1992年に発表された、ネルソン・デミルの同名小説の映画化。 副大統領候補の陸軍中将の娘殺害事件と関連する軍上層部が絡む陰謀を描く、監督サイモン・ウェスト、主演ジョン・トラヴォルタ、マデリーン・ストウ、ジェームズ・クロムウェル、ティモシー・ハットン、ジェームズ・ウッズ他共演のサスペンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:サイモン・ウェスト
製作:メイス・ニューフェルド
原作:ネルソン・デミル
脚本
クリストファー・バートリニー
ウィリアム・ゴールドマン
撮影:ピーター・メンジースJr.
編集:グレン・スキャントルバリー
音楽:カーター・バーウェル
出演
ジョン・トラヴォルタ:ポール・ブレナー
マデリーン・ストウ:サラ・サンヒル
ジェームズ・クロムウェル:ジョセフ・キャンベル中将
ティモシー・ハットン:ウィリアム・ケント大佐
ジェームズ・ウッズ:ロバート・ムーア大佐
レスリー・ステファンソン:エリザベス・キャンベル大尉
クラレンス・ウィリアムズ三世:ジョージ・ファウラー大佐
ブラッド・バイアー:ブランスフォード
ジョン・ビーズリー:ドナルド・スレシンジャー大佐
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1999年製作 116分
公開
北米:1999年6月18日
日本:1999年11月6日
製作費 $60,000,000
北米興行収入 $102,678,090
世界 $149,705,850
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ジョージア州、フォート・マッカラム陸軍基地。
副大統領候補の噂さも出ているジョセフ・キャンベル中将(ジェームズ・クロムウェル)が、退役を迎え祝賀会が開かれる。
ベトナム戦争の退役軍人で、陸軍省・CID(犯罪捜査部)の捜査官ポール・ブレナー(ジョン・トラヴォルタ)は、基地内で車がパンクしてしまう。
通りがかったエリザベス・キャンベル大尉(レスリー・ステファンソン)の手助けで、ブレナーはタイヤ交換ができる。
ブレナーは、”第5心理作戦部”所属のエリザベスを訪ね、彼女に昨晩のお礼をするのだが、セクハラだと迷惑がられ、仕方なく退散する。
その後、囮捜査がばれて襲われたブレナーは、相手を倒し警察の事情聴取を受けていたが、基地内の市街戦演習場で死体が発見されたとの報せを受ける。
MPのウィリアム・ケント大佐(ティモシー・ハットン)に呼び出されたブレナーは、レイプされた女性の全裸死体発見現場に案内される。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
ジョージア州、陸軍基地。
副大統領候補の噂さも出ているジョセフ・キャンベル中将の娘、大尉のエリザベスが、全裸死体で発見される。
呼び出された陸軍省・CID(犯罪捜査部)の捜査官ポール・ブレナーは、元恋人である、レイプ犯罪のカウンセラーのサラと共に捜査を始める。
二人と面会したキャンベル将軍は、娘の死をスキャンダルのネタにされるのを阻止するために、早急に事件を解決するよう要請する。
エリザベスの周辺を調べたブレナーらは、彼女が上官ムーア大佐と深い関係にあり、更に異常な性癖があったことを知る。
そして、ブレナーとサラは、エリザベスの秘密が隠されていると思われる、陸軍士官学校に向かうのだが・・・。
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ドラマの根幹にある、軍内部の女性兵士への差別問題については、エンディングでそれが消滅するだろうという、統合参謀本部議長のコメントが明記されているだけあり、アメリカ国内でも、大きな問題として関心が高いことが分かる。
女性エリート士官が、惨たらしい殺人事件に巻き込まれるショッキングな序盤から、新事実が明らかになっていく更なる驚き、軍人と捜査官という立場を切り替えながら、捜査を進める主人公と元恋人のカウンセラーの手際のよさが、その行動力と共にシャープに描かれている。
興行収入は、北米で約1億ドルを超え、全世界では約1億5000万ドルに迫るヒットとなった。
精彩のない落ちぶれた軍人風で登場する、やや太めのジョン・トラヴォルタだが、茶目っ気がある砕けた人柄と軍人らしさを兼ね備えた、メリハリある演技で観客を唸らせる。
下士官である捜査官が、最上級将校を罵倒するラストは痛快でもある。
カウンセラーである、冷静な補佐マデリーン・ストウの質素な美しさも印象的で、別れた恋人という設定ではあるが、”脂ぎった”演技で画面を占領するジョン・トラヴォルタとの相性も良い。
親として娘を選ばず、軍職にこだわるという大罪を犯してしまう将軍のジェームズ・クロムウェル、被害者と関係を持ち証拠を隠すために彼女を殺害した犯人ティモシー・ハットン、被害者の上官で、事件の犠牲者となるジェームズ・ウッズ、美しさとその行動のギャップに驚く被害者のレスリー・ステファンソン、将軍とその娘をあくまで守ろうとする副官のクラレンス・ウィリアムズ三世などが共演している。