1933年公開の古典的モンスター映画「キングコング」を基に製作された作品。 企業の利益追求の犠牲になる伝説の巨大生物”キングコング”の運命を描く、製作ディノ・デ・ラウレンティス、監督ジョン・ギラーミン、主演ジェフ・ブリッジス、チャールズ・グローディン、ジェシカ・ラング他共演のアクション・アドベンチャー大作。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・ギラーミン
製作:ディノ・デ・ラウレンティス
製作総指揮
フェデリコ・デ・ラウレンティス
クリスチャン・フェリー
原作(1933年版脚本)
ジェームズ・アシュモア・クリールマン
ルース・ローズ
原案
メリアン・C・クーパー
エドガー・ウォーレス
脚本:ロレンツォ・センプルJr.
撮影:リチャード・H・クライン
編集:ラルフ・E・ウィンタース
音楽:ジョン・バリー
出演
ジャック・プレスコット:ジェフ・ブリッジス
フレッド・S・ウィルソン:チャールズ・グローディン
ドワン:ジェシカ・ラング
ロイ・バグリー:ルネ・オーベルジョノワ
ロス船長:ジョン・ランドルフ
カーナハン:エド・ローター
ボアン:ジュリアス・W・ハリス
ジョー・ペルコ:ジャック・オハローラン
サンフィッシュ:デニス・フィンプル
ティモンス:マリオ・ギャロ
コック:ジョン・ローン
役人:ジョン・エイガー
キングコング:ピーター・カレン/リック・ベイカー
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1976年製作 134分
公開
北米:1976年12月17日
日本:1976年12月18日
製作費 $24,000,000
北米興行収入 $52,614,450
世界 $90,600,000
■ アカデミー賞 ■
第49回アカデミー賞
・受賞
特殊効果特別賞
・ノミネート
撮影・音響賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
インドネシア、スラバヤ。
石油企業”ペトロックス”の調査船が出航準備を始め、古生物学者のジャック・プレスコット(ジェフ・ブリッジス)がそれに密航しようとする。
ペトロックスの重役フレッド・S・ウィルソン(チャールズ・グローディン)は、悪天候のため出航を遅らせるべきだと言うロス船長(ジョン・ランドルフ)の意見を聞き入れない。
プレスコットは、船が出航する寸前に忍び込む。
海はロスの予想通り大荒れとなるが、調査目的の島にいち早く向かわなくてはならないウィルソンは、迂回するという船長の提案を退ける。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「キングコング」(1933)
・「コングの復讐」(1933)
・「キングコング」(1976)
・「キングコング2」(1986)
・「キング・コング」(2005)
・「キングコング:髑髏島の巨神」(2017)
*(簡略ストー リー)
石油企業”ペトロックス”の調査船は、霧に覆われたある海域に向かう。
その場の孤島の油田調査が目的だった重役のウィルソンは、密航した古生物学者ジャック・プレスコットから、伝説の巨大生物の生息を脅かす行為だと批判される。
その後、プレスコットらは漂流していた女優ドワンを救出し、目的地の島に到着して上陸する。
部族民に気づかれたプレスコットらは、ドワンの引き渡しを要求される。
それを拒み逃れるものの、ドワンは部族民に捕えられ、壁の奥に生息する巨大猿”キングコング”に捧げられる。
プレスコットらはドワンを救うために奥地へと向かう。
そして、石油発掘が不可能となったウィルソンは、コングをビジネスに利用するため連れ帰ることを考えるのだが・・・。
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伝説的モンスター映画の傑作として歴史に残る作品「キングコング」(1933)の43年振りのリメイクとして、パニック映画ブームに乗り大いに話題になった。
結論から言うと、本作は酷評され、期待を裏切られたファンから徹底的に叩かれてしまう結果になった。
しかし、当時は、その期待の程が尋常ではなかったため当然と言える反応で、今観ると、内容的には今一なのだが、公開時よりは冷静でいられる分まずまず楽しめる。
宣伝用の”ロボット・コング”で話題を浚うものの、本編での登場は僅かであったり、今では大スターとなったジェフ・ブリッジスやジェシカ・ラングも、当時は第一級作品の主演者としてはまだまだの状況で、結局は空振りに終わった結果も致し方ないところだろうか。
チャールズ・グローディンを加えた主要人物3人の、その後の活躍などを知った上で本作を鑑賞すると興味倍増であることは確かだ。
第49回アカデミー賞では、特殊効果特別賞を受賞した。
・ノミネート
撮影・音響賞
興行収入は健闘して、北米で約5300万ドル、全世界では約9100万ドルのヒットとなった。
1986年に同じジョン・ギラーミンが監督する続編「キングコング2」が公開された。
若さを隠し野性味を出すためか、髭を蓄えて奮闘する勇気ある古生物学者ジェフ・ブリッジス、オリジナルの映画製作者を彷彿させる強引な石油会社重役チャールズ・グローディン、本作がデビュー作で魅力的ではあるが、当時は単なる”キングコング女優”で終わるのではないかと言われたヒロインを妖艶に演ずるジェシカ・ラング、科学者ルネ・オーベルジョノワ、調査船船長ジョン・ランドルフ、船員エド・ローター、石油企業社員ジュリアス・W・ハリス、ジャック・オハローラン、デニス・フィンプル、コック役で若きジョン・ローン、役人役で、ジョン・フォード作品などで活躍したジョン・エイガー、そして、キングコングの声や演技でピーター・カレンと特殊メイクアップ・アーティストのリック・ベイカーなどが共演している。