「オズの魔法使」の”ドロシー”の衣装だったケイトにも歓迎された二人だったが、家事に専念すると母の生き方に反発して育ったエレンは、彼女に世話を焼かれることを嫌う。
帰宅したジョージはサプライズ・パーティーだと気づき、家族や友人に祝福されてスピーチする。
ジョージに自分の記事を批評してもらったエレンは、未熟だが一番よく書けたと言われる。
大学の夏期講習のことをジョージに聞かれたブライアンは、落第したことを話せなかった。
パーティーは終わり、酔ったジョージは、翌日病院に行くと言うケイトを誘いダンスをする。
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ケイトが病院に行った理由を知らされなかったエレンは、その件について聞きもしなかったことを検事に話す。
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病院から戻ったジョージの様子がおかしいため気にするエレンは、ケイトが腫瘍を切除すると言われ、その時に初めてガンだったことを知る。
やや動揺するジョージは、家に戻りケイトの面倒をみてほしいことをエレンに伝え、無理だと言う彼女にそれを半ば強要する。
一旦ニューヨークに戻ったエレンは、上司のG・A・トゥウィーディ(パトリック・ブリーン)から、昇進を約束する代わりに仕事をやり遂げるよう言われ、実家で取材を続ける決心をして引っ越す。
静養しているケイトに暫く滞在することを伝えたエレンは、介護は必要ないと言う母から誰の考えかを問われ、自分の意思でここにいたいと答える。
一応、ケイトを納得させたエレンは、ジョージから事前に話しておかなかったことを知らされ、著書の序文の執筆を任される。
翌日、ケイトが参加する婦人クラブ”ミニーの会”の会合があるため、そのランチを作ると言って張り切るエレンだったが、まともな料理ができない。
エレンの料理はほとんど手を付けられずに下げられたが、彼女は名誉会員として歓迎される。
家事を創造的にこなせる才能があるケイトに、インテリアの仕事を勧めたエレンだったが、母が前向きに考えようとしないために気分を害する。
ケイトは二人だけのプロジェクトを考え、”ブック・クラブ”を作ることをエレンに提案する。
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エレンは介護が無理だと分かったことと、ケイトを嫌っていたと検事に話すが、それを訂正して母のような生き方をしたくなかったと語る。
しかし、結局はケイトの生き方に付き合うことになってしまったと、エレンは検事に伝える。
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大学のジョージを訪ねたエレンは、父が助手と浮気しているという女学生の話を聞いてしまい、夜遅く車で送られて帰って来たことを気にする。
その後、ケイトの症状が悪化して激しい痛みを訴え、それを心配するエレンは、レストランの出張サービスと共に帰宅したジョージの行為をよく思わない。
ジョージに仕事を減らして介護を手伝ってほしいと伝えたエレンだったが、最も忙しい時期だと言われてそれを拒まれる。
気分が良くなり元の生活に戻ったケイトは、”ミニーの会”のハロウィン・パーティーにエレンを付き合わせる。
帰宅したケイトは、子供達にお菓子を配るため、ジョージを迎えに行くようエレンに指示する。
大学に向かったエレンは、ジョージが女性と親しげに話す姿を目撃してしまう。
家に戻ったエレンは、ジョージのことを聞くケイトに、夜の講義だと答える。
夜中に電話がかかってきたため、それに出たケイトの会話を聞いてしまったエレンは、教授会が長引いているという友人からの連絡に心を痛める。
感謝祭の食事に、ジョージが著名な詩人オリヴァー・モースト(ゲリット・グレアム)を招いたため、エレンは家族だけの時間を過ごすはずだったと言って意見する。
それが受けられないため仕方なく食事の支度をしたエレンは、家族とモーストそして尋ねて来た恋人ジョーダンと共に食卓に着き、ケイトが祈りを捧げる。
しかし、評価してくれたはずの自分の小説の題名をモーストが知らなかったため、ジョージはショックを受ける。
バーで久し振りに羽目を外して酔ったエレンは、愚痴ばかりこぼして騒ぎを起こし、ジョージを擁護するジョーダンに絡み店を出る。
帰宅したエレンは自分のことを気にするケイトに、なぜ報われない家事をし続けるのかを尋ねる。
家族のためだと答えるケイトは、ニューヨークに戻るようエレンに伝え、火事は人に頼むと付け加える。
取材している上院議員の記者会見があるとトゥウィーディから知らされたエレンは、ニューヨークの会場に向かうものの遅れてしまう。
トゥウィーディにその件を責められたエレンは、議員の宿泊先のホテルに向い取材しようとする。
議員に声をかけて空港に行くためタクシーを待つようなふりをしたエレンは、送ってもらうことになる。
夢を掴もうとした結果、家族や子供達と別れた議員は、思い描いていた幸せとはかけ離れた生活を嘆き、それを聞いたエレンは子供時代の母のことなどを想う。
帰宅したエレンは、議員の取材はできなかったというメッセージをトゥウィーディの電話に残す。
数日後、エレンをカフェに呼び出したジョージは、なぜ自分に反抗するのかを尋ねる。
逆にどうして診断が遅れたのかを問うエレンは、自分の生活を乱したくないためにケイトに家事をさせたジョージを責めて声を荒げてる。
家族を犠牲にしていると言って話を止めないエレンは、長期休暇をとりケイトを看病して家族の支えになってほしいと訴える。
更に、何も答えずに去ろうとするジョージに、エレンは浮気で創作意欲を得ているのかを問う。
ジョージは、看護師を雇うのでニューヨークに帰るようにとエレンに言い残してその場を去る。
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その件を検事に聞かれたエレンは、ストレスを感じていたためにした行為だと伝え、自分とジョージ、そして両親の間の確執はないと答える。
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”ミニーの会”で町のクリスマスツリーを飾ったエレンは、市長が扮するサンタに願い事を話していたが、休んでいたケイトが苦しむ姿に気づく。
ケイトは病院に運ばれ、ジョージを呼びに大学に向かったエレンは、廊下から現れた父に母のことを知らせる。
ガンの進行が予想より早いため抗ガン剤の投与は中止し、治療が無理なので苦痛を和らげることに専念すると、ジョージとエレンは医師に言われる。
退院したケイトは、家族と共に町のクリスマスの集いに参加する。
ケイトとエレンはミニーの会の一員として壇上に上がり、ツリーのライトが点灯され、家族は来年も皆でこの日を迎えられるかを考える。
訪ねて来たジュールスに、エレンはジョージが浮気をしていることを話す。
感謝祭に口論したジョーダンに謝罪したいため電話をしたエレンは、女性が出たために苛立つ。
再び電話をしたエレンが傷つくだけだと思い制止したジュールスだったが、エレンは電話に出ないジョーダンにメッセージを残す。
帰宅したエレンは、来年の目標を語り合う場で、嫌なことを語ると言って話し始める。
取材ができなくて解雇され恋人とは別れたことをエレンが語ったため、ブライアンも落第したことをジョージに伝え、大学は止めてテニス・クラブで働くことをケイトに話す。
ジョージはショックを受けるが、ケイトは、満足する息子が独り立ちしたことを喜び、そして1988年の新年は明ける。
年明けからケイトの病状は悪化し、車いす生活の彼女は苛立つ。
エレンとジョージに何かあったことを察したケイトは、その話を拒むエレンに、人生を共に歩む夫婦は譲歩の連続で、夫は人生そのもので、家族は夫を中心に動くことを伝える。
譲歩も学ぶようエレンに伝えたケイトは、今現在手にしているものを素直に愛することが幸せにつながると話す。
仕事だと連絡してきたジョージが帰らないため迎えに行くようケイトに言われたエレンは、バーで酔っていた父を連れて帰宅する。
その後、苦しむことに疲れたケイトは、苦痛から解放させてほしいと言って、エレンに死を選ぶ手助けを求める。
ケイトを苦しみから救うことを決心したエレンは、モルヒネの錠剤を砕いてオートミールに入れようとするものの、実行することができなかった。
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”ミニーの会”のメンバーの一人に、直に終わると伝えたことを検事に話したエレンは、ケイトに楽にしてほしいと言われたのかを問われる。
痛み止めを飲ませたと答えるエレンに、自殺幇助をしたのかと聞いた検事はそれを否定され、ケイトが亡くなった夜のことを尋ねる。
ジョージは遅くなり、ケイトは既に寝ていたとエレンは答える。
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休講になり早く帰宅したジョージと話したいとケイトが言うため、エレンは席を外す。
眠ってしまったエレンは夜中に目覚め、生きているには辛ら過ぎると、ジョージからケイトの様子を知らされる。
作っていたモザイクを完成させたことをケイトに伝えたエレンは、朦朧とする母から愛していると言われ、自分も同じ言葉を返す。
その後ケイトは亡くなり、エレンはその傍らで夜を明かし、目覚めたジョージは妻の死を悟る。
ケイトの葬儀は行われ、駆けつけたジョーダンはエレンを慰める。
今後のことを話し合おうと言うジョーダンに対し、エレンは多くを語らずその場を去る。
家を訪れてくれた人々も帰り食事の片づけをしていたエレンは、捨ててあった薬のケースに気づきジョージを疑う。
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死因がモルヒネの過剰摂取だと検事に言われたエレンは、説明を求められる。
ジョージが死因について知っているのかを聞かれたエレンは、それを否定する。
その日、ジョージが帰宅した時には、ケイトは眠っていたとエレンは話す。
葬儀の後ニューヨークに帰ったため、ジョージとは話していないっと言うエレンは、その後も、”The Village Voice”のライターとなったため仕事が忙しくて、父とは会っていないと答える。
ジョージと話すと検事に言われたエレンは、協力を感謝される。
ケイトの墓に花を植えようとしていたエレンは、現れたジョージから”勇気”には脱帽すると言われる。
自分にはできないとも言われたエレンは、何もしていないと答え、ジョージが薬を飲ませたと思っていたことを伝える。
錠剤を潰す体力もないケイトが、自分でやったこととは考えられない二人は驚く。
ケイトを愛していたことを伝えたジョージは、これからも愛し続けると言って跪き、家事も生活も何でも完ぺきにこなす女性だったと語る。
自分の宝物、大切なミューズ(女神)、最愛の妻、一つの真実だと語るジョージは、自らモルヒネを飲んだ強い人だと付け加える。
そしてエレンは、父ジョージと共に水仙の球根を植える。