孤島の灯台守夫婦が体験する幸福と悲しい運命を描く、監督、脚本デレク・シアンフランス、主演マイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィキャンデル、レイチェル・ワイズ、ブライアン・ブラウン他共演の恋愛ドラマ。 |
・マイケル・ファスベンダー / Michael Fassbender / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:デレク・シアンフランス
製作
デヴィッド・ハイマン
ジェフリー・クリフォード
製作総指揮
トム・カーノウスキー
ロージー・アリソン
ジェフ・スコール
ジョナサン・キング
原作:M・L・ステッドマン”海を照らす光”
脚本:デレク・シアンフランス
撮影:アダム・アーカポー
編集
ロン・パテイン
ジム・ヘルトン
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演
トム・シェアボーン:マイケル・ファスベンダー
イザベル・グレイズマーク・シェアボーン:アリシア・ヴィキャンデル
ハナ・レンフェルト:レイチェル・ワイズ
セプティマス・ポッツ:ブライアン・ブラウン
ラルフ・アディコット:ジャック・トンプソン
ルーシー=グレイス・ラザフォード:カレン・ピストリアス
ヴァーノン・ナッキー:アンソニー・ヘイズ
グウェン・ポッツ:エミリー・バークレイ
フランツ・レンフェルト:レオン・フォード
ブルーイ:トーマス・アンガー
ハリー・ガーストーン:ベネディクト・ハーディー
ルーシー・シェアボーン(4歳):フローレンス・クレリー
ルーシー・シェアボーン(1歳):ジョージー・ジャン・ガスコイン
ルーシー・シェアボーン(乳児):エリオット&エヴァンジェリン・ニューベリー
ヴァイオレット・グレイズマーク:ジェーン・メネラウス
ビル・グレイズマーク:ギャリー・マクドナルド
アメリカ/イギリス/オーストラリア/ニュージーランド 映画
配給
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
Entertainment One
2016年製作 132分
公開
北米:2016年9月2日
日本:2017年5月26日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $12,545,980
世界 $25,975,620
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1918年12月、オーストラリア。
連邦灯台保全局。
第一次世界大戦後、戦地から帰国したトム・シェアボーン(マイケル・ファスベンダー)は、過酷な体験により心的外傷後ストレス障害で苦しみ、独身の身でありながら灯台守の職を希望する。
臨時採用ということで、パルタジョウズからヤヌス島に向かうよう指示されたトムは、列車で現地に向かう。
パルタジョウズ。
現地に着いたトムは、岸辺にいた美しいイザベル・グレイズマーク(アリシア・ヴィキャンデル)を気にしながら、港長のハスラックの家に向かう。
イザベルの両親ビル(ギャリー・マクドナルド)とヴァイオレット(ジェーン・メネラウス)らに歓迎されたトムは、現れたイザベルを紹介される。 食事をしたトムは、6年間働いた先任のトリンブルの代わりだと話すハスラックから、妻が亡くなったトリンブルは、孤独による情緒不安定と悲しみで職務が果たせなくなったことを知らされる。 正直に話してくれたことに感謝したトムは、トリンブルの回復を祈り、フランス戦線を戦った後なので、むしろ孤独になりたいと伝えてイザベルを見つめる。 皆に感謝したトムは、その後、船でヤヌス島に向かう。 ラルフ・アディコット(ジャック・トンプソン)の船で島に着き、灯台をチェックしたトムは、半年間の孤独な生活を始める。 3か月後。 トムは、任期延長により3年契約を結ぶ。 グレイズマーク家に向かったトムはヴァイオレットに歓迎され、正式に採用されたことを伝えながら、その場にいたイザベルのことを気にする。 昼食に招かれたトムは、夫妻とイザベルと共に楽しい時を過ごす。 翌日、イザベルとピクニックをしたトムは、彼女の兄、二人が戦死したことを知る。 4年間戦地にいたと話すトムは家族のことを訊かれ、母は亡くなり父からは連絡もないと伝える。 死んでも悲しむ者はいなかったので戦地では気が楽だったと言うトムは、今はただ生きることが望みだとイザベルに伝える。 島に行くことを希望するイザベルに、規則に反することで、上陸できるのは灯台守の妻だけだと伝えたトムは、彼女から結婚してほしいと言われ、思わず笑ってしまう。 自分と結婚しようとするのはおかしな考えだと言うトムは、両親が心配するので帰ったほうがいいと伝える。 イザベルを家に送ったトムは、島で手紙を書くことを彼女に約束する。 島に戻ったトムはイザベルのことを想い、手紙に書き彼女に送る。 トムは、出会ったことで戦前の感覚が甦ったことを伝え、彼女に感謝する。 イザベルも、トムが心を開いてくれたことに感謝する手紙を書き、写真を同封する。 文通を続けたトムは、イザベルを妻として島に向かえる決心をする。 結婚したトムとイザベルは、両親や人々に祝福される。 島に着いた二人は、愛を確かめながら幸せな日々を過ごす。 やがてイザベルは妊娠し、彼女とトムは新しい命の誕生を待ち望む。 ある嵐の夜、トムが灯台に向かってる間に苦しむイザベルは、彼の元に向かおうとする。 灯台の入り口のドアが開かず、トムの名を呼ぶイザベルは気を失ってしまう。 翌朝、嵐が収まり家に戻ろうとしたトムは、イザベルが倒れていることに気づく。 イザベルを抱いて家に戻ったトムだったが、彼女は流産してしまう。 医師の診察を拒むイザベルは、悲しみに暮れる日々を送る。 ある日、トムが医師を連れて来たことを知ったイザベルは、彼を非難して丘の上に向かう。 家に戻ったイザベルは、トムが連れて来たのがピアノの調律師だと知り、彼の優しさに涙する。 その後、妊娠したイザベルは、早過ぎる陣痛に動揺して取り乱し、トムはどうすることもできない。 再び流産してしまったイザベルは絶望し、立ち直ることができなかった。 そんなある日、二人の子供を埋葬してある丘にいたイザベルは、子供の泣き声が聴こえたように思える。 灯台を掃除していたトムは、漂流しているボートを見つける。 イザベルにそれを知らせたトムは、子供の泣き声と共に岸に漂着したボートの元に向かう。 トムから動かない男性(レオン・フォード)がいると言われたイザベルは、泣いている赤ん坊(エリオット&エヴァンジェリン・ニューベリー)を渡される。 男性が死んでいることを確認したトムは、子供を家に連れて行くようイザベルに指示する。 女の子だった赤ん坊の世話をしたイザベルは、戻ったトムが信号を送り報告しようとしたため、少し待ってほしいと伝える。 報告の義務があると言うトムは、子供を可愛がるイザベルの姿を見ながら、明日の朝、連絡することにする。 その後、日誌にすべて書くつもりだったトムは、筆を止めてしまう。 翌朝、報告しようとするトムを引き留めたイザベルは、自分たちの子として育てたいことを伝え、ラルフらも自分の妊娠は知っていると言って彼を説得する。 自分には決められないと言うトムは、報告すれば養子の申請ができるとイザベルに伝える。 医師もいない学校も教会もない島では養子にできないと言うイザベルは、子供は養護施設に送られてしまうとトムに伝える。 そんなことはさせないでほしい、素晴らしい父親になれると言われたトムは、涙しながらイザベルを抱きしめる。 子供の父親と思われる男性を埋葬したトムは、自分の子供が予定よりも早く産まれたことを報告する。 トムは、落ちていたフクロウのラトルを拾い、ボートを沖に流す。 丘に向かったトムは、流産した二人目の子の十字架を外す。 その後トムは、島に着いたラルフに子供の誕生を祝福され、同行したブルーイ(トーマス・アンガー)を歓迎する。 トムは、イザベルが抱くルーシーをラルフとブルーイに紹介する。 1歳になったルーシー(ジョージー・ジャン・ガスコイン)は洗礼を受けることになり、娘と共にパルタジョウズに戻ったトムとイザベルは、両親に歓迎される。 洗礼のために家族と共に教会に向かったトムは、墓地で墓参りをする女性(レイチェル・ワイズ)が気になる。 女性が去った後、その場に向かったトムは、”フランツ・レンフェルトと娘グレースの思い出に”、”海に消え神の御許へ 1923年4月26日”という墓碑を見て驚く。 日付が、ボートを見つけた日と同じだったために動揺するトムは、洗礼を受けるルーシーを見つめる。 ラルフに話しかけらたトムは、ドイツ人とその娘の墓碑を見て衝撃を受けたことを伝える。 手漕ぎボートが海に消えた2年ほど前の出来事のことを話すラルフは、付近で一番の金持ちセプティマス・ポッツ(ブライアン・ブラウン)の娘ハナ(レイチェル・ワイズ)がドイツ人のフランツと結婚し、セプティマスが、敵国人と結婚したハナと口をきかなくなったとトムに伝える。 ある晩、ハナとフランツは、戦争でドイツ人に家族を殺された住人に絡まれ、危険を感じたフランツは、赤ん坊を連れてボートで沖に向かった。 ラルフは、心臓が弱かったフランツは息絶え、ボートは漂流したと思われると話す。 ラルフから、赤ん坊が哀れだ、自分たちは恵まれていると言われたトムは、教会の窓で微笑むイザベルを複雑な思いで見つめる。 思いつめるトムは、ある考えが浮かぶ。 翌日トムは、イザベルとルーシーと共に島に向かう。 墓参りをして涙するハナは帰宅し、ポストに入っていたメモに気づく。 内容を読んで驚いたハナは、それを妹のグウェン(エミリー・バークレイ)に見せる。 警察に向かったハナは、”娘さんは愛されて大切にされ、ご主人は神の御許で平安に・・・”という内容のメモを巡査部長のヴァーノン・ナッキー(アンソニー・ヘイズ)に見せるものの、捜査はできないと言われて苛立つ。 ハナを気遣うセプティマスは、賞金を増やして情報を得ようと考える。 ドイツ人であるために、住人から嫌がらせを受けるフランツを気の毒に思うハナは、やがて彼と愛し合うようになり結婚を決意する。 セプティマスに反対されるものの考えは変わらないハナは、フランツと結婚して女の子を出産し、三人は幸せに暮らした。 3年後。 灯台の40周年式典が開かれ、それに出席したトムは、セプティマスとグウェンと共に後部席に座るハナに気づく。 島のことを話すために壇上に向かったトムは、ハナのことが気になり、動揺しながら言葉少なくスピーチを終えて席に戻る。 式は終わり、ハナとグウェンと共に話すルーシーを抱くイザベルを気にするトムは、その場に向かう。 イザベルから二人を紹介されたトムは、ハナから、沖に出たボートは救出されると思うかと訊かれる。 ボートが救出された話を聞いたことはないかとトムに尋ねたハナは、救出された人が外国に連れて行かれる可能性も問う。 トムは、海ではあらゆることが起きると答える。 ハナはその場を去り、グウェンから、姉は、海で夫と幼い娘を亡くしたと言われたイザベルは動揺する。 ショックを受けたイザベルは、抱いていたルーシーをトムに任せて洗面所に向かう。 その後、寝込んでしまったイザベルを心配するビルは、彼女とルーシーを残して島に戻ることをトムに提案する。 ハナを気の毒に思うトムは、正直に話すべきだとイザベルに伝える。 正しいことをすべきだと言われたハナは、自分が母親だとトムに伝えて、ルーシーを渡さないという考えを変えない。 その夜、物音に気づいたハナはポストに向かい、中に入っていた包みを開ける。 ハナは、娘グレースのものであるフクロウのラトルを確認する。 トムは、イザベルとルーシーと共に島に戻る。 ラトルをナッキーに見せたハナは、父がグレースに買ってくれたものだと伝える。 セプティマスの依頼で捜査は始まり、情報提供者への報償金は3150ポンドに増える。 そのチラシのラトルの写真を見たブルーイは、それがルーシーのものだと気づく。 船が来たことをイザベルに知らせたトムは、すべて自分がやったことにすると伝える。 この件を、トムが自ら知らせたことに気づいたイザベルは彼を責める。 トムから、もう終わりだと言われたイザベルは、自分がやったと伝えるよう彼に指示される。 トムは島に着いたナッキーを家に案内し、イザベルは、ハナに届いたラトルの写真を見せられる。 ナッキーから、3年前に届いたメモと同じ人物が行ったことだろうと言われたイザベルは驚き、トムを見つめる。 トムから、イザベルは何も知らないので自分に聞いてほしいと言われたナッキーは、後で話をしたいので近くにいるようにと彼女に指示する。 フランツの遺体を確認したナッキーは、殺人と誘拐の容疑でトムを連行するため、イザベルとルーシーも連れて島を離れる。 パルタジョウズに着いたトムは警察に連行され、ルーシーと引き離されたイザベルは取り乱す。 トムを尋問するナッキーは、フランツを発見した時に既に死んでいたと言う彼の言葉を確認するため、イザベルから話を聞こうとする。 ナッキーは、発見時にフランツが死んでいたかイザベルに尋ねるものの、彼女は答えようとしない。 ハナの家に連れて行かれたルーシーは、彼女を母親と認めようとしない。 実家で寝込んだままのイザベルは、トムを一生、赦さないと母ヴァイオレットに伝える。 牢屋に入れられたトムは、面会に来たラルフから、罪を一人で背負うのは解決策にはならないと言われ、イザベルに手紙を書く。 訪ねて来たラルフから、トムが自分を必要としていると言われたイザベルは、手紙を渡される。 それを読む気になれないイザベルは、手紙を閉まってしまう。 ヴァイオレットと共に町に出たイザベルは、ルーシーを見かけて呼び寄せ、彼女を抱きしめる。 動揺するハナは、娘を返してほしいと言ってグレースを連れ去る。 面会に来たハナから、犯行のことを訊かれたトムは、それを認める。 どんな罰も受けて罪を償うと言うトムは、イザベルには選択の余地はなかったとハナに伝えて慈悲を請う。 何も答えないハナは、その場を去る。 その後、グレースが行方不明になり、ナッキーはグレイズマーク家に向かい、その件を知ったイザベルは驚く。 グレースの捜索は始まり、ハナは、再び彼女が救われることを神に祈る。 灯台を捜していたと思われるグレースは海の近くで発見され、ナッキーがハナの元に連れて行く。 グレースをベッドに寝かせたハナは、辛い目に遭いながら、いつも幸せそうだったフランツが、”人を恨むのではなく、一度、赦せばいい・・・”と言っていた言葉を想いだす。 イザベルは、幼いルーシーは不自由なく幸せな人生を送れる、このままでは一生、監獄生活を送ることになるトムには誰もいないと言うヴァイオレットの話を聞く。 グレイズマーク家を訪ねたハナはイザベルと話し、娘は自分の元に帰ってこない、彼女が愛しているあなたのものと伝える。 罪を証言してトムが投獄されたら娘を連れてくるとイザベルに伝えたハナは、その場を去る。 殺人罪で裁かれることをナッキーから知らされたトムは、何も語ろうとしなかった。 トムは移送され、イザベルはトムの手紙を読む。 ”偽り続けることに耐えられなかった、傷つけたことは謝罪する。 警察に向かったイザベルは、移送されるトムが船乗ることを知る。 ラルフの船に乗るトムは、ブルーイが来ていないことを知り、イザベルが現れたために、出航してほしいと伝える。 トムと抱き合い、これでいいんだと言われたイザベルは、フランツは死んでいた、自分が報告しないでほしいと頼んだとナッキーに伝える。 自分のせいだと言うイザベルは、トムに謝罪する。 その件をナッキーから知らされたハナは、トムとイザベルが投獄されると言われ、グレースを抱くフランツの写真を見つめながら、二人の減刑を求めようとする。 その場合は罰金か数か月の投獄になると伝えたナッキーは、減刑を願い出る理由をハナに尋ねる。 ハナは、”一度、赦すだけでいいから・・・”と答える。 グレースを乗馬に連れて行ったセプティマスは、自分も生みの親と別れ、別の両親に育てられたことを話し、”ルーシー・グレース”と呼ぶことで彼女を納得させる。 ハナは、戻って来たグレースと楽しい時間を過ごす。 1950年8月。 イザベルは亡くなり、ある日トムは、訪ねて来た女性ルーシー・グレース・ラザフォード(カレン・ピストリアス)から、自分はルーシーだと言われて驚く。 ルーシー・グレースは、生まれたばかりの息子クリストファーを連れて来たことをトムに伝えて、イザベルの話を聞く。 イザベルが自分の話ばかりしていたことを知ったルーシー・グレースは、早く来られなかったことをトムに謝罪する。 トムは、救ってくれた上に大切に育ててくれたお礼を言う機会がなかったと話すルーシー・グレースに、その必要はないと伝える。 ルーシー・グレースは、トムから渡されたイザベルからの手紙を読む。 ”愛しいルーシー、あなたに近づかないと約束して辛い思いをしながらもそれを守った。 クリストファーを抱いたトムは、イザベルのことを想う。 ルーシー・グレースから、クリストファーを連れてまた訪ねてきてもいいかと訊かれたトムは、そうしてほしいと答える。 クリストファーと共にその場を去るルーシー・グレースを、トムは抱きしめる。 椅子に座り海を眺めるトムは、沈む夕陽を見つめる。
...全てを見る(結末あり)
ハスラックに呼ばれたトムはパルタジョウズに向かい、トリンブルが崖から身を投げたことを知らされる。
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トムは、イザベルと4歳になったルーシー(フローレンス・クレリー)と共に幸せな日々を送っていた。
生きていくことが辛かった時に君に出会い愛され、100年生きられてもこれ以上の幸せはないと思えた。
相応しい男ではなかったのにすべての愛を捧げてくれた。
悲しませたことを赦してほしいと、君と神に願う。
一緒に過ごせた日々に感謝する。
君を永遠に愛する夫トムより。”
トムは、病院で病気療養中のイザベルの世話をしながら暮らしていた。
自分はもういないので、手紙を書きます。
自分たちを訪ねてくれてとても嬉しく思う。
あなたが愛されていることが、離れて生きる自分たちの慰めです。
幸せな人生を祈っています。
あなたを手元に置き、手放したことを赦して下さい。
いつもあなたを愛しています。”
*(簡略ストー リー)
1918年、オーストラリア。
第一次世界大戦後、戦地から帰国したトム・シェアボーンは、ヤヌス島の灯台守に採用される。
戦場の過酷な体験により心的外傷後ストレス障害で苦しんだトムは、島に向かうための港町で美しい女性イザベルに出会い、彼女との親交で心癒され結婚を決意する。
二人の島での生活が始まり、二度の流産を経験して辛い思いをしたイザベルとトムは、ある日、漂着したボートに乗っていた死んでいる男性と赤ん坊を見つける。
報告しようとしたトムは、子供を我が子として育てたいと考えるイザベルに説得される。
男性を埋葬して子供をルーシーと名付けたトムとイザベルは、その後、幸せな日々を送るのだが・・・。
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2012年に発表された、M・L・ステッドマンのベストセラー小説”海を照らす光”を基に製作された作品。
「ブルーバレンタイン」(2010)、「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ」(2013)などで知られるデレク・シアンフランスが、脚本を兼ねて監督した作品。
デレク・シアンフランスは、第73回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞にノミネートされた。
孤島で灯台守をする夫婦が、ボートで流れ着いた幼い子を育てる幸福と、その後に訪れる悲しい運命に苦悩する姿を描く恋愛ドラマ。
原作を巧みにアレンジしたデレク・シアンフランスの脚本、実力派スターの素晴らしい演技により、全体的にはまとまりのある作品には仕上がっているが、愛情の深さを追求し過ぎる終盤の演出はやや残念だ。
主演のマイケル・ファスベンダーは、運命の人となる女性との出会い、夫、父親としての幸福、そして訪れる悲劇に対処しながら生き抜く男性を、深い演技で好演している。
女性、母親としてあまりにも過酷な人生を歩むことになる主人公の妻アリシア・ヴィキャンデル、夫を亡くし帰って来た娘との関係に苦悩するレイチェル・ワイズ、その父親ブライアン・ブラウン、連絡船の船長ジャック・トンプソン、主人公夫妻に助けられた成人したルーシー=グレイス、カレン・ピストリアス、港町の巡査部長アンソニー・ヘイズ、ハナ(レイチェル・ワイズ)の妹エミリー・バークレイ、ハナの夫レオン・フォード、連絡船の船員でルーシーの情報を提供するトーマス・アンガー、警官のベネディクト・ハーディー、ルーシー(4歳)フローレンス・クレリー、(1歳)ジョージー・ジャン・ガスコイン、(乳児)エリオット&エヴァンジェリン・ニューベリー、ヒロインの両親ジェーン・メネラウス(ジェフリー・ラッシュ夫人)、ギャリー・マクドナルドなどが共演している。