ボーイに酒とカミソリの刃を頼みチップを渡したビグロウは、ドアを開けたままポーラに電話し、騒がしいホテルの様子を話す。
ビグロウは、”フィリップス”から3度も電話があり、すぐに会いたいらしいと言われ、何か隠している様子で焦っていたことを知る。
フィリップスという名に聞き覚えがないビグロウは、ポーラから顧客名簿にもないと言われ、ホテルの場所を教えたことを知り、そちらで対処するようにと彼女に伝える。
ポーラから、今回のことで自分を責めなくていいと言われたビグロウは電話を切り、現れたボーイから、今夜中には騒ぎは収まることを知らされる。
そこに、見本市の参加者である向かいの部屋のサム・ハスケル(ジェス・カークパトリック)が現れて電話を借り、お礼にビグロウを部屋に誘う。
サムの部屋に向かったビグロウは、バイヤー仲間を紹介され、彼の妻スー(ケイ・フォレスター)と踊る。
歓迎されたビグロウは、サムらとクラブに向かうことになる。
酔ったスーに絡まれたビグロウは席を外し、サムもその様子を見て苛立つ。
カウンターで飲むことにしたビグロウは、離れた場所に座っていた女性ジーニー (ヴァージニア・リー)が気になり、席を移り彼女に話しかける。
ビグロウは、バーテンダーのデイヴ(マイケル・ロス)にグラスを取ってほしいと伝える。
その場にいたコートとマフラーの怪しげな男が、ビグロウのグラスをすり替える。
デイヴからグラスを渡されたビグロウは、注文したバーボンとは思えない味だったために気になる。
ジーニーもその気であることを知ったビグロウは、スーらを避けるために場所を変えようとする。
後で会うことのなったビグロウは、場所と電話番号を書いたメモをジーニーから受けとりホテルに戻る。
部屋ですぐにジーニーに電話をしようとしたビグロウは、ポーラから贈られた花とメッセージに気づき、メモを破り捨てて眠る。
翌朝、目覚めたビグロウは気分が悪くなり、クリニックに向かい診察を受ける。
マトソン医師(フランク・ジャケ)から内臓は問題なしと診断されたビグロウだったが、別の医師シェーファー(ローレンス・ドブキン)が呼ばれ、”ルミナス”という人体には致命的な毒が検出されたことを知らされて驚く。
致死量を摂取していると言われたビグロウは、解毒など対処する方法がないことを知る。
1日か1週間、長くて2週間の命だと言われたビグロウは動揺し、信じることができず、興奮しながら別の病院に向かう。
診察室に押し入ろうとしたビグロウは、看護師やマクドナルド医師(フランク・ガースル)に制止され、ルミナスのことを伝えて納得してもらう。
体内からルミナスが検出され、発光毒素を確認したビグロウは、数時間でショック症状が起きることをマクドナルドから知らされる。
死に至るまでの時間など、シェーファーとほぼ同じことを言われたビグロウは、飲んですぐなら胃の洗浄ができたことを知り、誰かが故意に酒に混ぜて飲ませたのだろうと話すマクドナルドを信じるしかなかった。
入院する前に警察に連絡するよう指示したマクドナルドは、これは殺人だとビグロウに伝える。
恐ろしくなり動揺するビグロウは、マクドナルドが警察に電話をする間にその場から逃げ去る。
殺人だと言われた言葉について考えながら、ビグロウは昨日のクラブに向かうものの閉まっていた。
ホテルに戻りサムの部屋に向かったビグロウは、彼が発ったことを知る。
自分の部屋でポーラからの電話を受けたビグロウは、様子を訊かれたために問題ないと答え、この場に来るつもりの彼女にダメだと伝える。
今話す気になれず後で電話をすると言われたポーラは、フィリップスが昨日、亡くなったことをビグロウに知らせる。
フィリップスの死因を気にするビグロウは、ロサンゼルスにある彼の会社名を知り、その場に向かい、アリソン・ホテルに宿泊することをポーラに伝える。
ロサンゼルス。
フィリップスの貿易会社に向かったビグロウは、秘書のフォスター(ビヴァリー・ガーランド/ビヴァリー・キャンベル)に、責任者に会いたいと伝える。
フォスターはビグロウの名前を聞いて驚き、会計主任のハリデー(ウィリアム・チン)が対応すると伝える。
ハリデーに歓迎されたビグロウは、フィリップスが連絡してきた件について話し、何も協力できないと言われ、自分が遠くから来たことを知っている彼の言葉が気になる。
フォスターを呼んだハリデーは、フィリップスがビグロウに電話した件を彼女が自分に話し、電話した理由は知らないことを確認し、ビグロウを追い払おうとする。
フィリップスの家族のことを尋ねたビグロウは、ハリデーから住所を聴き、死因はベランダから飛び降りた自殺だと知る。
”ユージーン・フィリップス”のアパートを訪ねたビグロウは、フィリップスの弟スタンリー(ヘンリー・ハート)に迎えられ、ハリデーから連絡を受けていたことを知る。
フィリップス夫人(リン・バゲット)と話したビグロウは、電話した理由も何も知らないと言われ、夫の自殺について尋ねる。
動揺する夫人は席を外し、スタンリーから批判されたビグロウは、逮捕されたフィリップスが窮地に立たされていたことを知る。
マジャク(ルーサー・アドラー)という男に売った希少金属の”イリジウム”が盗品だったためで、保釈中だったフィリップスは有罪確実を苦にして自殺したと考えられた。
スタンリーは、兄が不正に関わるような人物ではないため、その取引に疑問を感じていることを話しながら、ビグロウに連絡をしようとした理由を探ろうとする。
真相も知っているだろうとスタンリーに伝えたビグロウは、彼を疑いながらその場を去る。
アリソン・ホテル。
チェックインしたビグロウは、ポーラからの伝言を受け取り電話をする。
ロサンゼルスに来た理由を訊かれたビグロウは、今は何も話せないと言いながら、会いたいと伝えて彼女を安心させる。
気分を良くしたポーラは、フィリップスの名前が公証記録にあったことを思い出したとと伝えて、ビグロウは、自分が交渉人になっていることを知る。
”ジョージ・レイノルズ”とフィリップスの売買証書に関してだと知ったビグロウは、フィリップスとは直接、会っていなかったのだった。
取引した商品がイリジウムだと知ったビグロウは、レイノルズが事務所に来て公証を頼んだと、自分が話していたとポーラから言われ、その時のことを思い出して電話を切る。
レンタカーを借りたビグロウは再びフィリップス夫人の元に向かい、夫から電話があった理由が分かったと伝える。
レイノルズがイリジウムの売り手だと知ったビグロウは、彼は姿を消したと言われ、2か月前に夫は取引に疑問を感じ、レイノルズを捜したものの無駄だったことを知る。
売買証書で正規の取引だと証明できると伝えたビグロウは、消えた証書をレイノルズが盗んだとフィリップスが思っていたという話を聞く。
夫人に感謝したビグロウは去ろうとするが、証書の件を知った理由を訊かない彼女の話に疑問を感じる。
フィリップスの会社に向かいフォスターと話したビグロウは、フィリップスが自分の前に誰に連絡したかを問い詰める。
何かを隠しているフォスターに、自分がフィリップスの無実を証明できたのに自殺したのはおかしいと言うビグロウは、彼女が誰かをかばっていると考えて聞き出そうとする。
フィリップスが、親しかったモデルのマーラ・ラクビアン(ローレット・リューツ)に会いに行ったことを話したフォスターは、しばらく疎遠だったが、昨日、彼女の居場所が分かり、フィリップスは動揺しながら電話をしたことをビグロウに伝える。
事務所に自分が不在だったためにフィリップスは家に戻ったことを知ったビグロウは、フォスターからマーラの住所を聞き出す。
マーラは事件と関係していないとビグロウに伝えたフォスターは、スタンリーと親しいことを見抜かれ、フィリップス夫人の家の件も詳しいと言われて戸惑う。
マーラのアパートに押し入ったビグロウは、彼女が明日ブエノスアイレスに旅立つことを知り、レイノルズとフィリップの名前を出す。
動揺するマーラは、レイノルズの写真を見つけたビグロウから、フィリップスは自分に会った後で証書のせいでレイノルズに殺されたと言われ、自分も命を狙わているという話を聞いてもシラを切る。
自分も関係していると言われたマーラは、ビグロウに銃を向けて財布を奪う。
隙を見て銃と財布を奪ったビグロウは、レイノルズの居場所を知らないと言うマーラを信じようとせず、彼の写真を持ってその場を去る。
写真スタジオに向かったビグロウは、レイノルズの住所を聞き出そうとするが、本名がレイモンド・ラクビアンであることを知る。
車に戻ろうとしたビグロウは発砲され、工場に逃げ込み、その場で昨夜のクラブのマッチを見つける。
誰かが逃げ去ることに気づいたビグロウは、車に戻りフィリップスの会社に向かう。
ハリデーにレイモンドの写真を見せたビグロウは、知らないと言う彼にジョージ・レイノルズだと伝える。
売買証書の件を知らない件をハリデーに尋ねたビグロウは、入社前の話だと言われ、協力を拒む彼に追い払われる。
ホテルに着いたビグロウは、車のグローブボックスに拳銃を入れて部屋に向かう。
部屋に戻ったビグロウは、その場にいたチェスター(ネヴィル・ブランド)らに痛めつけられる。
ポーラからの電話を受けたビグロウは、意味不明な話をして酔っていると思われながら、彼女と互いの愛を確かめる。
マジャクの元に連れて行かれたビグロウは、その場にマーラがいたために驚き、彼がイリジウムを買ったことを知る。
レイモンドを使いフィリップに盗品を売り、それを買い戻したマジャクが黒幕だと考えたビグロウは、望みを訊かれて、レイモンドに会いたいと答える。
どうでもいい話をする仕事の邪魔をしたビグロウに、マジャクは目的を尋ねる。
ビグロウがレイモンドに会いたいだけだとしか言わないために、チェスターは彼を痛めつけようとするものの、殴り返される。
ビグロウに銃を向けたチェスターは腹部を殴り、マジャクが制止する。
精神を病むチェスターは、人を傷つけたがるとビグロウに話したマジャクは、レイモンドは甥で、5か月前に死んだことを伝えて遺灰の壺を見せる。
殺されかけたと言うビグロウに、自分に殺す理由はないと伝えたマジャクは、証書にある名前がレイノルズだということを知る。
自分に危険が及ぶ可能性があり、帰すわけにはいかないと言うマジャクに、命を狙うものを知りたいだけだと伝えたビグロウは、罪を犯せば10年の刑で終身刑に値すると話す彼を信用できない。
ビグロウを車に乗せたチェスターは、殺すと言って脅す。
隙を見てブレーキを踏んだビグロウは、車から降りて店舗に逃げ込む。
ビグロウを追ったチェスターは、客が叫んだために発砲し、駆け付けた警官に射殺される。
ホテルに戻ったビグロウは、入り口で待っていたポーラに気づく。
サンフランシスコ市警の殺人課が居場所を聞いてきたことを知ったビグロウは、追われているのではないとポーラに伝えて、バニングに帰るよう指示する。
今回の件がフィリップスと関係していることを訊かれたビグロウは、彼は他殺だったとポーラに伝える。
体調に加え様子もおかしいビグロウのことを気遣うポーラは、互いの愛を確認するものの、ビグロウは何も話してくれない。
ロビーで待っていてほしいと言ってポーラを説得したビグロウは、彼女に別れを告げて車で走り去る。
フォスターのアパートに向かったビグロウは、彼女に銃を向けて脅し、スタンリーを呼ぶよう指示する。
自分を狙っているのがスタンリーだと考えるビグロウは、フォスターが共謀者だと思い込む。
体調不良のスタンリーが奥の部屋から現れ、ビグロウは、自分を騙したのはフィリップス夫人だということを知る。
兄のデスクにあった2日前の消印の手紙を見せたスタンリーは、ハリデーから義姉に送られたものだとビグロウに伝える。
兄は2人の不倫を知らずにハリデーを雇ったと話すスタンリーが、義姉とハリデーと夕食を共にした後から具合が悪いことを知ったビグロウは、1時間半前に何かを飲んだと言われ、病院に電話をして救急車を呼ぶよう指示する。
ルミナスが原因だと医師に話すよう指示したビグロウは、今なら助かるとスタンリーとフォスターに伝えてその場を去る。
フィリップス夫人に会ったビグロウは、レイノルズが5か月前に死んだことを話し、証書を盗んだことを追及して、生きていた自分を見て驚いたはずだと伝える。
助かる見込みがないため失うものはないと言うビグロウは、ハリデーに頼まれて証書を盗んだとことを白状した夫人から、昨日、手紙を見つけた夫がハリデーに突き落とされたことを知る。
証書の存在を知る自分も殺されると言う夫人は、夫が電話をしたので、真相が明らかになるのを恐れたとビグロウに伝える。
マジャクらが車で現れたことに気づいたビグロウは、ハリデーが会社にいることを知り、夫人を物置に入れてその場から逃げる。
マジャクらに見つかり追われたビグロウは、路線バスに乗るものの気づかれる。
バスを降りたビグロウは、その場にいた警官に近づく。
警官から車を動かすよう指示されたマジャクは、仕方なく走り去る。
フィリップスの会社に向かったビグロウは、コートとマフラー姿のハリデー(クラブでビグロウのグラスをすり替えた男)に気づく。
逃げようとしたハリデーは、追ってきたビグロウと撃ち合いになり射殺される。
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警部に、公証人になっただけだと話したビグロウは、証書でフィリップスの自殺が否定されるために他殺だったと言いながら、自分も毒を飲まされと伝える。
”ポーラに・・・。”と言い残したビグロウは倒れて意識を失い、息を引き取る。
遺体を安置所に運ぶよう指示した警部は、ポーラを呼ぶよう部下に指示する。
報告者に何と書くか訊かれた警部は、”D.O.A.”(到着時死亡)だと答える。