1885年に発表された、ヘンリー・ライダー・ハガードの小説”King Solomon’s Mines”を基に製作された作品。 伝説の”キング・ソロモンの秘宝”を探し求める者達の冒険を描く、監督ロバート・スティーヴンソン、主演ポール・ロブソン、セドリック・ハードウィック、ローランド・ヤング、アンナ・リー、ジョン・ローダー他共演のアクション・アドベンチャー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・スティーヴンソン
原作:ヘンリー・ライダー・ハガード”King Solomon’s Mines”
脚本:マイケル・ホーガン
撮影:グレン・マックウィリアムズ
編集:マイケル・ゴードン
音楽:ミシャ・スポリアンスキー
出演
ウムボパ:ポール・ロブソン
アラン・クォーターメイン:セドリック・ハードウィック
ジョン・グッド中佐:ローランド・ヤング
キャシー・オブライエン:アンナ・リー
ヘンリー・カーティス卿:ジョン・ローダー
パトリック”パッツィ”オブライエン:アーサー・シンクレア
トゥワラ:ロバート・アダムス
イギリス 映画
配給 General Film Distributors
1937年製作 80分
公開
イギリス:1937年6月17日
北米:1973年7月26日
日本:1937年10月
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1882年、南アフリカ、キンバリー。
ダイヤモンドが発掘された鉱山には人が溢れ、夢を追い求めるアイルランド人パトリック”パッツィ”オブライエン(アーサー・シンクレア)は、原石を発見して娘のキャシー(アンナ・リー)と共に意気揚々と取引所に向かう。
しかし、ダイヤではなく水晶だと言われたオブライエンは、資金も底を突き運がないと言って気落ちする。
海岸に行けば幸運が舞い込むと考える楽天家のキャシーは、ハンターで馬車の持ち主のアラン・クォーターメイン(セドリック・ハードウィック)を説得して途中まで乗せてもらおうとする。
それを断り出発したクォーターメインだったが、父親の姉が危篤だと涙ながらに頼むキャシーとオブライエンうを仕方なく馬車に乗せる。
4週間以上も北に向い旅を続けたクォーターメインは、未開の地にたどり着く。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
1882年、南アフリカ。
夢を追い求めるアイルランド人のオブライエンと娘のキャシーは、ダイヤの発掘を諦めて海岸に向かおうとする。
ハンターのクォーターメインの馬車に乗せてもらった二人は、ある夜、現れた瀕死のスペイン人と現地人ウムボパの、砂漠と”ソロモンの山”を越えて”ソロモン王の鉱山”を見つけると言う話を聞き、それが示された地図を見つける。
世界一の宝だと確信したオブライエンは、キャシーを残してソロモンの山に向かう。
キャシーは仕方なくクォーターメインと行動し、追い払われたウムボパがついてきたのを知る。
クォーターメインの顧客であるグッドとヘンリー卿は、キャシーがウムボパと共に父を追って馬車で出発したことを知り捜索に加わる。
その後キャシーは、クォーターメインらに追いつかれて批判されるが、グッドとヘンリー卿は、彼女と共にオブライエンを追うことを提案する。
仕方なくそれに応じたクォーターメインと4人は、徒歩で砂漠を渡りソロモンの山を目指すのだが・・・。
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ユーモアを交え各登場人物の個性を十分に生かした、ロバート・スティーヴンソンの軽快な演出が見所の作品。
1950年と1985年にリメイクされている。
序盤の”ソロモン王の鉱山”、”秘宝”・・・という言葉で、どんな財宝が登場するのかと大いに期待してしまう。
後の冒険映画にも匹敵する大掛かりなセットで、鉱山の内部が映し出される終盤はそれなりの雰囲気で楽しめるのだが、結局は一握りのダイヤを手にするだけで、目を見張るような財宝が登場しないのはやや残念だ。
歌手、フットボーラー、公民権運動の活動家でもあったポール・ロブソンがファーストクレジットなのだが、ドラマ全体の主役は名優セドリック・ハードウィックである。
常に沈着冷静な彼の判断により事が運ぶと思いきや、その時々で周囲の意見に左右されてしまう設定など、いかにも冒険映画らしくて面白い。
ポール・ロブソンは終盤で威厳ある族長を演じ、巨体と共に画面を圧倒するのだが、それを象徴する演出として、見事な歌唱力を披露してくれるところも注目だ。
飄々とした雰囲気でいい味を出している冒険を好む退役中佐ローランド・ヤング、アイリッシュ女性の典型のような気が強く楽天家でもあるヒロインを好演するアンナ・リー、その父親アーサー・シンクレア、ヒロインと惹かれ合うジョン・ローダー、部族長ロバート・アダムスなどが共演している。