監督ハワード・ホークス、脚本ベン・ヘクトによる名作「暗黒街の顔役」(1932)を現代風にアレンジしたリメイク作品。 キューバの政治犯としてアメリカに入国した男が麻薬組織のを牛耳りながら凋落する姿を描く、監督ブライアン・デ・パルマ、脚本オリバー・ストーン、主演アル・パチーノ、スティーヴン・バウアー、ミシェル・ファイファー、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、ロバート・ロッジア、F・マーリー・エイブラハム共演の犯罪ドラマ。 |
・アル・パチーノ / Al Pacino / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ブライアン・デ・パルマ
制作:マーティン・ブレグマン
製作総指揮:ルイス・A・ストローラー
脚本:オリバー・ストーン
撮影:ジョン・A・アロンゾ
編集
デイヴィッド・レイ
ジェラルド・B・グリーンバーグ
音楽:ジョルジオ・モロダー
出演
アントニオ“トニー”モンタナ:アル・パチーノ
マニー・リベラ:スティーヴン・バウアー
エルヴィラ・ハンコック:ミシェル・ファイファー
ジーナ・モンタナ:メアリー・エリザベス・マストラントニオ
フランク・ロペス:ロバート・ロッジア
オマー・スアレス:F・マーリー・エイブラハム
メル・バーンスタイン:ハリス・ユーリン
アレハンドロ・ソーサ:ポール・シェナー
ジョージナ・モンタナ:ミリアム・コロン
アルベルト”ザ・シャドウ”:マーク・マーゴリス
エンジェル:ペペ・セルナ
バビロン・クラブの女性:ラナ・クラークソン
バビロン・クラブ司会者:リチャード・ベルザー
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1983年製作 170分
公開
北米:1983年12月9日
日本:1984年4月28日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $45,598,980
世界 $65,884,700
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1980年5月。
キューバのカストロ議長は、アメリカに家族のいる者の出国を許可するが、その中には犯罪者も含まれていた。
マイアミ。
政治犯だと言う、キューバ人アントニオ “トニー”モンタナ(アル・パチーノ)は、マニー・リベラ(スティーヴン・バウアー)らと共に移民キャンプに送られる。
8月。
かつて大物だった政治犯殺しを依頼されたトニーとマニーは、暴動の起きている最中、それを実行する。
労働許可を得た二人は、その後、レストランの下働きをしながらチャンスを窺っていた。
現れたオマー・スアレス(F・マーリー・エイブラハム)にヤクの運び屋を任されたトニーは、 彼にナメられないように言いがかりをつけ、デカく稼ぎたいことを伝える。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
キューバのカストロ議長に追放され、アメリカに渡ったアントニオ “トニー”モンタナは、度胸と行動力を、マイアミの麻薬組織のボス、フランク・ロペスに買われて認められる。
ボリビアの麻薬王ソーサとの交渉に向かったトニーは、フランクを出し抜き裏取引を考える。フランクはそれに気づき、トニーの存在が邪魔になったために、彼を排除しようとする。
しかし、それを知ったトニーはフランクを抹殺し、組織を支配して麻薬帝国を作り上げ巨万の富を得る。
フランクの女だった、エルヴィラもものにして結婚したトニーだったが、ヤクや酒に溺れ、対抗勢力の台頭を異常なまでに気にする。
やがて、エルヴィラとの仲も冷め、右腕のマニーの信用もなくしたトニーは、次第に孤立してしまう・・・。
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監督ハワード・ホークス、脚本ベン・ヘクトによる「暗黒街の顔役」(1932)のリメイクで、エンドロールにあるように、本作はその二人に捧げられている。
批評家、観客からは高い評価は受けているものの、映像的な、ブライアン・デ・パルマらしさはそれ程感じられず、彼独特のショットが見れれるかと思っていると、期待が外れてしまう場面などが多々ある。
また、ブライアン・デ・パルマはラジー賞にノミネートされてしまった。
監督としてよりも脚本家としての仕事が目立っていたオリバー・ストーンがそれを担当し、ジョルジオ・モロダーの音楽も印象に残る。
公開当時に話題になったバイオレンス・シーンも、今見るとそれほどではないように思えてしまう。
冒頭から、破滅へと向かうだろうことは予測できるものの、類まれな度胸と行動力の持ち主を演ずるアル・パチーノの熱演は見ものだ。
若くは見えるが、既に40歳を過ぎていた彼の、円熟の演技には圧倒される。
主人公の右腕となる同胞スティーヴン・バウアー、主人公と結婚する魔性の女を期待するものの、結婚した後半は単なるジャンキーで終わるミシェル・ファイファー、結局は兄と同じ道を歩んでしまう、主人公の哀れな妹メアリー・エリザベス・マストラントニオ、麻薬組織を牛耳るロバート・ロッジア、その右腕で、翌年、「アマデウス」(1984)でアカデミー主演賞を獲得するF・マーリー・エイブラハム、主人公に賄賂を要求する汚職警官のハリス・ユーリン、ボリビアの麻薬王ポール・シェナー、その右腕の殺し屋マーク・マーゴリス、主人公の母ミリアム・コロンなどが共演している。