2013年に発表された、ヴェロニカ・ロスのヤングアダルト小説”Allegiant”を基に製作された作品で、「ダイバージェント」シリーズ第3部のPart1。 派閥体制が崩壊した共同体に迫る新たな危機を描く、監督ロベルト・シュヴェンケ、主演シェイリーン・ウッドリー、テオ・ジェームズ、マイルズ・テラー、アンセル・エルゴート、ジェフ・ダニエルズ、ナオミ・ワッツ、オクタヴィア・スペンサー他共演のSFアクション。 |
・SF
■ スタッフ キャスト ■
監督:ロベルト・シュヴェンケ
製作
ダグラス・ウィック
ルーシー・フィッシャー
ポウヤ・シャバツィアン
製作総指揮
トッド・リーバーマン
デヴィッド・ホバーマン
バリー・ウォルドマン
ニール・バーガー
原作:ヴェロニカ・ロス”Allegiant”
脚本
ノア・オッペンハイム
アダム・クーパー
ビル・コラージュ
撮影:フロリアン・バルハウス
編集:スチュアート・レヴィ
音楽:ジョセフ・トラパニーズ
出演
ベアトリス“トリス”プライアー:シェイリーン・ウッドリー
トビアス“フォー”イートン:テオ・ジェームズ
ピーター・ヘイズ:マイルズ・テラー
ケイレブ・プライアー:アンセル・エルゴート
クリスティーナ:ゾーイ・クラヴィッツ
デヴィッド:ジェフ・ダニエルズ
トーリ・ウー:マギー・Q
イヴリン・ジョンソン=イートン:ナオミ・ワッツ
ジョアンナ・レイズ:オクタヴィア・スペンサー
マシュー:ビル・スカルスガルド
ナタリー・プライアー:アシュレイ・ジャッド
ナタリー・プライアー(幼少期):アンナ・スティーヴンソン
ユーライア・ペッドラド:キーナン・ロンズデール
ヨアニータ”ニータ”:ナディア・ヒルカー
マーカス・イートン:レイ・スティーヴンソン
ジャック・カン:ダニエル・デイ・キム
マックス:メキ・ファイファー
フィリップ:ザンダー・バークレー
サラ:レベッカ・ピジョン
エドガー:ジョニー・ウェストン
ホリス:ジョセフ・デイビッド=ジョーン
ロミット:アンディ・ビーン
アメリカ 映画
配給 Lionsgate
2016年製作 121分
公開
北米:2016年3月18日
日本:2017年8月19日
製作費 $110,000,000
北米興行収入 $66,184,050
世界 $179,246,870
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
人類は平和を維持するため、“勇敢”、“高潔”、“平和”、“無欲”、“博学”という5つのファンクション/派閥に分類され、その管理下に置かれていたのだが、その体制が崩壊した。
シカゴ。
市民は包囲された壁に殺到するものの、支配者となった無派閥”のリーダー、イヴリン・ジョンソン=イートン(ナオミ・ワッツ)がそれを阻止する。
”ダイバージェント/異端者”のベアトリス“トリス”プライアー(シェイリーン・ウッドリー)は、恋人であるイヴリンの息子トビアス“フォー”(テオ・ジェームズ)と共に壁を越えることを考え、それを実行しようとする。
裏切り者は裁判にかけられることになり、その場に向かったトリスは、”平和”のリーダー、ジョアンナ・レイズ(オクタヴィア・スペンサー )と話す。 ”高潔”のリーダー、ジャック・カン(ダニエル・デイ・キム)は街の再建を誓い、イヴリンは裁きを始めさせる。 ”博学”のリーダー、ジェニーンと共に街を支配しようとしたマックス(メキ・ファイファー)は、市民を殺したことについて自分の正当性を主張する。 ジェニーンは死んだというジョアンナの意見を聞き入れず、人々の声に従うとことに決めたイヴリンは、エドガー(ジョニー・ウェストン)にマックスを射殺させる。 臆病者と非難されながら、ジョアンナはその場を去る。 母イヴリンの考えに不満を抱くフォーは、自分のためだと言われても納得がいかない。 そんなフォーは、トリスが壁を越える考えを変えていないことを確認する。 トリスの兄ケイレブ(アンセル・エルゴート)の裁判を前に、彼を牢屋から出したフォーは、妹を裏切った彼を連れてその場から逃れようとする。 制止されたフォーは、ケイレブを射殺したように見せかけ、兄に家族だと伝えたトリスと共に車でその場を去る。 フォーらが壁に向かうことに気づいたピーター・ヘイズ(マイルズ・テラー)は、強引に彼らの車に乗る。 ゲートで止められたフォーらの元に、クリスティーナ(ゾーイ・クラヴィッツ)が通行証を持って現れる。 その頃、フォーのことを知らされたエドガーは、ケイレブを連れ出した彼を追う。 待機していたトーリ・ウー(マギー・Q)と合流したトリスらは、壁にフックをかけて登る。 フェンスに電流が流れていることを知り、追っ手に気づいたトリスとフォーは、発電機に爆弾を仕掛ける。 それを爆破したトリスとフォーは壁に戻り、電流が遮断されたフェンスを越える。 エドガーの銃弾を受けたトーリが倒れたため声をかけたトリスは、彼女の死を確認し諦めて壁を下りる。 汚染地帯に入ったトリスらは、雨が降ってきたために廃墟に向かう。 その後、何も存在しない状況に不安を抱えながらも前進するトリスらは、追ってきたエドガーの攻撃を受ける。 逃げるトリスらの前の偽装壁が開き、ロミット(アンディ・ビーン)率いる謎の集団が現れ、彼女らを救う。 攻撃を受けたエドガーの車は横転し、壁は閉じる。 汚染から守るプラズマ・グローブに入れられたトリスらは、シャトルである場所に移送される。 遺伝子繁栄推進局のマシュー(ビル・スカルスガルド)に迎えられたトリスらは、除染処置を受けて手首にコードをプリントされる。 その後トリスらは、元”オヘア空港”だった遺伝子繁栄推進局についての説明を受ける。 トリスらは、遺伝子を純粋状態に戻す実験の対象に選ばれたのがシカゴであることを知る。 マシューに案内されたトリスらは、その場に居住する人々に歓迎される。 エドガーから報告を受けたイヴリンは、戦いの準備を始める。 マシューと共に局長のデヴィッド(ジェフ・ダニエルズ)の元に向かったトリスは挨拶し、生まれた時から知っていると言われる。 シカゴの現状も知っていると言うデヴィッドは、”損傷者”を救うとトリスに伝える。 ケイレブもその一人で、周辺にいる損傷者を救出して安全なシカゴに戻せば、遺伝的に正常な人間が生まれると言われたトリスは、自分がそれに該当する唯一つの人間だと知る。 自分は異端者ではなく”純粋者”であり、フォーも損傷者だと言われたトリスは戸惑う。 自分を解明できれば損傷者の治療も可能だというデヴィッドだったが、トリスは話が理解できない。 母ナタリー(アシュレイ・ジャッド)はシカゴ出身ではなく、周辺部で生まれて推進局に救われたと話すデヴィッドは、トリスにナタリーの視点で見られる記憶映像を見せる。 街を救ったトリスに世界も救う協力を求めたデヴィッドは、彼女に納得してもらえる。 推進局を離れシカゴに行くことを志願したナタリーは、損傷者を救うべきだと判断し、自ら実験台になったと言うデヴィッドは、トリスの奇跡を再現できると評議会が納得すれば、ナタリーの願いが叶うと伝える。 その件をフォーに話したトリスは、デヴィッドを信じるか訊かれ、母を信じると答える。 翌日、再びデヴィッドの元に向かうトリスを見送ったフォーは、ヨアニータ”ニータ”(ナディア・ヒルカー)の訓練を受けることになる。 ピーターとケイレブは、ジーナに案内されて監視ポッドに向かい、シカゴを監視して報告するよう指示される。 ケイレブは、シカゴに戻った感覚で現地を監視する。 フォーは、防御や敵を捜索することもできるドローンを使った訓練を受ける。 トリスを調べるデヴィッドは、準備ができ次第プロビデンスに向かうと彼女に伝える。 ケイレブは、イヴリンとジョアンナが話し合う姿を監視する。 ”アリージェント/忠誠者”と名乗り始めた理由をジョアンナに尋ねたイヴリンは、エドガーらに銃を向けて威嚇し、争いが始まる。 ケイレブはその件をフォーに話し、戻ったトリスは、”勇敢”の一部がジョアンナと組み、”高潔”は未だにイヴリン側だということを知る。 評議会に相談するつもりのデヴィッドを信じるトリスに、自分が彼に会えない理由は損傷者であり、君は純粋だからだと伝えたフォーは、それを気にしない彼女から、どちらでも何も変わらないと言われる。 推進局は完ぺきではないが、周辺部から母を救ってくれたと言うトリスは、フォーから信じる理由を訊かれる。 そこにマシューが現れ、トリスはデヴィッドの元に向かい、フォーは周辺部に向かいたいことをニータに伝えるが、まだ早いと言われる。 出動したフォーらは、危険地帯で子供たちを救出する任務に向かう。 現地に着いたフォーは、ロミットらが子供を強引に連行し、抵抗する親を容赦なく殺害する行為に納得できない。 ニータを追及したフォーは、ガスを吸わされた子供が記憶を消されたことを知り、略奪だと彼女に伝える。 その通りだと言うニータは、ガスで記憶を消し推進局で育て別人にするのが目的だとフォーに伝える。 犠牲者を出したジョアンナだったが、イヴリンに対抗することを諦めない。 それを監視していたケイレブは、その様子をフォーに見せる。 規則違反は承知でトリスの元に向かったフォーは、デヴィッドが子供を略奪していることを伝える。 多くを救うために行っている行為を正当化したデヴィッドは、フォーの言葉を気にしない。 フォーの話を聞くトリスだったが、評議会に向かう考えを変えずに、デヴィッドと共にプロビデンスに向かう。 ロミットにシャトルでシカゴへ送ってもらうことになったフォーに、マシューも同行する。 デヴィッドが周辺部のことを隠して、厳重に管理しているとフォーに伝えたマシューは、彼のホバーカーしか偽装壁を通過できないことを知らせる。 シカゴには行かないと言われたフォーは、ロミットに襲い掛かりパイロットを銃撃し、シャトルは墜落する。 プロビデンス。 シカゴはデヴィッドが管理しているはずだと言われたトリスは、彼を疑い始める。 推進局に戻るトリスは、対策は考えていると言うデヴィッドが、派閥を復活させる考えであることを知る。 アリージェントに期待をしていたと言うデヴィッドから、派閥は有効的で平和を保ち自分を創ったという話を聞いたトリスは、騙されたことに気づく。 無事だったフォーとマシューは協力し合うことになり、偽装壁を通過できるカードを渡されたフォーは、マシューから、推進局にいる限りデヴィッドには貴重な存在のトリスは無事だと言われる。 自分を置いて逃げたとデヴィッドに言えばトリスは気づくと伝えたフォーは、その場を去る。 偽装壁を通過したフォーは、シカゴに向かう。 推進局に戻り、到着したデヴィッドに乱気流で墜落したことを伝えたマシューは、フォーは逃げたことをトリスに伝える。 デヴィッドはその場を去り、マシューは、フォーは人を置き去りにはしないと言うトリスに、彼はシカゴに戻ったことを伝える。 汚染地帯に着いたフォーは、廃墟で休み傷を気にする。 ピーターを呼んだデヴィッドは、自分以外の好きなポストを約束し、シカゴの件で協力を求める。 気まずい関係のままだったケイレブにピーターの居場所を訊いたトリスは、人が来たために監視ポッドに隠れる。 ケイレブから協力すると言われたトリスは、フォーを捜してもらう。 戻ったピーターにフォーのことを尋ねたイヴリンは、いい情報があると言う彼から”秘密兵器”のことを聞く。 ケイレブに呼ばれたトリスは、フォーが廃墟で捕えられたことを知る。 ピーターの行動も見せられたトリスは、イヴリンにガスを渡した彼が、それを試すよう指示する様子を確認する。 監禁してある夫のマーカス(レイ・スティーヴンソン)の元に向かったイヴリンは、ガスを吸った彼が記憶を失ったために驚く。 ピーターから、アリージェントに使えばジョアンナの記憶は消えると言われたイヴリンは、外の世界のデヴィッドと手を組むことを提案される。 その様子を見ていたトリスは、デヴィッドがイヴリンと手を組もうとする理由を考える。 フォーの元に向かったイヴリンは、アリージェントと和解するようにと言われるものの、戦争を選んだのはジョアンナだと伝える。 使命があるため戦いには必ず勝つと言うイヴリンはその場を去り、記憶を消去して街をリセットすることをエドガーから知らされたフォーは、彼を叩きのめす。 その場から逃げようとしたフォーは取り押さえられ、エドガーに殴られる。 フォーを助けようとするトリスは、ケイレブとクリスティーナと共にシカゴに戻ろうとする。 デヴィッドと話したトリスは、シカゴの人々の記憶を消すことが目的ではないかと考え、街のことは忘れるようにと言う彼を無視してホバーカーで飛び立つ。 デヴィッドが嫌いだと言うニータから武器を受け取ったケイレブとクリスティーナを乗せたトリスは、シカゴに向かうもののシャトルに追跡される。 攻撃されながらそれを振り切り偽装壁を通過したトリスは、シカゴに着く。 ケイレブをホバーカーに残しドローンを使い妨害する者を倒すトリスとクリスティーナは、フォーを見つける。 デヴィッドを信じたことを謝罪したトリスは、フォーとの愛を確かめる。 ピーターに促されたイヴリンは、記憶消去セラムを気化する。 それをトリスに知らせたケイレブは、装置を止めようとする。 エドガーを叩きのめしたフォーは、閉鎖された部屋のイヴリンを説得して、セラムの気化を止めさせようとする。 トリスから、アリージェントだけでなく皆の記憶が消えると言われたイヴリンは動揺する。 フォーから、自分の記憶も消すのか、母を忘れたくないと言われたイヴリンは装置を停止するものの、ピーターに脚を銃撃される。 ピーターはガスを放出し、クリスティーナにドアを開けさせようとしていたトリスは焦る。 部屋の床からもガスが放出されたために動揺するピーターは、トリスとフォーからドアを開けるようにと言われる。 ドアを開けたピーターはその場から逃げ出し、フォーはイヴリンの無事を確認する。 ガスが噴出した市内はパニックになる。 デヴィッドに通信を遮断されたケイレブは、トリスの元に向かい、換気システムの遮断弁のことを知らせる。 その場に向かったトリスは、デヴィッドに妨害されながらも装置を破壊し、ガスの放出は止まる。 ケイレブに感謝したトリスは、デヴィッドにメッセージを伝えるよう指示する。 トリスは、ここ以外に別の世界があり、自分たちは実験台にされ、記憶を消し人格を奪われるところだったことを市民に伝える。 ケイレブは、メッセージと共に爆発物を乗せたホバーカーを推進局に向かわせる。 ホバーカーに気づいたピーターは、それを追う。 推進局の爆発を確認したトリスは、これからもここが故郷だとフォーに伝える。 推進局の遠隔装置の映像であるデヴィッドが現れ、背後からトリスとフォーを見つめる。
...全てを見る(結末あり)
デヴィッドの制止を聞かずに評議会のフィリップ(ザンダー・バークレー)やサラ(レベッカ・ピジョン)の前で発言したトリスは、シカゴで大規模な争いが始まろうとしているにも拘らず、救おうともしないことを批判する。
参考
・「ダイバージェント」(2014)
・「ダイバージェントNEO」(2015)
・「ダイバージェントFINAL」(2016)
・「The Divergent Series: Ascendant」(2017)
(TV映画)
*(簡略ストー リー)
シカゴ。
派閥体制が崩壊した人々は壁の外に向かおうとするものの、支配者となった無派閥”のリーダー、イヴリン・ジョンソン=イートン(ナオミ・ワッツ)がそれを阻止する。
”ダイバージェント/異端者”のベアトリス“トリス”プライアーは、恋人であるイヴリンの息子フォーと共に壁を越える決心をする。
トリスは、裏切り者となり裁かれる兄ケイレブを救出したフォー、クリスティーナとピーター、そしてトーリと共に壁を越える。
トーリが追っ手に殺され、汚染地帯を通過したトリスらは、再び追われるものの謎の集団が現れ救われる。
そして、偽装壁を通過して保護されたトリスらは、遺伝子繁栄推進局という施設に連れて行かれる・・・。
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5つの派閥のどこにも属さない”ダイバージェント/異端者”である主人公が活躍するシリーズの第3部のPart1。
派閥体制が崩壊した共同体に迫る新たな危機と、主人公自身と家族の秘密などが描かれている。
製作費に1億1000万ドルをかけただけあり、視覚効果や映像などは楽しめるものの、物語のマンネリ感は否めず、批評家から酷評された。
興行収入も前作に比べて激減し、北米で約6600万ドル、全世界では1億7900万ドルの結果に終わった。
*前作
北米興行収入 $130,179,070
世界 $297,276,330
そのため、第4作はTV映画としての製作が検討されたが、主演のシェイリーン・ウッドリーがテレビ映画の出演を拒んだことで、製作中止との報道もあった。
主演のシェイリーン・ウッドリーは、”ダイバージェント/異端者”から”純粋者”選ばれし者となり、戦いを終わらせて故郷を守ろうとする主人公を熱演している。
主人公の恋人であり、常に彼女を支えて共に戦うテオ・ジェームズ、自分本位の行動で仲間たちを危機に陥れるマイルズ・テラー、主人公の兄アンセル・エルゴート、主人公と共に戦うゾーイ・クラヴィッツとマギー・Q、シカゴ市民の人格を操作しようとする遺伝子繁栄推進局の局長ジェフ・ダニエルズ、シカゴの支配者ナオミ・ワッツ、”アリージェント/忠誠者”となり支配者側と対立するオクタヴィア・スペンサー、主人公らに協力する、デヴィッド(ジェフ・ダニエルズ)の部下ビル・スカルスガルド、同じく戦闘員のナディア・ヒルカー、主人公の母親アシュレイ・ジャッド、その少女期アンナ・スティーヴンソン、”高潔”のリーダー、ダニエル・デイ・キム、彼に裁かれて処刑されるメキ・ファイファー、イヴリン(ナオミ・ワッツ)の夫レイ・スティーヴンソン、”勇敢”のメンバー、キーナン・ロンズデール、評議委員のザンダー・バークレーとレベッカ・ピジョン、イヴリンの部下ジョニー・ウェストン、デヴィッドの部下である戦闘員アンディ・ビーンなどが共演している。