1932年に発表された、シュテファン・ツヴァイクによるマリー・アントワネットの伝記”Marie Antoinette: The Portrait of an Average Woman”を基に製作された作品。 オーストリアの皇女から フランス王国の王妃となったマリー・アントワネットの生涯を描く、監督W・S・ヴァン・ダイク、主演ノーマ・シアラー、タイロン・パワー、ジョン・バリモア、ロバート・モーレイ、アニタ・ルイーズ、ジョセフ・シルドクラウト他共演の歴史ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:W・S・ヴァン・ダイク
製作:ハント・ストロンバーグ
原作:シュテファン・ツヴァイク”Marie Antoinette: The Portrait of an Average Woman”
脚本
クローディン・ウェスト
ドナルド・オグデン・スチュワート
エルンスト・ヴァイダ
F・スコット・フィッツジェラルド(クレジットなし)
タルボット・ジェニングス(クレジットなし)
撮影:ウィリアム・H・ダニエルズ
音楽:ハーバート・ストサート
出演
マリー・アントワネット:ノーマ・シアラー
ハンス・アクセル・フォン・フェルセン伯爵:タイロン・パワー
ルイ15世:ジョン・バリモア
ルイ16世:ロバート・モーレイ
ランバル公妃マリー・ルイーズ:アニタ・ルイーズ
オルレアン公:ジョセフ・シルドクラウト
デュ・バリー夫人:グラディス・ジョージ
メルシー伯爵:ヘンリー・スティーブンソン
ノワイユ伯爵夫人:コーラ・ウィザースプーン
ロアン枢機卿:バーネット・パーカー
アルトワ伯爵:レジナルド・ガーディナー
ラ・モット:ヘンリー・ダニエル
トゥーラン:レオナルド・ペン
プロヴァンス伯爵:アルバート・ヴァン・デッカー
マリア・テレジア:アルマ・クルーガー
ドルーエ:ジョセフ・カレイア
ロベスピエール:ジョージ・ミーカー
王太子:スコティ・ベケット
テレーズ王女:マリリン・ノールデン
コッセ:ハリー・ダヴェンポート(クレジットなし)
クリストフ・ド・ボーモン大司教:ナイジェル・ド・ブルリエ(クレジットなし)
ベンジャミン・フランクリン:ウォルター・ウォーカー(クレジットなし)
ハーバート:イアン・ウルフ
アメリカ 映画
配給 MGM
1938年製作 150分
公開
北米:1938年8月26日
日本:1966年6月21日
製作費 $2,926,000
■ アカデミー賞 ■
第11回アカデミー賞
・ノミネート
主演女優(ノーマ・シアラー)
助演男優(ロバート・モーレイ)
美術・オリジナル音楽賞
■ ストーリー ■
1769年、ウィーン。
オーストリアの皇女マリー・アントワネット(ノーマ・シアラー)は、母マリア・テレジア(アルマ・クルーガー)から、フランス王国の王太子との結婚が決まったことを知らされる。
希望を抱きパリに向かったマリーは王室の歓迎を受け、国王ルイ15世(ジョン・バリモア)から、孫である王太子ルイ(ロバート・モーレイ)を紹介される。
ルイが想像していた人物とはあまりにも違ったために落胆したマリーは、彼のいとこで権力に貧欲なオルレアン公(ジョセフ・シルドクラウト)と親しくなり、そして盛大な結婚式が行われる。
その後マリーは、ルイの公妾デュ・バリー夫人(グラディス・ジョージ)に世継ぎがいないことなどで皮肉を言われながら、王妃になる日を夢見る。
そんなマリーは、仮装舞踏会でスウェーデン貴族のハンス・アクセル・フォン・フェルセン伯爵(タイロン・パワー)と出会い惹かれ合う。
オーストリア大使メルシー伯爵(ヘンリー・スティーブンソン)に忠告されたマリーは、それを気にしなかった。
国王は、デュ・バリー夫人とのトラブルが続き、世継ぎもできないマリーとの結婚を取り消そうとする。
ルイに擁護してもらったマリーは、メルシーの元に向かい助けを求め、その場でフェルセンと再会して愛を告白される。
心揺れ動くマリーだったが、国王が病死し、ルイ16世として即位した夫を王妃として支えることになる。
その後もマリーはフェルセンとの交際を続けようとするが、彼は王妃のために身を引きアメリカに向かう。
その後、テレーズとルイを出産したマリーは、王妃そして母としての務めを果たそうとするが、苦しむ民衆が王室に不満を抱いていることを知る・・・。
オーストリアの皇女から フランス王国の王妃となったマリー・アントワネットの生涯を描く歴史ドラマ。
本作の企画進行中の1936年に亡くなった、アーヴィング・タルバーグが最後に携わった作品。
アーヴィング・タルバーグ夫人であるノーマ・シアラーは、夫の死後に映画に対する情熱が薄れるものの、本作にはこだわり続けた。
そのノーマ・シアラーの熱意が伝わる、マリー・アントワネットを迫真の演技で演ずる彼女の演技は絶賛された 。
W・S・ヴァン・ダイクの繊細な人物描写と共に、当時としては破格の300万ドル近い製作費をかけた作品だけあり、スケール感のあるセットや精巧で豪華な衣裳、ハーバート・ストサートの勇壮な音楽も印象に残る。
*衣裳の数々は、後に製作された作品に何度も使用された。
第11回アカデミー賞では、王妃を演じたノーマ・シアラーが主演女優賞、国王のロバート・モーレイが助演男優賞に、他、美術・オリジナル音楽賞にノミネートされた。
王妃マリー・アントワネットを愛し、何とか救おうとするスウェーデン貴族ハンス・アクセル・フォン・フェルセン伯爵のタイロン・パワー、ルイ15世のジョン・バリモア、気弱で尊敬される人物ではないが人間味のあるルイ16世を好演するロバート・モーレイ、マリー・アントワネットの寵臣として最後まで彼女に寄り添おうとするランバル公妃マリー・ルイーズのアニタ・ルイーズ、王位を狙い主人公らを陥れるオルレアン公のジョセフ・シルドクラウト、ルイ16世の公妾でマリー・アントワネットと対立するデュ・バリー夫人のグラディス・ジョージ、オーストリア大使メルシー伯爵のヘンリー・スティーブンソン、ノワイユ伯爵夫人のコーラ・ウィザースプーン、ロアン枢機卿のバーネット・パーカー、アルトワ伯爵のレジナルド・ガーディナー、”首飾り事件”の首謀者ラ・モット:ヘンリー・ダニエル、マリー・アントワネットの母マリア・テレジアのアルマ・クルーガー、ロベスピエールのジョージ・ミーカー、王太子のスコティ・ベケット、その姉テレーズ王女マリリン・ノールデン、クリストフ・ド・ボーモン大司教のナイジェル・ド・ブルリエ、ベンジャミン・フランクリンのウォルター・ウォーカー、国王家族の逃亡を阻止する鍛冶屋ジョセフ・カレイア、監獄の看守イアン・ウルフ他、レオナルド・ペン、アルバート・ヴァン・デッカー、ハリー・ダヴェンポートなどが共演している。