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レジェンド Legend (1985)

世界を支配しようとする闇の魔王に立ち向かう若者と妖精達の戦いを描く、製作アーノン・ミルチャン、監督リドリー・スコット、主演トム・クルーズミア・サラティム・カリーダーフィト・ベンネント他共演のダーク・ファンタジー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ファンタジー

トム・クルーズ / Tom Cruise 作品一覧
トム・クルーズ / Tom Cruise / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:リドリー・スコット

製作:アーノン・ミルチャン
脚本:ウィリアム・ヒョーツバーグ
撮影:アレックス・トムソン
編集:テリー・ローリングス
音楽
ジェリー・ゴールドスミス(ヨーロッパ版/ディレクターズ・カット)
タンジェリン・ドリーム(アメリカ版)

出演
ジャック:トム・クルーズ
リリー:ミア・サラ
闇の魔王:ティム・カリー
ハニーソーン・ガンプ:ダーフィト・ベンネント
ティック/魔王の父:マイク・エドモンズ
ネル:ティナ・マーティン
ブラウン・トム:コーク・ハバート
スクリューボール:ビリー・バーティ
ブリックス:アリス・プレイテン
ブランダー:キーラン・シャー
ポックス:ピーター・オファレル
ウーナ:アナベル・ランヨン
メグ・マックルボーンズ:ロバート・ピカード
ミイラの衛兵:エディ・パウエル

アメリカ 映画
配給
20世紀FOX
ユニバーサル・ピクチャーズ
1985年製作 93分/世界(113分/ディレクターズ・カット 89分/北米)
公開
北米:1986年4月18日
日本:1987年8月22日
製作費 $24,500,000
北米興行収入 $15,502,110
世界 $23,500,000


アカデミー賞
第59回アカデミー賞

・ノミネート
メイクアップ賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
闇の魔王(ティム・カリー)は、夜を支配してこの世を暗黒化しようと考える。

部下であるゴブリンのブリックス(アリス・プレイテン)を呼んだ魔王は、忘れかけていた力の気配を森の中に感じると伝える。

額から一本の角が生えているそれを捜し出して殺し、角を持ち帰るよう命じた魔王は、純粋な魂には抵抗できないと言って、ブリックスを森に向かわせる。

王女リリー(ミア・サラ)は、自分を可愛がってくれるネル(ティナ・マーティン)から、そろそろ王女らしい振る舞いをするようにと言われる。

その後、恋人のジャック(トム・クルーズ)と過ごしたリリーは、見せたいものがあると言われ目隠して案内される。

小川に向かいリリーの目隠しを外したジャックは、彼女に現れた二頭のユニコーンを見せる。
...全てを見る(結末あり)

森にいたブリックスとブランダー(キーラン・シャー)、ポックス(ピーター・オファレル)も、そのユニコーンを確認する。

ユニコーンがいる限り、純粋な心が悪に勝つとリリーに伝えたジャックは、彼女が近づこうとしたために驚く。

リリーの歌に誘われて近づくユニコーンの雄は、ブリックスの放った吹き矢を受けて走り去る。

ジャックから非難されたリリーは、神聖な生き物であるユニコーンに近づくと魂を失う危険があると言われる。

愛を確かめようとするリリーは指輪を外し、拾ってきたら結婚するとジャックに伝え、それを放り投げる。

ジャックは川に飛び込み、必死に指輪を捜す。

ユニコーンに追いついたブリックスは、角を切り落とす。

やがて吹雪になり、凍った水面を突き破ったジャックはリリーを捜す。

ネルの家に向かったリリーは、彼女と家族が凍死していることに気づき、ブリックスらが現れたために身を隠す。

角で魔法が使えることに気づいたブリックスらには見つからなかったものの、彼らが去った後リリーは、自分のせいで災いが起きたために後悔し、必ず元に戻すことを誓う。

森で眠っていたジャックは、現れた妖精のハニーソーン・ガンプ(ダーフィト・ベンネント)を見て夢だと思う。

現実だと分かり、突然、冬になった理由を尋ねたジャックは、何か変わったことはなかったか訊かれ、ユニコーンを見せたリリーが雄に触れたとガンプに伝える。

驚いたガンプはジャックを非難して激怒し、なぞなぞに答えられたら全てを許すと伝える。

”音をかなでないのに、その弔いの音が天使の歌声を誘う鐘とは何か?”と訊かれたジャックは、”カンパニュラ”(釣鐘草)だと答える。

正解だったために悔しがるガンプは、ジャックを許して態度を一変させて、ブラウン・トム(コーク・ハバート)やスクリューボール(ビリー・バーティ)らと共に彼を友人として認める。

リリーのことを心配しながら、ガンプらと共にユニコーンを捜したジャックは、雄が死んでいることを確認する。

その場にいた雌に近づき謝罪したジャックは、世界が暗闇に閉ざされたことを知り、それをガンプらに伝える。

ユニコーンの角を取り戻せば世界は元に戻ると言うジャックは、勇敢で高潔な戦士が必要だと考える。

ガンプから、自分が戦士になるようにと言われたジャックは、剣を手に入れようとする。

ブラウン・トムにユニコーンを見張るよう指示したガンプは、剣がある場所に向かう。

ガンプらと別れ、飛ぶことができる小さな妖精ウーナ(アナベル・ランヨン)に道案内されて洞窟に入ったジェックは、彼女が人の姿に変われることを知り、財宝の中にあった剣と鎧を手に入れる。

角のパワーを過信して現れた魔王に逆らったブランダーは、地下に落とされる。

無礼を謝罪したブリックスは、ユニコーンの死を確認する魔王から、夜が明けると言われる。

雌がまだ生きていることを知った魔王は、ユニコーが存在する限り自分のパワーは完全にはならないとブリックスに伝えて、始末するよう命ずる。

その様子を見ていたリリーはユニコーンの元に向かい、見張りをしていたブラウン・トムに、ゴブリンがメスを殺しに来ると伝える。

危険だと言われたブラウン・トムは、現れたブリックスらに抵抗するものの、矢を受けて意識を失う。

戻ってきたガンプらは、ブラウン・トムが無事だったことを確認する。

リリーが知らせに来たと言われたジャックは、ガンプらと共に彼女を捜す。

沼地に向かったジャックは、現れた沼の魔女メグ・マックルボーンズ(ロバート・ピカード)に脅されるものの、剣で彼女の首を切り落とす。

先を急ぐジャックらは洞窟である場所に滑り落ちてしまい、スクリューボールは、鉄格子の向こうにいた無事だったブランダーから、弟だと言われる。

マスクを外したブランダーはスクリューボールとの再会を喜ぶが、そこが地獄のキッチンだったことを知る。

ブランダーは巨人の料理人に捕まるが、スクリューボールは心配ないと考え、ジャックはウーナに鍵を盗んでもらおうとする。

小さ過ぎて無理だというガンプは、ジャックに頼まれたウーナが人に姿を変えたために驚く。

ジャックにキスを求めたウーナはリリーに姿を変えるものの、幻影だと言われてしまう。

気分を害したウーナは、妖精に姿を変えて飛び去る。

鍵を持って戻ったウーナは、ジェックらをその場から出す。

リリーを捜すジャックらは、二組に分かれて地下牢に向かう。

父であるティック(マイク・エドモンズ)に王女のことを話した魔王は、汚れのない魂が魅了していると言われ、彼女を甘い言葉で誘惑して、この場に導くようにと指示される。

地下をさ迷うリリーは、ある場所にあった財宝に目がくらみ、黒いドレスの魔女に誘われて踊る。

いつの間にかドレス姿になったリリーは、現れた魔王を見て気を失ってしまう。

意識が戻ったリリーは、妃になることを強要されるものの、醜い獣だと言って魔王を罵る。

壁の向こうのリリーを確認したジャックは、ガンプから焦るなと言われたために、彼女の様子を見守るしかなかった。

今夜、もう一頭のユニコーンが葬られれば、永遠に太陽が沈むと言う魔王は高笑いする。

魔王の敵が太陽だと知ったガンプは、ジャックから、倒す方法があると言われる。

スクリューボールとブラウン・トムから、ユニコーンを見つけたと言われたジャックは、魔王に投射する光を反射する物をできるだけ集めるようにと指示する。

パイにされそうだったブランダーを助けたジャックらは、キッチンで大皿を集める。

巨人に気づかれたジャックらは勇敢に戦い、敵を倒す。

ジャックは、地上に向かい陽の光を集めようと考え、スクリューボールが上ることになる。

魔王から、夢は永遠に自分と過ごすことで、心と魂を与えると言われたリリーは、それが愛だということを確認する。

話をすることを拒まれた魔王は激怒するが、リリーから、妃になる代わりにに処刑の執行役をやれせて欲しいと言われる。

大皿を各場所に置き調整したジャックらは、ユニコーンを生贄に捧げる儀式を始める魔王の姿を確認する。

リリーが魔王の仲間だと考えたガンプは、ジャックに彼女を殺すようにと指示する。

剣を手にしたリリーは、ユニコーンがつながれた鎖を切って逃がす。

ジャックはリリーの元に向かい、彼に襲い掛かった魔王はガンプの放った矢を受ける。

地上に向かったウーナは、眠っていたスクリューボールを起こして、大皿に陽を当てて反射させる。

ジャックはユニコーンの角を魔王に突き刺し、反射された光がその場に届く。

光を受けて苦しむ魔王に止めを刺したジャックは、彼を葬り去る。

魔術をかけられていたリリーは目覚めず、ガンプから、自分だけがそれを解けると言われたジャックは、彼女の指輪を捜しに行く。

川に飛び込み指輪を見つけたジャックは、それをリリーの指にはめてキスする。

目覚めたリリーに愛を伝えたジャックは、指輪に気づいた彼女を抱きしめる。

ガンプらは、復活したユニコーンと共に、ジャックとリリーを見守る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
夜を支配してこの世を暗黒化しようと考える闇の魔王は、ゴブリンのブリックスに、ユニコーンを殺して角を持ち帰るよう命ずる。
王女リリーと愛し合う若者ジャックは、彼女をユニコーンがいる場所に連れて行く。
災いが起きることも知らずにユニコーンに触れてしまったリリーは、それをジャックから知らされる。
雄のユニコーンを捕えて角を切り落としたブリックスは、魔王の元に向かおうとする。
その場は吹雪となり全てが凍りつき、リリーとはぐれたジャックは妖精のガンプと出会う。
王女リリーがユニコーンに触れたことを知ったガンプは驚き、ジャックと共に彼女を捜そうとするのだが・・・。
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エイリアン」(1979)、「ブレードランナー」(1982)の成功で世界的な名声を得たリドリー・スコットが監督し、アーノン・ミルチャンの製作、そして、期待の若手スター、トム・クルーズを主演に起用した話題作。

公開当時は、内容も平凡でスケール感などもない作品に思えたのだが、この手のファンタジーが多く作られている今、観直してみると、当時としてはかなり凝った内容で仕上げられている作品であることが分かる。

当時のリドリー・スコット独特のダークな映像センスと”美”のマッチングも素晴らしく、第59回アカデミー賞でメイクアップ賞にノミネートされた各キャラクターの造形なども手抜きがない。

注目は、次回作「トップガン」(1986)でブレイクする主演のトム・クルーズで、やや弱々しいが、愛の力で王女を救う若者を熱演している。
少年のような彼の若き日の活躍を再確認できる、貴重な作品でもある。

主人公の愛によって救われる王女ミア・サラ、闇の魔王ティム・カリー、主人公に協力する妖精ダーフィト・ベンネントコーク・ハバートビリー・バーティアナベル・ランヨン、ユニコーンの角を持ち帰るゴブリンのアリス・プレイテン、その手下キーラン・シャー、ピーター・オファレル、闇の魔王の父マイク・エドモンズ、王女を可愛がる森の住人ティナ・マーティン、沼の魔女ロバート・ピカードなどが共演している。


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