マリアンヌと同席していたモニーク(カミーユ・コタン)や夫のクロードに流ちょうなフランス語で挨拶したマックスは、久しぶりなので妻と過ごしたいと伝えてその場を去る。
車に乗り自己紹介したマックスとマリアンヌは、滞在する家に向かう。
マリアンヌから、パリ訛りが最悪だと言われたマックスは、あれはケベック訛りだと指摘される。
注意するようにと言われたマックスは、10日後の作戦決行のパーティーの件を確認するマリアンヌに、単なる職務上のパートナー扱いをされる。
屋上に寝てほしいと言われたマックスはマリアンヌの指示に従い、しばらくして現れた彼女と、隣人を信用させるために”夫婦”を演ずる。
翌朝、昨年、マリアンヌをディエップから脱出させた、イギリス空軍のガイ・サングスター(マシュー・グッド)の話をしたマックスは、彼女と共にカフェに向かう。
クロードとモニークに会ったマックスとマリアンヌは、ドイツ大使のパーティーの件でマックスの招待状の話をする。
来週、ドイツの役人との夕食会があると言うモニークは、それにマックスを誘う。
クロードとモニークが去った後、その場に、尋問されたことがあるマルセイユのドイツ軍情報部将校がいることに気づいたマックスは、それをマリアンヌに話す。
60%の確率で間違いないと言うマックスは、席を立った将校を見て、テーブルのパンをちぎり彼を追う。
電話をかける将校を殺し、パンを喉に詰まらせたように見せかけたマックスは、倒れている男がいるとウェイターに伝えて、マリアンヌと共にその場を去る。
その後も、マックスは、マリアンヌにリードされながら完璧な夫婦を演じる。
翌日、郊外でマリアンヌと”ステン短機関銃”の試射をしながら、明日会うドイツ大使の連絡係であるケルンのナチス党支部高官ホバー(アウグスト・ディール)の情報を得たマックスは、パーティーの招待は彼次第だと言われる。
マリアンヌの銃の腕を確認したマックスは、パーティー会場で銃はシャンパン・テーブルの下に隠され、大使は8時30分に到着することを知る。
銃の安全装置を解除するのに手間取ったマリアンヌに、間違いなく扱えるかを確認したマックスは、フォークを使ってでも殺すと言われる。
8時35分に町で爆発が起き、後は神に運を任せると言うマリアンヌに、神は安全装置を外せるかとマックスは問う。
帰宅して食事をしたマリアンヌはマックスを誘惑し、銃のことで試されたので、自分も試していると伝える。
パートナーと一線を越えると敵にやられるとマリアンヌに伝えたマックスは、失態は感情によると言われる。
翌日、ドイツ大使館に向かったマックスとマリアンヌは、ホバーに面会する。
パーティー出席が無理なら別の場所でポーカーをすると言うマックスに対し、賭け好きのホバーは、カードで勝負して、自分が勝ったらパーティーに来るようにと伝える。
シャッフルするよう指示されたマックスは、見事なカードさばきを見せる。
カードを引いたマックスはホバーに負けてしまい、ポーカーを諦めてパーティーに出席することになる。
その場を去ろうとするマックスは、ホバーから、出席者のリストに加える手続きのため、燐鉱業の仕事をする証拠として燐酸塩の化学式を書いてほしいと言われる。
問題なくそれを書いたマックスは、疑われることなくマリアンヌと共にその場を去る。
その夜、夜明けを見るために砂漠に向かったマックスとマリアンヌは、戦後のことなどを話す。
砂嵐が近づいたために車に戻った二人は、その場で愛し合う。
パーティー当日、緊張しながら大使館に向かおうとするマリアンヌは、マックスのことを”ケベック人”と呼ぶが、オンタリオ出身だと言われる。
8時30分になっても大使は現れず、マックスとマリアンヌは、ホバーやモニークとクロードに挨拶する。
ようやく大使が現れ、マックスとマリアンヌはシャンパン・テーブルの脇で待機する。
8時35分、予定通り爆発が起き、テーブルを倒したマックスとマリアンヌは、銃を手にして銃撃を始め、大使やホバー、そして護衛の兵士を射殺する。
クロードも射殺したマリアンヌは、マックスと共にその場から逃走するが、誰も追ってこなかった。
6割の確率で死ぬことを覚悟していた二人は、無事だったことに感謝し、マックスは、自分と共にロンドンに向かい妻になってほしいことをマリアンヌに伝える。
3週間後、ロンドン。
情報部に戻ったマックスは、恋をした噂を聞いたと言うジョージ・カヴァナフ大尉(ダニエル・ベッツ)から冷やかされる。
上官のフランク・ヘスロップ大佐(ジャレッド・ハリス)に会ったマックスは、ジブラルタルの”Vセッション”の徹底的な審査により、マリアンヌの入国が許可されたことを知らされる。
ヘスロップから愚かな行為だと言われたマックスは、作戦がきっかけの結婚など続かないと言われるものの気にしなかった。
マックスとマリアンヌは、ヘスロップやジョージ、マックスの妹で空軍少尉のブリジット(リジー・キャプラン)、その同性の恋人ルイーズ(シャーロット・ホープ)らに祝福されながら結婚する。
今後はデスクワークになるマックスは、既に妊娠しているマリアンヌを気遣う。
数か月後、激しい空襲の中、マックスに見守られながら、マリアンヌは女の子を出産してアナと名付ける。
1年後、ハムステッド。
戦下ではあるが平穏な日々を送るマックスとマリアンヌは、3日間の休暇を利用してパーティーを開くことになる。
ミス・シンクレア(マリオン・ベイリー)にアナを預けたマックスとマリアンヌは、森にマッシュルームを採りに行き、その場で愛し合う。
帰宅したマックスは、ジョージに呼び出さて情報部に向かい、Vセッションから話があるらしいと知らされる。
S.O.E.(特殊作戦執行部)の高官(サイモン・マクバーニー)の元に向かったマックスは、その場にいたヘスロップに迎えられる。
今回の任務は断ると伝えたマックスは、高官からマリアンヌがドイツのスパイだと言われる。
信じようとしないマックスに、Vセッションによる7日間の暗号化通信傍受の結果、ロンドンからベルリンに向けた発信元がハムステッドに隣接するハイゲートだと話した高官は、その内容がS.O.E.のフランスでの行動だと伝える。
情報源は女だと言う高官は、話を信じようとしないマックスに、ドイツ情報部将校の供述書を見せて、マリアンヌ・ボーセジュールは、1941年5月に捕らえられて処刑されたことを伝える。
マリアンヌに似た特徴のドイツの工作員がカサブランカに向かい、暗殺した大使は反体制派だったため、ヒトラーは暗殺命令を出していたことを高官はマックスに話す。
入手した情報は全て自分のデスクを通ったものだと高官から言われたマックスは、マリアンヌがスパイだとしたら72時間泳がせて、連絡員と仲間を始末する作戦が動き出していることをヘスロップから知らされる。
怒りを露にするマックスに対し、作戦の内容を話し始めた高官は、”ブルーダイ/青色色素検査”を行うことを伝える。
夜に受けた電話の内容をメモしてマリアンヌに見える場所に置き、その偽情報を重要だと見せかけるよう、高官はマックスに指示する。
ドイツが受信した通信を解読し、その情報がロンドンからの通信であればマリアンヌのスパイは確定するが、マックスが正しければ情報は出てこないはずであり、疑惑は消えるということだった。
マリアンヌがスパイだと確定した場合は自分の手で殺すよう指示されたマックスは、共犯者となった場合は、大逆罪により死刑になると言われる。
平静を保ち勝手な行動を禁じられたマックスは、高官に対する自分の態度を謝罪するが、間違いは証明されると伝えてその場を去る。
動揺しながら帰宅したマックスは、マリアンヌに何も気づかれないように接し、残りの2日間は完全に休みだと伝える。
その夜、ベッドに入ったマックスは、時間通りにかかってきた電話をとり、マリアンヌに迫られながら内容をメモする。
電話を切ったマックスは、マリアンヌと愛し合う。
メモをそのままにしたマックスは、マリアンヌを信じるしかなかった。
翌朝、基地に向かいパーティー用の酒を手に入れてくることをマリアンヌに伝えたマックスは、ブリジットの家に向かい、今夜のパーティーに彼女とルイーズを誘う。
行けないと言われたマックスは、Vセッションのことを知っていたブリジットに、マリアンヌにスパイ容疑がかけられていることを話し、パーティーに来てほしいと伝えて納得してもらう。
病院に向かったマックスは、重傷を負っていたガイに会う。
マックスを迷惑に思うガイは、ディエップから脱出させたマリアンヌ・ボーセジュールの顔を確認してほしいとマックスから言われる。
右目は撃ち抜かれ左目は網膜剥離のため、白い輪郭しか見えないとガイから言われたマックスは、ドイツ軍の対空砲火の中に向かわせたことを彼から責められる。
自分を見た息子は悲鳴を上げたとまで言われたマックスは、居たたまれなくなり去ろうとするが、ガイに呼び止められる。
まだディエップにいるはずの、レジスタンスのポール・ドラマール(ティエリー・フレモン)のことを、ガイはマックスに伝える。
マリアンヌに電話をしたマックスは、献血に1時間かかるため、その後パブで待ち合わせすることになる。
基地に向かったマックスは、スコッチを二箱調達し、ディエップに向かわせるパイロットのハンターに、ドラマールに確認させるマリアンヌの写真などを渡す。
パブに向かったマックスは、腕の血管を針で刺して献血したことを装い、店に入る。
腕を確認したマリアンヌは、昨夜の様子がいつもと違っていたため、浮気を疑っていたとマックスに伝える。
その夜、パーティーは始まり、マックスは、Vセッションが”Dデイ”で自分にレジスタンスを率いる任務を任せるために、試そうとしているとジョージから言われる。
現れたヘスロップと話したマックスは、ガイに会って彼を苦しめ、ハンターの機は墜落して死亡したことを知らされて責められる。
マックスから、今回のことは自分を試す策略かと訊かれたヘスロップは、マリアンヌが現れたために話題を変える。
マリアンヌに誘われてダンスをしたマックスは、部下が一人死んだことを伝え、ブリジットが自分を心配していたと言われる。
ブリジットは嘘が下手だと言われたマックスは、ある問題が発生したが今は話せないとマリアンヌに伝える。
その後、翌日もディエップ支援があることをヘスロップの秘書マーガレットに確認したマックスは、マリアンヌが男と話していることに気づく。
その男が宝石商のエマニュエル・ロンバード(アントン・レッサー)だと知ったマックスは、マリアンヌから、ダイヤのブローチを勧められたものの断ったと言われる。
ロンバートを追いそれを確かめたマックスは納得し、その直後に空襲が始まる。
勝手な行動をやめるようにとマックスに警告したヘスロップは、月曜には全てが分かると言って、策略ではないと伝える。
そうだとしても、Vセッションはそれを明らかにするはずがないとマックスは考える。
敵の一機が撃墜されることに気づいたマックスは、それがこちらに向かってくるため、アナを見に行ったマリアンヌを捜す。
マリアンヌとアナを庇い覚悟を決めたマックスだったが、敵機は家をかすめて付近に墜落する。
翌日は戦争を忘れて三人で過ごしたいとマリアンヌから言われたマックスは、笑顔で答える。
翌日、マリアンヌとアナをと過ごしたマックスは、この幸せを失う気にはとてもならなかった。
その夜、マリアンヌの写真を持ち、何も語らずに彼女にキスしたマックスは、基地に向かい飛び立つ。
ディエップ。
レジスタンスの協力を得て、地元警察の留置場にいるドラマールの元に向かったマックスは、看守を脅して鍵を奪う。
ドラマールにマリアンヌの写真を見せたマックスは、本人かを確認させる。
写真がマリアンヌだと認めたドラマールから、彼女は素晴らしい水彩画を描きピアノが上手だと言われる。
カフェでドイツ兵を前にしたマリアンヌが、”ラ・マルセイエーズ”を弾いたことをドラマールはマックスに話す。
そこに、没収したアメリカのタバコをもらうためにドイツ兵が現れ、それを渡すようにと指示された看守は、レジスタンスがいることを知らせて銃撃戦になる。
ドイツ兵のトラックを手榴弾で爆破したマックスは、全員を射殺する。
自宅の戻ったマックスは、マリアンヌを連れてパブに向かい、閉まっていた店のドアの窓を割って中に入る。
ピアノの前に向かったマックスは、”ラ・マルセイエーズ”を弾くようマリアンヌに指示する。
1941年のディエップ、”マリアンヌ・ボーセジュール”はカフェでドイツ兵の前で”ラ・マルセイエーズ”を弾いたと言われたマリアンヌは、ピアノのふたを閉めて、その女性の話は知っていると伝える。
ここなら大丈夫だと思ったが、彼らは現れたと言うマリアンヌは、アナを殺すと脅されたために仕方なく従ったことをマックスに伝えて謝罪し、許しを請う。
マリアンヌがメモの内容を送ったことを知ったマックスは、この愛は本物かを確かめる。
カサブランカ以来ずっと愛していると言われたマックスは、1時間後にVセッションから殺害命令が出て、拒めば二人共殺されるとマリアンヌに伝える。
雨の中、アナを迎えに行ったマックスは、娘を人質に取っていたシンクレアに銃を向けて、彼女から、自分が多くのドイツの同胞を殺したと言われる。
仲間は誰だと訊かれたシンクレアは、自分は第三帝国の忠実なるエージェントだと言って口は割らないと伝える。
シンクレアを射殺したマックスは、アナを連れてその場を去る。
仲間だった宝石商のロンバートを殺したマックスは、基地に向かい、脱出用の飛行機のエンジンをかけようとする。
アナの様子を見ながら警戒するマリアンヌは、数台の車が現れたことに気づく。
近づいた車は、エンジンがかからない飛行機のプロペラに車体をぶつけて始動を阻止する。
車から降りたヘスロップは、”ブルーダイ”の結果は承知のはずだとマックスに伝える。
エージェントは殺したと言うマックスだったが、ヘスロップから、その場で大逆罪に問われる。
アナを抱きしめて別れを告げ、覚悟を決めたマリアンヌは車を降りる。
娘を人質に取られ脅されたことをヘスロップに話したマックスだったが、聞き入れてもらえない。
”愛しているわ、ケベック人”とマックスに伝え、娘を頼むと言って振り向いたマリアンヌは、銃で自殺する。
マリアンヌに寄り添うマックスは、コートを脱いで彼女にかける。
近づいてきた部下を制止したヘスロップは、マックスが自ら敵のスパイを処刑したことを伝える。
自分の運命を知ったマリアンヌは、日曜日の夜に、娘アナに遺す手紙を書いた。
その日の昼間、三人で過ごした時、初めて歩いたのをマックスと見られたことが最高の幸せであり、彼が自分の全てであるとマリアンヌは語る。
許してほしいと伝え、メディシンハットに行けることを願い、平和な人生が送れるためにマックスが守ってくれることを信じたマリアンヌの、アナへの永遠の愛が綴られていた。
戦後、カナダのアルバータ州メディシンハットの牧場に移り住んだマックスは、アナと幸せな日々を過ごす。