日本のゲームメーカー”カプコン”のゲームソフト”バイオハザード”を原案にして製作された映画「バイオハザード」シリーズ第5作。 ウィルス蔓延のために滅亡寸前の地球を救える人類最後の希望である女戦士の戦いを描く、製作、監督、脚本ポール・W・S・アンダーソン、主演ミラ・ジョヴォヴィッチ、ミシェル・ロドリゲス、シエンナ・ギロリー他共演のSFホラー・アクション。 |
・SF
■ スタッフ キャスト ■
監督:ポール・W・S・アンダーソン
製作
ポール・W・S・アンダーソン
ジェレミー・ボルト
ドン・カーモディ
ベルント・アイヒンガー
サミュエル・ハディダ
ロバート・クルツァー
製作総指揮:マーティン・モスコウィック
原案:カプコン”バイオハザード”
脚本:ポール・W・S・アンダーソン
撮影:グレン・マクファーソン
編集:ニーヴン・ハウィー
音楽:トムアンドアンディ
出演
アリス・アバーナシー/クローン:ミラ・ジョヴォヴィッチ
レイン・オカンポ(クローン):ミシェル・ロドリゲス
ジル・バレンタイン:シエンナ・ギロリー
エイダ・ウォン:リー・ビンビン
レオン・S・ケネディ:ヨハン・アーブ
ルーサー・ウエスト:ボリス・コジョー
アルバート・ウェスカー:ショーン・ロバーツ
カルロス・オリヴェイラ(クローン)/トッド:オデッド・フェール
ベッキー:アリアーナ・エンジニア
バリー・バートン:ケヴィン・デュランド
セルゲイ:ロビン・カシヤノフ
トニー:オフィリオ・ポルティージョ
ジェームス”ワン”シェイド(クローン):コリン・サーモン
第一感染者(クローン):中島美嘉
レッド・クイーン:ミーガン・シャルパンティエ
サミュエル”サム”アイザックス:イアン・グレン
イギリス/ドイツ/フランス 映画
配給 スクリーン・ジェムズ
2012年製作 95分
公開
イギリス:2012年9月28日
北米:2012年9月14日
日本:2012年9月14日
製作費 $65,000,000
北米興行収入 $42,345,530
世界 $240,159,260
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
全米最大の世界企業”アンブレラ・コーポレーション”が開発したT-ウィルスは全世界に蔓延し、人口の大半はアンデッド化して地球滅亡の危機となる。
アンブレラの元社員で、T-ウィルスに順応し超能力も得たアリス・アバーナシー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、人類最後の希望として生存者と共に戦いに挑む。
ロサンゼルス沿岸に停泊中の船”アルカディア”が安息の地と知ったアニーは、生存者と共にアンブレラの上級幹部アルバート・ウェスカー(ショーン・ロバーツ)を倒す。
しかし、かつてアニーと共に戦った、マインドコントロールされたジル・バレンタイン(シエンナ・ギロリー)をリーダーとするアンブレラ攻撃部隊が、アルカディアを襲う。
攻撃を受けたアニーは、敵機墜落の勢いで海に落下する。 目覚めたアニーは、夫トッド/クローン(オデッド・フェール)と娘ベッキー/クローン(アリアーナ・エンジニア)と平穏な朝を迎えるが、アンデッドの襲撃を受ける。 トッドが襲われ、ベッキーと共に家から脱出したアリスは、周囲の惨状に驚きながら、通りがかったレイン・オカンポ(クローン)(ミシェル・ロドリゲス)に声をかけられ、彼女の車に乗りその場を離れる。 しかし、車は事故を起こして横転してしまい、アリスはベッキーを連れてある家に逃げ込みクローゼットに隠れる。 ベッキーをその場に残したアリスは、現れたアンデッドを倒すものの、トッドに襲われる。 ある施設で目覚めたアリスは、”プロジェクト・アリス”として拘束され、ジルから尋問されて拷問を受ける。 暫くすると、警備システムが停止したという警告が発せられ、用意されたスーツを着たアリスは、コンピュータ再起動後に脱出したとみなされ、ジルの命令を受けた警備チームと戦うことになる。 レーザー攻撃を受けたアリスがその場から逃れると、そこは東京の渋谷だった。 放置されたパトカーの窓を割り銃を奪ったアリスは、突然、現れた人々の中の女性(中島美嘉)が、サラリーマンに襲い掛かる姿を目撃する。 周囲は混乱し施設内に戻ったアリスは、追って来たアンデッドを倒して別の空間に向い、そこがアンブレラの中央制御室であり、その場の者達が全員殺されていることを知る。 用意された武器を手にしようとしたアリスは、ウェスカーの部下である工作員のエイダ・ウォン(リー・ビンビン)に襲われる。 エイダにナイフを向けたアリスは、彼女やウェスカーがアンブレラに所属していないことを知らされる。 生きていたウェスカーがモニターで現れ、エイダから制御室の全員を殺したことを知らされたアリスは、彼がコンピュータをハッキングして警備システムを止め、自分を拘束室の外に出したと言われる。 自分を救おうとするウェスカーから、地球の危機を回避するために手を組むことを提案されたアリスは、この場がアンブレラのテスト施設だと知らされる。 見た街は模型であり、会社の主力商品であるウィルス兵器の実地テストを行うため、敵国に都市の感染状況を見せて売り込むのが狙いだった。 施設があるのはカムチャッカ半島で、アンブレラ所有の旧ソ連の潜水艦ドックで、脱出した者はいないと言われたアリスは、地上から救出チームを派遣することをウェスカーから知らされる。 レオン・S・ケネディ(ヨハン・アーブ)をリーダーとする、バリー・バートン(ケヴィン・デュランド)、ルーサー・ウエスト(ボリス・コジョー)、セルゲイ(ロビン・カシヤノフ)、トニー(オフィリオ・ポルティージョ)の5人の救出チームは、持ち時間が2時間しかないことを確認して、施設の通気口に向かう。 合流地点に向かうとエイダから言われたアリスは、救出チームに、無事だったルーサーがいることを知らされる。 警備チームのジルが来たことをウェスカーから知らされたアリスは、現在、会社を支配している人工知能レッド・クイーン(ミーガン・シャルパンティエ)が命令を出していると言われる。 自分の脱出をレッド・クイーンが阻止しようとしていると言われたアリスは、ニューヨーク・エリアを抜けてチームと合流し、モスクワを通り潜水艦ドックに向うルートをウェスカーから知らされる。 レッド・クイーンが動きを感知したことを知らされたアリスは、ウェスカーを制御したレッド・クイーンから警告されてその場を離れる。 2時間後の爆弾爆発をセットしたレオンらはエレベーターで施設内に入り、待ち構えていた警備隊員を倒し合流地点に向かう。 ニューヨーク・エリアに着いたアリスとエイダは、巨漢モンスターのマジニに襲われる。 マジニを倒した二人はモスクワ・エリアに向い、レッド・クイーンは、ジルに阻止命令を出す。 合流地点に着いたアリスとエイダだったが、救出チームはモスクワで攻撃を受けて遅れていた。 ある家で動きを感じたアリスは、その場で自分のクローンが死んでいることを確認する。 2階のクローゼットの中から現れたアンデッドを殺したアリスは、その場にいたベッキーから母親だと言われて彼女を抱きしめる。 何10体もいるクローンの1人だとエイダに言われたベッキーを連れて外に出たアリスは、かつて共に戦った特殊部隊員のレイン、ジェームス”ワン”シェイド(クローン)(コリン・サーモン)、カルロスらを従えたジルらに襲われる。 激しい攻撃を受けながら、エイダは、アリスとベッキーを逃がす。 その場を離れたアリスは、傷を負ったことに気づく。 レオンらは銃撃戦を続けて、トニーが殺される。 モスクワ・エリア。 レインに銃を渡して撃ち方を教えたアリスは、彼女にベッキーを任せて救出チームを捜しに行く。 セルゲイが巨大リッカーに殺されるものの、レオンらは、現れたアリスが運転する車でその場を離れる。 追跡されて攻撃を受けたアリスは、リッカーに襲われながら地下鉄のホームに突っ込む。 隠れていたベッキーとレインを連れたアリスは、レオンらと共に、エイダから受け取ったゴーグルで、ドックに抜けられる通路に向かう。 ドックに着いたアリスらは、残り11分であることを確認しながらエレベーターに急ぐ。 レッド・クイーンは、送電網にアクセスする。 エレベーターに着いたアリスらだったが、電力を切られてしまう。 リッカーに襲われたバリーが傷を負い、ベッキーが連れ去られ、レインが死亡する。 レオンに止められるものの、アリスはベッキーを助けに行こうとする。 ジルらの攻撃を受けたルーサーが銃弾を受ける。 その場に残ると言うバリーは、エレバーターに乗るようレオンとルーサーに指示する。 繭の中に閉じ込められているベッキーを確認したアリスは、リッカーを叩きのめして彼女を助ける。 ジルらにエイダが人質に取られていることを知ったバリーは、銃を捨てるようにと言われて銃撃される。 空中に放り投げた銃を掴んだバリーは、ワンを銃撃するものの、カルロスに止めを刺される。 巨大なクローン製造エリアに着いたアリスは、リッカーが襲い掛かってきたためにその場を爆破する。 時限爆弾も爆発して施設は浸水し、エレベーターに乗っていたレオンとルーサーは、無事だったアリスとベッキーを確認する。 ドックから離れようとしたアリスらだったが、潜水艦が浮上して氷が割れ、雪上車は横転する。 潜水艦から現れたジルとレインは、人質のエイダに銃を向ける。 レインは、プラーガ寄生体を自分に投与し、アリスらの銃撃を受けても、その銃弾を体外に排出する。 アリスはジルと戦い、レオンとルーサーはレインと格闘となる。 アリスはジルに叩きのめされ、レッド・クイーンは抹殺命令を出す。 ジルの胸の装置を外したアリスは、それを破壊する。 ルーサーはレインから心臓に打撃を受け死亡し、レオンも叩きのめされる。 アリスの銃撃を受けても動じないレインは、余裕を見せる。 水中にアンデッドがいることを知ったアリスは、正気に戻ったジルから銃を渡される。 アリスは氷に向かって銃撃し、水中に落下したレインはアンデッドに襲われる。 無事だったエイダに寄り添ったレオンは、迎えのヘリコプターが来たことを彼女に伝える。 気を失ったアリスは、ヘリの内部でジルに介抱され、寄り添うベッキーに微笑む。 ワシントンD.C.、ホワイトハウス。 T-ウィルスに順応したアリスをかつての体に戻したと言うウェスカーは、兵器であることを彼女に伝える。 全ての生命体を滅ぼす考えのレッド・クイーンに対抗する最終兵器だとウェスカーから言われたアリスは、壁に囲まれたホワイトハウスに攻め込もうとする、T-ウィルスに感染した者達の大群を確認する。
...全てを見る(結末あり)
地下鉄のホームに着いたアリスは、現れたレインが、車に乗せてくれた女性だとベッキーから言われる。
ウェスカーに会ったアリスは、ある物を首筋から投与されてしまう。
参考:
・「バイオハザード」(2002)
・「バイオハザードII アポカリプス」(2004)
・「バイオハザードIII」(2007)
・「バイオハザードIV アフターライフ」(2010)
・「バイオハザードV リトリビューション」(2012)
・「バイオハザード: ザ・ファイナル」(2016)
・「バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」(2021)
*(簡略ストー リー)
安息の地となるはずだった船”アルカディア”を”アンブレラ・コーポレーション”の攻撃部隊が襲い、生存者と共に戦いを続けていたアリス・アバーナシーは捕らえられる。
ある施設で目覚めたアリスは、マインドコントロールされたかつての仲間ジルから拷問を受けるが、生きていた上級幹部のウェスカーと部下のエイダにより解放される。
人工知能レッド・クイーンが会社を支配していることをウェスカーから知らされたアリスは、地球の危機を救うために手を組むことを、既に会社には所属していない彼から提案される。
各世界都市を再現できるテスト施設であるその場から、アリスを脱出させようとするウェスカーは、レオンらの救出チームが、地上から向かっていることを知らされるのだが・・・。
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”アルカディア”が、”アンブレラ・コーポレーション”の攻撃部隊に襲われるシーンで終わる前作のラストから続くストーリーで、東京、ニューヨーク、モスクワをシュミレーションできる施設からの主人公救出劇を描く作品。
その各都市やクローンを使った実験テストの描写もなかなか凝っていて、相変わらずスタイリッシュで美しい映像と残虐性のマッチングが何とも言えない雰囲気を醸し出している。
最大の特徴は、これまでの作品で活躍したキャラクターがクローンとして登場することで、シリーズのファンには嬉しい内容となっている。
そして、それが最後を飾る派手な演出かと思いきや、ラストは最終作で戦いが続くことが暗示されている。
北米では爆発的に受けない本シリーズは、北米興行収入が前作の3割減である約4200万ドルと落ち込んだ。
全世界でも前作に比べてマイナスとなるものの、約2億4000万ドルの大ヒットとなった。
主演のミラ・ジョヴォヴィッチを始め、登場する女戦士や工作員が美人揃いなので、激しいアクションや銃撃戦なども併せて視覚的に楽しめる作品。
本作の出演を渋ったとも言われるミラ・ジョヴォヴィッチは、後継者が見つかるまでは主人公を演ずることを決意したらしい。
今回も、図抜けた身体能力の持ち主である美貌を兼ね備えた女戦士アリスを熱演している。
主人公に協力する平民と、戦う攻撃部隊員のクローンを演ずるミシェル・ロドリゲス、マインドコントロールされて主人公に襲い掛かるシエンナ・ギロリー、主人公に協力するアンブレラの元工作員リー・ビンビン、彼女の上司である元上級幹部で、主人公救出作戦を指揮するショーン・ロバーツ、主人公の救出チームのリーダー、ヨハン・アーブ、同じく、前作で危機を脱したボリス・コジョー、同じく救出チームのケヴィン・デュランド、ロビン・カシヤノフ、オフィリオ・ポルティージョ、クローンとして、主人公の夫と攻撃部隊員を演ずるオデッド・フェール、クローンである、彼と主人公の娘アリアーナ・エンジニア、クローンで復活する、1作目の特殊部隊リーダーで、攻撃部隊のコリン・サーモン、東京の第1感染者コリン・サーモン、アンブレラを支配する人工知能のミーガン・シャルパンティエ、”アリス・プログラム”を進めた科学者のイアン・グレンが以前の映像で登場する。