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サイコ2 Psycho II (1983)

アルフレッド・ヒッチコックによるサイコ・スリラーの傑作「サイコ」(1960)の続編。
事件から20年以上が経ち正常と判断され社会復帰したノーマン・ベイツが自分を憎む母娘に惑わされながら再び出現した精神に宿る母親との関係に苦悩する姿を描く、監督リチャード・フランクリン、主演アンソニー・パーキンスヴェラ・マイルズロバート・ロッジアメグ・ティリーデニス・フランツ他共演のスリラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー

アルフレッド・ヒッチコック Alfred Hitchcock 作品一覧
アルフレッド・ヒッチコック / Alfred Hitchcock / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:リチャード・フランクリン

製作:ヒルトン・A・グリーン
製作総指揮:バーナード・シュワルツ
原作:ロバート・ブロック(キャラクター創造)
脚本:トム・ホランド
撮影:ディーン・カンディ
編集:アンドリュー・ロンドン
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

出演
ノーマン・ベイツ:アンソニー・パーキンス
ライラ・ルーミス:ヴェラ・マイルズ
ビル・レイモンド博士:ロバート・ロッジア
メアリー”サミュエルズ”ルーミス:メグ・ティリー
ウォーレン・トゥーミー:デニス・フランツ
ジョン・ハント保安官:ヒュー・ギリン
ラルフ・スタットラー:ロバート・アラン・ブラウン
エマ・スプール:クローディア・ブライアー
ミルナ:リー・ガーリントン
ノーマン・ベイツ(少年期):オズ・パーキンス

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1983年製作 113分
公開
北米:1983年6月3日
日本:1983年9月10日
製作費 $5,000,000
北米興行収入 $34,725,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
殺人犯として逮捕されたノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)は、殺害した母が精神の中にいる状況で病院に収容された。

カリフォルニア州、カーン郡裁判所。
22年間、病院に収容されたノーマンは、精神状態は回復したと判断され社会復帰することになる。

それに抗議する、姉マリオンをノーマンに殺されたライラ・ルーミス(ヴェラ・マイルズ)は、退院に反対する署名を判事に見せようとする。

話を聞き入れてもらえないライラは、憤慨しながら退廷する。

閉廷し、すべてが終わったことを精神科医ビル・レイモンド博士(ロバート・ロッジア)から知らされたノーマンは、法廷の外でもライラに言い寄られる。
...全てを見る(結末あり)

心神喪失で責任能力がないと事件当時は判断されたと言うレイモンドは、今は正常に戻ったとライラに伝える。

納得しないライラは、ノーマンが再び犯行を犯した場合はあなたの責任だとレイモンドに伝えてその場を去る。

フェアベイル。
家に戻ったノーマンは、モーテルをウォーレン・トゥーミー(デニス・フランツ)が管理していることをレイモンドから知らされる。

二階の窓に人影が見えたように思えたノーマンは、誰も住んでいないと言うレイモンドに、気のせいだろうと伝える。

レイモンドに感謝して彼を見送ったノーマンは、二階に向かう。

電話の下のメモに気づいたノーマンは、”遅くなるので夕食は自分で作るように”という、母からのメッセージを確認する。

母の声が聞こえたノーマンは、彼女のお茶に毒を盛ったかつての記憶が甦る。

その後、ラルフ・スタットラー(ロバート・アラン・ブラウン)のダイナーで働くことになったノーマンは、店員のエマ・スプール(クローディア・ブライアー)に挨拶する。

ウェイトレスのミルナ(リー・ガーリントン)とラルフをエマから紹介されたノーマンは、早速、働くことになる。

ラルフは、恋人と電話をしているウェイトレスのメアリー・サミュエルズ(メグ・ティリー)に、仕事をするよう指示する。

メアリーを紹介されたノーマンは、彼女が落としたパイを自分のせいだと言ってラルフに謝罪する。

仕事を終えたノーマンは、恋人と喧嘩をしたたメアリーが帰る場所がないことを知り、近くにあるモーテルを所有しているので部屋を用意すると伝える。

雨になり、モーテルに着いたノーマンは事務所に向かい、メアリーに貸す部屋をチェックしに行く。

そこにウォーレンが現れ、戻ったノーマンはメアリーを家に向かわせる。

ドラッグの瓶をウォーレンに見せたノーマンは、女も連れ込んでいる彼が気に入らずクビにする。

家に向かうノーマンを狂人呼ばわりするウォーレンは、彼を罵倒する。

冷静になり考えたメアリーは、恋人と話すためにノーマンに電話を借りる。

その間にサンドイッチを作るノーマンは、棚の中にある缶にお茶が入っていることを確認する。

サンドイッチをカットしようとしたノーマンは、引き出しの中のナイフを見て動揺する。

ナイフがないと言うノーマンに、引き出しの中からそれを出して渡したメアリーは、落ち着かない彼の様子を気にする。

サンドイッチをカットしたノーマンが食欲がなくなったと言うため、メアリーも食べるのをやめる。

他の食べ物も遠慮するメアリーが再び電話をしようとするため、相手が誰か尋ねたノーマンは、女友達が泊めてくれるかもしれないと言う彼女に、ここに泊まると思ったと伝える。

いい考えだとは思わないと言うメアリーは、ノーマンを気遣いながら、精神病院にいたことをミルナから聞いたことを話す。

ノーマンに説得されたメアリーは泊めてもらうことになり、二階に向かい、母親の部屋を避ける彼に、過去と向かい合うべきだと言って中に入る。

話しを始めたノーマンは、12歳の時に母が精神異常となり、彼女のお茶に毒を盛ったのだが、今の自分は正常に戻ったとメアリーに伝える。

落ち着かないノーマンは、メアリーを部屋に案内する。

眠る支度をしたメアリーは、椅子でドアが開かないようにする。

翌日、先にダイナーに来ていたノーマンは、朝早く友人の家に行っていたメアリーから、そこに泊めてもらうことになったと言われる。

レタスを切るようにとラルフから指示されたノーマンは、現れたウォーレンが気になる。

ノーマンとのことでウォーレンにからかわれたメアリーは、彼を侮辱する。

注文を貼るホイールに、”アバズレを家に入れないでほしい”という母のメモがあることに気づいたノーマンは動揺する。

メアリーに絡むウォーレンを制止しようとしたノーマンは、狂人呼ばわりされたために厨房に戻る。

ウォーレンはその場を去り、ラルフから事情を訊かれたノーマンは、メアリーがからかわれ、メモを見たことを話す。

エマがメモを確認するものの見つからず、ラルフから休むようにと言われたノーマンは、話を信じてもらえないために仕事を辞めてしまう。

その夜、食事をしていたノーマンは、現れたメアリーから、恋人が出入りする友人の家にはいられないと言われ、まだ部屋を貸す気はあるか訊かれる。

もちろんだと答えたノーマンは、メアリーから、シャワーを浴びて眠りたいと言われる。

シャワーを浴びるメアリーを、壁の穴から何者かが覗いていた。

浴室から出たメアリーは、ノーマンが居間でピアノを弾いていることを確認する。

その後、酔ったウォーレンが現れて、ノーマンを罵りながらモーテルの事務所に向かう。

それに気づいたノーマンは、かかってきた電話の相手から母親だと言われ、ウォーレンのいたずらだと考える。

自分の荷物をまとめていたウォーレンは、現れた何者かにナイフで殺される。

翌日、訪ねて来たレイモンドからダイナーを辞めた件を訊かれたノーマンは、モーテルの方が金になるので修理をすることを話す。

家の窓の人影見気づいたレイモンドに、ダイナーで働いているメアリーだろうと言うノーマンは、関係を気にする彼に友人だと伝える。

化粧をしていたメアリーは、壁の穴に気づき、壁の向こうの母親の部屋を覗く。

出かけるメアリーは、ノーマンからレイモンドを紹介され、町に向かう彼の車に乗せてもらう。

ジョン・ハント保安官(ヒュー・ギリン)に会ったレイモンドは、”ノーマン・ベイツ事件”について尋ね、当時は保安官補だったと言われる。

母親からの電話やメモが届くとノーマンから知らされていたレイモンドは、盗聴を要求するものの、それはできないと言うハントは、調べて犯人を捜すことを約束する。

ハントに名刺を渡したレイモンドは、メアリー・サミュエルズという女性がノーマンの家に同居していることも伝えてその場を去る。

モーテルの外壁を塗っていたノーマンは、母親の部屋の人影に気づき家に向かう。

母親の部屋が片付けられて元通りになっていたことに驚くノーマンは、誰もいないことを確認して、そこには、”追い出さないと自分が殺す”という母親のメモがあった。

屋根裏部屋に向かったノーマンは、ドアが閉まり閉じ込められてしまう。

その間、地下室に侵入したジョシュとキムは、物音がしたために、隣りの部屋を確認して人影を目撃する。

怖くなったキムは外に出るものの、逃げ遅れたジョシュはナイフで殺される。

眠っていたノーマンは戻って来たメアリーに気づき、閉じ込められたことを知らせるものの、ドアは開いていたと言われる。

自分が寝ている隙に母親が開けたと考えるノーマンは、部屋が元通りになっていたとメアリーに伝える。

部屋が再び戻っていたことを知り驚くノーマンは、メモや洋服もないために動揺し、誰かが来たために入り口に向かう。

保安官補のプールと共に訪ねて来たハント保安官は、ボーイフレンドが黒衣の大柄な女に殺されたと言う少女が、パトカーに乗っていることをノーマンに伝えて、何か知っているか尋ねる。

何も知らないと答えたノーマンは、地下室を見たいと言うハントらと共にその場に向かう。

異常がないことを確認したハントは、戻ってからここに来たのは初めてだということをノーマンから知らされる。

自分が掃除したと言うメアリーは、汚れている家は嫌だとハントに伝える。

ハントから、ノーマンが地下に来ない理由を知っているか訊かれたメアリーは、彼が墓から遺体を掘り起こし、母親の声を出して自分でそれに答えたことを知らされる。

メアリーがこの場を掃除したことをもう一度、確認したハントは、何の物音も聞かなかったと言う二人が、一緒に散歩に出ていたことを知りその場を去る。

ウソをついたことをノーマンから非難されたメアリーは、保安官が逮捕する気だったからだと伝える。

また始まったと言いながら嘆くノーマンを、メアリーは気遣う。

署に戻ったハントは、その場にいたライラから、少年を殺したという、町中で噂のノーマンを逮捕しない理由を訊かれる。

証拠もなしに逮捕できないと答えたハントは、同居している女性と一緒にいたというアリバイもあるとライラに伝える。

少年の死体も発見されていないために、殺人は起きていないと考えるハントは、少年は戻ってくると伝えるものの、ライラから、以前、犠牲者が発見された湿地帯を調べるべきだと言われる。

気分のすぐれないノーマンに酒を飲ませようとして、ウォーレンが置いて行った酒があるはずのモーテルの事務所に向かったメアリーは、その場に現れた母親のライラから、保安官にウソをついた理由を訊かれる。

ノーマンは犯人ではないと言うメアリーは、計画通りに、窓際にいた自分を見た彼は母親の部屋に向かい、その後に彼を屋根裏部屋に閉じ込めたことを話す。

部屋を片付けている間、ノーマンは閉じ込められていたので犯人のはずがないと言うメアリーは、姉マリオンを殺した彼を病院に入れるのが目的だと話すライラに、ノーマンは無実だと伝える。

その他に6人も殺したと言われたメアリーは、22年前のことであり、あの部屋にはノーマン以外に誰かいると考える。

それを信じないライラは、メアリーから、昔と違うノーマンに会ってみるべきであり、自分達の行いは間違っていると言われる。

ライラから自分も殺されると言われたメアリーだったが、母の話を聞こうとせずに家に戻る。

浴室のトイレの異変に気づいたノーマンは、そこから噴き出した血液を見て驚く。

呼ばれたメアリーは、トイレにタオルが詰まっていることに気づき、ノーマンは、自分が少年を殺して血を拭いて流そうとしたと考える。

ノーマンがやったことではないと言うメアリーは、彼を下の階に向かわせて掃除をする。

壁の穴から覗かれている気配を感じたメアリーは、ノーマンが階下にいることを確認する。

銃を手にして母親の部屋を調べたメアリーは、壁の穴を覗く。

誰かに覗かれたメアリーは驚いて叫び声をあげ、ノーマンに覗かれたことを伝える。

家の中に誰かがいると言うメアリーは、ノーマンを階下に向かわせ、ホテルに電話をしてライラが戻っていないことを確認する。

ライラが家の中にいると考えたメアリーは、ノーマンから、自分の母親がいると言われる。

下に向かおうとしたメアリーを制止したノーマンは、
朝まで待つことにする。

ナイフを持って警戒するノーマンは、目覚めたメアリーに、自分がまた狂い始めたと思うか尋ねる。

それを否定するメアリーは戸惑いながら、仕方なく狂っていくとノーマンに伝える。

苦悩するノーマンを抱きしめたメリーは、良い思い出だけを考えるべきだと言って彼を眠らせる。

翌朝、現れたレイモンドから、メアリーがライラの娘だと知らされたノーマンは、出かけたメアリーは母親に会っているはずだと言われる。

二人が電話とメモの件を仕組んだと言われたノーマンは、彼女らのせいではなく、生きている母親がしたことだとレイモンドに伝える。

それを信じる理由は、窓際にいた女性を見たからだと言うノーマンだったが、レイモンドは、メアリーかライラが扮していたと考える。

電話もメアリーかライラだと考えるレイモンドは、母と地下で話したと言うノーマンに、自分が母親を殺したと理解している限り、思い出も意味がないと伝える。

ホテルに向かいライラと話したメアリーは、ノーマンには電話していないと言われ、壁の穴から覗いた件も否定される。

帰ろうとするもののライラに引き留められたメアリーは、発狂寸前のノーマンに、もう一度、母親の姿を見せるようにと指示される。

これ以上ノーマンを苦しめたくないと言うメアリーだったが、ライラに説得される。

母親の墓が掘り起こされ、彼女の白骨死体を確認したノーマンは、話を信じるとレイモンドに伝える。

帰宅したノーマンは、料理をしていたメアリーに、レイモンドと共に墓地に向かい、母親の遺体を確認したことを話す。

ライラと仕組んだ計画のことレイモンドから聞いたと伝えたノーマンは、それが真実かメアリーに尋ねる。

知らないと言われたノーマンはかかってきた電話に出て、ライラだと思った相手が母だったので話をする。

受話器を奪ったメアリーもライラだと思うが、相手は何も答えず、ノーマンは再び母親と話し始める。

二階の電話に向かったメアリーは、ノーマンに母親だと伝えて電話を切るよう指示する。

真犯人が誰か分かったと言うノーマンは、自分の本当の母親だとメアリーに伝える。

本人が言いたがらないので誰かは分からないと話すノーマンは、母親は死んだと言うメアリーに電話の相手は誰なのか尋ねる。

ライラだと答えたメアリーは、レイモンドが話したように、自分達はあなたを狂わせようとしたとノーマンに伝える。

自分はやめたがライラはまだ電話をしてくると言うメアリーは、ノーマンからやめた理由を訊かれ、傷つけたくないからだと答える。

そこにプール保安官補が現れ、ハント保安官に呼ばれたノーマンは湿地帯に向かう。

ホテルからノーマンの家に電話をかけたライラは、出なかったためにその場に向かい、監視していたレイモンドが彼女を追う。

メアリーと共に現場に着いたノーマンは、ハントからウォーレンの荷物を見せられ、彼をクビにして出て行けと言ったと伝える。

ノーマンを帰したハントはメアリーと話し、誰かがノーマンに電話をして、彼の実の母親だと言っていることを知らされる。

メアリーから、ノーマンが養子なのか訊かれたハントは知らないと答えて、ライラの娘であることは分かていると伝える。

知っていることを話すようにと言われたメアリーは、ハントに何も答えない。

ハントに自分達の罪を問うメアリーは、法的には問題はないが、良心を問うなら犯罪に近いと言われる。

メアリーは、自分は気が進まなかったと伝えるものの、20年前のノーマンも同じように考えたが狂人だった言うハントから、弁解できるか訊かれる。

できないと言うメアリーに、会うのはこれが最後になるだろうと伝えたハントは、沼に沈んでいる車が発見されたことを知らされる。

ノーマンの家に向かったライラを、レイモンドはモーテルから監視する。

地下室に入り、床に隠してある母親のかつらを出し服に着替えようとしたライラは、現れた者にナイフで刺殺される。

家の様子を見に行ったレイモンドは地下室に向かい、そこに現れたノーマンから、何をしているのか訊かれる。

ライラをホテルからつけて来たと言うレイモンドは、ノーマンと共に彼女を捜す。

母親に扮したのはライラだと伝えたレイモンドは、それを否定するノーマンから、実の母親は他の女性だと言われる。

電話でそう言われたと話すノーマンに、ライラだと証明したら母親は死んだと認めるかと尋ねたレイモンドは、彼がそれに同意したために連絡しようとする。

ウォーレンの車は沼から引き上げられ、トランクの死体が確認される。

家に戻ったメアリーは、ウォーレンの車が見つかったので犯人にされるとノーマンに伝え、彼と逃げようとする。

どこへ行っても捕まると考えるノーマンは、自分のせいだと言うメアリーに、息子を守ろうとした母親が殺人を犯したと伝える。

かかってきた電話に出たノーマンは、モーテルの事務所からかけてきたレイモンドから、ライラが母親に扮して、この場から電話していたと言われる。

母親を相手にして話すノーマンの異常に気付いたレイモンドは電話を切り、受話器を取ったメアリーが切れたことを確認する。

しかし、ノーマンはそのまま母親と話し続け、メアリーを殺すようにと命令される。

地下室に向かい母親に扮したメアリーは、石炭に埋もれているライラの死体に気づかない。

ノーマンに話しかけたメアリーは、自分が母親だと伝えて受話器を置くようにと指示する。

二階の電話でノーマンに話しかけるメアリーは、現れたレイモンドに驚き、ナイフで彼の胸を刺してしまう。

階段から落下したレイモンドは死亡し、取り乱すメアリーは、自分を母親だと思うノーマンをナイフで傷つけてしまう。

地下室に向かうメアリーに迫るノーマンが石炭の山を踏んだために、ライラの死体が現れる。

ノーマンが殺したと考えるメアリーは、誰かが来たことに気づいた彼から、自分を助けたいと言われる。

近づくノーマンにナイフを振り上げたメアリーは、現れたプール保安官補に射殺される。

その後、手当てを受けたノーマンは、警察に保護される。

ノーマンを病院に戻そうとしたライラとメアリーの計画は仲間割れで失敗し、娘が母親を殺したとハントは考える。

ウォーレンと少年もライラとメアリーが殺したと言うハントは、娘一人の犯行かもしれないが、レイモンドも彼女が殺したと記者に伝える。

完全に狂っていたメアリーはノーマンの母親に扮し、無抵抗の彼を殺そうとしたと考えるハントは、報告書は明日、提出することにする。

帰宅したノーマンは、食事の最中に現れたエマを歓迎して、お茶を入れるために棚から缶を取り出す。

エマが実の母親だと気づいいたノーマンは、育ててくれたノーマは姉だと知らされる。

未婚で若くしてノーマンを産んだために育てられなかったエマは、自分は問題があって病院に入れられていたと伝える。

1歳前の自分はノーマが引き取ることになったと言われたノーマンは、まったく知らないと伝えてエマにお茶を出す。

自分の母親が正常ではないことを知らないほうがよかったと話すエマは、自分が退院した時にノーマンが収容されたことを伝える。

息子を待っていたと話すエマは、ライラとメアリーの計画を知り、尾行して一人ずつ殺したことをノーマンに伝えてお茶を飲む。

それを確認したノーマンは、その場にあったスコップでエマの後頭部を殴り、話しかけながら死体を二階の部屋に運ぶ。

ノーマと話したノーマンは、若い女と付き合わないように監視すると言う母親から、モーテルの営業を再開するようにと指示される。

互いが愛し合っていることを確認したノーマンは、ネオンを点灯して空き室を表示し、モーテルの事務所に向かう。


解説 評価 感想

参考:
・「サイコ」(1960)
・「サイコ2」(1983)
・「サイコ3」(1986)
・「サイコ4」(1990)

*(簡略ストー リー)
殺人罪を問われるものの精神異常と判断され、22年間、病院に収容されていたノーマン・ベイツは、正常に回復したことが認められて社会復帰することになる。
姉マリオンをノーマンに殺されたライラは、納得できないまま彼を監視する。
協力者である精神科医のレイモンドに感謝したノーマンは家に戻り、ダイナーで働くことになった彼はウエイトレスのメアリーと知り合う。
恋人と喧嘩をしたメアリーは住む場所がなくなり、それを知ったノーマンは、彼女に部屋を提供しようとする。
モーテルを任せていたウォーレンの素行の悪さを知り解雇したノーマンは、精神に宿る母親のことを常に考えながら、警戒するメアリーと共に新たな生活を始めるのだが・・・。
__________

前作は、映画史上に残るサイコ・スリラーの傑作、アルフレッド・ヒッチコックの「サイコ」(1960)であり、23年ぶりの続編ということで大いに話題になった作品。

同じイメージで製作することの無意味さを理解している、監督リチャード・フランクリンと脚本のトム・ホランドの力量が問われた作品でる。

舞台設定は同じではあるが、モノクロからカラーになり、青年から中年となった主人公”ノーマン・ベイツ”と、前作で姉を殺されて彼に恨みを持つ”ライラ・ルーミス”(旧姓クレイン)母娘の彼に対する復讐計画が進行する。
その段階で、正常と判断されて社会復帰したノーマンが、母娘に狂わされ、再び精神の中に母親が現れるという物語になっている。

更には、ノーマンの出生の秘密も明かされ、家の中に潜むもう一人の人物だった彼の実の母親も登場するという、前作の名を”汚さない”ような様々な工夫と努力は窺える内容に仕上がっている。

主演のアンソニー・パーキンスは、前作から20年以上の時を経て中年となり、精神的に追い込まれていく”ノーマン・ベイツ”を再び好演している。

前作にも出演した、犠牲者”マリオン・クレイン”の妹役のヴェラ・マイルズの出演もファンには嬉しい。

また、その娘役は、前作でマリオンを演じたジャネット・リーの娘ジェイミー・リー・カーティスも候補に挙がっていたが実現せず、マリオンの恋人役のジョン・ギャヴィンも、当時の駐メキシコ大使だったために出演できず、ライラと結婚した後に亡くなったという設定になっている。

法廷で正常と判断されて社会復帰をしたものの、殺人犯の元に娘を送り込むという母親の計画はやや無謀であるが、前作と違った雰囲気を出しつつも、オマージュ的に、上空、天井から撮影するシーンなども多用してあるのも注目で、現代風なジェリー・ゴールドスミスの音楽も違和感なく挿入されている。

ノーマンを狂わせて精神病院に戻そうとするライラ・ルーミスを演ずるヴェラ・マイルズ、その娘で、母の指示に従いノーマンに近づくものの、彼に感情移入していくメグ・ティリー、ノーマンの主治医である精神科医ロバート・ロッジア、モーテルの管理人デニス・フランツ、町の保安官ヒュー・ギリン、ノーマンを雇うダイナーのオーナー、ロバート・アラン・ブラウン、その店で働く女性でノーマンの実母だったクローディア・ブライアー、ウェイトレスのリー・ガーリントン、ノーマンの少年期を演ずるアンソニー・パーキンスの息子オズ・パーキンスなどが共演している。


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