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妻を精神的に追い込みながら宝石を手に入れようとする夫の策略を描く、監督ソロルド・ディキンソン、主演アントン・ウォルブルック、ダイアナ・ウィンヤード、フランク・ペッティンゲル他共演のサスペンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ソロルド・ディキンソン
製作:ジョン・コーフィールド
原作:パトリック・ハミルトン”Gas Light”(戯曲)
脚本
A・R・ローリンソン
ブリジット・ボランド
撮影:バーナード・ノールズ
編集:シドニー・コール
音楽:リチャード・アディンセル
出演
ポール・マレン/ルイ・バウアー:アントン・ウォルブルック
ベラ・マレン:ダイアナ・ウィンヤード
B・G・ラフ:フランク・ペッティンゲル
ナンシー:キャスリーン・コーデル
ヴィンセント・アルスウォーター:ロバート・ニュートン
コブ:ジミー・ハンリー
エリザベス:ミニー・レイナー
アリス・バーロウ:マリー・ライト
不動産業者:オーブリー・デクスター
ウィンターボーン夫人:メアリー・ヒントン
ピアニスト:アンガス・モリソン
ミュージックホールの支配人:ジャック・バーティ
アリス・バーロウのメイド:ケイティ・ジョンソン(クレジットなし)
イギリス 映画
配給 Anglo-American Film Corp.
1940年製作 89分
公開
イギリス:1940年6月25日
北米:1952年11月10日
日本:未公開
■ ストーリー ■
ロンドン、ピムリコ。
老婦人のアリス・バーロウ(マリー・ライト)が、何者かに殺害される。
犯人はアリスの家を荒らし、何かを探そうとする。
翌日、警察は事件現場の捜査を始め、家宝のルビーが盗まれたことが分かり、それが報道される。
何年もの間バーロウ家は空き家となり、その後、ポール・マレン(アントン・ウォルブルック)と妻ベラ(ダイアナ・ウィンヤード)が引っ越してくる。
2人は、メイドのナンシー(キャスリーン・コーデル)と料理人のエリザベス(ミニー・レイナー)に歓迎される。
エリザベスは、男に色目を使うナンシーのことが心配だった。
アリス・バーロウ殺害事件の捜査を担当した元刑事のB・G・ラフ(フランク・ペッティンゲル)は、今では厩舎を経営していたが、事件現場の家に最近、引っ越してきたポールのことが気になる。
ラフは、ポールが、殺害されたアリスの甥ルイ・バウアーだと考える。
ナンシーのことを知る厩舎で働くコブ(ジミー・ハンリー)は、ベラの精神状態に問題があるらしいということをラフに話す。
ラフは、ナンシーに近づき情報を得るようコブに指示する。
ある日ポールは、壁に掛けてあった絵を隠したことでベラを責める。
それを否定するベラだったが、ポールは、自分が正気を失いつつあるとベラに信じ込ませる。
その夜、マレン家に向かったラフは、家から出てきたポールが、隣りの空き家に入る様子を目撃して、彼の怪しげな行動を監視し続けるのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1938年に上演された、パトリック・ハミルトンの戯曲”Gas Light”を基に製作された作品。
1944年に公開された「ガス燈」のオリジナル作品。
同作はかなり脚色されていて、本作はパトリック・ハミルトンの原作に忠実な内容となっている。
脚本家、編集技師としても知られるソロルド・ディキンソンが監督し、主演はアントン・ウォルブルック、ダイアナ・ウィンヤード、フランク・ペッティンゲルなどが共演した作品。
夫が妻を精神的に追い込みながら宝石を手に入れようとする策略を描くサイコスリラー。
緊迫感溢れる内容と巧みな映像、各キャストの演技も見事であり、ユーモアも交えたソロルド・ディキンソンの演出は秀逸だ。
宝石を手に入れるために異常な行動をとる、冷酷非情な主人公を見事に演ずるアントン・ウォルブルック、その妻で、精神的に追い込まれる難しい役を好演するダイアナ・ウィンヤード、過去の事件と主人公の関連を調べる元刑事のフランク・ペッティンゲル、小悪魔的な主人公のメイドを演ずるキャスリーン・コーデル、ベラ(ダイアナ・ウィンヤード)が頼る従兄弟ロバート・ニュートン、ラフ(フランク・ペッティンゲル)の厩舎で働き彼に協力するジミー・ハンリー、主人公の料理人ミニー・レイナー、主人公のおばで殺害されるマリー・ライト、そのメイド、ケイティ・ジョンソン、不動産業者のオーブリー・デクスター、社交界の令夫人メアリー・ヒントン、ピアニストのアンガス・モリソン、ミュージックホールの支配人ジャック・バーティなどが共演している。