スリラー映画「パージ」シリーズの第4作。 あらゆる犯罪が合法になる“パージ”の最初の実験を描く、製作マイケル・ベイ、主演イラン・ノエル、レックス・スコット・デイヴィス、ジョイバン・ウェイド、マリサ・トメイ他共演、監督ジェラード・マクマリーによるスリラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジェラード・マクマリー
製作
マイケル・ベイ
ジェイソン・ブラム
アンドリュー・フォーム
ブラッド・フラー
セバスチャン・K・ルメルシエ
製作総指揮
ジェームズ・デモナコ
スティーヴン・R・モレン
クーパー・サミュエルソン
ジャネット・ヴォルトゥルノ
脚本:ジェームズ・デモナコ
撮影:アナスタス・N・ミコス
編集:ジム・ペイジ
音楽:ケヴィン・ラックス
出演
ディミトリ:イラン・ノエル
ナイア:レックス・スコット・デイヴィス
イザヤ:ジョイバン・ウェイド
ドロレス:マッガ
キャピタルA:クリスチャン・ロビンソン
ルイーザ:ローレン・ヴェレス
セリーナ:クリステン・ソリス
メイ・アプデール博士:マリサ・トメイ
パージのアナウンスの声:シンディ・ロビンソン
アルロ・サビアン:パッチ・ダラー
ロエニック:レヴィ・トラン
フアニ:メロニー・ディアス
7&7:モー・マクレー
フレディ:スティーヴ・ハリス
エルザ:チャイナ・レイン
ブレイズ:シヤ
スケルター:ロティミ・ポール
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2018年製作 97分
公開
北米:2018年7月4日
日本:2019年6月14日
製作費 $13,000,000
北米興行収入 $69,488,750
世界 $137,056,260
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
麻薬常習者のスケルター(ロティミ・ポール)は、新政党建国の父”NFFA”職員の質問に答え、麻薬以外で怒りをなくす方法は暴力であり、すべてを”パージ”するしかないと伝える。
アメリカ国内は混乱して抗議運動は全国に拡大し、最大勢力の新政党”NFFA”は、国の再建を約束する。
スタテン・アイランド、実験の2日前。
麻薬ディーラーの大物ディミトリ(イラン・ノエル)は、怒りを爆発させる市民の様子を伝えるニュースを見る。
ディミトリの元恋人である、老朽化したアパート”パークヒル・タワー”の住人ナイア(レックス・スコット・デイヴィス)は、弟のイザヤ(ジョイバン・ウェイド)と二人暮らしだった。 ナイアは、同じアパートの住人ドロレス(マッガ)から”実験”のことを訊かれるものの、答える気にならない。 実験”パージ”が実行されるスタテン・アイランドに残れば5000ドルが支給され、”それ以上の怒りの解放(殺人)”の参加者はさらに増額されるため、生活困窮者のフアニ(メロニー・ディアス)はそれに参加しようとする。 パークヒル・タワー。 NFFA首席補佐官のアルロ・サビアン(パッチ・ダラー)は、パージの考案者である行動科学者メイ・アプデール博士(マリサ・トメイ)と共にインタビューを受ける。 アプデールは、パージは政治とは関係なく心理テストのようなもので、激しい行動が暴力の解放につながるとの考えを語る。 現れたディミトリは、抗議するナイアのことを気にしながら、その場を仕切るギャングのフレディ(スティーヴ・ハリス)と話す。 ナイアから声をかけられたディミトリは、何か裏がありそうなパージには反対だと伝える。 学校をサボり、売人のケルズの元でヤクを売っていたイザヤは、それに気づいたフレディから家に帰れと言われるものの、生活のために稼ぐしかなかった。 そこに現れたスケルターに脅されたイザヤは、ナイアのことを侮辱されたため、彼を追い払おうとする。 スケルターに襲われたイザヤは、カミソリの刃で首を切られる。 手下を集めたディミトリは、パージの間は家から出ずに、ブツと現金を守るよう指示する。 それに逆らうキャピタルA(クリスチャン・ロビンソン)を脅したディミトリは、彼を黙らせれる。 学校をサボりヤクを売っていたイザヤが首を切られたことを知ったナイアは驚き、ディミトリの元に向かい彼を責める。 自分がイザヤを売人にするはずがないと言って、ナイアを落ち着かせたディミトリは、イザヤが生活のために仕方なくやっていたことを知る。 貧しくても援助を断るナイアを抱きしめ自分が守ると伝えたディミトリは、イザヤを傷つけた者を痛めつけることを約束する。 すべてを暴力で片付けようとするディミトリを非難したナイアは、自分とイザヤには近づかないでほしいと言ってその場を去る。 パージに参加することにしたイザヤは手続きを済ませ、実験を記録する、カメラが内蔵されたコンタクトレンズを支給される。 パージ開始まで1時間。 教会で二人を迎えたナイアは、叔父の家に向かう予定のイザヤに連絡する。 ブルックリンに向かう途中だと伝えて電話を切ったイザヤは、コンタクトレンズをつけて銃を手にし、スケルターに復讐しようとする。 サイレンと共にパージが始まり、殺人を含むすべての犯罪が12時間、合法になる。 スタテン・アイランドにはドローンが向かい、アプデールとサビアンは、コントロールセンターから現地の様子を見守る。 アパートを出たイザヤは、監視するドローンに気づく。 スケルターも行動を開始し、ATMから金を奪おうとした男を殺す。 ディミトリの指示に従おうとしないキャピタルAは、仲間たちを集めてパージに参加しようとする。 アプデールは、最初のパージと思われるスケルターの殺人を確認し、サビアンは、その映像をメディアに流しネット上に公開することを指示する。 ヤクを見張るロレンツォに電話をしたディミトリは、キャピタルAが来ていないことを知る。 ドロレスと共に牧師の説教を聞いていたナイアは、無事を確認しようとするディミトリからのメールを受け取る。 ある通りで、発火物の罠で脅されたイザヤは、その場から逃げる。 キャピタルAらが店を襲う様子を見ていたイザヤは、ケルズらに出くわし、コンタクトレンズをしていたために、スケルターを捜していると思われる。 パーティーに誘われたイザヤは、スケルターがいるかもしれないと言われたために付き合う。 アプデールとサビアンは、いくつものパーティーが開かれていることに興味を持つ。 スケルターの殺人映像は、テレビやネット上に流れて注目される。 それを見たイザヤは、パーティー会場から離れてスケルターを捜そうとする。 7&7(モー・マクレー)が連れて来た娼婦アンナとエルザ(チャイナ・レイン)の相手をしたディミトリは、楽しもうとする。 二人に襲われたディミトリは、彼女らを叩きのめす。 パーティーに加わったスケルターは、無差別に参加者を殺し始める。 その場は騒然となり、現れたイザヤはスケルターに銃を向ける。 アンナとエルザを脅したディミトリは、キャピタルAが裏切ったことを知る。 スケルターを撃つことができないイザヤは銃を叩き落され、その場から逃げる。 脚を怪我したイザヤは建物に逃げ込み、ナイアからの電話に出て、叔父の元には向かっていないことを伝える。 驚いたナイアは、イザヤを捜しに行く。 身を潜めていたイザヤはコンタクトレンズを外し、近づくナイアがスケルターに捕らえられたことを知る。 スケルターに襲い掛かり背中を刺したイザヤは、ナイアを助けて逃げる。 アンナとエルザがディミトリを殺したと思うキャピタルAは、現れた男たちに銃を向けられる。 容赦なくキャピタルAを殺したディミトリは、アンナとエルザを解放し、二度とスタテン・アイランドには来るなと言って二人を脅す。 サビアンは、予想よりも平穏な状況に納得できず、アプデールに不満を訴える。 教会に向かうナイアとイザヤは、白人至上主義者のバイカーが現れたために身を隠す。 アプデールは、パージに参加する者の多くがマスクをしていることが気になる。 7&7と移動するディミトリは、炎に包まれた車と衝突する。 無事だったディミトリは、その場の銃撃戦に加わり男たちを倒し、ロレンツォを呼ぶ。 教会に近づいたナイアとイザヤは、その場がバイカーに襲われている様子を目撃する。 データでは減るはずの暴力が増加していることを知ったアプデールは、無数のギャングたちがどこから現れたのか考える。 無事だったルイーザとセリーナから、教会内で起きた惨状を知らされたナイアは、ドロレスは自分を捜しに行ったと言われ、彼女に電話をするもののつながらなかった。 襲撃戦で倒した男たちを調べたディミトリは、それが民間軍事会社の傭兵であることをロレンツォから知らされる。 現地の映像をチェックしたアプデールは、ギャングや住民に扮した軍人を送り込んでいることに気づき、サビアンを追及する。 パージを活発化させるために、世界中の傭兵を使っていることを認めたサビアンは、人口過剰で犯罪や失業が増加しているため、国の破滅を阻止しようと考えていることをアプデールに伝える。 パージを全国に拡大し、下層階級を排除してNFFAの負担を減らす目的を知ったアプデールは、サビアンの考えを正し説得することができない。 仲間を殺されたディミトリは、避難せずに戦いを決意する。 アパートに戻ったナイアは、怯えるルイーザを落ち着かせてセリーナを守ろうとする。 NFFAが送り込んだ部隊に街を破壊されたディミトリは、仲間たちと共に銃や爆薬を用意して戦いに備える。 パージが順調に行われていることを報告したサビアンはアプデールを連れ去り、彼女は傭兵により殺害される。 無事だったドロレスが戻って来たため、ナイアらは喜ぶ。 無線を傍受したディミトリらは、傭兵に襲撃されているフレディらを救う。 傭兵がアパートに向かうことを知ったディミトリらは、ドローンの攻撃を受ける。 ロレンツォらは殺され、車の下に隠れて無事だったディミトリは、アパートに向かえと言う撃たれた7&7の指示に従う。 アパートに押し入る男たちがギャングでないことに気づいたナイアは、戦おうとする。 ディミトリからの電話を受けたナイアは、安全な場所に隠れるよう指示され、助けに行くと言う彼を信じる。 傭兵はアパートの住人を順番に殺し、その場に向かったディミトリは二人を倒す。 電源を切ったディミトリは、敵を次々と射殺する。 その場にあった銃と武器になるものを手にしたナイアは、ルイーザとセリーナにクローゼットに隠れるよう指示して戦いに備える。 押し入ってきた傭兵を倒したナイアは、現れたディミトリにキスする。 敵の無線を聴いたディミトリは、残りの傭兵を確認して警戒する。 攻撃されたディミトリは、現れたスケルターが傭兵に襲い掛かる様子を見ながら、爆弾の用意をする。 スケルターは射殺され、爆薬を敵に投げたディミトリは、銃弾を受けながらそれを銃撃して爆発させる。 マットレスで爆風からナイアを守ったディミトリは、傷を気にする彼女に感謝される。 ディミトリは、ナイアとイザヤに支えられながら建物から出ようとする。 パージ終了のサイレンが鳴り響き、生き残った人々は、街を救ってくれたディミトリを英雄として称えて感謝する。 ナイアからこれからどうすると訊かれたディミトリは、戦い続けると答える。 その後、最初の実験の成果を伝えるサビアンは、大統領の指示によりパージを全国規模で行うことを検討し、早ければ来年から全国民が参加可能となると発表する。
...全てを見る(結末あり)
ナイアは、実行されるパージの抗議グループのリーダーとして行動していた。
ルイーザ(ローレン・ヴェレス)と娘のセリーナ(クリステン・ソリス)は、安全な教会に避難する。
参考:
・「パージ」(2013)
・「パージ:アナーキー」(2014)
・「パージ:大統領令」(2016)
・「パージ:エクスペリメント」(2018)
*(簡略ストー リー)
混乱する国内の再建を約束する新政党”NFFA”は、スタテン・アイランドである実験を行う考えを発表する。
あらゆる犯罪が合法になる実験“パージ”の実行が迫り、街を支配する麻薬王のディミトリは、ブツと現金を守りそれに参加しようとはしない。
ディミトリの元恋人であるパージ反対派のリーダー、ナイアは、高校生の弟イザヤと共に実験の夜に備える。
貧しい生活から抜け出そうと考えたイザヤは、パージで得られる報酬が、殺人でさらに増額されることを知り、それに参加しようとするのだが・・・。
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前三作を監督したジェームズ・デモナコが製作と脚本を担当し、マイケル・ベイが製作に参加し、ジェラード・マクマリーが監督した作品。
あらゆる犯罪が合法になる“パージ”が初めて実行されることになった混乱する社会とその実験を描いた作品で、舞台となるニューヨークのスタテン・アイランドの住民が、政府の陰謀と戦う姿を描いたスリラー。
製作費が抑えられた作品ではあるものの(1300万ドル)、北米興行収入約7000万ドル、全世界では約1億3700万ドルのヒットとなり、シリーズ最高を記録した。
暴力、殺人が合法化される中で、市民が暴走する物語ではなく、下層階級の排除を目的とした政府の実験に対抗する人々の戦いを描き、その中心となるのが、犯罪者だが街を守ろうとする麻薬王だという筋立てもなかなか面白い。
街を牛耳る麻薬王として、いかにも悪党風に登場するものの、正義感と勇気ある行動でヒーローとなるイラン・ノエル、その元恋人で貧しい生活の中で新政府に反発する活動家のレックス・スコット・デイヴィス、その弟ジョイバン・ウェイド、その隣人マッガ、同じくローレン・ヴェレスとその娘クリステン・ソリス、パージの考案者である科学者で、政府の陰謀を知り殺害されるマリサ・トメイ、彼女を殺すパージを指揮するNFFA首席補佐官のパッチ・ダラー、パージのアナウンスの声シンディ・ロビンソン、パージ指令室スタッフのレヴィ・トラン、パージに参加する住人メロニー・ディアス、主人公の手下モー・マクレーとシヤ、主人公を裏切る手下のクリスチャン・ロビンソン、街のギャング、スティーヴ・ハリス、主人公を殺そうとする娼婦チャイナ・レイン、パージに参加する麻薬常習犯の異常者ロティミ・ポールなどが共演している。