ナポリ王国駐在のイギリス大使ウィリアム・ダグラス・ハミルトン卿夫人エマ・レディ・ハミルトンとイギリスの英雄ホレーショ・ネルソン提督の許されない愛を激動の時代と共に描く、当時、夫婦だったヴィヴィアン・リーとローレンス・オリヴィエ主演、製作、監督アレクサンダー・コルダ による悲恋のドラマ。 |
・ドラマ
・ヴィヴィアン・リー / Vivian Leigh / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:アレクサンダー・コルダ
製作:アレクサンダー・コルダ
脚本
ウォルター・ライシュ
R・C・シェリフ
撮影:ルドルフ・マテ
編集:ウィリアム・ホーンベック
美術・装置
ヴィンセント・コルダ
ジュリア・ヘロン
音楽:ミクロス・ローザ
出演
エマ・レディ・ハミルトン:ヴィヴィアン・リー
ホレーショ・ネルソン:ローレンス・オリヴィエ
ウィリアム・ダグラス・ハミルトン:アラン・モーブレイ
カドガン=ライオン夫人:サラ・オールグッド
フランシス・ネルソン:グラディス・クーパー
ハーディ艦長:ヘンリー・ウィルコクソン
メアリー・スミス:ヘザー・エンジェル
エドモンド・ネルソン牧師:ハリウェル・ホッブス
スペンサー卿:ギルバート・エメリー
キース卿:マイルズ・マンダー
イギリス 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1941年製作 126分
公開
イギリス:1941年8月2日
北米:1941年4月30日
日本:1952年6月26日
イギリス興行収入 ₤119,310
■ アカデミー賞 ■
第14回アカデミー賞
・受賞
録音賞
・ノミネート
美術(白黒)・撮影(白黒)・特殊効果賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
18世紀、カレー港。
イギリス人と思われる女(ヴィヴィアン・リー)が、酒屋でワインを盗もうとして逮捕され牢獄に入れられる。
その女エマを助けようとしたメアリー・スミス(ヘザー・エンジェル)も投獄されるが、彼女もイギリス人だった。
エマは自分が”レディ・ハミルトン”だと言って、メアリーに過去を振り返って聞かせる。
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ナポリ王国。
18歳のエマは、イギリス大使のウィリアム・ダグラス・ハミルトン(アラン・モーブレイ)の甥と結婚するために、母カドガン=ライオン夫人(サラ・オールグッド)と共に宮殿を訪れる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
18世紀末、カレー港。
ワインを盗んだ哀れな女が逮捕され、獄中で、”レディ”だったという彼女は、同胞の女性に過去を振り返り話して聞かせる・・・。
ナポリ王国。
18歳のエマ・ハートは、イギリス大使ウィリアム・ダグラス・ハミルトンの甥と結婚するために、母と共に宮殿を訪れる。
しかし、借金などを抱える婚約者に結婚の意思がないことをが分かり、失意のエマは、その後ハミルトンと結婚する。
不自由ない暮らしに満足するエマは、フランスとの開戦で派遣されたイギリス海軍のホレーショ・ネルソンと出会う。
ネルソンは、ナポリからの支援を要請し、その手助けをしてくれたエマと親交を深める。
5年後、ヨーロッパはナポレオンの驚異に怯え、片腕片目を失っていたネルソンは、再びエマの助力でナポリからの支援を受け、二人の親交は愛に変わるのだが・・・。
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史実を基にしたドラマではあるが、結婚間もないヴィヴィアン・リーとローレンス・オリヴィエが、あたかも自分達の私生活を再現しているような役柄を演じているところが注目だ。
アレクサンダー・コルダのシャープな演出と、特殊効果やミニチュアを使った見事な海戦シーンの大迫力、更には宮殿などのセットの豪華さ、そしてミクロス・ローザのダイナミックな音楽など、メロドラマ・タッチの中で娯楽性も高い作品に仕上がっている。
この時代、ヨーロッパでは第二次大戦初期の混乱状態であり、その影響を全く感じさせない見事な作品でもある。
第14回アカデミー賞では、録音賞を受賞し、美術(白黒)、撮影(白黒)、特殊効果賞にノミネートされた。
「風と共に去りぬ」(1939)の成功により世界的なスターになったヴィヴィアン・リーは、抜け目のない快活な女性から、冒頭とラストで演ずるアル中の哀れな女までを熱演し、ローレンス・オリヴィエは堅実な演技を見せるが、やはり、主人公を演ずる妻の演技を邪魔することなく、一歩引いているようにも思える。
ナポリ王国駐英国大使ウィリアム・ダグラス・ハミルトンのアラン・モーブレイ、主人公の母サラ・オールグッド、ネルソン提督夫人役のフランシスのグラディス・クーパー、提督の部下ヘンリー・ウィルコクソン、主人公の話を聞く牢獄の女役ヘザー・エンジェル、提督の父役エドモンド・ネルソン牧師ハリウェル・ホッブス、海軍省のギルバート・エメリー、提督の上官役マイルズ・マンダーなどが共演している。