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俺は善人だ The Whole Town’s Talking (1935)

強盗殺人犯に瓜二つの真面目な男性が巻き起こす騒動を描く、監督ジョン・フォード、主演エドワード・G・ロビンソンジーン・アーサー他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ

ジョン・フォード / John Ford 作品一覧
ルシル・ボール / Lucille Ball / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:ジョン・フォード
製作
ジョン・フォード
レスター・コーワン(クレジットなし)
原作:W・R・バーネット”Jail Breaker”
脚本
ジョー・スワーリング
ロバート・リスキン
撮影:ジョセフ・H・オーガスト
編集:ヴィオラ・ローレンス
音楽
ミシャ・バカレイニコフ(クレジットなし)
ルイス・シルバーズ(クレジットなし)

出演
アーサー・ファーガソン・ジョーンズ/”キラー”マニオン:エドワード・G・ロビンソン
ウィルヘルミナ・クラーク:ジーン・アーサー
ボイル巡査部長:アーサー・ホール
ハウ巡査部長:ジェームズ・ドンラン
スペンサー地方検事:アーサー・バイロン
ヒーリー:ウォレス・フォード
シーヴァー:エティエンヌ・ジラルド
ホイト:ドナルド・ミーク
”スラッグス”マーティン:エドワード・ブロフィ
”J・G”カーペンター:ポール・ハーヴェイ
銀行員:ルシル・ボール
新聞記者:フランシス・フォード

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1935年製作 93分
公開
北米:1935年2月22日
日本:1935年8月


ストーリー
広告会社で働く、温厚で几帳面なアーサー・ファーガソン・ジョーンズ(エドワード・G・ロビンソン)は、模範的な社員として社長の”J・G”カーペンター(ポール・ハーヴェイ)に評価される。
ある日アーサーは、目覚まし時計が壊れたために遅刻してしまい、上司のシーヴァー(エティエンヌ・ジラルド)に呼ばれて、解雇されそうになる。
その直後に出社したウィルヘルミナ・クラーク(ジーン・アーサー)も、同じく解雇されそうになる。
アーサーは、気が強いウィルヘルミナに密かに惹かれていた。
ウィルヘルミナは、殺人鬼で強盗の”キラー”マニオンが脱獄したという記事を見て、その顔写真がアーサーと瓜二つだったために驚く。
ウィルヘルミナがそのことを同僚たちに話したために騒ぎとなり、記事を見たアーサーも驚いてしまう。
ランチでカフェに向かったアーサーは、現われたウィルヘルミナと同席する。
新聞記事を見た客のホイト(ドナルド・ミーク)は、アーサーをマニオンだと思い警察に通報する。
警察は緊急事態となり、警官が大挙してカフェに急行し、アーサーは逮捕されてしまい、ウィルヘルミナも警察に連行される。
アーサーは人違いだと言っても信じてもらえず、警官と地方検事のスペンサー(アーサー・バイロン)の取り調べを受け、ウィルヘルミナも共犯者と思われ尋問される。
警察署に呼ばれたカーペンターまでもが、アーサーをマニオンだと思う。
マニオンに恨まれているギャングの”スラッグス”マーティン(エドワード・ブロフィ)や刑務所長までアーサーをマニオンと認める中、マニオンが銀行強盗をしたという連絡が入る。
その場に呼ばれたシーヴァーは、アーサーを部下だと認めて、マニオンとアーサーの指紋が一致しないことが分かる。
アーサーを釈放することにしたスペンサーは今後のことを考え、彼がマニオンではないという証明書を作成して渡す。
アーサーは一躍有名人となり、会社に戻った彼を呼んだカーペンターは、新聞記者のヒーリー(ウォレス・フォード)を紹介する。
アーサーは、会社の宣伝のために、マニオンの自伝の執筆を提案されるのだが・・・。


解説 評価 感想
1932年に雑誌”Collier’s”に掲載された、W・R・バーネットのストーリー”Jail Breaker”を基に製作された作品。

ジョン・フォードが製作を兼ねて監督し、主演はエドワード・G・ロビンソンジーン・アーサーなどが共演した作品。

強盗殺人犯に瓜二つの真面目な男性が巻き起こす騒動を描くコメディ。

多彩な登場人物それぞれの個性を生かし、凄まじい勢いで展開する、スクリューボール・コメディ風でもあるジョン・フォードの軽快な演出が見どころの作品。

二役のエドワード・G・ロビンソンが同じ画面登場するシーンも、当時の技術を考えると非常によくできている。

真面目で気弱な主人公と極悪人の2人を演ずるエドワード・G・ロビンソンは、当時、ギャングなど悪役ばかり演じていることに嫌気がさしていて、転機となったと言える作品であり、彼のキャリアの中で数少ないコメディとしても注目だ。

主人公の同僚役で協力者となるジーン・アーサーは、真面目だけが取り柄の気弱な主人公とは対照的に、気が強くて快活な魅力的な女性を見事に演じている。

主人公を逮捕するやや間抜けな巡査部長のアーサー・ホールジェームズ・ドンラン、地方検事のアーサー・バイロン、主人公に殺人鬼の自伝を書くことを勧める新聞記者ウォレス・フォード、主人公の上司エティエンヌ・ジラルド、主人公を殺人鬼マニオンと思い通報する男性ドナルド・ミーク、マニオンを恐れるギャングのエドワード・ブロフィ、主人公の会社の社長ポール・ハーヴェイ、銀行員役で端役出演のルシル・ボール、新聞記者のフランシス・フォードなどが共演している。


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