ジョー・ウォーカー二等兵(ダニエル・メイズ)と恋人のダフネ(エミリー・アタック)は、落下してきた鳩に驚き、少年達に小遣いを渡す。
ダフネと楽しもうとしたウォーカーは、少年から、バートン牧場で例のものが見つかったと言われる。
国防義勇軍の小隊指揮官ジョージ・マナリング大尉(トビー・ジョーンズ)は、アーサー・ウィルソン軍曹(ビル・ナイ)、ジャック・ジョーンズ伍長(トム・コートネイ)、衛生兵のチャールズ・ゴッドフリー二等兵(マイケル・ガンボン)、フランク・パイク二等兵(ブレイク・ハリソン)、ジェームズ・フレイザー二等兵(ビル・パターソン)ウォーカーらと共に、探していた牛を見つける。
恐る恐る牛に近づいたマナリングだったが、ウィルソンらが姿を消したことに気づく。
牛に追われたマナリングは、潰されそうになりながらも、何んとか牛を柵の中に入れることに成功する。
敵はドイツ兵なのに牛を追っている場合かと、フレイザーから嫌みを言われたマナリングは、いつでも戦えるように鍛えておけと伝える。
ベルリン。
ルントは殺されるものの、敵がまだ今後の動きに気づいていないと考える司令部は、スパイ”コブラ”をイングランドの海岸線のリゾート地ウォーミントン・オン・シーに送り込む作戦を実行する。
教会で、妻エリザベス(フェリシティ・モンターギュ)が隊長を務める女性部隊補助地方義勇軍の治療訓練の協力をしていたマナリングはティモシー・ファーシング牧師(フランク・ウィリアムズ)牧師から電話だと言われる。
シークス大佐(マーク・ゲイティス)からの連絡を受けたマナリングは、出動命令が出たと言われる。
ドーバー基地のパトロールを命ぜられたことを皆に伝えたマナリングは、肉屋のジョーンズのトラックで小隊と共に現地に向かう。
その途中、口答えするウィルソンに苛立つマナリングは、彼を車から降ろして、スパイ役にすると言って置いていく。
目的地に着いたマナリングは、各自のカモフラージュを確認して、トラックに掲げた”ユニオンジャック”にスパイ役のウィルソンを近づけないようにと部下に伝え、訓練を始める。
車が現れたために、ウィルソンがヒッチハイクして来たと考えたマナリングだったが、兵士達に驚いて道路から外れてしまったのは、AP通信の記者で雑誌”レディ”に記事を書くローズ・ウィンターズ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)だった。
挨拶したマナリングは、ウィンターズから自分達を取材に来たと言われ、スパイを偵察中なので必ず捕えると伝える。
ウィンターズに訓練の様子を見せたマナリングは、”ユニオンジャック”を奪い変装して現れたウィルソンと彼女が知り合いであることを知る。
マナリングは、ウィルソンがウィンターズの大学時代の恩師だったことを知る。
積もる話もあると言うウィルソンがウィンターズを送ることになり、マナリングらは、二人がその場を去る姿を見守る。
宿舎のコテージに送ってもらったウィンターズは、翌日の夕食を共にする約束をしてウィルソンと別れる。
その夜、パイクの母で恋人のメイヴィス(サラ・ランカシャー)と話していたウィルソンは、調理の下ごしらえをしたいた鳩に足輪が付いていたため、伝書鳩だと気づく。
その頃、実はドイツのスパイだったウィンターズは、国防義勇軍の小隊に潜入したことを無線でベルリンに連絡する。
翌日、町に向かったウィンターズは、肉屋のジョーンズや葬儀屋のフレイザー、ウォーカーとダフネに出くわし、アメリカ軍のトラックなどを撮影しても怪しまれることはなかった。
空襲監視員である八百屋のウォーデン・ホッジス(マーティン・サヴェージ)とゴッドフリーにも話しかけるウィンターズを、銀行の支店長のマナリングと行員のウィルソンは見つめる。
そんなウィンターズのことを噂するメイヴィスらは、彼女がパイクに迫ったと恋人のヴェラ(ホリー・デンプシー)に伝えて警戒する。
ウィンターズに再会して心乱れたと言うウィルソンは、マナリングから、大学の教え子だった彼女と親密な関係だったのかと訊かれる。
ウィルソンがそれを否定したため、ウィンターズに惹かれていたマナリングは安心する。
同じ行員のパイクも、ウィンターズが気になる存在となる。
基地には近づかず、海岸線だけをパトロールするようにとシークス大佐から命ぜらえたマナリングは、国防義勇軍は縮小すると言われる。
小隊の元に戻ったマニングは、ウィルソンがいないことに気づく。
その夜、ウィンターズと食事をしたウィルソンは、彼女をコテージに送り、ダンスをする。
ウィンターズは、大佐の情報を知らないウィルソンから、名にも聞き出せなかった。
翌朝、昨夜のことをメイヴィスから訊かれたウィルソンは、ウィンターズとのことが噂になっていると言われるものの、何も心配ないと伝える。
通りでゴッドフリーの妹ドリー(ジュリア・フォスター)とシシー(アネット・クロスビー)から話しかけれたウィンターズは、雑誌”レディ”の読者である二人から、最近、国防義勇軍の特集を組んだので同じ特集は組まないはずだと言われる。
反響が大きかったので続編を書いていると答えたウィンターズは、近くにいたマナリングに気づき、話があると伝えて、彼とにカフェに向かう。
ウィンターズがスパイだと気づかないマナリングは、取材だと思い、小隊のことを話し始め、現れたウォーカーに邪魔されたために、彼を追い払う。
メガネを外してほしいとウィンターズに言われたマナリングは、それに従う。
”ウィンストン・チャーチル”に似ているため、同じ資質があるのではないかと言われたマナリングは気分を良くし、この出会いは二人に繁栄をもたらすとウィンターズに伝える。
マナリングから、今夜、練兵場でパトロールの詳細を説明すると言われ誘われたウィンターズは、快くそれに応じる。
補助地方義勇軍として、マナリングの妻エリザベスらと共にパトロールをしていたメイヴィスは、ウィンターズと親しげにするマナリングの姿を見て驚く。
その夜、ウィンターズを迎えたマナリングは、機密情報であるドーバー基地のパトロールについての説明を始める。
ウィンターズがカメラを構えたため、マナリングとウィルソンは、その情報を詳細に記した地図の前でポーズをとる。
パトロールにはウィンターズを同行しないと言うマナリングは、小隊についての取材は歓迎し、各自は先を争って彼女と話す。
その頃、約束したはずのウィルソンが現れないために苛立つメイヴィスは、エリザベス他の隊員と共に練兵場に向かう。
エリザベスは、メガネを外したマナリングにブタに似ていると言い寄り、ダフネは、強引にウォーカーをダーツに連れて行き、ウィンターズしか目に入らないパイクはヴェラを相手にしない。
アーサーに至っては新調したスーツに着替えて現れ、メイヴィスがいたために驚き、彼女と共に家に帰る。
ウィンターズと話したエリザベスは、自分達から大切な者を奪う相手は敵とみなすと言って彼女に警告する。
その場を去ろうとするウィンターズは、4時にコテージで待つというメモをマナリングに渡す。
帰り道に、ウォーカーが闇で補給物資を集めて売っていることを知ったウィンターズは、閉鎖中の基地からそれを運んでくると彼から、簡単にその場に入れると言われる。
ウィンターズはから、見逃すわけにはいかないと言われたウォーカーは、基地に連れて行けば黙っているという条件を飲む。
翌日、通りでドリーとシシー姉妹から話しかけられたウィンターズは、”レディ”に電話をしたが、記事の続編も記者のことも知らないと言っていたと伝える。
シシーから、犯罪者であり、侵攻作戦の情報収集のため送り込まれたドイツのスパイではないかと言われたウィンターズは、AP通信では記者名を出さないと答えて、二人を相手にしない。
コテージに現れたマナリングを招き入れたウィンターズは、彼をおだてて、パトロールのことを書かなければ記事は載せないと編集者から言われたと涙ながらに話す。
そこにウィルソンが現れ、抑えきれない気持ちをウィンターズに伝える。
身を隠していたマナリングは、パイクも現れたことに気づき、ウィルソンも隠れる。
酔ったパイクはウィンターズに迫るが、そこに母メイヴィスが現れ、彼はその場を去る。
ウィルソンと共に窓から逃げるようマナリングに指示したウィンターズは、パトロールに同行させてくれることを約束してもらえる。
その場に現れたメイヴィスは、息子と窓から見えたウィルソンを誘惑しないようにと、ウィンターズに警告する。
道路に出たマナリングは現れた車に乗せられ、MI5のカミンガムとミークスと共に同乗していたシーケス大佐から散歩かと訊かれたため、偵察中だと答える。
カミンガムとミークスから、敵の無線信号がベルリンの諜報機関にこの地域から発信されたと言われたマナリングは、スパイ”コブラ”が潜伏して活動していることを知らされる。
侵攻が開始されるというおとり作戦が進行中だと言われたマナリングは、それを知られるわけにはいかないため、不審者の”男”がいたら報告するよう指示される。
帰宅したパイクは、メイヴィスに行動を非難され、それに同調するウィルソンも疑われる。
そこにヴェラが現れ、捨てないでほしいと言われたパイクは、彼女に別れを告げる。
メイヴィスから、この生活を壊さないでほしいと言われたウィルソンは、自分を止めてほしくないと伝えてその場を去る。
エリザベスと食事をしたマナリングは、洋服が破れていたことなどを追及され、彼女がドイツ兵のように思える。
恐ろしくなって家を飛び出たマナリングは、警戒しながらジョーンズの家に向かうが、彼はマルシア・ミルドレッド・フォックス(アリソン・ステッドマン)と密会していた。
マルシアはその場を去り、マナリングは、ジョーンズにスパイのことを話す。
マナリングに疑われていると思ったジョーンズはそれを否定し、スパイの”男”を殺せるのは自分しかいないと言われ、協力を求められたために納得する。
通りでウィルソンに会ったウィンターズは、自分も同じ気持ちだと伝え、パトロール後に去るので一緒に来てほしいと伝える。
翌朝、ドリーとシシー姉妹に呼び止められたマナリングは、ウィンターズのことで大変なことを突きとめたと伝えるが、今は忙しいと言われて相手にされない。
再びスパイの信号が発せられたというシークス大佐からの連絡を受けたマナリングは、ウォーミントン・オン・シーの警戒をするMI5に合流するよう指示され、フランス侵攻は48時間後だと言われる。
マナリングと部下達は、武勲を挙げるチャンスであり、小隊にとって最も誇りある日になると考える。
小隊は、ウィンターズを伴い岸壁沿いのパトロールを始めて警戒する。
大量の戦車が配備された場所で、ウィンターズは、コンパクトに隠されたカメラで写真を撮り、そんな彼女を見てもウォーカーは不審に思わない。
その時、ジョーンズが岸壁から滑り落ちて岩にしがみつき、マナリングらは、フェンスの付近にあった鎖を使い彼を引き上げる。
鎖で固定されていた、陽動作戦用の空気で膨らまされていた戦車は空中に浮かび始め、ウィンターズは重大な情報を手に入れる。
その後、海岸の洞窟でパトロールの件をベルリンに送ろうとしていたウィンターズは、現れたヴェラからパイクのことを訊かれる。
パイクを愛していると伝えたヴェラは、彼が自分に熱を上げているのは今だけで、今夜、発つと伝える。
発信音がする無線機に気づき、誤ってそれを壊したヴェラは、ウィンターズから銃を向けられ殴り倒される。
戦車の件で司令官のプリチャード准将(イアン・ラヴェンダー)から痛烈に非難されたマナリングは、今回の失態により侵攻が6月まで延期になるだろうと言われる。
スパイが目撃した可能性は低いと伝えたマナリングだったが、回収できなかった浮かぶ戦車を見たプリチャード准将から大尉の階級を剥奪され、ウィルソンが小隊を率いることになる。
小隊を残すかは検討すると言い残し、プリチャード准将はシークス大佐と共にその場を去る。
自分のせいだと言って謝罪するジョーンズに、気にするなと伝えたマナリングは、皆に別れを告げてその場を去る。
ウィルソンを誘うウィンターズは、同行はできないと答える彼に、1時間後に駅で見送ってほしい伝え、必ず行くと言われる。
エリザベスに解任されたことを伝えたマナリングは、戦争に貢献したかったと言ってうなだれる。
ウィンターズからの連絡を受けたマナリングは、ウィルソンがスパイであると言われ、彼女とジョーンズと共に家を調べ、無線機と伝書鳩の足輪を見つける。
足輪のケースに入っていたメモを確認したマナリングは、暗号文書だと気づく。
それがドイツ語のようだと言うウィンターズから、その場にあった時刻表を渡されたマナリングは、ジョーンズと共に駅に向かう。
駅にいたウィルソンを捕えたマナリングは、パブでホッジスから失態をからかわれていた小隊の皆に、ウィルソンがスパイだったことを伝える。
そこに現れたドリーとシシーから、ウィンターズがスパイだと言われたマナリングは、彼女は”女”だと言って信じようとせずにその場を去る。
妹のドリーとシシーから話を聞いたゴッドフリーは、ウィンターズが着ていた”シャネル”の服が気になり問い合わせたところ、お得意様である彼女の住所がベルリンだったと言われる。
話を聞いていたウォーカーとフレイザーは教会に向かうが、ゴッドフリーは何も気づかない。
メイヴィスから、駅にいた理由を訊かれたウィルソンは、ウィンターズに別れを告げて、今後も、一緒に生きていくつもりだったと話す。
感激するメイヴィスは、その場に現れたフレイザーらから、ウィルソンは無実だと言われる。
ベルリンに住むウィンターズがスパイだと言われたウィルソンは、拘束を解かれる。
その頃、ウィンターズのコテージを訪ねたマナリングは、海岸にいる彼女に気づき、その場に向かう。
敵の潜水艦が現れたことをパイクから知らされたウィルソンは、ウィンターズが逃げる気だと考え、その場にマナリングが向かったことをウォーカーから知らされる。
マナリングを救うために、ウィルソンらは、その場にあったワラでカモフラージュして海岸に向かう。
ウィルソンを捕えたことをウィンターズに伝えたマナリングは、浮上した”Uボート”に気づき驚く。
海岸に着いた小隊はUボートを確認し、町に戻ったメイヴィスは、隊員達にウィンターズがスパイだったことを伝え、エリザベスは行動を開始する。
ドイツ兵に”チャーチル”と間違われたマナリングは、拘束されていたヴェラを助けようとしてその場に向かう。
ジョーンズがマナリングを狙うドイツ兵を銃撃し、双方は銃撃戦となる。
満潮で沈みかけるヴェラを助けようとしたパイクは、自分には彼女しかいないとウィルソンから言われる。
ウォーカーが持ち場を離れ、ウィンターズに手榴弾を投げられたマナリングらは覚悟を決めるが、そこにエリザベスの部隊が現れて加勢する。
マナリングはUボートに向かったウィンターズを追い、トラックに火を点けたウォーカーは、ドイツ兵のボートに突っ込む。
ボートは爆発し、ダフネはウォーカーの身を案ずるが、彼は寸前でトラックから脱出していた。
その様子を見ていたシーケス大佐は驚き、カミンガムはUボートを逃がすなとミークスに指示を出す。
ウィンターズを抱きかかえて水中から現れたマナリングは、カミンガムとミークスに彼女を引き渡す。
ダフネは、無事だったウォーカーにヒーローだと言いながら抱きつく。
マルシアはジョーンズに駆け寄り、メイヴィスは、息子を救ったウィルソンを誇りに思う。
ヴェラを救ったパイクは、海岸で彼女と抱き合いキスする。
エリザベスから、見事な働きでありパレードが待っていると言われたマナリングは、彼女と町に戻る。
その後、町ではパレードが行われ、マナリングらは誇らしげに行進し、小隊は住民に称えられる。