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オンリー・ザ・ブレイブ Only the Brave (2017)

2013年にアリゾナ州で発生した”ヤーネルヒル火災”に立ち向かった消防精鋭部隊”グラニット・マウンテン・ホットショット”の猛火との戦いを描く、監督ジョセフ・コシンスキー、主演ジョシュ・ブローリンマイルズ・テラージェフ・ブリッジスジェームズ・バッジ・デールテイラー・キッチュジェニファー・コネリーアンディ・マクダウェル他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:ジョセフ・コシンスキー
製作
ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ
マイケル・メンシェル
エリク・ハウサム
モリー・スミス
サッド・ラッキンビル
トレント・ラッキンビル
ドーン・オストロフ
ジェレミー・ステックラー
製作総指揮:エレン・H・シュワルツ
原作:ショーン・フリン”No Exit”
脚本
ケン・ノーラン
エリック・ウォーレン・シンガー
撮影:クラウディオ・ミランダ
編集:ビリー・フォックス
音楽:ジョセフ・トラパニーズ

出演
エリック・マーシュ:ジョシュ・ブローリン
ブレンダン・マクドナウ:マイルズ・テラー
デュエイン・スタインブリンク:ジェフ・ブリッジス
ジェシー・スティード:ジェームズ・バッジ・デール
クリストファー”マック”マッケンジー:テイラー・キッチュ
アマンダ・マーシュ:ジェニファー・コネリー
マーヴェル・スタインブリンク:アンディ・マクダウェル
トラヴィス・タービフィル:ジェフ・スタルツ
アンドリュー・アシュクラフト:アレックス・ラッセル
スコット・ノリス:サッド・ラッキンビル
ウェイド・パーカー:ベン・ハーディ
クレイトン・ホワイテッド:スコット・ヘイズ
アンソニー・ローズ:ジェイク・ピッキング
ナタリー・ジョンソン:ナタリー・ホール
クレア・コールドウェル:ペル・ジェームス

アメリカ 映画
配給
コロンビア・ピクチャーズ(北米)
サミット・エンターテインメント(世界)
2017年製作 133分
公開
北米:2017年10月20日
日本:2018年6月22日
製作費 $38,000,000
北米興行収入 $18,343,980
世界 $26,351,320


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
アリゾナ州、プレスコット
”森林消火隊クルー7”の指揮官エリック・マーシュ(ジョシュ・ブローリン)は、トント国立森林公園での火災発声の連絡を受ける。

支度をしたエリックは、そのことを妻アマンダ(ジェニファー・コネリー)に伝えて出かける。

途中エリックは、隊長のジェシー・スティード(ジェームズ・バッジ・デール)と隊員クリストファー”マック”マッケンジー(テイラー・キッチュ)を拾う。

フェニックス北40マイル(64km)、ケーヴ・クリーク
給水した消火ヘリコプターは、上空から散水して消火活動を行う。

その様子を確認したエリックは、隊員たちと共に作業を続ける。

ドラッグ漬けの自堕落な日々を送るブレンダン・マクドナウ(マイルズ・テラー)は、以前付き合ったことがあるナタリー・ジョンソン(ナタリー・ホール)が妊娠したことを知る。
...全てを見る(結末あり)

火災が住宅地に近づくことを心配するエリックは、本部から、カリフォルニアの”ホットショット”(精鋭部隊)の指示に従うようにと言われる。

到着したホットショットの指揮官に意見したエリックは、それを聞いてもらえない。

結局、ホットショットは延焼を防ぐことはできず、住宅地の人々は避難する。

傷つき安楽死も考えられた馬が運び込まれ、調教師のアマンダはその手当てをする。

悔しい思いをしたエリックは帰宅し、アマンダと共にくつろぐ。

ナタリーに会ったブレンダンは、自分の子供であることを確認し、責任は取ると伝えるものの、彼女から家族で育てると言われる。

その後、酔ったブレンダンはクラブから追い出され、窃盗の現行犯で逮捕される。

市の森林防災部のトップ、デュエイン・スタインブリンク(ジェフ・ブリッジス)と話したエリックは、ホットショットに昇格するために協力を求める。

収監されたブレンダンは母親に電話し、保釈金を払ってもらおうとする。

その夜、アマンダと共にデュエインと妻マーヴェル(アンディ・マクダウェル)に招かれたエリックは、ホットショットに昇格するための方法を考える。

釈放されて帰宅したブレンダンは、母から現金を渡され、出て行くようにと言われる。

デュエインと共にバーで市長と話したエリックは、認定を受ける許可を得る。

娘が生まれたブレンダンは、職を探そうとする。

現れたブレンダンを知るマックは、ドラッグ中毒だった彼を追い払おうとするが、エリックは面接をする。

ドラッグのことや前科を確かめたエリックは、ブレンダンが、娘ミカエラを幸せにするために生き方を変えようとしていることを知る。

ランニングをさせて決めようとしたエリックは、シューズを貸すようマックに指示し、ブレンダンをテストする。

隊員たちについて行けないブレンダンだったが、遅れて戻って来る。

携帯電話で撮った目的地に着いた写真をエリックに見せたブレンダンは、採用されることになる。

スーパーマーケットに寄ったブレンダンは、ナタリーの家の玄関に買い物したものを置いて行く。

厳しい訓練が続く中、ナタリーのことを侮辱するマックに襲い掛かったブレンダンは、エリックに制止される。

火に囲まれた際に使用する防火テントのテストをしていたエリックは、デュエインからの電話を受け、チリカウア山で火災が発生したことを知る。

監督官のヘイズが審査すると言われたエリックは、それを隊員に伝えて現場に向かう。

チリカウア山
設置された対策本部でヘイズに挨拶したエリックとジェシーは、隊員たちと共にヘリで飛び立つ。

現場に着き作業を始めたエリックは、防御火災で延焼を防ぐ方法に意見するヘイズの話を聞かずに黙らせる。

広範囲を焼き一夜を明かして火を食い止めたエリックは、隊員たちと共にヘリで本部に戻る。

町に向かう途中、ジェシーの電話でアマンダに連絡したエリックは、認定は難しいだろうと伝える。

その後、審査の結果を待つエリックは苛立ち、椅子を壊してしまう。

現れたデュエインからホットショットに昇格したことを知らされたエリックは、隊員たちと共に喜ぶ。

エリックは、隊に”グラニット・マウンテン・ホットショット”という名前を付ける。

いつものようにナタリーの家に食料品などを届けたブレンダンは、ミカエラを抱いたナタリーに話しかけられる。

感謝されたブレンダンは、ホットショットに昇格したことを話し、ミカエラを抱かせてもらい感激し、ナタリーに謝罪する。

ホットショット昇格を祝うパーティーが開かれ、アマンダから話しかけられたブレンダンは挨拶し、エリックに感謝していることを伝える。

エリックは、新しい椅子をデュエインからプレゼントされて喜ぶ。

浮気した恋人に家を追い出されたマックを気の毒に思ったブレンダンは、部屋を貸すことを伝えて感謝される。

隊員と家族たちと共に楽しい時間を過ごしたエリックは、スピーチしてホットショットのTシャツを配る。

9か月後。
ミカエラを預かったブレンダンは、彼女が発熱したためにマックと共に慌ててしまう。

隊員のトラヴィス・タービフィル(ジェフ・スタルツ)の妻が看護師だったので来てもらったブレンダンは、ミカエラの熱が下がり安心する。

子供は作らないと決めていたエリックは、気持ちが変わってきたアマンダと意見が合わなくなる。

グランドキャニオン、ノースリム。
消火作業を続けるエリックは、火が迫り転倒したブレンダンを助ける。

デュエインの馬の世話をしたアマンダは、帰りの車で居眠りをしてしまい、街道を外れて事故を起こし横転する。

町に戻ったエリックは、牧場で仕事をしていたアマンダの元に向かう。

無事だったアマンダのことを心配するエリックは、直ぐに知らせなかった彼女を責める。

心配させたくなかったと言うアマンダは、納得しない様子のエリックの意見を聞かずに憤慨する。

母とも和解したブレンダンは、ナタリーとミカエラと過ごす日々に幸せを感じていた。

近隣の山で火災が発生し、樹齢2000年の大木を守ることになった”グラニット・マウンテン・ホットショット”は、ジェシーの指揮で作業を始める。

周囲10mに溝を掘った隊員は迫る火から大木を守り、その場で記念撮影をする。

その後、ヘビに噛まれたブレンダンは病院に運ばれて治療を受け、エリックが様子を見に来る。

見舞いに来て寝ていたマックはブレンダンに起こされ、看護師のノラに惹かれてしまう。

ナタリーとミカエラと共に現れた母と二人で話したブレンダンは、大木の前で撮影した写真が掲載された新聞記事を見せられる。

ブレンダンは、危険な仕事を心配する母から、父親であることを考えるようにと言われる。

回復したブレンダンは、クラブに向かい仲間たちに歓迎され、エリックと店の外で話をする。

自分にチャンスをくれたことをエリックに感謝したブレンダンは、来シーズンから建物消火に移りたいことを伝える。

納得できないエリックは、父親と仕事の両立が難しいと言うブレンダンに、家族を持っている隊員は大勢いると伝える。

隊を辞めれば元の自堕落な生活に戻ってしまうと言うエリックは、ブレンダンの意見をそれ以上聞こうとしない。

家に向かう途中で、ブレンダンのことをアマンダに話したエリックは、英雄となれた仕事を捨てれば元の人生に戻ってしまうと伝える。

娘を選んだブレンダンが、自分と違う道を歩むことが気に入らないだけだと言われたエリックは憤慨し、アマンダと口論になり車を止める。

ホットショットのことが9割で夫は1割だと言って、愛する家族と暮らしたい考えのアマンダに、子供のことは話し合ったはずだと伝えたエリックは、理解してくれない彼女を残して車を降りる。

エリックから散歩すると言われたアマンダは、車を運転して家に向かう。

デュエインの元に向かったエリックは、かつて森林火災現場で火に襲われた際、炎の中から火だるまのクマが現れたことを話す。

そのクマの気分だと言うエリックの気持ちを察するデュエインは、彼を気遣う。

帰宅したエリックは、”自分は君のものだ”と言ってアマンダを抱きしめる。

翌朝、ヤーネルで起きた落雷火災の連絡を受けたエリックは、夕方には戻るとアマンダに伝えて出かける。

現場に向かうエリックは、今年で指揮官を辞めることをジェシーに伝えて、後を任せようとする。

対策本部で打ち合わせをしたエリックは、火災現場に向かう。

プレスコットの南西30マイル(48km)。
猛暑の中、防火帯を作ったエリックは、ブレンダンと話し昨晩のことを謝罪する。

自分に腹を立てていたと言うエリックは、薬物に手を出さない限り協力するとブレンダンに伝える。

周辺に火を放ったエリックだったが、消火機に火を消されてしまう。

エリックから尾根に移動する指示を受けたジェシーは、ブレンダンを見張りに向かわせようとする。

現れた別の隊員の車で移動したブレンダンは、計測を始めてエリックに報告する。

その後、風向きが変わり火が近づいたことを報告したブレンダンは、退避するようにとジェシーから指示される。

エリックらは、既に燃えた場所に移動しようとする。

火に囲まれたブレンダンは、現れた隊員の車に乗せてもらいその場を離れる。

ブレンダンを助けたという隊員からの連絡を受けたエリックは感謝し、状況を把握するために丘の上に向かう。

本部に戻ったブレンダンは、ヤーネルに向かうよう指示される。

火災の状況を見守りながら、航空消火が遅れていることを知ったエリックは、牧場に向かうようジェシーに指示して本部にそれを伝える。

ヤーネルに着いたブレンダンは、無線を聴きながら仲間たちのことを心配する。

猛烈なスピードで火が牧場に迫っていることを知ったエリックは、隊員に防火テントの準備をさせる。

消火機は上空を通過してしまい、エリックの無線の声を聴くブレンダンは、退路を断たれた彼らが防火テントを使おうとしていることを知る。

火が迫り、防火テントに入ったエリックらは神に祈る。

ブレンダンは、隊員を捜す消火機の無線を聴きながら涙する。

その後、鎮火した現場にヘリで向かった捜索隊員は、グラニット・マウンテン・ホットショットの隊員19人の死亡を確認して報告する。

それを知ったブレンダンはショックを受ける。

事故の知らせを受けたアマンダは泣き崩れる。

学校に家族を集めていることを隊員から知らされたブレンダンは、その場に向かう。

マーヴェルと共にアマンダを連れて学校に向かうデュエインは、19人がなくなり1人が無事だったという知らせを受ける。

学校に着いたデュエインは、市長から、カウンセラーを待っているために、家族には何も話していないと言われる。

夜になり、ブレンダンが現れたために、夫や父親、息子を失ったことを知った家族は悲しむ。

その場を去ろうとしたブレンダンはアマンダに呼び止められ、自分が死ねばよかったと伝えて涙する。

誰も喜びはしないと言うアマンダは、助かってよかったとエリックも思っているはずだと伝えてブレンダンを抱きしめる。

3年後。
ブレンダンは、娘のミカエラを連れて自分たちが守った大木の元に向かい、仲間やエリックのことを想う。
__________

グラニット・マウンテン・ホットショット”は地方自治体で初めてのホットショットであり、2008年以来、広大な山林を守り人々の命と家を守ってきた。

ヤーネルヒル火災”は、”911”以降、最も多くの消防士が犠牲となった。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
アリゾナ州、プレスコット
”森林消火隊クルー7”の指揮官エリック・マーシュは、火災から人々を守る日々を続ける中で、消防精鋭部隊”ホットショット”への昇格を目指していた。
自堕落な生活を送るジャンキーのブレンダンは、元恋人ナタリーが妊娠したことを知り、責任を感じて仕事を探す。
クルー7のエリックの面接を受けたブレンダンは採用され、心を入れ替えて厳しい訓練に耐える。
その後、消防部のトップであるデュエインの協力を得たエリックは、ホットショットに昇格するための審査を受けるのだが・・・。
__________

雑誌”GQ”に掲載されたショーン・フリンの記事”No Exit”を基に製作された作品。

トロン: レガシー」(2010)や「オブリビオン」(2013)など、作品数は少ないが話題作を手掛けるジョセフ・コシンスキーの監督作品。

2013年にアリゾナ州で発生した”ヤーネルヒル火災”に立ち向かい命を落とした、消防精鋭部隊”グラニット・マウンテン・ホットショット”の隊員とその家族に捧げられた実録ドラマ。

アメリカ国内の地方自治体で初めて、消防精鋭部隊”ホットショット”に昇格した森林消防隊の活躍と、家族の生活を犠牲にしながら人々の命や家を守る彼らの苦悩が描かれている。

森林火災の恐怖に立ち向かう逞しい男たちの戦いは、迫力映像と共に見応えあるドラマに仕上がっている。

命懸けの戦いの陰で抱える夫婦、家族の問題なども深く描かれた、人間ドラマでもある。

批評家、一般から高評価を得たものの、興行的には、製作費3800万ドルに対し約2600万ドル(全世界)に終わった。

主演のジョシュ・ブローリンは、隊員たちに厳しく接しながら、”ホットショット”に昇格する夢を果たす指揮官を熱演している。

自堕落な生活から生き方を変え、消火隊員となり家族を守ろうとする青年マイルズ・テラー、市の消防部のトップであり、主人公らを支えるジェフ・ブリッジス、主人公の部下である隊長のジェームズ・バッジ・デール、その部下テイラー・キッチュ、主人公の妻ジェニファー・コネリー、デュエイン(ジェフ・ブリッジス)の妻アンディ・マクダウェル、死亡する隊員ジェフ・スタルツアレックス・ラッセルサッド・ラッキンビルベン・ハーディスコット・ヘイズジェイク・ピッキング、ブレンダン(マイルズ・テラー)の恋人ナタリー・ホール、隊員の妻ペル・ジェームスなどが共演している。

ヤーネルヒル火災”での”グラニット・マウンテン・ホットショット”の犠牲者
Eric Marsh, 43
Jesse Steed, 36
Clayton Whitted, 28
Robert Caldwell, 23
Travis Carter, 31
Travis Turbyfill, 27
Christopher MacKenzie, 30
Andrew Ashcraft, 29
Joe Thurston, 32
Wade Parker, 22
Anthony Rose, 23
Garret Zuppiger, 27
Scott Norris, 28
Dustin Deford, 24
William Warneke, 25
Kevin Woyjeck, 21
John Percin, 24
Grant McKee, 21
Sean Misner, 26


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