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妖花 Seven Sinners (1940)

南海の島を渡り歩く酒場の女とアメリカ海軍士官の恋を描く、監督テイ・ガーネット、主演マレーネ・ディートリヒジョン・ウェインアルバート・デッカーブロデリック・クロフォードアンナ・リーミシャ・オウアビリー・ギルバート他共演のロマンチック・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ

マレーネ・ディートリッヒ / Marlene Dietrich / Pinterest
ジョン・ウェイン / John Wayne 作品一覧
ジョン・ウェイン / John Wayne/Pinterest


スタッフ キャスト
監督:テイ・ガーネット

製作:ジョー・パスターナク
原作
ラディスラス・フォドール
ラズロ・ヴァドナイ
脚本
ジョン・ミーハン
ハリー・テュージェンド
撮影:ルドルフ・マテ
編集:テッド・J・ケント
音楽
ハンス・J・サルター
フランク・スキナー

出演
ビジュウ・ブランシュ:マレーネ・ディートリヒ
ダン・ブレント中尉:ジョン・ウェイン
マーティン医師:アルバート・デッカー
エドワード・パトリック”リトル・ネッド”フィネガン:ブロデリック・クロフォード
ドロシー・ヘンダーソン:アンナ・リー
サーシャ・メンケン:ミシャ・オウア
トニー:ビリー・ギルバート
判事:リチャード・カール
ハーヴェイ・ヘンダーソン総督:サミュエル・S・ハインド
アントロ:オスカー・ホモルカ
チャーチ大佐:レジナルド・デニー
バーテンダー:ヴィンス・バーネット
一等航海士:ハーバート・ローリンソン
少尉:ジェームズ・クレイグ
ジャドソン少尉:ウィリアム・ベイクウェル

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1940年製作 87分
公開
北米:1940年10月25日
日本:1949年11月22日
製作費 $760,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
歌手のビジュウ・ブランシュ(マレーネ・ディートリヒ)は、元アメリカ海軍のエドワード・パトリック”リトル・ネッド”フィネガン(ブロデリック・クロフォード)とマジシャンでスリのサーシャ・メンケン(ミシャ・オウア)と共に南太平洋の島を渡り歩いていた。

酒場で騒ぎを起こしたリトル・ネッドとサーシャは、逮捕されて裁判にかけられる。

リトル・ネッドとサーシャを島から追放した判事(リチャード・カール)は、ビジュウにも同じ判決を下す。

ビジュウら3人は船に乗り込み、マーティン医師(アルバート・デッカー)の健康診断を受ける。

マーティンは、ボニ・カンバの新任の総督である父親ハーヴェイ・ヘンダーソン(サミュエル・S・ハインド)と合流するドロシー(アンナ・リー)を紹介される。

その夜、甲板で船員たちを前に歌うビジュウは、ドロシーからコインを投げられ、侮辱した彼女をからかう。

その様子を見ていたマーティンは、ビジュウに惹かれる。

マーティンからドロシーに悪気はなかったと言われたビジュウは、彼女が新総督の娘だと知り、総督が代われば滞在できると考え、ボニ・カンバで下船することを決める。

ビジュウは、カフェ”セヴン・シナーズ/7人の罪人”に来てほしいとマーティンに伝える。

マーティンの部屋に誘われたビジュウは、互いの過去を話す。

ボニ・カンバ。
マーティンに別れを告げたビジュウは、下船する際にアメリカ海軍中尉ダン・ブレント(ジョン・ウェイン)と出会い、互いが気になる。
...全てを見る(結末あり)

ドロシーを迎えに来たブレントは、ビジュウが自分を見つめていることに気づく。

ビジュウは、リトル・ネッドとサーシャと共にセヴン・シナーズに向かう。

オーナーのトニー(ビリー・ギルバート)を驚かせたビジュウは、騒ぎを起こしてもらいたくない彼に迷惑だと言われるものの、気にしなかった。

ビジュウに気づいた店に入り浸るアントロ(オスカー・ホモルカ)は、彼女を雇うようトニーに指示する。

アントロを相手にしないビジュウは、ビリヤードをしていた海軍士官の仲間に入り楽しむ。

リトル・ネッドとサーシャは、週3日停電することを知り、その時に盗みを実行しようとする。

浮浪者のような2人を追い払おうとしたトニーは、彼らがビジュウの用心棒とマジシャンだと知る。

ドロシーと共にヘンダーソンと話をしたブレントは、部下がいるセヴン・シナーズに向かう。

ビジュウのショーが始まり、現れたブレントは彼女にからかわれ、客に笑われたために大人しく歌を聴く。

ビジュウのおかげで店は大盛況なのだが、トニーは、騒ぎが起きることを心配する。

アントロの席に誘われたビジュウはそれを断り、士官たちの元に向かい一緒に歌う。

翌日、町に出たビジュウは、ドロシーと共に買い物に来たブレントに話しかけ、昨夜のことを謝罪する。

店で買い物をしていたドロシーは、2人のことが気になる。

その後、セヴン・シナーズに向かったブレントは、トニーに歓迎され、ビジュウのことで謝罪される。

昨夜も自分を笑ったアントロを牽制したブレントは、士官と一緒にいるビジュウの元に向かう。

ビジュウをからかうアントロを追い払ったブレントは、彼女と話をする。

その夜、ブレントは花を持参してビジュウの部屋に向かい、彼女といい雰囲気になるものの、そこにジャドソン少尉(ウィリアム・ベイクウェル)が同じ様な花を持って現れる。

サイレンと共に停電になり、ビジュウは、リトル・ネッドに指示してサーシャを連れて来させ、彼が客から奪った財布などを皆に返す。

その後、宿の部屋に戻ったビジュウは、現れたブレントと愛を確かめる。

翌日、ヘンダーソンに呼ばれたトニーは、士官のパーティーにブレントの要望で出演する予定のビジュウを、ショーに出さないよう指示される。

ビジュウと話したアントロは、ブレントとの関係を尋ね、恋かもしれないと言う彼女に、覚悟して付き合えと伝える。

ビジュウに会ったブレントは、アントロに指示され自分たちを監視する男を追い払い、カフェに向かう。

ブレントは、しつこく付いてくる男を池につき落とす。

アントロを恐れるビジュウは、追い出される前に島を出る考えをブレントに話すものの、行かせないと言う彼の気持ちを嬉しく思う。

その夜ビジュウは、トニーの制止も聞かずにアントロを無視して、船上で行われる海軍のパーティーに向かう。

パーティーは始まり、ヘンダーソンとドロシーは、歌い始めたビジュウを見て驚く。

ビジュウとブレントが踊っていることに気づいたヘンダーソンは、艦長のチャーチ大佐(レジナルド・デニー)にそれを伝える。

チャーチに呼ばれたブレントは、ビジュウを船から降ろすよう命ぜられ、彼女を町に送る。

部屋に戻ったビジュウは、その場にいたアントロに迫られるが、そこにリトル・ネッドが現れ彼女は助かる。

翌日、再びチャーチに呼ばれたブレントは、ビジュウとのことが噂になっていると言われ、よく考えるべきだと忠告されるものの、出航前に結婚することを伝える。

海軍の恥だと言うチャーチは、ブレントに出航まで船を降りることを禁ずる。

ヘンダーソンに呼ばれたビジュウは、ブレントが自分と結婚すると言っていることを知り、感激した彼女は、3年前に島を追放された話をされても耳に入らない。

祖父と父親が海軍大将だったブレントの経歴を話したヘンダーソンは、ビジュウがそれを理解して納得したと思う。

ビジュウは、ヘンダーソンがブレントとの結婚を祝福してくれたと思い込み、浮かれて宿の部屋に戻る。

その件を知ったリトル・ネッドは、ブレントが船を降りれば自分の二の舞になるとビジュウに伝える。

リトル・ネッドは、何も理解していないビジュウに、士官の妻には相応しくないと言って彼女を説得する。

そこにサーシャが現れ、島を離れる決心をしたビジュウは、船に乗ることを彼に伝える。

海軍に戻れる可能性があるリトル・ネッドは、同行しないことをビジュウにつたえる。

セヴン・シナーズにブレントが来ることを知ったビジュウは、アントロが男たちを集めていることに気づき、ブレントを来させないでほしいとリトル・ネッドに頼む。

店を出たリトル・ネッドだったが、何者かに殴られて気を失う。

現れたブレントは、意識が戻ったリトル・ネッドからビジュウに会うなと言われるものの、それを無視して店に入る。

制服を脱ぎアントロを挑発したブレントは、男たちに囲まれて乱闘が始まる。

リトル・ネッドはブレントに加勢し、サーシャもそれに加わる。

トニーの背中にナイフを投げたアントロは、ブレントと格闘になり、2人とも意識を失う。

騒ぎは収まり、ビジュウはがトニーの傷の手当てをする。

警察が駆け付け、ビジュウは、気絶しているブレントを運び出すようリトル・ネッドに指示する。

ビジュウは警官にナイフを渡し、アントロは逮捕される。

翌日、ブレントは発言を撤回することをチャーチに伝えて、船室での待機を命ぜられる。

部下に迎えられたブレントは、気まずい思いをしながら話をする。

海軍に復帰したリトル・ネッドに声をかけられたブレントは、船を離れる許可を求める彼に、ビジュウに気持ちを伝えてほしいと頼む。

サーシャと共に船に向かったビジュウは、ブレントのことをリトル・ネッドから知らされる。

マーティンに迎えられたビジュウは乗船し、出航したブレントの軍艦を見つめる。

マーティンが自分の友だちだということ確認したビジュウは、彼の部屋に向かう。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
歌手のビジュウ・ブランシュは、元アメリカ海軍のリトル・ネッドとマジシャンでスリのサーシャと共に南太平洋の島を渡り歩いていた。
ある島で騒ぎを起こし追放されたビジュウは、乗った船の医師マーティンと親しくなり、総督が代わったことを知り、ボニ・カンバで船を降りることにする。
ボニ・カンバのカフェ”セヴン・シナーズ/7人の罪人”に向かったビジュウは、騒ぎを起こされては困るオーナーのトニーに歓迎されない。
店に入り浸る悪党のアントロを相手にしないビジュウは、港で出会ったアメリカ海軍中尉ブレントと親交を深めるのだが・・・。
__________

サイレント期から脚本家として活躍し、その後、監督として多くの話題作を手掛けていたテイ・ガーネットの監督作品。

南海の島を渡り歩く酒場の女と、将来有望なアメリカ海軍士官の恋を描くロマンチック・コメディ。

1950年に公開された、マクドナルド・ケリーシェリー・ウィンタース共演の”South Sea Sinner”は本作のリメイク。

ハリウッドに渡り大スターとなり、その美しさと風格でスクリーンを支配するマレーネ・ディートリヒが酒場の女を演じ、1940年代に入り、いよいよ映画史に残るスタートしての道を歩み始めるジョン・ウェインが、彼女と恋仲になるエリート海軍士官を熱演している。
相性の良い2人は、「スポイラース」(1942)と「男性都市」(1942)でも共演している。
ランドルフ・スコットが、その2作で2人と共演している。

マレーネ・ディートリヒは、島を渡り歩く酒場の女にしては、貴婦人のような雰囲気を漂わせる。
彼女が着る何着もの衣装の素晴らしさも印象に残る。

ヒロインに惹かれる船医のアルバート・デッカー、元海軍の水兵であるヒロインの用心棒を豪快に演ずるブロデリック・クロフォード、その相棒でマジシャンであるスリのミシャ・オウア、ブレント(ジョン・ウェイン)に惹かれる総督の娘アンナ・リー、カフェ”セヴン・シナーズ/7人の罪人”のオーナーを愉快に演ずるビリー・ギルバート、ヒロインらを追放する判事のリチャード・カール、総督のサミュエル・S・ハインド、カフェに入り浸りヒロインをものにしようとするオスカー・ホモルカ、ブレントの上官である大佐レジナルド・デニー、カフェのバーテンダー役ヴィンス・バーネット、一等航海士のハーバート・ローリンソン、少尉のジェームズ・クレイグウィリアム・ベイクウェルなどが共演している。


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