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鳥 The Birds (1963)

1952年に発表された、ダフネ・デュ・モーリアの短編集”The Apple Tree”の中の”The Birds”を基に製作された作品。
突然、鳥に襲われる人々の恐怖を描く、製作、監督アルフレッド・ヒッチコック、主演ロッド・テイラーティッピ・ヘドレンジェシカ・タンディスザンヌ・プレシェットヴェロニカ・カートライト他共演によるホラー映画の傑作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー

アルフレッド・ヒッチコック Alfred Hitchcock 作品一覧
アルフレッド・ヒッチコック / Alfred Hitchcock / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:アルフレッド・ヒッチコック

製作:アルフレッド・ヒッチコック
原作:ダフネ・デュ・モーリアThe Birds”(The Apple Tree
脚本:エバン・ハンターエド・マクベイン
撮影:ロバート・バークス
編集:ジョージ・トマシーニ
衣装デザイン:イデス・ヘッド
音楽
バーナード・ハーマン
レミ・ガスマン
オスカー・サラ

出演
ミッチ・ブレナー:ロッド・テイラー
メラニー・ダニエルズ:ティッピ・ヘドレン
リディア・ブレナー:ジェシカ・タンディ
アニー・ヘイワース:スザンヌ・プレシェット
キャシー・ブレナー:ヴェロニカ・カートライト
バンディ夫人:エセル・グリフィス
セバスチャン・ショールズ:チャールズ・マグロー
アル・マローン保安官補:マルコム・アターベリイ
セールスマン:ジョー・マンテル
ヘレン・カーター:エリザベス・ウィルソン
セールスマンの妻:ドリーン・ラング

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1963年製作 119分
公開
北米:1963年3月28日
日本:1963年7月20日
製作費 $2,500,000
北米興行収入 $11,403,530


アカデミー賞
第36回アカデミー賞

・ノミネート
視覚効果賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
サンフランシスコの弁護士ミッチ・ブレナー(ロッド・テイラー)は、妹のキャッシー(ヴェロニカ・カートライト)への誕生日のプレゼントに、ラブバードを買おうとする。

ミッチは、現在、法廷で争っている、魅力的なブロンドの女性メラニー・ダニエルズ(ティッピ・ヘドレン)をペット・ショップで見かける。

店員に声をかける振りをして、メラニーに鳥のことを質問したミッチは、彼女をからかいその場を去る。

新聞社社主令嬢で傲慢なメラニーが、ある店に損害を与えた裁判の弁護士がミッチだったのだ。

素っ気無いミッチだったが、メラニーは彼のことが気になり、車のナンバーから住所を調べる。

ミッチは、サンフランシスコから北へ70マイルほどのボデガ湾を望む漁村の入り江に、母リディア(ジェシカ・タンディ)と妹キャッシーの3人で暮らしていた。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想

★ヒッチコック登場場面
上映開始から約2分、ペットショップに入ろうとするティッピ・ヘドレンと入口ですれ違う、2匹の犬を連れた男性。
今回は非常に分かり易い。

*(簡略ストー リー)
訴訟された相手弁護士ミッチ・ブレナーにからかわれた、新聞社社主令嬢メラニー・ダニエルズだったが、彼が気になり住所を突き止める。
ミッチの実家があるボデガ湾に向かったメラニーは、彼の元婚約者で教師のアニーと出会う。
ミッチの妹キャッシーに、ラブバードをプレゼントして、彼の気を引こうとしたメラニーは、ボート上でカゴメに襲われてしまう。
ミッチがメラニーの傷を手当てし、彼女を夕食に誘うが、息子ミッチを溺愛する母リディアは、二人の関係を気にする。
そんな時、アニーの家に一羽のカモメが激突死して、翌日はついに鳥の襲撃により死者がでる。
そしてミッチらは、ようやく鳥の大群の異常な行動に気づき始めるのだが・・・。
__________

60歳を過ぎたアルフレッド・ヒッチコックは、衰えるどころか、「サイコ」(1960)に続き発表したホラー映画の傑作。

ストーリーは原作とは大幅に異なり、餌不足による鳥の襲撃が理由の原作に対し、映画では、襲撃理由も明らかにされず、その後、主人公達がどうなるのかも不明に終わるというストーリーで、結局それが、一層怖さを増している結果になった。

ロマンチックコメディのようなオープニングから、音楽もなし、動機、結末も不明という展開は、どのような状況であっても、必ず面白いものが作れるという、ヒッチコックの自信を感じさせる作品。

第36回アカデミー賞では、視覚効果賞にノミネートされた。
*鳥の大群が飛び交う特殊効果や、その調教技術も見事だ。

2016年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

ヒッチコック作品でお馴染みのバーナード・ハーマン他が音楽を担当しているものの、テーマ曲らしき楽曲は全くない。
鳥の泣き声の効果音のみが耳に残る、映画史上類を見ない手法をとっている。
ジョン・フォードの「モガンボ」(1953)も同様だが、民族音楽などが流れていた。

イデス・ヘッドが、気になるティッピ・ヘドレンの衣装を担当している。

母や妹を愛する、頼りがいのある青年弁護士ロッド・テイラーヒッチコック好みのブロンド美人ティッピ・ヘドレンは、ロマンスどころではない、恐怖の体験をすることになる。
実際に彼女を過剰に気に入ったヒッチコックは、あまりにしつこく迫り、いざこざがあったらしい。
*彼女の娘はメラニー・ グリフィス

鳥の襲撃が激しくなるに連れて、彼女自身は温厚になっていくように描かれているのが興味深い、主人公の母親ジェシカ・タンディ、美しい女性でも容赦なく殺てしまう、ヒッチコックの”犠牲”になる教師で、主人公の元恋人スザンヌ・プレシェット、怯える演技など、なかなかの好演を見せる主人公の妹ヴェロニカ・カートライト、鳥の襲撃を信じようとしない鳥類学を趣味とする夫人エセル・グリフィスと漁師のチャールズ・マグロー、保安官補のマルコム・アターベリイ、セールスマンのジョー・マンテル、その妻ドリーン・ラング、ダイナーのウエイトレス役のエリザベス・ウィルソンなどが共演している。


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