テネシー・ウィリアムズの戯曲”Sweet Bird of Youth”の映画化。 俳優として成功する夢を追う青年と衰えを隠せずハリウッドから逃がれてきた女優などの愛憎のドラマ。 監督、脚本リチャード・ブルックス、主演ポール・ニューマン、ジェラルディン・ペイジ、シャーリー・ナイト他共演。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:リチャード・ブルックス
製作:パンドロ・S・バーマン
原作:テネシー・ウィリアムズ”Sweet Bird of Youth”
脚本:リチャード・ブルックス
撮影:ミルトン・クラスナー
編集:ヘンリー・バーマン
音楽:ブロニスラウ・ケイパー
出演
チャンス・ウェイン:ポール・ニューマン
アレクサンドラ・デル・ラーゴ:ジェラルディン・ペイジ
ヘヴンリー・フィンリー:シャーリー・ナイト
トム”ボス”フィンリー:エド・ベグリー
トム・J・フィンリーJr.:リップ・トーン
ノニー:ミルドレッド・ダノック
ルーシー:マデレーン・シャーウッド
ダン・ハッチャー:ダブ・テイラー
ジョージ・スカダー医師:フィリップアボット
アメリカ 映画
配給 MGM
1962年製作 119分
公開
北米:1962年3月21日
日本:1962年11月
■ アカデミー賞 ■
第35回アカデミー賞
・受賞
助演男優賞(エド・ベグリー)
・ノミネート
主演女優(ジェラルディン・ペイジ)
助演女優賞(シャーリー・ナイト)
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
フロリダ州、セント・クラウド。
かつて働いていたホテルに舞い戻ったチャンス・ウェイン(ポール・ニューマン)は、酔い潰れた落ち目の映画スター、アレクサンドラ・デル・ラーゴ(ジェラルディン・ペイジ)を同伴していた。
故郷でもあるこの地に帰ったチャンスは、部屋に現れた知人のジョージ・スカダー医師(フィリップ・アボット)から、母親が死んだことを知らされる。
そしてチャンスは、かつての恋人で町の有力者トム”ボス”フィンリー(エド・ベグリー)の娘であるヘヴンリー(シャーリー・ナイト)が、スカダーと結婚することを知らされる。
スカダーはチャンスに、トラブルを避けるためにも町を出るよう警告する。
チャンスは、何とかヘヴンリーに連絡を取ろうとするが、フィンリーの周辺はそれを妨害しようとする。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
故郷に戻った青年チャンス・ウェインは、落ち目の女優アレクサンドラ・デル・ラーゴを伴っていた。
衰えを隠せない、失意のアレクサンドラは、ハリウッドから逃れる途中、チャンスと出会ったのだった。
チャンスは、母親の死と、かつての恋人で、町の有力者フィンリーの娘ヘヴンリーが結婚することを知らされる。
過去にも、フィンリーに追い払われたことのあるチャンスは、今回もヘヴンリーに会うことを妨害されてしまう。
そんなチャンスは、アレクサンドラを騙して、自分を俳優として売り込むため、彼女を利用しようとするのだが・・・。
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1959年にブロードウェイで上演された、テネシー・ウィリアムズの舞台劇の映画化。
ポール・ニューマン、ジェラルディン・ペイジ、リップ・トーンは、舞台初演のオリジナル・キャストである。
熱いトタン屋根の猫」(1958)のリチャード・ブルックスとポール・ニューマンが再びコンビを組んだことが話題となった。
名誉、権力、出世などの欲を追い求める人間の愚かさを、リチャード・ブルックス自身の脚色と巧みな演出で描いている。
父親の権力欲の犠牲者である”無欲”な娘が、結局は親を捨てて、成功の道が一旦、途絶えた青年との人生を選ぶという、皮肉も込められている。
第35回アカデミー賞では、エド・ベグリーが助演男優賞を受賞した。
・ノミネート
主演女優(ジェラルディン・ペイジ)
助演女優賞(シャーリー・ナイト)
ポール・ニューマンは、挫折しかけながらも、俳優を志す青年を好演している。
端整な顔立ち、引き締まった体、巧みな話術と行動力、どれをとっても”スターの素質十分”な彼にとって、正にはまり役だ。
浮き沈みの激しい厳しい世界のハリウッドの内幕的な描写の中で、ジェラルディン・ペイジが、40歳手前にして地獄を見ることを恐れる落ちぶれた女優を見事に演じている。
「恋愛小説家」(1997)などの太った中年女性しか知らないと驚いてしまう、ブロンドが魅力なヒロイン、シャーリー・ナイトの、豊かさでは満たされない、富豪令嬢の悲しみの表現力も光る。
傲慢で強欲な地元の権力者エド・ベグリー、その息子役リップ・トーン、思慮深い叔母のミルドレッド・ダノック、州知事選対立候補のスパイ、マデレーン・シャーウッド、ホテル支配人ダブ・テイラー、医師フィリップ・アボットなどが共演している。