1998年に発表された、マイケル・コナリーの同名小説の映画化。 演出家として”巨匠”と呼ばれるようになったクリント・イーストウッドが、かつてのアウトロー的なタフガイを髣髴させる役柄を演じ製作、監督を兼ねた、ジェフ・ダニエルズ、アンジェリカ・ヒューストン他共演のミステリー・サスペンス。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:ロバート・ロレンツ
製作:クリント・イーストウッド
原作:マイケル・コナリー”Blood Work”
脚本:ブライアン・ヘルゲランド
撮影:トム・スターン
編集:ジョエル・コックス
音楽:レニー・ニーハウス
出演
クリント・イーストウッド:テリー・マッケイレブ
ジェフ・ダニエルズ:バディ・ヌーン
アンジェリカ・ヒューストン:ボニー・フォックス
ティナ・リフォード:ジェイ・ウィンストン
ワンダ・デ・ジーザス:グラシエラ・リバース
ポール・ロドリゲス:ロナルド・アランゴ
ディラン・ウォルシュ:ジョン・ウォーラー
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2002年製作 110分
公開
北米:2002年8月9日
日本:2002年12月7日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $26,199,520
世界 $31,794,720
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
FBI心理分析官テリー・マッケイレブ(クリント・イーストウッド)は、ある殺人事件現場で犯人に気づき、追跡中心臓発作で倒れてしまう。
2年後。
心臓移植手術を受けたマッケイレブは、主治医のボニー・フォックス(アンジェリカ・ヒューストン)の許可を得て退院することができる。
FBIを引退し、海辺のボートで静養と隠居暮らしを始めていたマッケイレブの元に、グラシエラ・リバース(ワンダ・デ・ジーザス)という女性が訪ねてくる。
グラシエラは、妹を殺した犯人の捜査をマッケイレブに依頼するが、彼はそれを断る。
しかし、グラシエラの妹の心臓が自分に移植されたことを知ったマッケイレブは、心臓提供者への感謝の気持ちで捜査を引き受ける。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
心臓発作を起こし、第一線を退いた元FBI捜査官テリー・マッケイレブは、心臓移植をして隠居生活を始める。
ある日マッケイレブは、グラシエラという女性から、妹を殺した犯人の捜査を依頼される。
マッケイレブはそれを断るが、グラシエラの妹の心臓が自分に移植されたことを知る。
心臓の提供者への感謝の気持ちでそれを受けることにしたマッケイレブは、捜査を進めていくうちに、臓器提供者と自らの命が関係する、驚きの事実に気づく・・・。
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単純な強盗殺人などと違い、巧みに仕組まれたゲームを楽しむような犯行の仕組みなどが、巧みな展開で描かれている作品。
70歳を過ぎ、これ以後さらにステップアップしていき、”高尚”な作品を撮り続けることになるイーストウッドだが、ある意味、実に彼らしい、ホッとさせてくれる作品でもある。
クライマックスで、傷ついた犯人(J・ダニエルズ)を威嚇し容赦なく銃撃する姿やカメラアングルは、間違いなく「ダーティハリー」(1971)へのオマージュだ。
時折、皮肉交じりに癇癪を起こす主人公も、年老いた”ハリー・キャラハン”のようであり、銃に興味を持つ少年を叱らずに、”銃に触ってはいけない”などと、危険性を優しく教え込む時のなんでもない仕草が、年輪を重ねた者の深みを感じさせてくれる。
こちらも、「ダーティハリー」(1971)の犯人である”スコルピオ”を思い起こさせる犯人のジェフ・ダニエルズ、主人公の主治医役アンジェリカ・ヒューストン、捜査に協力する刑事役ティナ・リフォード、妹を殺した犯人の捜査を依頼するワンダ・デ・ジーザス、主人公の捜査を煙たがる刑事ポール・ロドリゲスとディラン・ウォルシュなどが共演している。