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血に笑う男 Love from a Stranger (1937)

1924年に発表された、アガサ・クリスティの短編”Philomel Cottage”を基に上演されたフランク・ヴォスパーの戯曲”Love from a Stranger”の映画化。
宝くじを当てた女性と謎の紳士との関係を描く、監督ローランド・V・リー、主演アン・ハーディングベイジル・ラスボーンビニー・ヘイルブルース・シートン他共演のスリラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト
監督:ローランド・V・リー
製作:マックス・シャック
原作
アガサ・クリスティPhilomel Cottage
フランク・ヴォスパー””Love from a Stranger”(戯曲)
脚本:フランシス・マリオン
撮影:フィリップ・タヌラ
編集:ハワード・オニール
音楽:ベンジャミン・ブリテン

出演
キャロル・ハワード:アン・ハーディング
ジェラルド・ラヴェル:ベイジル・ラスボーン
ケイト・メドウズ:ビニー・ヘイル
ロナルド・ブルース:ブルース・シートン
ルーおばさん:ジャン・カデル
グリブル医師:ブライアン・ポーリー
エミー:ジョーン・ヒクソン
ホブソン:ドナルド・カルスロップ
タトル:ユージン・リーヒ

イギリス 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1937年製作 86分
公開
イギリス:1937年1月
北米:1937年4月18日
日本:未公開


ストーリー
ロンドン
生活苦のキャロル・ハワード(アン・ハーディング)は、おばのルー(ジャン・カデル)と、友人でピアノ教師のケイト・メドウズ(ビニー・ヘイル)と共にアパートで暮らしていた。
ある日、出社したキャロルは、フランスの国営宝くじで、一等の960万ペニーが当たったことを知り驚き、嫌な仕事を辞めてしまう。
預金をすべて下ろし、買い物をしてアパートに戻ったキャロルは、ケイトに宝くじのことを話し2人は喜ぶ。
キャロルは生活の心配がなくなり、ルーをブライトンに向かわせて、外国に行っていた婚約者のロナルド・ブルース(ブルース・シートン)に会おうとする。
そんな時キャロルは、訪ねて来たジェラルド・ラヴェル(ベイジル・ラスボーン)という紳士が、自分たちが旅行のため空けるアパートを、留守の間、借りるために下見に来る。
ジェラルドに部屋を見せていたキャロルは、現れたロナルドとの再会を喜ぶ。
ロナルドを紹介されたジェラルドは、部屋が気に入ったことをキャロルに伝えて、一旦その場を去る。
キャロルの幸運を知ったロナルドは、自分の支えが要らなくなった彼女の財産で暮らすつもりはないと伝える。
ロナルドは、これからはロマンチックな経験がしたいと言う、浮かれているキャロルの考えが理解できず、二人は口論になり、婚約を破棄してしまう。
アパートの外でケイトと出くわしたロナルドは、キャロルと別れることを話し、彼女に謝罪するようにと言うケイトの意見を聞こうとしない。
戻ったジェラルドと詳しい契約の件などを話し合って別れる。
その後キャロルは、ケイトと共に当選金を受け取るために、旅行を兼ねて航路フランスに向かおうとする。
客船に乗船しようとしたキャロルは、船上にジェラルドがいたために驚く。
出航後、写真が趣味の裕福なジェラルドは、キャロルを誘惑して口説こうとする。
やがて、旅を続けながら、ジェラルドとキャロルは惹かれ合うようになる。
パリでの生活を楽しむキャロルは、訪ねてきたロナルドから、ジェラルドは偽紳士であり、警察に調査を依頼したことを知る。
それを気にしないキャロルは、ジェラルドと結婚したことをロナルドに伝えるのだが・・・。


解説 評価 感想
1924年に発表された、アガサ・クリスティの短編”Philomel Cottage”を基に上演されたフランク・ヴォスパーの戯曲”Love from a Stranger”の映画化。

俳優としても活躍した「或る雨の午後」(1936)などのローランド・V・リーが監督し、主演はアン・ハーディングベイジル・ラスボーンビニー・ヘイルブルース・シートンなどが共演した作品。

宝くじを当てた女性と謎の紳士との関係を描くスリラー。

序盤はロマンチック・コメディ的な雰囲気で進行し、終盤では、緊張感溢れる恐ろしいスリラーが展開する、最後まで飽きずに観れる作品に仕上がっている。

宝くじが当選した主人公は人生が一変し、華やかな生活を送るようになる物語の中で、そのファッションなどにも注目したい。

主演のアン・ハーディングは、宝くじが当たり人生が変わり、現れた男性に翻弄される女性を魅力的に演じている。

主人公に近づく過去のある男を好演するベイジル・ラスボーン、主人公の友人ビニー・ヘイル、主人公の婚約者ブルース・シートン、主人公のおばジャン・カデル、医師のブライアン・ポーリー、ジェラルド(ベイジル・ラスボーン)の使用人ジョーン・ヒクソン、その叔父である使用人ドナルド・カルスロップなどが共演している。


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