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資産家の女性に近づいた詐欺師が巻き込まれる殺人事件を描く、製作、監督オットー・プレミンジャー、主演アリス・フェイ、ダナ・アンドリュース、リンダ・ダーネル、チャールズ・ビックフォード、アン・リヴィア他共演のフィルム・ノワール。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:オットー・プレミンジャー
製作:オットー・プレミンジャー
原作:マーティ・ホランド”Fallen Angel”
脚本:ハリー・クレイナー
撮影:ジョセフ・ラシェル
編集:ハリー・レイノルズ
音楽:デヴィッド・ラクシン
出演
ジューン・ミルズ:アリス・フェイ
エリック・スタントン:ダナ・アンドリュース
ステラ:リンダ・ダーネル
マーク・ジャッド:チャールズ・ビックフォード
クララ・ミルズ:アン・リヴィア
デイヴ・アトキンス:ブルース・キャボット
マドレー教授:ジョン・キャラダイン
ポップ:パーシー・キルブライド
ジョー・エリス:オリン・ハウランド
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1945年製作 97分
公開
北米:1945年12月14日
日本:未公開
製作費 $1,075,000
■ ストーリー ■
運に見放された放浪者のエリック・スタントン(ダナ・アンドリュース)は、サンフランシスコまで行く運賃が払えず、ウォルトンでバスから降ろされる。
行く当てもないエリックは、”ポップス”というダイナーに向かう。
常連客で元ニューヨーク市警のマーク・ジャッド(チャールズ・ビックフォード)は、店主のポップ(パーシー・キルブライド)から、何日も顔を見せないウエイトレスの(リンダ・ダーネル)のことを相談されていた。
その場には、ステラと付き合っているジュークボックスの管理人デイヴ・アトキンス(ブルース・キャボット)もいた。
デイヴが去った後にステラが現れ、ポップは安堵し、エリックは、魅力的な彼女を気にしながらコーヒーを飲んでその場を去る。
ホテルに向かったエリックは、旅回りの占い師兼心霊術師であるマドレー教授(ジョン・キャラダイン)のポスターを見て、助手のジョー・エリス(オリン・ハウランド)の知人のフリをして彼の部屋で眠る。
現れたエリスと話したエリックは、マドレー教授が資金難で困っていることを知る。
エリックは、前市長の娘で資産家のクララ・ミルズ(アン・リヴィ)に集会を妨害されていることも知り、彼女を説得してみせるとエリスに伝える。
翌日、クララの家を訪ねたエリックは、言葉巧みに彼女を説得しようとするものの、それを聞き入れようとしない彼女に追い払われる。
その話を聞いていたクララの妹ジューン(アリス・フェイ)は、詐欺師の霊媒師には騙されないと言う姉に、エリックの話を聞き入れてチケットを買えば、他の人たちも足を運ぶと考えるのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1945年に発表された、マーティ・ホランドの小説”Fallen Angel”を基に製作された作品。
前年の傑作「ローラ殺人事件」(1944)に続きオットー・プレミンジャーが製作を兼ねて監督し、主演はアリス・フェイ、ダナ・アンドリュース、リンダ・ダーネル、チャールズ・ビックフォード、アン・リヴィアなどが共演した作品。
資産家の女性に近づいた詐欺師が巻き込まれる殺人事件を描くフィルム・ノワール。
アリス・フェイが主要キャストとして出演した最後の作品で、彼女は、1962年公開の「ステート・フェア」まで映画に出演しなかった。
オットー・プレミンジャーは、前年の「ローラ殺人事件」(1944)で組んだダナ・アンドリュースに出演を依頼した。
自分の役が気に入らず、アリス・フェイが役に合わないことを指摘するダナ・アンドリュースはそれを拒むが、ダリル・F・ザナックに脅されて仕方なく出演したという経緯がある。
ファーストクレジットは、世間知らずな資産家の女性を演ずるアリス・フェイだが、主人公は、彼女を利用しようとする詐欺師エリック・スタントンを演ずるダナ・アンドリュースであり、エリックにとっては容易な計画が殺人事件により狂い、思わぬ人物が犯人だと分かる終盤の展開は見ものだ。
エリック(ダナ・アンドリュース)を含め、男たちを惹きつけるウエイトレスを魅力的に演ずるリンダ・ダーネル、事件に関わる元警官のチャールズ・ビックフォード、妹(アリス・フェイ)の幸せを願う資産家アン・リヴィア、ステラと付き合うジュークボックスの管理人ブルース・キャボット、旅回りの占い師兼心霊術師のジョン・キャラダイン、その助手オリン・ハウランド、ダイナーの店主パーシー・キルブライドなどが共演している。