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ユー・ガット・メール You’ve Got Mail (1998)

1937年に上演されたミクロス・ラズロの舞台劇”Parfumerie”を映画化したエルンスト・ルビッチの名作「街角の店(桃色の店)」(1940)のリメイク。
大型書店チェーンの御曹司と小さな書店の経営者の女性がライバルとは知らずにインターネットのメールのやり取りをしていたことから始まる運命的な恋を描く、製作、監督、脚本ノーラ・エフロン、主演トム・ハンクスメグ・ライアングレッグ・キニア他共演のロマンチック・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ

トム・ハンクス / Tom Hanks 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:ノーラ・エフロン

製作
ノーラ・エフロン

ローレン・シュラー・ドナー
製作総指揮
ジュリー・ダーク
G・マック・ブラウン
デリア・エフロン

原作:ミクロス・ラズロParfumerie
脚本
ノーラ・エフロン

デリア・エフロン
撮影:ジョン・リンドリー
編集:リチャード・マークス
音楽:ジョージ・フェントン

出演
ジョー”NY152”フォックス:トム・ハンクス

キャスリーン”ショップガール”ケリー:メグ・ライアン
フランク・ナバスキー:グレッグ・キニア
パトリシア・イーデン:パーカー・ポージー
バーディ・コンラッド:ジーン・ステイプルトン
ジョージ・パパス:スティーヴ・ザーン
クリスティーナ・プラッカー:ヘザー・バーンズ
ネルソン・フォックス:ダブニー・コールマン
スカイラー・フォックス:ジョン・ランドルフ
ケヴィン・スキャンロン:デイヴ・シャペル
アナベラ・フォックス:ハリー・ハーシュ
マシュー・フォックス:ジェフリー・スカペロッタ
ジリアン・クイン:カーラ・シーモア
モーリーン:ケイト・フィネラン
ヴェロニカ・グラント:デボラ・ラッシュ
チャーリー:マイケル・バダルコ
ミランダ・マルグリース:ビーネ・コックス
ビンス・マンシーニ:ブルース・ジェイ・フリードマン
セーラ・マンシーニ:アン・フルーカス
ローズ:サラ・ラミレス

ヘンリー:ハワード・スピーゲル
シドニー・アン:ジェーン・アダムス

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

1998年製作 119分
公開
北米:1998年12月18日
日本:1999年2月11日
製作費 $65,000,000
北米興行収入 $115,821,500
世界 $250,821,500


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク
キャスリーン・ケリー(メグ・ライアン)は、左翼的な脱近代主義者で”The New York Observer”の記者である恋人フランク・ナバスキー(グレッグ・キニア)と暮らしていた。

出社するフランクを送り出したキャスリーンは、いつものようにパソコンのメールを確認する。

”You’ve Got Mail!”

その言葉に微笑むハンドルネーム”ショップガール”のキャスリーンは、インターネットのチャットで知り合った相手”NY152”からのメールが届いていることを知り内容を確認する。

30代のジョー・フォックス(トム・ハンクス)は、出版社を経営するパトリシア・イーデン(パーカー・ポージー)と愛犬ブリンクリーと共に暮らしていた。

ジョーも、職場に向かったパトリシアが部屋を出ことを確認して、パソコンに向かいメールをチェックする。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
大型ディスカウント書店をチェーン展開する”フォックス・ブックス”の3代目ジョー・フォックスは、老舗の小さな児童書店”街角の店”の経営者キャスリーン・ケリーと、お互いを知らぬままインターネットのメールで語り合う仲だった。
ある日、祖父と父親の幼い子供達を連れて”街角の店”に立ち寄ったジョーはキャスリーンに出会い、彼は立場上身元を隠す。
その後、作家クラブで再会した二人だったが、キャスリーンは、ジョーが近所に大型店を出店するライバルだと知り驚く。
二人はいがみ合い、メール相手がジョーとは知らぬままキャスリーンは彼に助言を求めてしまう・・・。
________

めぐり逢えたら」(1993)でコンビを組んだ製作、監督、脚本のノーラ・エフロン、トップ・スターのトム・ハンクスメグ・ライアンの共演が話題になった作品。

当時の一般市民にとっての最先端技術、インターネットのメールによって結ばれる男女の恋物語ではあるが、1940年に製作された名作でオリジナルの「街角 桃色の店」に敬意を評してか、どこか古風な味わいが実に心地よい仕上がりの作品。

人は好いが苦労知らずのチェーン店の3代目と、書店経営者ではあるが、やや幸薄い雰囲気の女性、二人のロマンスは成立することは分かっていても、それに至るまでの複雑な関係が興味深く描かれている。

度々登場する”ゴッドファーザー”の話が、ファンにはたまらない演出だ。
”マットレスで組め”(戦え、争いが始まる)というセリフは、日本人で即理解できたらかなりの映画通で、それをアメリカ人の男なら誰でも知っているとことを軽妙し表現する、ノーラ・エフロンの玄人受けする脚本が絶妙だ。

オール・ロケを生かしたニューヨークの季節の移り変わりや、様々なタイプのキャラクターの登場なども実に楽しい。

主人公二人の恋の行方と、誰もが涙するラストの盛り上がり、幸福感の余韻がいつまでも漂うエンドロールの間は、当然、席を立つ気になれない・・・。

興行収入は北米で約1億1600万ドル、全世界では約2億5100万ドルのヒットとなり万人に受けたとのだが、批評家他の評価はそれほど高くはなかった。

オリジナルの「街角の店(桃色の店)」(1940)のオマージュ的な良さが伝わる作品で、エルンスト・ルビッチに敬意を表しルビッチ・タッチ”を明らかに意識している、主人公二人の表情だけで感情を伝える描写なども印象に残る。

反発あり、歩み寄りありの主人公二人を演ずるトム・ハンクスメグ・ライアンの息はピッタリで、喜怒哀楽全てを見事に表現する両者の表情がとにかく素晴らしい。
実際には40歳を過ぎていたトム・ハンクスと30代後半のメグ・ライアンは若々しい。

ヒロインの恋人を愉快に演ずるグレッグ・キニア、主人公の恋人パーカー・ポージー、”街角の店”の店員ジーン・ステイプルトンスティーヴ・ザーンヘザー・バーンズ、主人公の父親ダブニー・コールマン、その妻カーラ・シーモア、その息子ジェフリー・スカペロッタ、祖父ジョン・ランドルフ、その娘ハリー・ハーシュ、主人公の友人で同僚のデイヴ・シャペル、子守ケイト・フィネラン、主人公のアパートの住人デボラ・ラッシュ、エレベーター・ボーイのマイケル・バダルコ、作家ビーネ・コックス、作家ブルース・ジェイ・フリードマン、スーパーのレジ係サラ・ラミレス、テレビのトーク・ショーの司会ジェーン・アダムスなどが共演している。


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