コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルが組織する”メデジン・カルテル”壊滅作戦を展開する関税局員の潜入捜査を描く、製作、監督ブラッド・ファーマン、主演ブライアン・クランストン、ダイアン・クルーガー、ジョン・レグイザモ、ベンジャミン・ブラット、エイミー・ライアン、ジェイソン・アイザックス他共演の犯罪ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ブラッド・ファーマン
製作
ミリアム・シーガル
ブラッド・ファーマン
ドン・シコースキー
ポール・ブレナン
製作総指揮
マーティン・ラシュトン=ターナー
キャメラ・ガラーノ
ピーター・ハンプデン
ノーマン・メリー
ブライアン・クランストン
ロバート・メイザー
原作:ロバート・メイザー”The Infiltrator”
脚本:エレン・ブラウン・ファーマン
撮影:ジョシュア・リース
編集
デヴィッド・ローゼンブルーム
ジェフ・マカヴォイ
ルイス・カルバリャール
音楽:クリス・ハジアン
出演
ロバート・メイザー/ロバート”ボブ”ムセラ:ブライアン・クランストン
キャシー・アーツ:ダイアン・クルーガー
エミール・アブレヴ:ジョン・レグイザモ
ロベルト・アルカイノ:ベンジャミン・ブラット
ボニー・ティシュラー:エイミー・ライアン
マーク・ジャコウスキー:ジェイソン・アイザックス
ドミニク:ジョセフ・ギルガン
フランキー:ダニエル・メイズ
ハヴィエル・オスピーナ:ユル・ヴァスケス
ゴンザロ・モーラSr.:シモン・アンドレウ
ゴンザロ・モーラJr.:ルーベン・オカンディアノ
イヴリン・メイザー:ジュリエット・オーブリー
ヴィッキー:オリンピア・デュカキス
アムジャド・アワン:サイード・タグマウイ
スティーヴ・クック:トム・ヴォーン=ローラー
グロリア・アルカイノ:エレナ・アナヤ
ルディ・アルムブレヒト:カルステン・ヘイズ
アクバー・ビルグラミ:アート・マリック
情報屋:ファン・セリー
ジョー:アンディ・ベックウィズ
バリー・シール:マイケル・パレ
エリック・ウェルマン:マーク・ホールデン
アメリカ 映画
配給
2016年製作 127分
公開 Broad Green Pictures
北米:2016年7月13日
日本:2017年5月13日
製作費 $28,000,000
北米興行収入 $15,436,810
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1980年代、コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルは”メデジン・カルテル”を組織して、週4億ドル相当の麻薬の大半をフロリダから密輸していた。
1985年、フロリダ州、タンパ。
関税局の潜入捜査官ロバート・メイザー(ブライアン・クランストン)は、売人のフランキー(ダニエル・メイズ)とボーリング場で取引している最中に、隠しマイクがショートして高熱となり激痛に苦しむ。
外に出たフランキーは駆け付けた捜査官に逮捕され、メイザーは保護される。
メイザーを逮捕するように見せかけた同僚のスティーヴ・クック(トム・ヴォーン=ローラー)は、苦しむ彼のマイクを外し、胸の火傷を見て驚く。
帰宅したメイザーは、眠っている子供達の様子を見てから、妻イヴリン(ジュリエット・オーブリー)の前で、今回、扮していた”ボブ・マンジョーネ”のIDなどを焼却する。
亡き夫の不動産事業を継ぎ優雅に暮らすおばのヴィッキー(オリンピア・デュカキス)から、将来について忠告されたメイザーは、負け犬ではなく大物になるようにと言われる。
翌日、会議でエミール・アブレヴ(ジョン・レグイザモ)と組むよう上司のボニー・ティシュラー(エイミー・ライアン)から指示されたメイザーは行動を開始する。 犯罪者ドミニク(ジョセフ・ギルガン)の裁判を見に行ったメイザーは、クックから辞職する件などを訊かれる。 その夜、家族とゲームをしてくつろいでいたメイザーは、現れたアブレヴから、カルテルの一員モーラ親子に25万ドルの情報料を払うと言われる。 翌日、クックとランニングをしていたメイザーは、今までは犯罪者を捕らえるのに麻薬を追っていたが、今後は金を追うと伝える。 アブレヴのことを嫌うメイザーだったが、クックから、彼と組むしかないと言われる。 ”ロバート”ボブ”ムセラ”と”エミリオ・ドミンゲス”という人物に扮したメイザーとアブレヴは、テープレコーダーが仕組まれたブリーフケースを支給される。 富豪のビジネスマンという設定のメイザーは、その準備を進める。 アブレヴの情報屋(ファン・セリー)は、ゴンザロ・モーラ親子(シモン・アンドレウ/ルーベン・オカンディアノ)に、”ドミンゲス”のボスである”ムセラ”を紹介しようとする。 イヴリンと共に保護者会に出席していたメイザーは、緊急連絡が入ったためにその場を去る。 モーラ親子に会ったアブレヴは、その様子を監視するメイザーの前で取引する。 クローゼットに隠れていたメイザーは、一旦、出て行ったモーラSr.が戻り、酔った彼が眠ったことを確認して部屋を出る。 その場にいた情報屋に銃を向けられたメイザーは、起きてきたモーラSr.に見つかりそうになり焦る。 アブレヴの元に向かったメイザーは、命懸けの捜査であることを伝えて、情報屋に銃を向けられたことを話し、敵か味方なのかを確認する。 味方に決まっていると言われたメイザーは、苛立ちながらその場を去る。 翌日、刑務所に向かいドミニクに面会したメイザーは、自分自身を演じてほしいと伝えて、弁護士のマーク・ジャコウスキー(ジェイソン・アイザックス)から、釈放された彼のことを任される。 ”BCCI/国際商業信用銀行”に向かったメイザーは、コロンビアの実業家の財務管理をしていることを話し、海外の口座に蓄財している彼らが、フロリダの不動産に投資を望んでいると伝えて、モーラ親子を通して取引を始める。 一方、家族のことを考えるメイザーは、これが最後の仕事であることをイヴリンに約束する。 アブレヴからようやく紹介されたムセラ(メイザー)に会ったモーラ親子は、ドミニクが運転する車に乗りクラブに案内される。 自社の金融システムについて語るメイザーは、資金洗浄の仕組みを説明する。 ボスに話をすると言うモーラJr.は、メイザーに女を用意する。 イヴリンを裏切れないメイザーは女を拒んでしまい、不思議に思うモーラJr.は、彼に婚約者がいることを知り、以前失敗しているので同じことを繰り返したくないと言われて納得する。 そのことをアブレヴから非難されたメイザーは、自分は既婚者だと伝えるものの、捜査官としての役目を果たせと言われる。 その後、モーラ親子からエスコバルの資金を洗浄しているハヴィエル・オスピーナ(ユル・ヴァスケス)を紹介されたメイザーは、彼らを屋敷に案内する。 オスピーナに自分を信じさせようとしたメイザーは、それなりの人物に会わせてほしいと伝えるものの、ことを急ぎ過ぎだと言われる。 自分の股間に触れるような男オスピーナと組む気になれないとモーラJr.に話したメイザーだったが、自分達と取引する条件は、オスピーナと付き合うことだと言われたため、それを断る。 冗談だと知ったメイザーは、カルテルがオスピーナを気に入っているので、うまく付き合うようにと言われる。 そこに現れたオスピーナは、触れはしないので、ボスの資金を管理してほしいとメイザーに伝えてその場を去る。 カルテルのやり方を知るドミニクは、オスピーナに正体がバレれば家族と共に皆殺しにされるとメイザーに警告する。 その後、カルテルの資金を追う”C(現金)-チェイス作戦”が実行されることになり、、資金担当のルディ・アルムブレヒト(カルステン・ヘイズ)、販売の元締めロベルト・アルカイノ(ベンジャミン・ブラット)の説明を終えたティシュラーは、メイザーに”婚約者”役になるキャシー・アーツ(ダイアン・クルーガー)を紹介する。 キャシーが初めての潜入捜査だと知ったメイザーは驚くが、ティシュラーの指示に従うしかなかった。 ”BCCI”のパナマ支店のアクバー・ビルグラミ(アート・マリック)からの電話を受けたメイザーは、アムジャド・アワン(サイード・タグマウイ)を紹介され、ヨーロッパ担当者にも会い取引の幅を広げる。 数日後、ランニング中のメイザーは、男が乗った車に尾行されたために動揺する。 その件をアブレヴに話したメイザーは、ナンバーを控えたメモを彼に渡して調べてもらう。 ”婚約者”作戦は実行されることになり、メイザーとキャシーはその準備を始める。 結婚記念日を忘れていたメイザーは、イヴリンと共にレストランで食事をする。 そこにモーラSr.が現れ、イヴリンを婚約者だと思う彼に秘書だ言って紹介したメイザーは、テーブルに着く。 イヴリンはモーラが銃を持っていることに気づき、メイザーは、彼女の誕生日だとモーラに伝える。 ウェイターが運んできたケーキに”結婚記念日”と書かれていたため、誕生日だと伝えたはずだと言うメイザーは憤慨する。 ケーキにウェイターの顔を押し付けて騒ぎを起こしたメイザーは、帰りの車の中で動揺するイヴリンに謝罪する。 レストランでの態度は最低だったと言われたメイザーは、”婚約者”のことを訊かれて、よく知らない相手だと答える。 尾行していのが政府絡みの男だと知ったアブレヴは、それをメイザーに伝える。 ストリップバーで男を監視したアブレヴは、トイレで襲い掛かり痛めつけるものの発砲される。 クックから男の情報を得たメイザーは、車の登録住所は空き地であり、CIAが使っているようだと言われる。 アブレヴが正しかったと考えるメイザーは録音テープを渡し、オスピーナがアメリカ国内での取引に応じたことをクックに伝える。 ドッグレース場でカルテルの密輸人バリー・シール(マイケル・パレ)に会ったメイザーは、彼のコカの葉の指輪が気になる。 シールの運転する車でその場を去ったメイザーは、何者かに襲われる。 銃撃されたシールの車は横転する。 その場から逃げたメイザーは、動揺しながらドミニクに電話をして独断でシールに会ったことを伝える。 メイザーは、何もなかったと考えるようにとドミニクから言われる。 オスピーナと話し合いをしたメイザーは、上層部に会わせないなら取引は解消すると伝えて納得させる。 目隠ししてある場所に連れて行かれたメイザーは、その場にいたアルムブレヒトから、奥にボスがいると言われる。 その場にいた祈祷師の前で男が殺され、名前を訊かれたメイザーは”ロバート・ムセラ”と答える。 神々に守られている善人だと判断されたメイザーは、解放されてアルムブレヒトの元に戻り、審査に合格したと言われる。 手を差し出したメイザーだったが、アルムブレヒトに握手してもらえなかった。 アルカイノの部下ジョー(アンディ・ベックウィズ)に案内されて、メイザーは劇場に向かい本人に会う。 ニューヨーク。 屋敷に招待されて、アルカイノから妻グロリア(エレナ・アナヤ)を紹介されたメイザーとキャシーは、楽しい時間を過ごす。 アルカイノとの会話を録音したメイザーは、うまく婚約者を演じているキャシーに、一つのミスですべてを失うことになると言って警戒するようにと伝える。 翌日メイザーは、バリー・シール殺害のニュースを見るアルカイノから、彼とは知り合いだったと言われて、揃いの指輪を見せられる。 ”宝石商”と言われるアルカイノは、指輪は君が奪えばよかったと話しながら、宝石を贈る相手は選ばねばならないとメイザーに伝える。 モーラJr.に25万ドルを渡そうとしたアブレヴは、情報屋から報酬をよこさなければすべてをバラすと言われるものの、逆に脅して黙らせる。 現金のバッグが軽いことに気づきながらモーラJr.に会ったアブレヴは、情報屋が自分のことをバラしそうになったために、金を隠し持っていると伝える。 モーラJr.は隠していた金を確認し、手下が情報屋を射殺する。 アルカイノに信頼されたメイザーは、マイアミの夜景を見ながら、アメリカ一の資金洗浄者は”連邦準備銀行”だと言われる。 匿名の窓口が無条件でコロンビアの中央銀行から何億ドルも受け入れていると言うアルカイノは、自分の金がなければアメリカ経済は破綻するとメイザーに伝える。 エスコバルに会わせる条件として、彼の金を動かすようアルカイノから指示されたメイザーは、その件をジャコウスキーに話す。 アメリカ政府が凍結したパナマ絡みの口座に別名義でエスコバルの金も含まれていたと話すメイザーだったが、ジャコウスキーから、上院がノリエガの違法行為を調査する間は凍結は解除できないと言われる。 アブレヴとキャシーからも何とかしてほしいと言われたジャコウスキーは、口座が解除されない場合は殺すと、メイザーがエスコバルに脅されていることを知る。 帰宅したメイザーは、持ち帰った小包を触った娘のアンドレアの手に血が付いていることに気づく。 アンドレアの手を洗ってあげたメイザーは、小筒の中身が”血の棺桶”であることを確認する。 カルテルの残虐なやりかたをドミニクから再び聞いたメイザーは、イヴリンからは、退職できたはずだと言われて責められる。 アルカイノから、日本のアコヤ真珠のネックレスをプレゼントされたキャシーは喜ぶ。 エスコバルの例の金が要ると言うアルカイノに、メイザーは”血の棺桶”が届いたことを伝える。 身内が無礼なことをしたとアルカイノから謝罪されたメイザーは、脅されて仕事はしないと伝えるものの、自分達はエスコバルに意見できる立場にないと言われる。 ビルグラミとアワンに会ったメイザーは、顧客の金をパナマから出してほしいと伝えて、アメリカ政府の問題だと言われるものの、1000万ドル預けた日付を凍結前に修正することを要請する。 条件として預金の増額を求められたメイザーは、ヨーロッパの役員との会合を手配すると言うアワンに感謝する。 パリ。 BCCI側の責任者チノイをアルムブレヒトに紹介したメイザーは、その場に現れたオスピーナにブリーフケースのレコーダーを見られてしまう。 その夜、オスピーナはクラブで殺害され、部屋に戻ったキャシーは動揺する。 翌日、アルムブレヒトからエスコバルの側近”ドン・チェペ”、ヘラルド・モンカダを紹介されたメイザーは彼に挨拶する。 ドン・チェペを結婚式に招待したメイザーは、アルムブレヒトに信用され、BCCIに1億5000万ドルを預けると言われて握手を求められる。 話したのがドン・チェペであり、もう一人がエスコバルだったことをキャシーに伝えたメイザーは、驚く彼女に、自分はロンドンのBCCI本部に向かうので先に帰国するようにと指示する。 メイザーの家に向かいイヴリンに挨拶したキャシーは、タキシードを渡す彼女から夫と寝ているかと訊かれる。 妻のことはメイザーから詳しく聞いていると話すキャシーは、幸せであるのは承知しているので心配しないでほしいとイヴリンに伝える。 過去最大の麻薬が密輸されるという情報を得たティシュラーは、それをメイザーに伝えるものの、今動けば大物が逃げるので、BCCIのアベティ会長を捕らえるまで待つようにと言われる。 それを拒んだティシュラーは、作戦を打ち切るようメイザーに指示する。 メイザーからの連絡を受けたグロリアは、身分証などを処分するものの、捜査官が屋敷に押し入る。 密輸現場にいたアルカイノは、捜査官に追われるものの逃げ切る。 グロリアの元に向かったメイザーは、動揺する彼女から、絵画の額に隠してあった、製品と売上金が記載してある書類を受け取る。 コロンビアに戻るべきだと言うメイザーの提案を断るグロリアを気の毒に思うキャシーは、親しくなり過ぎたことを後悔する。 結婚式当日、ティシュラーの指揮で計画を実行するメイザーは、モーラ親子やアワンらを歓迎し、緊張しながら式場に向かう。 アルカイノが現れたために驚くメイザーは、名前を変えた彼がアルゼンチンのパスポートを手に入れたことを知る。 家族がいない世界に意味はないと言うアルカイノは、グロリアと娘ビアンカの席に向かう。 花嫁のキャシーはメイザーの元に向かい、アルカイノら出席者に祝福されながら式が始まる。 ティシュラーの突入命令で式場に捜査官が乱入し、その場は騒然となり、抵抗する何人かは射殺される。 メイザーとキャシーの裏切りを知ったグロリアは二人を罵り復讐を誓う。 自分達を見つめるアルカイノを連行するよう、メイザーは指示する。 アルムブレヒトが空港で逮捕されたことを知ったメイザーは、”ボブ・ムセラ”はいい男だったとアブレヴに伝えて互いの労をねぎらう。 メイザーに外してもらった真珠のネックレスと指輪を回収袋に入れたキャシーは彼と抱き合い、家族の元に向かうようにと伝えてその場を去る。 その後メイザーは、子供達と公園にいたイヴリンの元に向かう。 ロバート・メイザーはアメリカとイギリスの裁判で証言し、100人以上の銀行家と麻薬密売人が刑事責任を問われた。 CIAがBCCIに保有した口座は、”イラン・コントラ事件”や”アフガニスタン紛争”の資金源だった。 ”C-チェイス作戦”により、世界7位のプライベート・バンクは破綻した。 アムジャド・アワン 金庫2年、罰金10万ドル。 アクバー・ビルグラミ 禁固12年。 ゴンザロ・モーラJr. 禁固10年。 ゴンザロ・モーラSr.はコロンビアへ逃亡。 ルディ・アルムブレヒト 禁固12年。 ロベルト・アルカイノ 禁固15年。 ドミニク(アレキサンダー・ビスクイティ)は犯罪者から政府の証人となり、2014年にガンで亡くなるまでメイザーと親交があった。 キャシー・アーツは15年間資金洗浄を追跡し、”C-チェイス作戦”が唯一の潜入捜査だった。 エミール・アブレヴは1995年まで現役として働き、メイザーとは30年以上の友人である。 ロバート・メイザーは潜入捜査官を続け、イヴリンと今も幸せな結婚生活を送っている。 UNODC/国連薬物犯罪事務所は、年間2兆ドルもの麻薬マネーが現在も洗浄されていると考える。
...全てを見る(結末あり)
ヴィッキーに協力してもらったメイザーはアルカイノに信用してもらい、キャシーと共に彼のプライベートジェットでフロリダに向かう。
キャシーと共に現地に着いたメイザーは、結婚式を3週間後に決めて、その場で決着をつけようと考える。
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*(簡略ストー リー)
1985年、フロリダ州、タンパ。
関税局の潜入捜査官ロバート・メイザーは、コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルが組織する”メデジン・カルテル”壊滅作戦を開始する。
麻薬ルートではなく資金洗浄を追うことを考えたメイザーは、大富豪に扮してカルテルに接触し、組織の販売の元締めであるアルカイノと親しくなり、BCCI/国際商業信用銀行を巻き込み大規模な資金洗浄を請け負うのだが・・・。
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関税局の潜入捜査官ロバート・メイザーの著書を基に製作された作品。
「リンカーン弁護士」(2011)、「ランナーランナー」(2013)などのブラッド・ファーマンが製作を兼ねて監督した作品で、彼の母親エレン・ブラウン・ファーマンが脚本を担当している。
コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルが組織する”メデジン・カルテル”壊滅作戦を展開する関税局員の潜入捜査を描く犯罪映画。
犯罪組織に潜入する捜査官の日常と、作戦で様々な役を演じながら、平凡な家庭を守ろうとする夫、父親としての苦悩をがリアルに描かれている。
どこまでが実実かは不明だが、ドラマの中で度々、語られる組織の残虐性からすると、主人公がその後も捜査官として職務を続け、幸せな結婚生活を送ったというのは信じ難い。
実話を基にしているのであれば、主人公と家族は厳重な保護下に置かれたという説明がなければ現実味がない。
主演のブライアン・クランストンは、家族も守らねばならない辛い立場でありながら、犯罪組織壊滅のために命懸けの捜査を続ける捜査官を好演している。
主人公の婚約者役になる捜査官ダイアン・クルーガー、主人公を支える同僚のジョン・レグイザモ、主人公を信頼する”メデジン・カルテル”の麻薬販売の元締めベンジャミン・ブラット、捜査の指揮官である主人公の上司エイミー・ライアン、主人公の相談役でもある弁護士のジェイソン・アイザックス、主人公に協力する犯罪者のジョセフ・ギルガン、パブロ・エスコバルの資金洗浄係ユル・ヴァスケス、主人公が最初に接触する組織員の親子シモン・アンドレウとルーベン・オカンディアノ、主人公の妻ジュリエット・オーブリー、主人公のおばオリンピア・デュカキス、”BCCI/国際商業信用銀行”の役員サイード・タグマウイとアート・マリック、主人公の同僚トム・ヴォーン=ローラー、アルカイノ(ベンジャミン・ブラット)の妻エレナ・アナヤ、カルテルの資金担当責任者カルステン・ヘイズ、情報屋ファン・セリー、アルカイノの部下アンディ・ベックウィズ、カルテルの麻薬の運び屋バリー・シールのマイケル・パレ、売人のダニエル・メイズなどが共演している。