乞食の王がカリフに娘を嫁がせようと奔走する姿を描く、監督ウィリアム・ディターレ、主演ロナルド・コールマン、マレーネ・ディートリヒ、ジェームズ・クレイグ、エドワード・アーノルド他共演のファンタジー。 |
・マレーネ・ディートリッヒ / Marlene Dietrich / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ウィリアム・ディターレ
製作:エヴェレット・リスキン
原作:エドワード・ノブロック”Kismet”(戯曲)
脚本:ジョン・ミーハン
撮影:チャールズ・ロッシャー
編集:ベン・ルイス
音楽:ハーバート・ストサート
出演
ハフィス/ハッシア公:ロナルド・コールマン
ジャミラ:マレーネ・ディートリヒ
カリフ:ジェームズ・クレイグ
大宰相:エドワード・アーノルド
ファイサル:ヒュー・ハーバート
マーシーナ:ジョイ・ペイジ
カーシャ:フローレンス・ベイツ
アガ:ハリー・ダヴェンポート
ムーラ:ホバート・キャヴァノー
アルファイフ:ロバート・ワーウィック
アム:バリー・マコラム(クレジットなし)
ナレーター:フランク・モーガン(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 MGM
1944年製作 100分
公開
北米:1944年8月22日
日本:1952年9月10日
製作費 $3,000,000
■ アカデミー賞 ■
第17回アカデミー賞
・ノミネート
撮影(カラー)・美術(カラー)・録音・音楽賞(ドラマ・コメディ)
■ ストーリー ■
バグダッド。
乞食の王で魔術も使うハフィス(ロナルド・コールマン)は、最愛の娘マーシーナ(ジョイ・ペイジ)を高貴な者に嫁がせることを考えていた。
支配者カリフ(ジェームズ・クレイグ)は、信頼する従者アガ(ハリー・ダベンポート)の忠告も聞かずに街に向かう。
夜はハッシア公と名乗るハフィスは、襲われていた青年(カリフ)を助けて意気投合する。
ハレムの女王ジャミラ(マレーネ・ディートリヒ)に呼ばれたハフィスは、青年と別れて彼女の元に向かい愛を語り合う。
一方、庭師に扮したカリフは、一緒に過ごしたハフィスが父親と知らずに、マーシーナと出会い恋に落ちる。
宮殿に戻ったカリフは、乞食の王の娘マーシーナとの結婚を決めたことをアガに話す。
カリフに信用されていない大宰相(エドワード・アーノルド)は、彼の暗殺を企み、部下のアルファイフ(ロバート・ワーウィック)に実行を指示する。
帰宅したハフィスは、夢見心地のマーシーナの様子を見て、恋していることに気づき心配になる。
翌日、乞食として街にいたハフィスは、カリフ暗殺を命じられた男がそれを実行する事件を目撃する。
暗殺は失敗に終り、大宰相は犯人を殺してしまう。
その様子を見たカリフは、尋問する前に犯人を殺した大宰相を疑う。
その様子を見ていたハフィスは、大宰相に近づき、マーシーナをカリフに嫁がせる計画を実行しようとするのだが・・・。
エドワード・ノブロックにより1911年に上演された舞台劇”Kismet”を基に製作された作品。
1914年(短編)、1920年、1930年、1953年にはミュージカル化され、その成功で1955年にそれが映画化された。
監督はウィリアム・ディターレ、人気スターのロナルド・コールマンとマレーネ・ディートリヒが共演して話題になった作品。
ウィリアム・ディターレにとっては、21年前のドイツのサイレント映画であるデビュー作”Man by the Wayside”(1923)以来のマレーネ・ディートリヒと組んだ作品。
第17回アカデミー賞では、撮影(カラー)、美術(カラー)、録音、音楽賞(ドラマ・コメディ)にノミネートされた。
主演のロナルド・コールマンは、娘を溺愛する父親である乞食の王を演じ、50代も半ばにして、スタントを使ってはいるが活劇としてのアクションもこなし、ユーモアをまじえた演技で熱演している。
テクニカラーの美しい映像に映える妖艶な魅力で迫るマレーネ・ディートリヒは、それほど出番が多くないものの、その存在感で画面を支配している。
身分を隠し主人公の娘と恋に落ちるカリフのジェームズ・クレイグ、彼を失脚させようとする大宰相のエドワード・アーノルド、主人公の乞食仲間ヒュー・ハーバート、主人公の娘ジョイ・ペイジ、彼女の世話をするフローレンス・ベイツ、カリフに信頼される従者ハリー・ダヴェンポート、大宰相の部下ロバート・ワーウィック、他ホバート・キャヴァノー、バリー・マコラム、そしてナレーターはフランク・モーガンが担当している。