1896年に発表された、H・G・ウェルズの小説”モロー博士の島”を基に製作された作品。 動物を人間に変える研究を行う博士の異様な行動を描く、監督アール・C・ケントン、主演チャールズ・ロートン、リチャード・アーレン、レイラ・ハイアムズ、ベラ・ルゴシ、キャスリーン・バーク他共演のホラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:アール・C・ケントン
原作:H・G・ウェルズ”モロー博士の島”
脚本
ウォルデマー・ヤング
フィリップ・ワイリー
撮影:カール・ストラス
出演
モロー博士:チャールズ・ロートン
エドワード・パーカー:リチャード・アーレン
ルース・トーマス:レイラ・ハイアムズ
法の代弁者:ベラ・ルゴシ
ロタ:キャスリーン・バーク
モンゴメリー:アーサー・ホール
デイヴィス船長:スタンリー・フィールズ
ドナヒュー:ポール・ハースト
オウラン:ハンス・シュタインケ
ムリン:テツ・コマイ
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1932年製作 70分
公開
北米:1932年12月26日
日本:1933年3月
製作費 $300,000
■ ストーリー ■
船が難破し漂流していたエドワード・パーカー(リチャード・アーレン)が、アピアに向かう貨物船に救助される。
エドワードの手当てをした医師のモンゴメリー(アーサー・ホール)は、意識が戻った彼から、婚約者のルース・トーマス(レイラ・ハイアムズ)への無電連絡を頼まれる。
アピア。
エドワードが乗る船が遭難したことを知ったルースは、彼が救助されてこの場に着くという電報を受け取り安堵する。
回復したエドワードは、モンゴメリーからデイヴィス船長(スタンリー・フィールズ)を紹介され、船が動物たちをモロー博士(チャールズ・ロートン)の島に運ぶことを知る。
エドワードは、酔ったデイヴィスが船員のムリン(テツ・コマイ)を殴り倒したために、デイヴィスを叩きのめす。
動物のようなムリンを不思議に思ったエドワードは、野獣のようにデイヴィスに襲いかかろうとする様子を見て驚く。
その後デイヴィスは、現れたモローの船に積荷を降ろす。
エドワードにモローの船に乗るよう指示したデイヴィスは、それに従おうとしない彼を殴り船に突き落とす。
モローはデイヴィスを非難するが、貨物船は遠ざかる。
仕方なくモローは、アピアに行きたいと言うエドワードとモンゴメリーを乗せて島に向かうのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
H・G・ウェルズの小説”モロー博士の島”(1896)を基に製作された作品。
B級映画を多く手掛けたアール・C・ケントンが監督し、主演はチャールズ・ロートン、リチャード・アーレン、レイラ・ハイアムズ、ベラ・ルゴシ、キャスリーン・バークなどが共演した作品。
動物を人間に変える研究を行う博士の異様な行動を描くホラー。
本作は、パラマウントによるヒット作「ジキル博士とハイド氏」(1931)の続編と言える作品。
今観るとやや安っぽく感じる動物人間のメイクなども、当時の技術を考えれば納得であり、南海の孤島で行われる異様な研究の恐ろしさが感じられる、陰湿な雰囲気の映像は効果抜群だ。
主演のチャールズ・ロートンは、紳士的でありながら、恐ろしく異様な実験を行う主人公を怪演している。
漂流者として救助され、主人公の島に向かうことになるリチャード・アーレン、彼の婚約者レイラ・ハイアムズ、主人公により人間化された者たちのリーダー、ベラ・ルゴシ、主人公にエドワード(リチャード・アーレン)の相手をさせられるパンサーウーマンのキャスリーン・バーク、主人公の同僚である思慮深い医師アーサー・ホール、貨物船の船長スタンリー・フィールズ、ルース(レイラ・ハイアムズ)と共に島に向かう船長のポール・ハースト、主人公に人間化されるハンス・シュタインケ、テツ・コマイなどが共演している。