世界最高のパイロット養成校“トップガン”訓練生の挫折と成長を描く、製作ドン・シンプソン、ジェリー・ブラッカイマー、監督トニー・スコット、主演トム・クルーズ、ケリー・マクギリス、ヴァル・キルマー、トム・スケリット、メグ・ライアン、アンソニー・エドワーズ他共演のアクション。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:トニー・スコット
製作
ドン・シンプソン
ジェリー・ブラッカイマー
製作総指揮:ビル・バダラート
脚本
ジム・キャッシュ
ジャック・エップスJr.
撮影:ジェフリー・L・キンボール
編集
ビリー・ウェバー
クリス・レベンゾン
音楽
ハロルド・フォルターメイヤー
ジョルジオ・モロダー
出演
ピート”マーヴェリック”ミッチェル:トム・クルーズ
シャーロット”チャーリー”ブラックウッド:ケリー・マクギリス
ニック”グース”ブラッドショウ:アンソニー・エドワーズ
トム”アイスマン”カザンスキー:ヴァル・キルマー
キャロル・ブラッドショウ:メグ・ライアン
マイク”ヴァイパー”メットカーフ:トム・スケリット
リック”ジェスター”ヒーサリー:マイケル・アイアンサイド
ビル”クーガー”コーテル:ジョン・ストックウェル
レナード”ウルフマン”ウルフ:バリー・タブ
ロン”スライダー”カーナー:リック・ロソヴィッチ
サム”マーリン”ウェルズ:ティム・ロビンス
トム”スティンガー”ジョーダン:ジェームズ・トールカン
チャールズ”チッパー”パイパー:エイドリアン・パスダー
マーカス”サンダウン”ウィリアムズ:クラレンス・ギリヤードJr.
リック”ハリウッド”ニーヴン:ウィップ・ヒューブリー
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1986年製作 110分
公開
北米:1986年5月16日
日本:1986年12月6日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $179,767,870
世界 $356,830,600
■ アカデミー賞 ■
第59回アカデミー賞
・受賞
歌曲賞”Take My Breath Away”
・ノミネート
録音・編集・音響編集賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
航空母艦”エンタープライズ”(CVN-65)。
アメリカ海軍パイロットのピート”マーヴェリック”ミッチェル大尉(トム・クルーズ)は、RIO(レーダー員)ニック”グース”ブラッドショウ大尉(アンソニー・エドワーズ)とコンビを組み、艦上戦闘機”F14”で飛び立つ。
国籍不明機”ミグ28”を確認したトム”スティンガー”ジョーダン中佐(ジェームズ・トールカン)は、マーベリックの機とビル”クーガー”コーテル(ジョン・ストックウェル)とサム”マーリン”ウェルズ(ティム・ロビンス)の機が追跡していることを知る。
クーガーの機に張り付く未確認機に近づき、背面飛行で相手の写真を撮ったマーベリックとグースは、相手を追い払い帰還する。
ところが、”ミグ”との飛行でショックを受けたクーガーは、操縦不能となり燃料もなくなる。 寸前で着艦を止めクーガーの機に近づいたマーヴェリックは、彼を励まして誘導する。 動揺するクーガーは何とか着艦し、スティンガーの元に向かい、限界であることを伝え記章を渡して立ち去る。 その後スティンガーに呼ばれたマーベリックとグースは、勇敢な行為は認められるものの、度重なる命令違反や危険行為を追及される。 しかしスティンガーは、トップだったクーガーが降りたことで、ミラマーのエリート訓練校”トップガン”行きを二人に命ずる。 カリフォルニア州、ミラマー海軍航空隊基地。 ジェスターは、最高責任者である世界最高のパイロット、マイク”ヴァイパー”メットカーフ中佐(トム・スケリット)を紹介する。 ヴァイパーは今後の訓練内容について話し、成績最優秀者はプレートに名が刻まれ、トップガン教官の資格を得ることを伝える。 パイロット達にトップをとる自信があるかを尋ねたヴァイパーは、あると答えたマーヴェリックに、その考えは大切だと語り掛ける。 その夜、グースとバーに向かったマーヴェリックは、自分以上の自信を感じさせるトム”アイスマン”カザンスキー(ヴァル・キルマー)を意識する。 マーヴェリックは、アイスマンと組むロン”スライダー”カーナー(リック・ロソヴィッチ)の二人を相手に牽制し合う。 その後マーヴェリックは、カウンターにいたシャーロット”チャーリー”ブラックウッド(ケリー・マクギリス)に惹かれ、歌で迫り声をかける。 チャーリーと話したマーヴェリックは、パイロットしての腕を聞かれて自信があると答える。 連れが来たために席を外したチャーリーを、トイレまで追ったマーヴェリックだったが相手にされない。 翌日マーヴェリックは、航空物理学博士で民間人であるチャーリーが、教官として現れたため驚いてしまう。 ”ミグ”の問題点などを話し始めたチャーリーに間違いを指摘したマーヴェリックは、自分がそれに接近して背面飛行したことを話す。 チャーリーは”ミグ”の話に興味を持つが、今度はマーヴェリックが彼女を相手にせずにからかう。 初の飛行訓練、マーヴェリックとグースはジェスターに追尾されるものの、逆に背後に回りロックオンする。 帰投したマーヴェリックは、低空飛行で管制官を脅かす。 マーヴェリックは、唯一帰還したと言うアイスマンらに、ジェスターを撃墜したのは下限高度の下だと指摘される。 上だと主張するマーヴェリックに対しアイスマンは、危険行為で迷惑していると言って不満を訴える。 それを笑い飛ばすマーヴェリックとグースは、現れたジェスターに、ヴァイパーの元に向かうよう指示される。 僅か数秒間でも下限高度を破ったことが規則違反だと指摘するヴァイパーは、低空飛行により管制官を驚かせたことも注意され、規則を守らない場合は除名だと言ってマーヴェリックを従わせる。 ヴァイパーは、規則は破ったもののジェスパーに勝ったマーヴェリックが、同じパイロットだった父親の血を引いていると考える。 妻子もあるグースは、今の地位を失いたくないため、無謀な行為が心配であることをマーヴェリックに伝える。 マーヴェリックは、信頼は裏切らないと言ってグースを納得させる。 チャーリーは、生徒とは付き合わないと言いながらマーヴェリックを食事に誘う。 ビーチバレーを楽しんでいたマーヴェリックは、グースに行き先を知らせずチャーリーの家に向かう。 チャーリーは、招いた理由は”ミグ”の話をしたかったからだと伝え、昇進してこの場を直に離れることも付け加える。 父親のことを聞かれたマーヴェリックは、ベトナム戦争中”F-4”で行方不明になり、操縦ミスをしたと言われていることが信じられないと語る。 その真相は機密事項となっているが、マーヴェリックは誰かが知っていると考えていた。 その件が原因で無謀な操縦をするのかとチャーリーに聞かれたマーヴェリックは、それを否定せずにその場を去る。 その後、エレベーターでチャーリーと出くわしたマーヴェリックは、”ミグ”の件もあるが家に招くのは特別で、立場を考えてもらいたいと言われる。 エレベーターを止めたマーヴェリックは、立場は分かっていると伝えただけでその場を去る。 グースは、妻キャロル(メグ・ライアン)と子供を迎え訓練に励むことになる。 マーヴェリックは講義中、自分が”ミグ”に対した飛行をチャーリーに否定され気分を害する。 車でマーヴェリックのバイクを追ったチャーリーは、彼を最高のパイロットだと認めた上で、他の者に恋をしたことを知られたくなかったためにとった行動だったと伝える。 マーヴェリックはチャーリーにキスし、その後、二人は愛し合う。 成績はアイスマンがトップでマーヴェリックが続き、19回目の飛行でヴァイパーが敵機役を務める。 マーヴェリックはヴァイパーを追い詰めるが、背後からジェスターが迫りロックオンされる。 アイスマンも撃墜されたため、二人の優位は変わらなかった。 残り2週間、31回目の飛行で、アイスマンとマーヴェリックは敵機を追う。 前方を行くアイスマンが離脱したため、そのジェット後流を受けたマーヴェリックの機体のエンジンは停止して操縦不能となる。 アイスマンは緊急事態を知らせ、マーヴェリックは脱出レバーに手が届かずそれをグースに引かせる。 二人は脱出して海に着水するものの、グースはキャノピーに激突して意識を失い、その後、救出される。 グースは死亡し、ヴァイパーは事故はつきものだとマーヴェリックに伝える。 マーヴェリックは責任を感じるが、今回のようなことは再び起こるものであると伝えたヴァイパーは、忘れるよにと言って彼を励ます。 チャーリーは、心の傷が癒えないマーヴェリックの力になることができない。 苦しむマーヴェリックは、今回の件で責任を追及されることはなく飛行訓練復帰を許可され、ヴァイパーは、彼を飛ばせるようにとジャスパーに指示する。 新しくコンビを組んだマーカス”サンダウン”ウィリアムズ大尉(クラレンス・ギリヤードJr.)との息も合わずマーヴェリックは苛立ち、ヴァイパーはその様子を冷静に見守る。 アイスマンの言葉も慰めにならず、マーヴェリックは訓練を辞退してしまう。 それを知ったチャーリーはマーヴェリックの元に向かい、再び力になりたいことを伝えるが無駄だった。 ヴァイパーは、自宅に現れたマーヴェリックに、父親と同じ”VF-51”部隊だったことを知らせる。 父親がミスをしなかったことを認めたヴァイパーは、マーヴェリックがそれを気にして無謀な飛行をしていることに気づく。 極秘事項である父親の件を話し始めたヴァイパーは、友軍機を三機救いそのために撃墜されたことを伝える。 その空中戦が国境を越えていたため国務省が機密にし、自分もその場にいたことをヴァイパーは付け加える。 翌日の卒業式に出席するか辞めるか、パイロットしての使命を考え自分で判断するよう言われたマーヴェリックは、ヴァイパーに感謝してその場を去る。 チャーリーの家に向かったマーヴェリックは、栄転となった彼女が既にワシントンD.C.に向かったことを知る。 翌日、遅れて卒業式に現れたマーヴェリックは、最優秀者となったアイスマンとスライダーを祝福する。 ヴァイパーは緊急任務を伝え、アイスマン、リック”ハリウッド”ニーヴン大尉(ウィップ・ヒューブリー)そしてマーヴェリックを指名して出撃させる。 レーダー員は飛び立つまでに決めるようヴァイパーは指示し、いなければ自分が飛ぶことをマーヴェリックに伝える。 24時間後、インド洋、エンタープライズ。 スティンガーは、空中支援が目的ではあるが、”ミグ”が攻撃してきた場合は反撃するようアイスマンらに伝え、マーヴェリックは援護機の役目を命ぜられる。 アイスマンは、援護機であるマーヴェリックについてスティンガーに意見するものの聞き入れられない。 発艦したアイスマンらは5機の”ミグ”を確認し、ハリウッドの機が撃墜される。 スタンバイしていたマーヴェリックもマーリンをレーダー員にして飛び立ち、アイスマンに位置を確認する。 アイスマンは5機の”ミグ”に囲まれ、追いついたマーヴェリックはジェット後流を受けてしまう。 何とか立て直したマーヴェリックだったが、再び自信を失いその場から離れる。 援護要請を受けたマーヴェリックは、グースのことを想い、彼の認識票を握りしめて戦闘に戻る。 マーヴェリックは一機を撃墜し、マーリンに退避するよう指示されるが、アイスマンを守ると言って戦闘を続ける。 アイスマンも一機を撃墜するが、右エンジンに被弾してしまう。 マーヴェリックが背後に回り、再び被弾したアイスマンに、合図で進路を変えるよう伝えて敵機を攻撃する。 ミサイルは外れてしまうが、マーヴェリックは2発目で敵機を撃墜する。 後方の敵機を交わし背後に回ったマーヴェリックは3機目を撃墜し、4機を失った残りの”ミグ”は飛び去っていく。 帰還するマーヴェリックとアイスマンは、低空飛行で管制塔を驚かせて着艦する。 救助されたハリウッドらも戻り、マーヴェリックは仲間達に迎えられ、アイスマンと固く抱き合う。 その後マーヴェリックは、グースの認識票を海に投げ入れる。 スティンガーはマーヴェリックの戦いぶりに満足し、上層部が、希望する進路を与えると言っていることを伝える。 マーヴェリックは、”トップガン”の教官を希望することをスティンガーに伝える。 ミラマーに戻ったマーヴェリックは、ジュークボックスから流れる曲を聴きチャーリーを想いだす。 チャーリーに気づいたマーヴェリックは、自分のことを知り戻ったと言う彼女と愛を確かめる。
...全てを見る(結末あり)
教官のリック”ジェスター”ヒーサリー少佐(マイケル・アイアンサイド)は、空中戦再教育のために作られた”トップガン”の目的を話す。
情報収集艦が操縦不能となり他国領域に内に入ったため、救出作戦が決行されることをスティンガーはパイロットに伝える。
参考:
・「トップガン」(1986)
・「トップガン マーヴェリック」(2022)
*(簡略ストー リー)
アメリカ海軍パイロットのピート”マーヴェリック”ミッチェル大尉は、RIO(レーダー員)グースと共に、カリフォルニア州のミラマー海軍航空隊基地にある世界最高のパイロット養成校“トップガン”の訓練生となる。
責任者であるヴァイパー中佐に迎えられたマーヴェリックは、最優秀者になる自信を見せ、ライバルのアイスマンを意識する。
そんなマーヴェリックは、民間人の教官で航空物理学博士のチャーリーに惹かれる。
チャーリーは、立場上マーヴェリックを生徒としか見ないものの心を寄せるようになる。
そして厳しい訓練は始まり、マーヴェリックとアイスマンは激しいトップ争いを続けるのだが・・・。
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既にキャリアはあった期待の若手スター、トム・クルーズの人気がブレイクし、ハリウッドの頂点を極めるきっかけとなった作品。
切れ味鋭い軽快なトニー・スコットの演出、スタイリッシュな映像、そしてテンポのよい展開にマッチした音楽などが受けて超話題作となった。
第59回アカデミー賞では、”ベルリン”の”Take My Breath Away”が歌曲賞を受賞した。
・ノミネート
録音・編集・音響編集賞
2015年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。
1500万ドルで製作された作品は、北米興行収入約1億8000万ドル、全世界では約3億5700万ドルの大ヒットとなった。
宇宙飛行士と同じように、知力、体力など人間を超越するほどの才能を求められるエリート・パイロットとは思えない主人公の言動や、戦闘機からの脱出時にキャノピーに激突する事故でパイロットが死亡する不自然さなどの細かいところを追求せずに、スピード感や映像感覚を単純に楽しむことをお勧めします。
”スーパー・アイドル登場!”ということで人気が急上昇したトム・クルーズはファンの心を掴むのだが、わずか2年後の「レインマン」(1988)では、シリアスな役柄で高い評価を受けることになる。
このあたりが、その後の活躍につながる彼の才能やプロ意識が感じられるところで玄人受けする理由だろう。
訓練生、他の役者に比べると一際小柄な彼なのだが、その発するオーラは別物で正にスターの証だ。
ヒロインのケリー・マクギリスは、主人公と愛し合う年上の教官として”大人の女性”を好演している。
彼女は、トム・クルーズよりも実際には10cm位背が高いため、そのバランスを保つ工夫などを注意して見ていると面白い。
主人公のパートナーであるレーダー員のアンソニー・エドワーズ、その妻メグ・ライアン、主人公のライバル、ヴァル・キルマー、主人公を温かく見守る”トップガン”の最高責任者トム・スケリット、教官マイケル・アイアンサイド、パイロット/レーダー員のジョン・ストックウェル、バリー・タブ、リック・ロソヴィッチ、エイドリアン・パスダー、クラレンス・ギリヤードJr.、ウィップ・ヒューブリー、主人公の上官ジェームズ・トールカン、そしてティム・ロビンスが、クライマックスで主人公のレーダー員を演じている(冒頭でも登場)。