婚約者を強盗一味に連れ去られた男の執念の追跡を描く、監督ラオール・ウォルシュ、主演ロック・ハドソン、ドナ・リード、フィリップ・キャリー、レオ・ゴードン、リー・マーヴィン、ネヴィル・ブランド他共演の西部劇。 |
・西部劇
■ スタッフ キャスト ■
監督:ラオール・ウォルシュ
製作:ルイス・J・ラックミル
原作”Ten Against Caesar”
キャサリン・B・グレンジャー
ジョージ・グレンジャー
ロバート・A・グレンジャー
脚本
アーヴィング・ウォーレス
ロイ・ハギンズ
撮影:レスター・H・ホワイト
編集
ジェローム・ソムス
ジェームズ・スウィーニー
音楽:ミッシャ・バカライニコフ
出演
ベン・ウォーレン:ロック・ハドソン
ジェニファー・バラード:ドナ・リード
フランク・スレイトン:フィリップ・キャリー
トム”ジェス”バージェス:レオ・ゴードン
エステラ・モラレス:ロベルタ・ヘインズ
ブリンキー:リー・マーヴィン
ブラゾス:ネヴィル・ブランド
ジョハッシュ:パット・ホーガン
アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1953年製作 83分
公開
北米:1953年11月11日
日本:1954年2月18日
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
現金を積んだ駅馬車は強盗団一味を警戒して騎兵隊の護衛を付け、結婚を控えるジェニファー・バラード(ドナ・リード)やフランク・スレイトン(フィリップ・キャリー)とトム”ジェス”バージェス(レオ・ゴードン)らを乗せて先を急ぐ。
駅馬車は町に着き、ジェニファーが気に入ったスレイトンだったが、ジェスは彼女に手を出すなと忠告する。
ホテルの部屋で休んでいたジェニファーは、南北戦争に従軍していた婚約者ベン・ウォーレン(ロック・ハドソン)が迎えに来たために喜ぶ。
食事をしようとしたスレイトンはジェニファーを待っていたが、彼女と共に婚約者のベンが現れたために驚く。
スレイトンは二人を食事に誘い、ベンにジェスを紹介する。
ベンとスレイトンは戦争のことで議論となり、過去のことだと言うジェニファーが間に入る。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
南北戦争に従軍していたベン・ウォーレンは、婚約者のジェニファーを迎えに行きカリフォルニアに向かおうとする。
駅馬車に乗った二人だったが、同乗していた強盗一味のスレイトンとジェスが、護衛に扮していた仲間と共に襲いかかり積み荷の現金を奪う。
抵抗しようとしたベンは撃たれてしまい、ジェニファーは連れ去られる。
その後、悪事に嫌気がさしていたジェスは、ジェニファーに手出ししないようスレイトンに忠告するが、痛めつけられて置き去りにされる。
一命を取り留めたベンはジェニファーを捜す途中でジェスを助け、彼女を救うために協力するという条件で彼と行動を共にするのだが・・・。
__________
キャサリン・B・グレンジャー、ジョージ・グレンジャー、ロバート・A・グレンジャーによる小説”Ten Against Caesar”を基に製作された作品。
強盗一味の逃走と連れ去られた婚約者を救おうとする男を描くありがちなドラマなのだが、一捻りされている脚本に注目したい。
強盗一味ではあったが悪事に嫌気がさした男が、ヒロイン救出に手を貸し、彼に家族を奪われ復讐しようとする先住民もまた仲間になり、悪党に裏切られた愛人もそれに加わるという、非常に珍しい善悪混合の追跡者の行動を巧みに描く、ラオール・ウォルシュの演出手腕は見ものだ。
主演である巨漢のロック・ハドソンが、さぞかし大活躍するのかと思いきや、同じく長身の悪党のリーダー、フィリップ・キャリーの存在の方が印象的で、一際美しいドナ・リードをはじめとした女性陣の活躍もあり、見所満載の作品に仕上がっている。
また、主人公に手を貸す悪党一味のレオ・ゴードンがなかなかいい役どころで、悪党のリーダーを恨む気の強い女ロベルタ・ヘインズ、そして一味役で、まだ20代のリー・マーヴィン、同じく一味のネヴィル・ブランド、勇ましく戦う先住民のパット・ホーガンなどが共演している。