■ アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説
・ドラマ(ヒューマン)
・シャーリー・マクレーン / Shirley MacLaine / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:カーティス・ハンソン
製作総指揮:トニー・スコット
製作
リサ・エルジー
キャロル・フェネロン
カーティス・ハンソン
リドリー・スコット
原作:ジェニファー・ウェイナー
脚本:スザンナ・グラント
撮影:テリー・ステイシー
編集
リサ・ゼノ・チャージン
クレイグ・キットソン
音楽:マーク・アイシャム
出演
キャメロン・ディアス:マギー・フェラー
トニ・コレット:ローズ・フェラー
シャーリー・マクレーン:エラ・ハーシュ
マーク・フォイアスタイン:サイモン・スタイン
ケン・ハワード:マイケル・フェラー
リチャード・バージ:ジム・ダンヴァース
ブルック・スミス:エイミー
フランシーン・ビアーズ:レフコウィッツ夫人
ノーマン・ロイド:”教授”
アンソン・マウント:トッド
キャンディス・アザラ:シデル・フェラー
エリック・バルフォー:グラント
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2005年製作 130分
公開
北米:2005年9月24日
日本:2005年11月12日
北米興行収入 $32,880,590
世界 $83,073,880
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
フィラデルフィアの弁護士ローズ・フェラー(トニ・コレット)は、同窓会で酔いつぶれてしまった妹マギー(キャメロン・ディアス)を迎えに行き自宅に送る。
しかし、マギーは義母シデル(キャンディス・アザラ)に追い出されてしまい、仕方なくローズは自分のアパートに彼女を連れて行く。
同僚のジム・ダンヴァース(リチャード・バージ)との一夜を、ローズはマギーに台無しにされる。
翌日、友人のエイミー(ブルック・スミス)に、ジムとのことを自慢したローズは、彼に出張に同行するよう言われ上機嫌でいた。
マギーは独断でMTVの司会のオーディションを受けるが、失読症のためにそれに失敗する。
...全てを見る(結末あり)
どんな職も長続きしないマギーに、ローズは自立するよう煽り立て、仕方なくマギーは就職活動を始める。
トリマーの仕事を見つけたマギーは、義母シデルに呼ばれ私物を片付けるように言われる。
現金を物色していたマギーは、父マイケル(ケン・ハワード)の机の引き出しから、祖父母からの自分とローズ宛の手紙を見つける。
出張が、ジムとではなく同僚のサイモン・スタイン(マーク・フォイアスタイン)とになったローズはショックを受け、帰宅するとマギーがトラブルを起こし、部屋は荒れ放題なのに気づく。
憤慨してマギーに嫌気がさしたローズは、彼女をアパートから追い出そうとする。
ジムは出張に行けなかったことをローズに謝るが、彼女は気分を害してしまう。
ローズに再び謝罪しようと、彼女のアパートに向かったジムは、そこにいたマギーと愛し合ってしまう。
それを目撃してしまったローズは限界に達し、マギーを追い出してしまう。
マギーは、ジムから200ドルもらい、父の隠していた祖父母からの手紙を頼りにフロリダに向かう。
傷心のローズは会社を辞め、マギーが置いていった子犬の散歩をしている途中で、”散歩サービス”を思いつく。
フロリダ州、ディアフィールド・ビーチ。
マギーは、祖母のエラ・ハーシュ(シャーリー・マクレーン)に連絡を入れ、彼女の住む老人ホームに向かう。
亡くなっていたと思った祖母エラと、気ままな暮らしを始めたマギーは、老人男性の注目の的となる。
一方、マギーに連絡のつかなくなったローズは、サイモンと街で再会してランチを共にし、その後も親交を深めていく。
マギーの母親(エラの娘)が交通事故で死んだ後、エラが父マイケルに煙たがられ、自分達に会わせてもらえなかったことを、マギーはエラから知らされる。
しかし、エラが孫娘達に会わなかったのは、彼女達の母親が交通事故ではなく、心の病で悩み自殺したためで、エラはそのことで心を痛めていたのだ。
マギーの目的がニューヨークで演劇を学ぶための資金だと知ったエラは、彼女に介護センターの手伝いをさせ、自分が賃金を払おうとする。
サイモンとデートを重ねたローズは、次第に彼に惹かれるようになり、やがて2人は愛し合うようになる。
マギーはある日、介護センターの目の不自由な患者”教授”(ノーマン・ロイド)から、エリザベス・ビショップの詩集を読んでほしいと頼まれる。
仕事を理由に、その場から立ち去ろうとするマギーに気づき、彼女が失読症だろうということを察した教授は、マギーに優しく声をかけ、励ましながら詩の朗読を続けさせる。
”One Art”をたどたどしく読むマギーは、仲違いしたローズのことを想いながら、”失うこと”について教授と議論を交わし、”Aプラス”の成績を付けられる。
ローズはサイモンと結婚することになり、彼はマギーに会いたがるが、ローズは妹のことを語りたがらない。
一方、エラはローズを呼び寄せようとするが、マギーも気が進まなかった。
しかし、2人はお互いが気になり、マギーは手紙で謝ろうとするがそれができない。
ローズも、マギーの携帯電話に電話をするものの、つながらなかった。
そんな時マギーは、エラの友人レフコウィッツ夫人(フランシーン・ビアーズ)の息子の結婚式用に、彼女の洋服を見立ててあげる。
マギーのことが気にかかるローズは、それをサイモンに相談することができず、彼は心を開かないローズを見限り婚約を解消しようとする。
レフコウィッツ夫人に感謝されたマギーは、”買い物代行”を仕事にすることをエラに相談し、彼女もそれに協力することになる。
マギーが、ローズに手紙で謝罪しようとしたことを知ったエラは、自分の存在を知らせるために、ローズに手紙を送る。
それを知ったローズは、祖母が健在だということを父マイケルに問い質し、エラと父が不仲だったことを知る。
ローズはフロリダの祖母を訪ねるが、マギーが居るとは知らず驚いてしまう。
エラと再会したローズはマギーとも和解し、3人で母親の思い出話を始める。
ローズは、母親が精神的な病気だったことを知っていて、彼女の死が自殺だと察していた。
それを聞いたマギーは、6歳だった自分を気遣って内緒にしていたローズの気持ちを理解する。
ローズから婚約解消の話を聞いたマギーは、サイモンをフロリダに呼び寄せようとする。
マギーの心の支えだった教授が亡くなり、楽しそうにダンスをする老人達の姿を見て、彼女はしみじみと自分の人生も見つめ直す。
そんな時、施設にサイモンが現れ、結婚してマギーに手こずっても、決して彼女を見捨てないことを、ローズは彼に伝える。
そしてローズとサイモンの結婚式の日、マイケルは義母エラに謝罪して和解する。
ローズは、エラが50年前の結婚式に履いたハイヒールを借りて、マギーから贈られたウェディングドレス姿で、サイモンの元に向かう。
ローズのためにマギーは、出席者の前でE・ E・カミングスの詩”I Carry Your Heart With Me”を朗読する。
マギーは式後のパーティーの最中、ハネムーンに向かうローズとサイモン見送る。
ローズは、自分とマギーの心が重なり合う気持ちを感じながら、彼女を見つめる。
■ 解説 評価 感想 ■
*(簡略ストー リー)
仲が良いと認めながらも、ふしだらな生活を続ける妹マギーを突き放してしまう姉ローズは、失読症でもある妹のことを恋人にも隠し、愛を失いかける。
一方、亡くなったはずの祖母エラの存在を知ったマギーは、ローズとのトラブルが原因で、祖母が生存いることを知りフロリダに向かう。
その後マギーは、エラとの生活や老人施設で働くことで、人生を見つめ直すきっかけを掴むのだが・・・。
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サスペンス作品を得意とするカーティス・ハンソンは、しみじみとした姉妹の愛情を繊細に描いている。
主人公の姉妹のみならず、祖母、父、恋人など、それぞれの人間模様や、それらがうまく絡み合い、人生の転機となって行く様が実にうまく描かれていて、家族愛を押し付けがましくなく表現しているところなども興味深い。
ロマンチック・コメディの女王とも言えるキャメロン・ディアスは、冒頭ではそのような雰囲気で登場するが、学習障害を抱えながら、祖母や老人達との交流で成長していく女性を爽やかに演じている。
彼女とは同じ年齢ながら、実は3ヶ月遅生まれのトニ・コレットの、実力派らしい、喜怒哀楽全てを表現し切った演技も素晴らしい。
重厚な演技でドラマを引き締める、シャーリー・マクレーンの貫禄と存在感は、他を圧倒している。
主人公の姉の恋人のマーク・フォイアスタイン、父ケン・ハワード、元同僚のリチャード・バージ、友人ブルック・スミス、祖母の友人フランシーン・ビアーズ、盲目の教授ノーマン・ロイド、義母キャンディス・アザラなどが共演している。