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E.T. the ExtraーTerrestrial (1982)

地球に取り残された宇宙人と少年の交流を描く、製作、監督スティーヴン・スピルバーグ、出演ディー・ウォレスヘンリー・トーマスドリュー・バリモアピーター・コヨーテ他共演によるSF映画。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF

スティーヴン・スピルバーグ / Steven Spielberg 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:スティーヴン・スピルバーグ

製作
スティーヴン・スピルバーグ

キャスリーン・ケネディ
脚本:メリッサ・マシスン
編集:キャロル・リトルトン
撮影:アレン・ダヴィオー
音楽:ジョン・ウィリアムズ

出演
メアリー:ディー・ウォレス

エリオット:ヘンリー・トーマス
ガーティ:ドリュー・バリモア
マイケル:ロバート・マクノートン
キーズ:ピーター・コヨーテ
タイラー:C・トーマス・ハウエル

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ

1982年製作 115分/120分(20周年記念特別版)
公開
北米:1982年6月11日
日本:1982年12月4日
製作費 $10,500,000
北米興行収入 $435,110,550
世界 $792,910,550


アカデミー賞 ■
第55回アカデミー賞

・受賞
作曲・録音・音響編集・視覚効果賞
・ノミネート
作品・監督・脚本・編集・撮影賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
カリフォルニア
郊外の森で、数人の宇宙人が地球の植物を採取していた。

宇宙船の着陸を察知した政府関係者が森に到着し、一人の宇宙人が逃げ遅れてしまう。

必死で戻ろうとする宇宙人は取り残され、宇宙船は空高く飛び立ってしまう。

その頃、郊外の住宅地のエリオット(ヘンリー・トーマス)の家では、兄マイケル(ロバート・マクノートン)らがゲームをして楽しんでいた。

マイケル達に相手にされないエリオットは、注文したピザを取りに行く。

エリオットは、物置に誰かがいることに気づき、母メアリー(ディー・ウォレス)にそれを知らせる。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
少年エリオットは異様な姿の生物に遭遇し、それを家に誘い込む。
生物は飛び立った宇宙船に乗り遅れた宇宙人で、エリオットは、兄のマイケルや妹ガーティの協力を得て、その生物を助けようとする。
やがて、友情で結ばれたエリオットと生物E.T.(地球外生命体)は、テレパシーで通じ合うようになる。
E.T.は、言葉を学び故郷への連絡手段を知り通信装置を作る。
そしてE.T.は、エリオットの協力で、迎えを呼ぶことに成功するのだが・・・。
__________

ハリウッドのヒットメーカーとして飛ぶ鳥を落とす勢いだったスティーヴン・スピルバーグが、前年の「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(1981)に続き放った大のヒット作。

製作費約1000万ドルの作品が、全世界で約8億ドルの収益を上げた。
15年後の「タイタニック」(1997)が公開されるまで、この記録は破られなかった。

制作費 $10,500,000
北米興行収入 $435,110,550
世界 $792,910,550

第55回アカデミー賞では作品賞以下9部門にノミネートされ、作曲、録音、音響編集、視覚効果賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督・脚本・編集・撮影賞

1994年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

好き嫌いはあるだろうが、スピルバーグの、人の心を捉えるドラマの盛上げ方はやはり天才的であり、少年と異星人との出会い、交流、友情、別れなどをシンプルに描きながら感動を誘う、見事な演出は冴え渡る。

前半で描かれる母子家庭の母親の悲しみ、それに加え、父親の愛情に飢える主人公の少年の気持ちを、宇宙人のことを”パパなら信じてくれる・・”というシーンなどで象徴的に描いている。

そして後半で登場する、科学者が少年に優しく語りかける”自分も10歳の時からE.T.を待っていた”という言葉で、少年が求める理想の父親像を見事に表現している。

オスカーを受賞したスピルバーグ作品の常連ジョン・ウィリアムズの音楽と共に迎えるクライマックスは最高の盛り上がりを見せる。

1982年の年末に日本公開された本作は、全国各地の劇場で満員が続き、今では考えられない立見客や入りきれない人で劇場が溢れていたのを思い出す。
私自身、あまりの感動に、劇場に2度足を運んだ。

スピルバーグ作品特有の、有名俳優をほとんど使っていないところが、E.T.のキャラクターを強調しているとも言える。

一見グロテスクにも見えるE.T.なのだが、その表情などは実に愛嬌がある。

ディー・ウォレス以下、主人公ヘンリー・トーマス、妹のドリュー・バリモア、兄のロバート・マクノートン、そして科学者ピーター・コヨーテと、当時、映画界でほとんど目だった活躍をしている俳優は出演していなかった。

ヘンリー・トーマスは、世界中の人々に感動を与え、見事な演技を見せてくれる。

その後、活躍するドリュー・バリモアの可愛らしさが印象的だ。

印象的なのは、子供から大人まで全ての人が楽しめるこのような作品に、本作の30年前のジョン・フォードの名作「静かなる男」(1952)のジョン・ウェインモーリン・オハラによる有名なラブ・シーンを登場させているところなどだ。

本作のようなファンタジー作品に、古典的名作をさらりと使えるところなどは、アメリカにおいて、映画が文化として確立している証であり、本当に羨ましいばかりだ。


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