![]() |
慢性花粉症のために除隊した青年が偽の英雄として帰郷し巻き起こす騒動を描く、製作、監督プレストン・スタージェス、脚本、主演エディ・ブラッケン、エラ・レインズ、ウィリアム・デマレスト他共演の傑作コメディ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:プレストン・スタージェス
製作
プレストン・スタージェス
バディ・デシルヴァ(クレジットなし)
脚本:プレストン・スタージェス
編集:スチュアート・ギルモア
音楽:ウェルナー・リヒャルト・ハイマン
出演
ウッドロー・ラファイエット・パーシング・トゥルースミス:エディ・ブラッケン
リビー:エラ・レインズ
エヴェレット・D・ノーブル市長:レイモンド・ウォルバーン
ヘッフェルフィンガー軍曹:ウィリアム・デマレスト
委員長:フランクリン・パンボーン
マーサ:エリザベス・パターソン
トゥルースミス夫人:ジョージア・ケイン
市長の選挙参謀:アル・ブリッジ
バグジー:フレディ・スティール
フォレスト・ノーブル:ビル・エドワーズ
ビッセル獣医:ハリー・ヘイデン
デニス判事:ジミー・コンリン
キャンディーダ伍長:ジミー・ダンディー
鉄道員:チェスター・コンクリン
ノーブル夫人:エスター・ハワード
アッパーマン牧師:アーサー・ホイト
海兵隊大佐:ロバート・ワーウィック
シュルツ:トルベン・マイヤー
バンドリーダー:ジャック・ノートン
クラブの支配人:ポール・ポルカシ
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1944年製作 101分
公開
北米:1944年9月
日本:未公開
■ アカデミー賞 ■
第17回アカデミー賞
・ノミネート
脚本賞
■ ストーリー ■
ウッドロー・ラファイエット・パーシング・トゥルースミス(エディ・ブラッケン)は、第一次大戦で英雄として戦死した海兵隊員”ヒンキー・ディンキー”トゥルースミスを父に持つものの、平凡な青年だった。
ウッドロー自身も海兵隊に入隊したが、慢性花粉症が原因で、訓練中にわずか1ヶ月で除隊となってしまう。
母(ジョージア・ケイン)を失望させたくないウッドローは、サンディエゴの造船所で働きながら、第二次大戦の戦地で戦っていることになっていた。
ある日、クラブにいたウッドローは、ヘッフェルフィンガー軍曹(ウィリアム・デマレスト)率いる6人の海兵隊員たちに酒をおごる。
ヘッフェルフィンガーらは、”ガダルカナル島の戦い”から戻ったばかりだった。
ヘッフェルフィンガーらに感謝されたウッドローは、入隊や花粉症、そして除隊して造船所で働きながら戦地にいることになっている話をする。
ウッドローは、第一次大戦時に第6海兵連隊で戦った父がヘッフェルフィンガーの上官で、彼の目の前で戦死したことを知る。
ヘッフェルフィンガーは部下たちと共に、元上官の息子ウッドローに敬意を表し、部下のキャンディーダ伍長(ジミー・ダンディー)らを紹介する。
ヘッフェルフィンガーの部下バグジー(フレディ・スティール)は、ウッドローの母親に電話し、ウッドローが自分たちと共にガダルカナルから帰還したと伝える。
それを知ったウッドローは、戸惑いながら母と電話で話す。
バグジーが、自分が負傷して名誉除隊になったと母に話したことを知ったウッドローは驚き、帰郷はできないと母に伝える。
電話を代わったヘッフェルフィンガーは、明日、帰郷することを母親に伝えて喜ばせる。
軍服を着せられ勲章までつけられたウッドローは、軍紀に反して母を騙すことになるために反対するが、ヘッフェルフィンガーらは、ウッドローを強引に列車に乗せて故郷に向かう。
故郷の町では、戦争の英雄であるウッドローを歓迎するために、彼の母や元恋人のリビー(エラ・レインズ)、そして血人々が集まり、駅で列車の到着をまつのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
「偉大なるマッギンティ」(1940)、「サリヴァンの旅」(1941)などのコメディを得意として、当時のハリウッドを席巻していたプレストン・スタージェスが監督し、主演はエディ・ブラッケン、エラ・レインズ、ウィリアム・デマレストなどが共演した作品。
慢性花粉症のために除隊した青年が偽の英雄として帰郷し巻き起こす騒動を描く傑作コメディ。
第二次大戦中に製作された作品ではあるが、愛国心を煽る、戦意高揚プロパガンダ映画が多く作られた中で、プレストン・スタージェスらしい、社会風刺的なコメディに仕上がっていることで話題になった。
とは言っても、戦地で戦う兵士や軍を称えるシーンで映画話終わる。
主人公は戸惑いながら騒動に対応しようとするが、”英雄”を求め、また歓迎する人々や、戦友の息子のために行動する海兵隊員の暴走が慌ただしく愉快に描かれている。
各役柄の個性を生かす、プレストン・スタージェスの演出は冴え渡り、クライマックスでは、主人公が真実を語る勇気ある行動で、本当の意味での英雄像が見事に描かれている。
批評家は本作を絶賛し、第17回アカデミー賞では、脚本賞(プレストン・スタージェス)にノミネートされた。
2015年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。
主演のエディ・ブラッケンは、英雄騒動の中で、戸惑いながらそれに対処する青年を、持ち味を活かして熱演している。
主人公の帰郷に戸惑いながらも彼のことを思う元恋人エラ・レインズ、選挙のライバルとなった主人公に対抗する市長レイモンド・ウォルバーン、主人公を英雄にしようとする、父親の戦友だった海兵隊軍曹のウィリアム・デマレスト、主人公の歓迎式典の委員長フランクリン・パンボーン、リビー(エラ・レインズ)の叔母エリザベス・パターソン、主人公の母親ジョージア・ケイン、市長の選挙参謀アル・ブリッジ、主人公の母親に電話をする海兵隊員フレディ・スティール、市長の息子であるリビーの婚約者ビル・エドワーズ、主人公を市長に推薦する獣医のハリー・ヘイデン、同じく判事のジミー・コンリン、主人公に同行する海兵隊員のジミー・ダンディー、鉄道員のチェスター・コンクリン、市長夫人のエスター・ハワード、牧師のアーサー・ホイト、海兵隊大佐のロバート・ワーウィック、食料品店の店主トルベン・マイヤー、バンドリーダーのジャック・ノートン、クラブの支配人ポール・ポルカシなどが共演している。











