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オーケストラの少女 One Hundred Men and a Girl (1937)

健気で愛らしいディアナ・ダービンの魅力とフィラデルフィア管弦楽団の主席指揮者である世界的な指揮者レオポルド・ストコフスキーが本人役で出演した、ハート・ウォーミングなストーリーで空前の大ヒットした家族愛のドラマ。
監督ヘンリー・コスターアドルフ・マンジュー共演の戦前の名作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(家族愛)


スタッフ キャスト ■
監督:ヘンリー・コスター

製作:ジョー・パスターナク
原作:ハンス・クレイリー
脚本
ブルース・マニング
ハンス・クレイリー
チャールズ・ケニヨン
撮影:ジョセフ・A・ヴァレンタイン
編集:バーナード・W・バートン
音楽:チャールズ・プレヴィン

出演
ディアナ・ダービン:パトリシア”パッツィ”カードウェル
アドルフ・マンジュー:ジョン・カードウェル
レオポルド・ストコフスキー:本人
アリス・ブラディ:フロスト夫人
ユージン・パレット:ジョン・R・フロスト
ミシャ・オウア:マイケル・ボロドフ
フランク・ジェンクス:タクシー運転手


アカデミー賞 ■
第10回アカデミー賞

・受賞
作曲賞
・ノミネート
作品・原作・編集・録音賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
失業楽士のジョン・カードウェル(アドルフ・マンジュー)は、世界的指揮者レオポルド・ストコフスキーのオーケストラに採用してもらおうと、何度も足を運ぶのだが門前払いされてしまう。

ジョンは、劇場出口で拾った財布を返そうとするものの、持ち主が見つからずに家に持ち帰ってしまう。

帰宅したジョンは、拾った金で家賃を払い、娘パトリシア/パッツィ(ディアナ・ダービン)には、ストコフスキーに雇われたと嘘をついてしまう。

パッツィは、大喜びで父ジョンの楽士仲間マイケル・ボロドフ(ミシャ・オウア)にそれを伝える。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
失業楽士ジョン・カードウェルは、世界的な指揮者レオポルド・ストコフスキーに仕事をもらおうとするが、それを断られる。
ジョンが、劇場前で拾った財布の現金で家賃を払ったとも知らず、父がストコフスキーに雇われたと思い込んだ娘パッツィは、それが誤解だと分かり、財布の持ち主フロスト夫人にそれを返しに行く。
正直なパッツィを気に入り、彼女の歌声に感心した夫人は、オーケストラを作ればスポンサーになることをパッツィに伝える。
パッツィは、早速それを父に伝え、彼は失業楽士を集めオーケストラを結成する。
しかし、肝心のフロスト夫人はヨーロッパに旅立ってしまい、夫フロスト氏は、寝耳に水の話に憤慨する。
仕方なく、失業楽団は解散のすることになるが、パッツィは彼らのために、再びストコフスキーの元に向かう・・・。
__________

ヘンリー・コスターの、全く古臭さを感じさせない、包み込むような心温まる演出が、大恐慌時代に、疲弊しきったアメリカ国民をどれだけ励まし、希望と喜びを与えたことかが想像ができる。

当時人気絶頂の、ストコフスキー指揮のオーケストラ演奏も十分に楽しめる。
また、彼の存在感は圧倒的で、演技者としての風格も備わっている。

ディズニー映画「ファンタジア」(1941)にも彼は出演し、アカデミー名誉賞も受賞している。

第10回アカデミー賞では、作曲賞を受賞した。
・ノミネート
作品・原作・編集・録音賞

主演のディアナ・ダービンの、美しい歌声と愛くるしい笑顔は絶賛され、MGMの元同僚で、大スターになりつつあった、ジュディ・ガーランドと並び称された。

D・ダービンMGMを去ったのは、ルイス・B・メイヤーが、彼女とジュディ・ガーランドの、どちらか「太った方をやめさせろ」と指示に対して、誤ってディアナ・ダービンを追い出してしまったという経緯がある。(真実かは不明)

当時は、ジュディ・ガーランドの方が太っていて、結局MGMに残った彼女がスタジオを背負って立つ大スターになったのは、この話が真実ならば、とんでもない皮肉な結果といえる。

娘に溢れんばかりの愛情を注ぐ、父親役アドルフ・マンジューの、優しい笑顔が印象的だ。

その親子を見守る楽士仲間のミシャ・オウアや、富豪フロスト演ずるユージン・パレットの、ユーモラスな演技も作品を盛上げている。

騒動の元となる有閑マダム、アリス・ブラディ、終盤、主人公の心の支えになるタクシー運転手フランク・ジェンクスなどが共演している。


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