第二次大戦終結直後のベルリンで軍の風紀を調査する女性下院議員が巻き起こす騒動と恋の行方を描く、製作、脚本チャールズ・ブラケット、監督、脚本ビリー・ワイルダー、主演ジーン・アーサー、マレーネ・ディートリヒ、ジョン・ランド、ミラード・ミッチェルら共演のロマンチック・コメディ。 |
・マレーネ・ディートリッヒ / Marlene Dietrich / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ビリー・ワイルダー
製作:チャールズ・ブラケット
原案:デヴィッド・ショー
脚本
チャールズ・ブラケット
ビリー・ワイルダー
リチャード・L・ブリーン
ロバート・ハラリ
撮影:チャールズ・ラング
編集:ドーン・ハリソン
音楽:フレデリック・ホランダー
出演
フィービー・フロスト:ジーン・アーサー
エリカ・フォン・シュルートウ:マレーネ・ディートリヒ
ジョン・プリングル大尉:ジョン・ランド
ルーファス・J・プラマー大佐:ミラード・ミッチェル
ハンス・オットー・バーゲル:ピーター・フォン・ゼルネック
マイク:スタンリー・プレイジャー
ジョー:ウィリアム・マーフィー
ペネコット下院議員:レイモンド・ボンド
ギフィン下院議員:ボイド・デイビス
クレイマー下院議員:ロバート・マルコム
ヤンデル下院議員:チャールズ・メレディス
サルヴァトーレ下院議員:マイケル・ラフェット
中佐:ダミアン・オフリン
マシュー少佐:フランク・フェントン
ホーンビー中尉:ジェームス・ラーモア
憲兵:ゴードン・ジョーンズ
クラブ”ローレライ”のピアニスト:フレデリック・ホランダー
中尉:レックス・リース(クレジットなし)
ドイツ人:エドワード・ヴァン・スローン(クレジットなし)
アドルフ・ヒトラー:ボビー・ワトソン(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1948年製作 116分
公開
北米:1948年8月20日
日本:未公開
製作費 $1,500,000
■ アカデミー賞 ■
第21回アカデミー賞
・ノミネート
脚色・撮影賞(白黒)
■ ストーリー ■
1947年。
アイオワ州選出のフィービー・フロスト議員(ジーン・アーサー)を含むアメリカ下院議員議会委員会は、第二次世界大戦後のベルリン駐留軍の視察のために現地を訪問する。
司令官のルーファス・J・プラマー大佐(ミラード・ミッチェル)に迎えられた議員の中で、フロストは、特に兵士の風紀について厳しくチェックする考えだった。
フロストは、地元支援者から預かったバースデーケーキを、プラマーの部下である同郷のジョン・プリングル大尉(ジョン・ランド)に渡し、それが恋人からだということを知る。
プリングルは、ヘルマン・ゲーリングかヨーゼフ・ゲッベルスの元愛人と疑われている、クラブ”ローレライ”の歌手エリカ・フォン・シュルートウ(マレーネ・ディートリヒ)と密かに付き合っていた。
街を視察中にアメリカ兵のマイク(スタンリー・プレイジャー)とジョー(ウィリアム・マーフィー)に誘われたフロストは、現地の女性に扮して彼らに付き合う。
ローレライでエリカのショーに熱狂する兵士を見たフロストは、翌日の会議で徹底的に調査することをプラマーに伝える。
それを知ったプリングルはフロストの元に向かい、ナチの党大会のニュース映画を見せられる。
フロストは、エリカがゲシュタポの高官ハンス・オットー・バーゲル(ピーター・フォン・ゼルネック)やヒトラー(ボビー・ワトソン)と関係していることを知り苛立ち、プリングルに協力を求めて、エリカについて詳しく調べるために資料を探そうとするのだが・・・。
第二次大戦終結直後のベルリンで、軍の風紀を調査するために派遣された女性下院議員が巻き起こす騒動と恋の行方を描くロマンチック・コメディ。
ビリー・ワイルダーの切れのいい演出と、彼とチャールズ・ブラケットによる軽妙な脚本で大いに楽しませてくれるコメディの秀作。
第21回アカデミー賞では、脚色・撮影賞(白黒)にノミネートされた。
1947年の8月から行われた、舞台となるベルリンのロケが効果的に活かされ、戦闘で壊滅状態となった市街や観光名所を映し出す、チャールズ・ラングの撮影も注目だ。
主演のジーン・アーサーは、堅物の下院議員として登場するものの、恋の虜になってしまうチャーミングな女性を、40代半ば過ぎにして魅力的に演じている。
年齢ではジーン・アーサーより1歳下のマレーネ・ディートリヒは、ナチと関係した歌手を、いつもながら妖艶に、また貫禄も感じさせ演技で好演している。
その2人を相手に彼女らに翻弄されながら、恋多き将校を熱演するジョン・ランド、彼の上官である大佐を味のある演技で演ずるミラード・ミッチェル、エリカ(マレーネ・ディートリヒ)と関係したナチの高官ピーター・フォン・ゼルネック、主人公を議員と知らずに誘う兵士スタンリー・プレイジャーとウィリアム・マーフィー、現地を視察する下院議員レイモンド・ボンド、ボイド・デイビス、ロバート・マルコム、チャールズ・メレディス、マイケル・ラフェット、中佐のダミアン・オフリン、少佐のフランク・フェントン、中尉のジェームス・ラーモアとレックス・リース、憲兵のゴードン・ジョーンズ、クラブ”ローレライ”のピアニストで音楽を担当するフレデリック・ホランダー、ドイツ人のエドワード・ヴァン・スローン、アドルフ・ヒトラーのボビー・ワトソンなどが共演している。