ジェファーソン・J・ファージョンの舞台劇”Number Seventeen”を基に製作された作品。 宝石強盗事件を担当する刑事とそれに巻き込まれる人々を描く、監督、脚本アルフレッド・ヒッチコック、製作、出演レオン・M・ライオン、アン・グレイ、ジョン・スチュアート、ドナルド・カルスロップ他共演の犯罪サスペンス。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:アルフレッド・ヒッチコック
製作:レオン・M・ライオン
原作:ジェファーソン・J・ファージョン”Number Seventeen”
脚本
アルフレッド・ヒッチコック
アルマ・レヴィル
ロドニー・アックランド
撮影:ジャック・E・コックス
編集:A・C・ハモンド
音楽:アドルフ・ホーリス
出演
ベン:レオン・M・ライオン
ノーラ:アン・グレイ
バートン/フォーサイス:ジョン・スチュアート
ブラント:ドナルド・カルスロップ
ヘンリー・ドイル:バリー・ジョーンズ
ローズ・アクロイド:アン・キャッソン
アクロイド:ヘンリー・ケイン
シェルドレイク:ギャリー・マーシュ
イギリス 映画
配給 Wardour Films
1932年製作 64分
公開
イギリス:1932年7月18日
日本:未公開
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロンドン。
ネックレス強盗を追う刑事バートン(ジョン・スチュアート)は、強風で飛んだ帽子を売却か賃貸予定の17番地の屋敷の門で拾う。
屋敷内の光に気づいたバートンは内部が気になり、開いていた入り口から中に入る。
その場にいた男ベン(レオン・M・ライオン)とバートンは二階で顔を合わせるが、床に死体があったために二人は驚く。
慌てたベンは階段で足を踏み外してしまい、階下に滑り落ちる。
ベンが落したロウソクに火を点けたバートンは、動揺する彼に気付けのためブランデーを飲ませる。
焦って逃げようとするベンを引き留めたバートンは、自分が殺したのではないと言う彼に、この場で何をしていたのかを問う。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
ロンドン。
ネックレス強盗を追う刑事バートンは、17番地の屋敷を調べる。
その場にいた浮浪者ベンと共に死体を発見したバートンは、屋根から落下してきたローズに驚く。
死体は父親だと言うローズは、”フォーサイス”と名乗るバートンに事情を説明し、あるネックレスに絡んだ事件に巻き込まれたことを知る。
そこにブラント、ノーラ、ドイルらが現れ不動産物件として屋敷を見たいと言うのだが、”フォーサイス”は、彼らが事件に関係する者達と考えて警戒する・・・。
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トーキー初期作品だけに、セリフを分かり易く伝えようとするオーバーアクション的な役者の演技などが気になるが、当時の状況を考えると許せる範囲と言える。
怪しげな屋敷内の雰囲気を描写する光と影を巧みに使った映像、キャラクターの個性を生かしたユーモアの挿入方法など、その後のアルフレッド・ヒッチコック作品に繋がる手法が多く使われているところは注目だ。
更に、当時としてはかなり高精度なミニチュアを使用した、スピード感と迫力あるクライマックスの特撮映像は見事な仕上がりだ。
単なる浮浪者でありながら、ユニークなキャラクターでドラマにアクセントを加え怪演を見せる、製作も兼ねるレオン・M・ライオン、聾唖者に扮する謎の女風である、終盤で存在感を発揮するアン・グレイ、刑事の身を伏せて事件捜査を行うジョン・スチュアート、宝石泥棒のドナルド・カルスロップ、バリー・ジョーンズ、ギャリー・マーシュ、隣人アン・キャッソンとその父親ヘンリー・ケインなどが共演している。