何不自由ない家庭で育ち将来を期待されながら犯罪者となった少年と妹の苦悩そして崩壊した家族の再生を描く、監督、脚本、編集トレイ・エドワード・シュルツ、主演ケルヴィン・ハリソンJr.、ルーカス・ヘッジズ、テイラー・ラッセル、スターリング・K・ブラウン、ルネ・エリーゼ・ゴールズベリー、アレクサ・デミー他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:トレイ・エドワード・シュルツ
製作
ケヴィン・チューレン
ジェームズ・ウィルソン
ハリソン・クライス
ジャスティン・R・チャン
ジェイコブ・ジャフケ
脚本:トレイ・エドワード・シュルツ
撮影:ドリュー・ダニエルズ
編集
トレイ・エドワード・シュルツ
アイザック・ヘイギー
音楽
トレント・レズナー
アッティカス・ロス
出演
タイラー・ウィリアムズ:ケルヴィン・ハリソンJr.
ルーク:ルーカス・ヘッジズ
エミリー・ウィリアムズ:テイラー・ラッセル
ロナルド・ウィリアムズ:スターリング・K・ブラウン
キャサリン・ウィリアムズ:ルネ・エリーゼ・ゴールズベリー
アレクシス・ロペス:アレクサ・デミー
ボビー・ロペス:クリフトン・コリンズJr.
エレーナ・ロペス:ヴィヴィ・ピネダ
ビル:ニール・ハフ
ワイズ:ビル・ワイズ
ライアン:デヴィッド・ガレリク
ウォーリー:ルーベン・E・A・ブラウン
スタンリー:ハーモニー・コリン
英語教師:クリシャ・フェアチャイルド
アメリカ 映画
配給
A24(北米)
ユニバーサル・ピクチャーズ(世界)
2019年製作 135分
公開
北米:2019年11月15日
日本:2020年7月10日
製作費 $6,000,000
北米興行収入 $1,658,790
世界 $2,576,990
■ ストーリー ■
マイアミ。
高校3年生のタイラー・ウィリアムズ(ケルヴィン・ハリソンJr.)は、レスリング・チームに所属し成績も優秀だった。
タイラーは、友人たちとパーティーをしたりして日々を楽しみ、ガールフレンドのアレクシス・ロペス(アレクサ・デミー)との交際も順調だった。
そんなタイラーは、厳格な父ロナルド(スターリング・K・ブラウン)、義母キャサリン(ルネ・エリーゼ・ゴールズベリー)、妹のエミリー(テイラー・ラッセル)と共に、何不自由ない生活を送っていた。
将来が期待されるタイラーだったが、痛めた肩の状態が悪化し、内緒でロナルドの鎮痛剤を飲んでいた。
医師の診断の結果、タイラーはレベル5のSLAP損傷と診断され、手術を勧められて今後の試合を禁じられる。
しかしタイラーは、それを両親に隠してトレーニングを続け試合に出場する。
そして最悪の事態が起き、肩に大きなダメージを負ったタイラーのレスリング人生は終わる。
絶望するタイラーは、心配していたアレクシスの妊娠が現実となり、悩んだ末に中絶させることを決める。
直前になり気が変わったアレクシスは、タイラーに責められて口論となり、2人は喧嘩別れしてしまう。
その後、酒とドラッグで気を紛らすタイラーは、アレクシスとのメールのやり取りで関係を修復しようとする。
両親の協力で子供を産み育てることを決めたアレクシスは、タイラーの理解が得られず、彼と別れることにして番号をブロックしてしまう。
激怒したタイラーは、インスタグラムでアレクシスが男友達とポーズをとっている写真を見てしまう。
ドラッグでハイになり酔って出かけようとしたタイラーは、キャサリンに止められる。
騒ぎに気づいたロナルドが事態を収拾しようとするが、タイラーはキャサリンを罵倒し、父を床に押し倒してその場を去る。
パーティー会場に着いたタイラーは、男友達と2階に向かうアレクシスを確認し、その場にいたエミリーが兄を目撃する。
その後、酒を飲んだタイラーはアレクシスと話し口論になり、平手打ちされたために彼女を殴り倒す。
頭部を打って出血したアレクシスは意識を失い、タイラーはその場から逃れ、現場は混乱して警察が駆け付ける。
一旦、自宅に戻り逃亡を試みたタイラーだったが、警官に逮捕される。
エミリーは動揺し、現場に着いたロナルドからタイラーのことを訊かれるものの、何も答えられない。
起訴されたタイラーは、裁判の結果30年の刑が言い渡される。
SNSなどで誹謗中傷され心を閉ざすエミリーは、タイラーのチームメイトだったルーク(ルーカス・ヘッジズ)から声をかけられ心を開き、彼と親交を深めるのだが・・・。
デビュー作「Krisha」(2015)で注目され、「イット・カムズ・アット・ナイト」(2017)で高い評価を受けたトレイ・エドワード・シュルツが脚本と編集を兼ねて監督し、ケルヴィン・ハリソンJr.、ルーカス・ヘッジズ、テイラー・ラッセル、スターリング・K・ブラウン、ルネ・エリーゼ・ゴールズベリー、アレクサ・デミー他が共演した作品。
何不自由ない家庭で育ち将来を期待されながら犯罪者となった少年と妹の苦悩を、崩壊した家族の再生と共に2部構成で描くドラマ。
前半は殺人にまで発展する激しいストーリーが展開し、後半は、それとは対照的で穏やかな内容であり、崩壊した家族が将来に向けて一歩前に進もうとする姿がしみじみと描かれた深いドラマに仕上がっている。
トレイ・エドワード・シュルツの繊細な人物描写と感情表現、出演者の好演などを含め、本作は各方面で絶賛された。
将来を有望視されていたものの自らの過ちですべてを失ってしまう少年ケルヴィン・ハリソンJr.、その結果、崩壊する家族の中で苦悩する妹を見事に演ずるテイラー・ラッセル、彼女と惹かれ合う仲になるルーカス・ヘッジズ、事件により夫婦関係が悪化する主人公兄妹の両親スターリング・K・ブラウンとルネ・エリーゼ・ゴールズベリー、主人公のガールフレンド、アレクサ・デミー、その両親クリフトン・コリンズJr.とヴィヴィ・ピネダ、癌の末期患者でさるルーク(ルーカス・ヘッジズ)の父親ニール・ハフ、レスリング部のコーチ、ビル・ワイズ、主人公の友人デヴィッド・ガレリク、教師のハーモニー・コリンとクリシャ・フェアチャイルドなどが共演している。