人の潜在意識の中に侵入し除霊をする科学者の闘いと苦悩を描く、製作総指揮、監督ブラッド・ペイトン、主演アーロン・エッカート、カリス・ファン・ハウテン、カタリーナ・サンディノ・モレノ、デヴィッド・マズーズ、トーマス・アラナ他共演のホラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ブラッド・ペイトン
製作
ジェイソン・ブラム
トレヴァー・エンゲルソン
マイケル・サイツマン
製作総指揮
スチュアート・フォード
チャールズ・レイトン
マイケル・J・ルイジ
クーパー・サミュエルソン
ジャネット・ボルトゥルノ
ブラッド・ペイトン
ジョシュ・マクガイア
マット・カプラン
脚本:ロニー・クリステンセン
撮影:ダナ・ゴンザレス
編集
トッド・E・ミラー
ジョナサン・チブナル
音楽:アンドリュー・ロッキングトン
出演
セス・エンバー博士:アーロン・エッカート
リンジー・スパロウ:カリス・ファン・ハウテン
カミラ・マルケス:カタリーナ・サンディノ・モレノ
キャメロン・スパロウ:デヴィッド・マズーズ
オリヴァー:キーア・オドネル
ライリー:エミリー・ジャクソン
ダン・スパロウ:マット・ネイブル
アンナ・エンバー:カロリーナ・ヴィドラ
ジェイク・エンバー:エムジェイ・アンソニー
ヘンリー:ジョン・ピルチェロ
マギー・グラント:ナタリア・ノグリッチ
マギー:マーク・スティガー
フェリックス:トーマス・アラナ
警備員:マーク・ヘンリー
アメリカ 映画
配給
BH Tilt
フィルム・ディストリクト
2016年製作 91分
公開
北米:2016年12月2日
日本:2017年11月25日
製作費 $5,000,000
北米興行収入 $4,799,770
世界 $6,341,860
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロサンゼルス。
母リンジー・スパロウ(カリス・ファン・ハウテン)と二人暮らしの11歳の少年キャメロン(デヴィッド・マズーズ)は、父ダン(マット・ネイブル)から繰り返し母の携帯電話に着信があることに気づく。
アルコール依存症のダンは、誤ってキャメロンを骨折させてしまったため、リンジーと離婚して息子に接近禁止命令を受けていた。
夜中に何かの気配を感じたキャメロンは、開いていた窓を閉めて、カーペットの足跡に気づく。
何者かに襲われたキャメロンは、抵抗して相手を叩きのめす。
キャメロンは、何かにとり憑かれる。
あるクラブでヘンリー(ジョン・ピルチェロ)に声をかけたセス・エンバー博士(アーロン・エッカート)は、何者だと言われたために、彼に時間を尋ねる。 腕時計を確認したヘンリーは、時間が進んでいないことに気づき、時計が壊れたと思う。 ここにある時計はすべて同じだと伝えたエンバーは、追い払おうとするヘンリーにライターを渡して、自分が誰か思い出せと伝える。 ライターが兄からの昇進祝いだと確認にした弁護士のヘンリーに、エンバーは、店も女性達も潜在しない、ここは君の頭の中だと伝える。 巨漢の警備員(マーク・ヘンリー)に追い出されそうになったエンバーは、彼を一撃で叩きのめすものの、他の警備員に襲われる。 その場にいたイルサからマギーに用かと訊かれたエンバーは、ヘンリーを連れてその場から逃げる。 現実に戻りたければ窓から飛び降りろと言われたヘンリーに、押し入って来たイルサが迫る。 窓から飛び降りたヘンリーは現実に戻り、デスクの上に落下する。 悪霊マギー・グラント(ナタリア・ノグリッチ)に妻子を殺されたエンバーは、自身も車いす生活のままだった。 人の潜在意識に入り込んで除霊を行うエンバーは、アシスタントのオリヴァー(キーア・オドネル)から、成功したと言われる。 今回もマギーを見つけられなかったと言うエンバーは、目覚めたヘンリーから夢に出て来たと言われ、夢ではないと伝えて彼にライターを渡す。 オリヴァーから休養をとることを勧められたエンバーは、 ヘンリーが、職場以外ではカフェとストリップに行っていると言われたエンバーは、監視映像をチェックしようとする。 訪ねて来たヴァチカンのカミラ・マルケス(カタリーナ・サンディノ・モレノ)の話を聞いたエンバーは、大金を見せられるものの、仕事の依頼を断ろうとする。 マギーの仕業と考えられる、少年の除霊だと言われたエンバーは、それでも答えを渋る。 もっても3日の少年の話をしたカミラは、相手はマギーだとエンバーに伝えて名刺を渡し、その場を去る。 友人、そして師である聖職者のフェリックス(トーマス・アラナ)の元に向かったエンバーは、今回の件がマギーであることを確かめるが、それは不明で担当から外されたと言われる。 この件はマギーだと認めたフェリックスは、失踪したエクソシストのルカを監禁していることをエンバーに知らせて、もはや人間とは言えない彼から、情報を得ていることを伝える。 悪霊は自分達の中に紛れ、マギーが少年に憑依していることもルカから聞いたと言うフェリックスは、彼の力を借りて開発した、”C-79”という”目覚め”が入っている血清をエンバーに見せる。 もしもマギーにやられた場合、それを使えば10秒だけ正気に戻れることを知ったエンバーは、その間に片を付けるようにと言われる。 血清を接種して、マギーに永遠に捕らわれる前に自ら命を絶つようにと言われたエンバーは、それをフェリックスに渡し、死ぬつもりはないと伝えてその場を去る。 カミラに連絡したエンバーは、仕事を受けることを伝える。 キャメロンの資料をエンバーに見せたカミラは、両親は離婚して、アルコール依存症の父親は息子に接近禁止だと伝え、キャメロンが殺した女性の写真を見せる。 カミラと共にキャメロンのアパートに向かったエンバーは、マギーのことは母リンジーには話していないと言われる。 何人もの祈祷師なども無駄だったために、エンバーを信じられないリンジーは、彼は悪魔祓いではなく、患者の心の中に入り治療することを知る。 キャメロンに夢を見させて悪霊の力を奪うと言うエンバーは、夢を現実だと信じ込ませ、偽の現実を見せて彼の心を操り、自分がそれを暴くとリンジーに伝える。 それによりキャメロンが真実に気付けば寄生体は力を失い、周囲に寄生できなければ悪霊は死ぬと言うエンバーは、リンジーから試したことがあるか訊かれる。 実例の写真を見せたエンバーは、リンジーの了解を得る。 キャメロンに対面するエンバーは、マギーでなければ降りるとカミラに伝えて部屋に入る。 自分を知っているキャメロンから、愛するものを失う気分を訊かれたエンバーは、彼から、”死”そして”疫病”などと呼ばれる者だと言われる。 望みは何だと尋ねても答えないために去ろうとしたエンバーは、キャメロンから、愛するすべての者を苦しめてやると言われる。 動揺して出て来たエンバーを制止したカミラは、アシスタントを連れて戻ると言う彼から、キャメロンの部屋に鍵をかけるようにと指示される。 アパートに戻ったエンバーは、交通事故死した妻アンナ(カロリーナ・ヴィドラ)と息子ジェイク(エムジェイ・アンソニー)のことを想いながら酒を飲み涙し、容疑者マギーを恨む。 オリヴァーとライリーはリンジーのアパートに機材を運び、エンバーは準備を始める。 同席したいと言うリンジーに対し、危険が及ぶ可能性を伝えたエンバーは、モニターで部屋の内部を確認させる。 リンジーから何の機材か訊かれたライリーは、人の心に入ったエンバーを観察するためのものだと答え、キャメロンの脳の内部の寄生体の説明をする。 オリヴァーとエンバーから、脳を仮死状態に近づけてレム睡眠に入れば、キャメロンの意識を操作できることも知らされたリンジーは、心臓が8分しか耐えられないと言われる。 潜在意識下では時が流れず、とり憑かれた時刻で時が止まる事も知ったリンジーは、エンバーから心配はいらないと言われるものの不安だった。 オリヴァーとライリーに指示を与えたエンバーは、カミラから幸運を祈ると言われて部屋に入る。 キャメロンに歓迎されたエンバーは眠りに入り、公園のベンチから立ち上がり、時刻を確認する。 父ダンとキャッチボールをするキャメロンに話しかけたエンバーは、助けに来たことを伝える。 腹部から出血していることをキャメロンから知らされたエンバーは動揺し、異変に気づいたオリヴァーは彼を目覚めさせる。 心配するオリヴァーに大丈夫だと伝えたエンバーは、腹部の傷痕を確認し、リンジーから話を聞く。 父親と公園でよく遊んでいたキャメロンの願望が現れたと話すエンバーだったが、リンジーから、愛も伝えない父に会いたいはずがないと言われる。 悪霊が見せるものはキャメロンが望むものだと言うエンバーは、幻想を打ち砕くしか方法がないことをリンジーに伝える。 キャメロンを救うには父親の協力が必要だと言われたリンジーは、それを拒むものの、エンバーに説得されて、ダンの行きつけのバーを教える。 カミラと共にバーに向かったエンバーは、ダンを見つけてキャメロンのことを伝え、彼に協力を求める。 息子の危機にもかかわらず自分を侮辱するような態度をとったため、エンバーはダンを痛めつけて指示に従わせる。 アパートに向かったダンは、今回の件を知らせなかったリンジーを責める。 キャメロンに会いたいと言うダンの要望を聞いたエンバーは、息子を傷つけてはいないと話す彼に、絶対に接触は避けるようにと伝えて部屋に入る。 キャメロンに話しかけたダンは、傷つけてしまったのは事故だと言って、やり直したいことを伝える。 許してくれたキャメロンから、昔に戻りたいと言われたダンは、酒をやめることを伝えて公園に行くことなども約束する。 キャメロンに近づいたダンだったが、痛めつけられて殺される。 エンバーが何かを隠していることに気づいたリンジーは、ここに来た理由を尋ねる。 自分には関係ないと言われたリンジーは、元夫が死んだ現状で、何が起きているか知りたいとと伝える。 隠しているなら出て行くようにと言われたエンバーは、26歳の頃、人の心に入れることに気づくものの、その能力を持つものは必ず破滅すると知り、普通の生活を送るために隠したとリンジーに話す。 悪霊に憑依されていたマギーという女の車と衝突して、事故を起こし妻子が死んだことを話すエンバーは、キャメロンと同じ寄生体が自分の能力を察知して、家族を殺したことをリンジーに伝える。 それ以来、この能力を使ってマギーを殺すことを誓ったとエンバーは話す。 ここに来たのはマギーのためだったことを知ったリンジーは、彼女がエンバーを殺さない理由を尋ねる。 死よりも過酷な運命のためだと、エンバーは答える。 その後、マギーがキャメロンの力を吸収し始め、オリヴァーから2時間が限界だと言われたエンバーは、あるものを手に入れるために出かける。 フェリックスを尋ねたエンバーは、部屋が荒らされていることに気づき、血清を手に入れる。 倒れていたフェリックスから、ルカに襲われたと言われたエンバーは、その場を去ろうとする。 箱の中に隠されたルカの死体を見つけたエンバーは、フェリックスに悪霊が憑依していることに気づく。 マギーにやられると言いながら、フェリックスは自ら命を絶つ。 アパートに戻り、キャメロンの部屋に向かおうとしたエンバーはカミラに制止され、教会の者を呼ぶと言われる。 それを拒んだエンバーは、マギーの狙いは自分なので、あくまで戦うことをカミラに伝える。 リンジーにキャメロンが宝物にしているものがあるか尋ねたエンバーは、大事にしていた指輪のことを知らされる。 キャメロンを必ず救うと言うエンバーから協力を求められたリンジーは、彼に指輪を渡す。 準備をしたエンバーは、意識が戻らない場合は投与するようにと言ってオリヴァーに血清を渡し、すべてを終わらせると伝える。 蘇生薬はもう必要ないと言って部屋に向かったエンバーは、時計の時刻を確認する。 意識の中に侵入したエンバーは、ダンと共にカーニバルを楽しむキャメロンに話しかける。 自分を追い払おうとするダンを突き飛ばしたエンバーは、キャメロンに指輪を見せて、父親は偽物だと伝える。 話しかけるダンを信じないキャメロンに、味方だと伝えたエンバーはその場から逃げる。 自分を信じさせたエンバーは、キャメロンが好きな色のドアが現れたため、リンジーが待っていると伝えて、彼をその場に向かわせる。 それを阻止しようとするダンとエンバーは格闘になり、キャメロンはドアを開けることができない。 次はリンジーに憑依すると言うダンに、行き先は自分が決めると伝えたエンバーは、彼を叩きのめす。 ダンに憑依しているマギーに、事故の時にアンナがつけていた十字架を見せたエンバーは、それを彼の口に押し込む。 ドアをけ破ったエンバーは、キャメロンと共に窓から飛び降りる。 マギーはキャメロンから去り、息子を抱きしめたリンジーはエンバーに感謝する。 オリヴァーとライリーも、エンバーの無事を喜ぶ。 その時、ジェイクの声が聴こえたエンバーは、病院のベッドで目覚める。 その場にいたアンナから、人を避けようとして事故を起こし、車が転落したことを知らされたエンバーは、脚も異常がないことを確認する。 退院するエンバーは、キャメロンを助ける前と同じ時間であることを確認し、アンナとジェイクが偽物だと気づく。 その場から逃げ去ったエンバーはマギーに襲われ、ドアを開けて部屋に入り、窓から飛び降りようとする。 悪霊に捕らえられているキャメロンは、解放されて意識が戻り、ライリーは、マギーが憑依し苦しむエンバーに血清を投与する。 もがきながら窓を開けたエンバーは、窓から落下する。 心肺停止のまま救急車に乗せられたエンバーは、蘇生措置をされて意識が戻る。 その場でエンバーを見守るカミラは喜び、彼の手を握る。 しかし、エンバーは息を引き取り、その直前にマギーはカミラに憑依する。
...全てを見る(結末あり)
もう一人のアシスタント、ライリー(エミリー・ジャクソン)からは、ヘンリーがとり憑かれる前の足取りをつかんだことを知らされる。
*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス。
人の潜在意識に侵入して除霊をする能力を備える科学者のセス・エンバー博士は、悪霊に襲われて事故を起こして妻子を亡くし、苦悩する日々を送っていいた。
事故の相手”マギー”に憑依していた悪霊に復讐するために捜していたエンバーは、キャメロンという少年にマギーが憑依していることを、ヴァチカンの要請を受けたカミラから知らされる。
その除霊を依頼されたエンバーは、マギーと対決するために、助手のオリヴァーとライリーと共にキャメロンと母親の住むアパートに向かう。
キャメロンに対面したエンバーは、彼の中で自分を待ち構えていたマギーとの戦いに備えるのだが・・・。
__________
「センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島」(2012)、「カリフォルニア・ダウン」(2015)、「ランペイジ」(2018)など、ドウェイン・ジョンソンとのコンビで知られるブラッド・ペイトンが、製作総指揮を兼ねて監督したオカルト・ホラー。
邦題は”エクソシスト”となっているが、ドラマの中で、聖職者ではない主人公がそれを否定するように、人の潜在意識の中に入り込み除霊をする科学者の闘いを描く内容となっている。
また、主人公の特殊能力を知った悪霊が、彼の妻子の命を奪ったために、復讐を誓う彼の苦悩する姿も切実に描かれている。
ドラマ自体は単純で新鮮味もなく、主人公を熱演する人気スターのアーロン・エッカートの熱演以外はそれほど魅力的な内容とは言えず、批評家の評価も低く興行的にも成功しなかった作品。
悪霊にとり憑かれる少年(デヴィッド・マズーズ)の母親カリス・ファン・ハウテン、ヴァチカンの要請で主人公に除霊を依頼するカタリーナ・サンディノ・モレノ、主人公のアシスタント、キーア・オドネルとエミリー・ジャクソン、少年の父親マット・ネイブル、主人公の亡くなった妻カロリーナ・ヴィドラ、同じく亡くなった息子エムジェイ・アンソニー、主人公の患者ジョン・ピルチェロ、主人公の妻子を殺した悪霊がとり憑く女性ナタリア・ノグリッチ、主人公の師である聖職者トーマス・アラナ、巨漢の警備員マーク・ヘンリーなどが共演している。