める、対岸のマンハッタンが映し出さる、アメリ カの象徴を強烈に印象付けるシーンが何度かある。
リュック・ベッソンをはじめとするヨーロッパ資本で製作されたため、北米では限定公開しかされず、日本では劇場未公開作品。
魅力的なキャストの、当然のことながら手抜きのない熱演は見応えがあり、突出した主演がいない中で、中盤から一気にドラマの中心的な存在になる、若かりし日から伊達男的なイメージがあるシーモア・カッセルの演技が印象に残る。
彼が演ずる聾唖者のデリ店員の行動の奇抜さは、サスペンスと人情物語を融合させ、作品の面白さに極めつけの効果を上げている。
短絡的な動機で、身の破滅を招く青年イーサン・ホーク、その妻役ジュリアンヌ・ニコルソン、珍妙に見える行動も起こすマフィアのボス、ヴィンセント・ドノフリオ、産婦人科医リン・コーエンなどが共演している。