西部の砂漠に現われた記憶を失った謎の男をめぐる人間とエイリアンの戦いを描く、監督ジョン・ファヴロー、ダニエル・クレイグ、ハリソン・フォード共演のSFアドベンチャー・アクション。 |
・スティーヴン・スピルバーグ / Steven Spielberg 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・ファヴロー
製作総指揮:デニス・L・スチュワート
製作
ブライアン・グレイザー
ロン・ハワード
アレックス・カーツマン
デイモン・リンデロフ
ロベルト・オーチー
スコット・ミッチェル・ローゼンバーグ
スティーヴン・スピルバーグ
原作:スコット・ミッチェル・ローゼンバーグ
原案
ホーク・オストビー
マーク・ファーガス
スティーヴ・オーデカーク
脚本
アレックス・カーツマン
デイモン・リンデロフ
ロベルト・オーチー
撮影:マシュー・リバティーク
編集
ダン・レーベンタール
ジム・メイ
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演
ジェイク・ロネガン:ダニエル・クレイグ
ウッドロー・ダラーハイド大佐:ハリソン・フォード
エラ・スウェンソン:オリヴィア・ワイルド
ドク:サム・ロックウェル
ナット・コロラド:アダム・ビーチ
パーシー・ダラーハイド:ポール・ダノ
エメット・タガート:ノア・リンガー
ジョン・タガート保安官:キース・キャラダイン
ミーチャム:クランシー・ブラウン
マリア:アナ・デ・ラ・レゲラ
アリス:アビゲイル・スペンサー
ハント:ウォルトン・ゴギンズ
パット・ドーラン:デヴィッド・オハラ
アメリカ 映画
配給
ユニバーサル・ピクチャーズ
ドリームワークス・ピクチャーズ
パラマウント・ピクチャーズ(世界)
2011年製作 118分(LV 135分)
公開
北米:2011年7月29日
日本:2011年10月22日
製作費 $163,000,000
北米興行収入 $100,240,550
世界 $174,822,330
■ ストーリー ■
1873年、アリゾナ準州。
記憶を失い脇腹に傷を負う、奇妙な腕輪をした男(ダニエル・クレイグ)が砂漠で目覚め、近隣の町アブソリューションに向う。
牧師ミーチャム(クランシー・ブラウン)に傷の治療を受けた男は、保安官タガート(キース・キャラダイン)から、お尋ね者”ジェイク・ロネガン”だと言われ逮捕される。
騒ぎを起し留置場に入れられた、町を支配者するウッドロー・ダラーハイド大佐(ハリソン・フォード)の息子パーシー(ポール・ダノ)は、ジェイクと共に移送されることになる。
そこにダラーハイドが現われるが、上空に現われた飛行物体に町は攻撃される。
ジェイクは、武器だった腕輪で一機を撃ち落すが、パーシーやタガートは連れ去られ、得体の知れない何者かが住民を襲い逃亡する。
捜索隊を編成したダラーハイドは、自分の金貨を奪う事件を起していたジェイクも、それに加わるよう強要する。
それに反発したジェイクは、自分につきまとう渡り者エラ(オリヴィア・ワイルド)も追い払い、独り旅立つ。
しかし、恋人アリス(アナ・デ・ラ・レゲラ)を同じように連れ去られたことを思い出したジェイクは、ダラーハイドら一行に合流し、”襲撃者”を追うのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
スティーヴン・スピルバーグをはじめブライアン・グレイザーやロン・ハワードらハリウッドが誇るヒットメイカーが製作に加わった超話題作。
2006年に発売された、スコット・ミッチェル・ローゼンバーグ原作による、同名グラフィックノベル”Cowboys & Aliens”を基に製作された作品。
上記の製作陣に加えて、監督ジョン・ファヴロー、更には大スターのハリソン・フォードとダニエル・クレイグの共演ということもあり、これ以上ないほどのビッグな顔ぶれに、期待も最高潮となった作品でもある。
19世紀の西部に出現する、エイリアンと人間との戦というミスマッチなストーリーは、まずまず楽しめる。
しかし、全てが平均以上ではあるが、中途半端で物足りない、結局は、とてつもない予算で最高のスタッフによる仕事をしても、失敗?に終わることもあるという典型のような作品となってしまった。
そのせいか、1億6300万ドルをかけた製作費を、北米だけではとても回収できず(約1億ドル)、全世界で約1億7500万ドルを稼ぎ出したものの、並みの作品ではないために、とても成功したとは言えない結果に終わった。
個人的には、スティーヴン・スピルバーグが関っているためだろうが、ハリソン・フォードが、「捜索者」(1956)のジョン・ウェインを意識しているような演技を見せるところが興味深かった。
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スピルバーグは、新作の撮影前に、必ず観直す作品が4作ある。
・「七人の侍」(1954)
・「素晴らしき哉、人生!」(1946)
・「アラビアのロレンス」(1962)
・「捜索者」(1956)
ダニエル・クレイグも悪くはないが、サイズが大き過ぎる、”インディアナ・ジョーンズ”のフェドーラのようなハットが、どう見ても滑稽だ。
ハード・アクションではあるが、それほど突出したものでもなく、やはり西部劇とSFは相性が悪いのかとしか思えない違和感があるのは、往年の西部劇を意識し過ぎ拘る自分だけだろうか・・・。
(西部劇とは言えない??)
謎の男を雰囲気十分に演ずるダニエル・クレイグ、悪党かと思いきや、やはり彼らしい人間味のあるスケールの大きい人物を貫禄で演ずるハリソン・フォード、主人公と親交を深めるエイリアンだった女性を演じ大活躍するオリヴィア・ワイルド、酒場の主人で医者でもあるサム・ロックウェル、ダラーハイド(H・フォード)の右腕アダム・ビーチ、ダラーハイドの嫌味な息子だが改心する、彼らしい怪演を見せるポール・ダノ、保安官キース・キャラダイン、その孫、戦に参加して成長する少年ノア・リンガー、人情味のある思慮深い牧師のクランシー・ブラウン、ドク(S・ロックウェル)の妻アナ・デ・ラ・レゲラ、主人公の恋人アビゲイル・スペンサー、主人公の強盗仲間ウォルトン・ゴギンズ、デヴィッド・オハラなどが共演している。