役年齢と実年齢のギャップに疑問を感じ役作りができずにいる大女優の苦悩を描く、監督、脚本、出演ジョン・カサヴェテス、主演ジーナ・ローランズ、ベン・ギャザラ、ジョーン・ブロンデル、シーモア・カッセル、ピーター・フォーク他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・カサヴェテス
製作総指揮:サム・ショウ
製作:アル・ルーバン
脚本:ジョン・カサヴェテス
撮影:アル・ルーバン
編集:トム・コーンウェル
音楽:ボー・ハーウッド
出演
マートル・ゴードン:ジーナ・ローランズ
マニー・ヴィクター:ベン・ギャザラ
モーリス・アーロンズ:ジョン・カサヴェテス
サラ・グード:ジョーン・ブロンデル
デヴィッド・サミュエルズ:ポール・スチュアート
ドロシー・ヴィクター:ゾーラ・ランパート
エディ・スタイン:ミード・ロバーツ
ナンシー・ステイン:ローラ・ジョンソン
本人:ピーター・ボグダノヴィッリ
本人:シーモア・カッセル
本人:ピーター・フォーク
アメリカ 映画
配給 Faces Distribution
1977年製作 144分
公開
北米:1977年12月22日
日本:1992年2月日
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ブロードウェイ。
スター女優のマートル・ゴードン(ジーナ・ローランズ)は、共演者のモーリス・アーロンズ(ジョン・カサヴェテス)、劇作家サラ・グード(ジョーン・ブロンデル)、プロデューサー、デヴィッド・サミュエルズ(ポール・スチュアート)らと、舞台を終えて劇場を出ようとする。
マートルは、雨の中、自分に駆け寄り”アイ・ラヴ・ユー”の言葉を繰り返す17歳の少女ナンシー・ステイン(ローラ・ジョンソン)のことが気になる。
舞台監督マニー・ヴィクター(ベン・ギャザラ)は、そんなマートルを車に乗せて立ち去る。
その直後、ナンシーは車に轢かれてしまい、ショックを受けたマートルは、ホテルに向かい警察を呼ぶように指示する。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
ブロードウェイ。
スター女優マートル・ゴードンは、自分を慕うファンの少女ナンシーが、目の前で事故死するのを目撃してショックを受ける。
新作”二番目の女”のリハーサルが始まるものの、マートルはナンシーの事が気になる。
舞台監督マニーや劇作家サラ、プロデューサーのデヴィッドらがマートルの言動を気にする。
そんなマートルは、役と実年齢のギャップに疑問を感じ、役が理解できなくなり苦悩する。
マートルは、次第に情緒不安定になり、酒に溺れ、さらに、ナンシーの幻覚に悩まされることになる・・・。
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夫ジョン・カサヴェテス作品「こわれゆく女」(1974)でも、心のバランスを崩す女性を演じ、その演技が絶賛された、主演のジーナ・ローランズの渾身の演技が堪能できる作品で、彼女はベルリン国際映画祭で女優賞を獲得した。
*同賞でジョン・カサヴェテスは監督賞にノミネートされ、ゴールデングローブ賞では、ジーナ・ローランズ(主演)とジョーン・ブロンデル(助演)がノミネートされた。
製作は1977年ではあるが、カサヴェテスが110分の短縮版に意見してまともに公開されず、評価もよくなかったが、1988年のニューヨーク映画祭で完全版が広く知られることになり、高い評価を受けることになった作品でもある。
また、ジョン・カサヴェテスとジーナ・ローランズは、ドラマの中の舞台で、夫婦役を演じている貴重な作品。
舞台劇のバックステージを生々しく描いた作品であり、役者達の確かな演技に加え、劇場での芝居シーンがかなり長く挿入され、その臨場感などがよく伝わってくる。
苦悩する女優の心情を理解しつつ、それに手を焼く舞台監督ベン・ギャザラ、舞台俳優で、情緒不安定な主演女優の奇行をカバーする共演者ジョン・カサヴェテス、味わい深い演技を見せるベテランの二人、劇作家のジョーン・ブロンデルとプロデューサーのポール・スチュアート、マニー(B・ギャザラ)の妻ゾーラ・ランパート、カサヴェテスの盟友である脚本家で、事故死する少女(ローラ・ジョンソン)の父親ミード・ロバーツなどが共演している。
他、初日の舞台終了後に、本人役でピーター・ボグダノヴィッチ、シーモア・カッセル、ピーター・フォークらが登場する。