荒廃した町に突如として現れた廃棄物処理業者に関係する人々の思いを描く、主演コリン・ファース、エレン・バースティン、パトリシア・クラークソン、オーランド・ブルーム他共演、監督ジョン・ドイルによるドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・ドイル
製作
アディ・シャンカー
製作
ミーガン・エリソン
ジョナ・ハーシュ
スペンサー・シルナ
脚本:ホートン・フート
撮影:ドナルド・マカルパイン
編集:ニール・フェレル
音楽:パトリック・ドイル
出演
ガス・ルロイ:コリン・ファース
ジョージアナ・カー:エレン・バースティン
ウィラ・ジェンキンス:パトリシア・クラークソン
ハリス・パーカー:オーランド・ブルーム
メアリー・サウンダース:アンバー・タンブリン
ハワード・マーサー:アンドリュー・マッカーシー
マートル・パーカー:マーゴ・マーティンデイル
市長:イザイア・ウィットロックJr.
ミリアム・サウンダース:ヴィクトリア・クラーク
フランク・サウンダース:トム・ウォパット
アメリカ 映画
配給
マグノリア・ピクチャーズ
Myriad Pictures(世界)
2010年製作 94分
公開
北米:2011年9月9日
日本:未公開
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $2,560
■ ストーリー ■
ノースカロライナ州、ダーラム。
テキサスの廃棄物処理企業から派遣されたガス・ルロイ(コリン・ファース)は、老婦人ジョージアナ・カー()エレン・バースティンの所有する倉庫を借りる。
廃棄物を倉庫に運んだルロイだったが、姪ウィラ・ジェンキンス(パトリシア・クラークソン)にそれを知らされたジョージアナから抗議を受ける。一応、2人の話を聞き入れたルロイは、寂れる町の復興に役立てることを市長に伝えて安全性も強調する。
孤独と不安から動揺を見せるジョージアナは、契約を破棄するようウィラに助言されるのだが、受取った賃貸料は既に使ってしまい返金はできない状況だった。
ジョージアナとウィラからの苦情を受けていた警察官ハリス・パーカー(オーランド・ブルーム)は、町に未来がないと考える元恋人メアリー・サウンダース(アンバー・タンブリン)と寄りを戻したいと考えていた。
その後、ジョージアナに契約延長を提案するルロイと、対立する立場のウィラは、互いを意識し合うようになるのだが・・・。
生気を失ったような人々が暮らし、前向きな意見もでない議会、衰退した町に突然現れる侵略者のような廃棄物処理業者・・・、実力派、ベテラン・スター競演ということもあり、どんなドラマが展開するのかと思いつつ序盤から引き込まれる。
紆余曲折の末に、事故の危険性を確認した勢いをなくす業者と、晴れ上がる空のように、小さな希望を見つけることのできる住民の表情を対比させる、少々ファンタジックな雰囲気でラストを迎える。
それにしても、長年ハリウッドを支え、多くの後継者を育てた80歳目前のエレン・バースティンの好演には心打たれる。アル・パチーノやハーヴェイ・カイテルと共に、”アクターズ・スタジオ”現役学長でもある彼女の演技を、是非、堪能していただきたい。
これだけのスターを擁しながら商業映画と位置づけられることなく、北米でわずか1館のみの公開に終わった本作は、当然ながら日本では劇場未公開だった。
ウェスタンジャケットやブーツまで履きテキサス人に成り切るコリン・ファースは、全てを思いのままに操れる雰囲気で、やり手のビジネスマンとして登場し威圧感もある。
その彼が、いい雰囲気で倉庫主の姪を演ずるパトリシア・クラークソンと会う度に、表情が和らいでいく様子なども注目で、流石に演技派としての実力を見せてくれる。
警察官を淡々と演ずるオーランド・ブルーム、彼とは互いに愛を伝えられず、もどかしい日々を送るアンバー・タンブリン、その母親役のヴィクトリア・クラーク、義父のトム・ウォパット、メアリー(A・タンブリン)に言い寄る弁護士で上司役のアンドリュー・マッカーシー、ハリス(O・ブルーム)の母親役マーゴ・マーティンデイル、市長イザイア・ウィットロックJr.などが共演している。