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ハイ・クライムズ High Crimes (2002)

1998年に発表された、ジョゼフ・フィンダーの小説”High Crimes”を基に製作された作品。
エルサルバドルの村人を殺し罪に問われた元海兵隊員の夫の無実を訴える女性弁護士の権力との戦い描く、監督カール・フランクリン、主演アシュレイ・ジャッドモーガン・フリーマンジェームズ・カヴィーゼルアダム・スコットアマンダ・ピートブルース・デイヴィソン他共演のサスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

モーガン・フリーマン / Morgan Freeman 作品一覧
モーガン・フリーマン / Morgan Freeman / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:カール・フランクリン

製作
アーノン・ミルチャン
ジャネット・ヤン
ジェシー・ビー・フランクリン
製作総指揮
リサ・ヘンソン
ケヴィン・リーディ
原作:ジョゼフ・フィンダー”High Crimes”
脚本
ユーリ・ゼルツァー
ケイリー・ビックレー
撮影:テオ・ファン・デ・サンド
編集:キャロル・クラヴェッツ=アイカニアン
音楽:グレーム・レヴェル

出演
クレア・キュービック:アシュレイ・ジャッド
チャーリー・グライムス:モーガン・フリーマン
トム・キュービック/ロナルド・チャップマン:ジェームズ・カヴィーゼル
テレンス・エンブリー:アダム・スコット
ジャッキー・グリマルディ:アマンダ・ピート
ビル・マークス:ブルース・デイヴィソン
ジェームズ・ヘルナンデス少佐:ホアン・カルロス・ヘルナンデス
ルーカス・ウォルドロン少佐:マイケル・ガストン
マリンズ:トム・バウアー
ラモーナ:ジェシー・ビートン
エル・サルバドル人の男:エミリオ・リヴェラ
嘘発見器のコーチ:ジョン・ビリングズリー
ファレル大佐:ジュード・チコレッラ
トロイ・アボット:マイケル・シャノン
ローラ:デンドリー・テイラー

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2002年製作 115分
公開
北米:2002年4月5日
日本:2002年6月15日
製作費 $42,000,000
北米興行収入 $41,543,920
世界 $63,781,800


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1988年、エルサルバドル、ラス・コリナス。
アメリカ海兵隊の秘密任務により、多くの村人が射殺される。

現在、カリフォルニア州、マリン郡
弁護士のクレア・キュービック(アシュレイ・ジャッド)は、木工職人の夫トム(ジェームズ・カヴィーゼル)と共に平穏な日々を送り、子供ができることを望んでいた。

サンフランシスコ
世間で話題になっていたレイプ事件で犯人の弁護をして勝訴したクレアは、マスコミに囲まれながら、被害者には同情するが、依頼人の人権も尊重するべきだと伝える。

事務所に戻ったクレアは、これでパートナーになれる可能性があることを、上司のフランクリンとの会話で確信する。

ある夜、侵入者に気づいたトムは様子を見に行くが、二人の男が窓を割って逃げる。

ユニオン・スクエア
クリスマスの買い物を楽しむクレアとトムは、監視されていることに気づかない。
...全てを見る(結末あり)

路地で異変に気づいたトムは、張り込んでいたFBIに逮捕されてしまう。

FBI支局に向かったクレアは、不当逮捕をマリンズ捜査官(トム・バウアー)に訴え、トムのことを”ロナルド・チャップマン”だと言い張るために疑問に思う。

侵入事件で指紋を採取した際、トムが軍捜査当局が12年間追っていた男だと知らされたクレアは、容疑の内容をマリンズに尋ねるものの、それを拒まれる。

知る権利があると伝えたクレアは、国家安全上の軍事裁判の場合は別だと言われて驚く。

混乱するクレアは妹のジャッキー(アマンダ・ピート)からの電話を受けて、家賃代を貸してほしいと言われる。

ジャッキーに迎えに来てもらったクレアは、自宅で荷物をまとめて、サン・ラザロ海兵隊基地に向かう。

航空部隊の営倉で面会の手続きをしたクレアは、ジェームズ・ヘルナンデス少佐(ホアン・カルロス・ヘルナンデス)から声をかけられ、ロナルドは優秀な兵士であり力になると言われる。

トムに会ったクレアは、彼が”ロナルド・チャップマン”であることを確認して動揺し、何もしていないので信じてほしいと言われる。

自分は無実だと言うトムは、真実を打ち明ければ見捨てられると伝え、そこに弁護人が現れる。

挨拶するテレンス・エンブリー(アダム・スコット)の若さに驚くクレアは、外で待つ彼と話すとトムに伝えてその場を離れる。

弁護士であることをテレンスに伝えたクレアは、起訴状を確認して、脱走罪、命令無視、上官への暴力、9人の殺人を犯したこと知り、有罪ならば死刑だと言われる。

訴追の担当官は有能なルーカス・ウォルドロン少佐(マイケル・ガストン)で、テレンスが勝訴の経験もないことを知ったクレアは、第一級殺人罪を問われている弁護を自分がすることをトムに伝える。

1988年、三人のアメリカ人学生がエルサルバドルのカフェで爆殺され、アメリカ政府及び軍は分隊を派遣し、実行組織のボス、ダニロ・チャコンを追った。

指揮官はビル・マークス大佐(ブルース・デイヴィソン)だったと言われたテレンスは、現在は准将であるマーカスが、両院軍事歳出委員会特別代表だということをトムに確認する。

マークスの命令で、分隊はチャコンが潜伏していると思われるラス・コリナスに向かい、ヘルナンデスが罪のない村人9人を殺したとトムは話す。

全てマークスが処理してくれるので、誰にも話すなと副官のヘルナンデスが隊員に伝えたと話すトムは、クレアから、昨日、声をかけられたと言われる。

それを知ったトムは、ヘルナンデスは危険人物なので近づくなと言ってクレアに警告する。

テレンスは、輝かしい軍歴を持つマークスが、副官のヘルナンデスを庇って罪を被せたという考えをトムに確認する。

事務所に向かったクレアは、フランクリンから事件には関わりたくないと言われたため、辞職すれば問題ないはずだと伝える。

何か力になりたいと言うフランクリンにクレアは、海兵隊出身で裁判で海兵隊に勝訴したことがある弁護士を紹介してほしいと伝える。

基地の近くの家を借りたクレアは、紹介された弁護士のチャーリー・グライムス(モーガン・フリーマン)に会い、海兵隊法務部の敏腕弁護士だったのは昔の話だと言う彼に、無実の夫を救うための協力を求める。

訴追官がウォルドロンだと知ったチャーリーは、罪を認めて審問長と取引をすることを勧めて、軍の正義が一般の常識とは違うとクレアに伝える。

その夜クレアは、現れたジャッキーから協力すると言われ、”霊感ホットライン相談室”を始めるために電話を新設欲しいと頼まれる。

クレアの家を、何者かが監視していた。

翌朝、クレアを迎えに来たテレンスは、ジャッキーに惹かれる。

車で基地に向かうクレアは、チャーリーがバイクで追ってくることに気づき、テレンスから、彼がアルコール依存症だったことを知っているか訊かれる。

チャーリーがしらふなのを確認したクレアは、断酒して462日目だと言われ、今日は予備審問だと伝える。

審問官がファレル大佐(ジュード・チコレッラ)が担当だと知ったチャーリーは、軍のやり方に逆らうべきではないとクレアに助言する。

法廷に向かったクレアはウォルドロンに挨拶し、チャーリーは彼を牽制する。

ファレルは開廷し、現れたトムはチャーリーに挨拶して、ヘルナンデスが傍聴席にいることを確認する。

トムに罪状認否を求めたファレルは、告訴却下申請のことを問うクレアの要請を却下する。

規律したトムは無罪を主張し、ウォルドロンは、妻が夫を弁護するのが合法かをファレルに問う。

ファレルはそれを許可し、冒頭陳述は1週間後だと伝える。

異議を申し立てたクレアは、殺人容疑弁護の準備が1週間では短すぎると意見するものの却下される。

公開裁判を求める権利があると言うチャーリーだったが、国家保安上の機密に関わる事件であるため、軍法違反だとウォルドロンが反論する。

弁護人は軍法が及ばない民間人であり、軍法は参考程度に留めると伝えたチャーリーは着席する。

民間人でも営倉に送り追放できると言うファレルは、弁護側に警告して閉廷する。

法廷を出たクレアは、追放されるところだったと言ってチャーリーを批判するが、”公開裁判”という言葉で相手を焦らせただけだと言われる。

事件当時、行動を共にした兵士7人は全員トムが殺したと証言したが、証人喚問は2人だけで、残りの5人は死亡し、死因は戦死に加えて事故死もあった。

調査が必要だと言うチャーリーは、グリーンベレー出身の友人に事故死のこと探らせると、クレアとテレンスに伝える。

証人の一人はトロイ・アボット(マイケル・シャノン)で、武装強盗で捕まり服役中であり、ウォルドロンが早期保釈を画策中だった。

ヘルナンデスが単独で行動したと主張するべきだと言うテレンスは、マークスが関与していたとは考えられなかった。

その意見に賛成するチャーリーは、マークスをへたに刺激するとこちらが不利になるとクレアに伝える。

ウォルドロンからの電話を受けたクレアは、オフィスで打開策を相談することを提案される。

致死罪を認めれば懲役5年、機密保持契約書にサインするという条件を提示さらたトムは、チャーリーから言い取引だと言われる。

犯していない罪に対して服役する気にはなれないと言うトムは、受け入れるつもりはなかった。

それをウォルドロンに伝えたクレアは、この件を打ち切るべきだと言われるものの、考えを変えるつもりはなかった。

帰宅したクレアは、侵入していた何者かに殴られ、自分の家族は夫に殺されたと言われて銃を向けられる。

そこに現れたテレンスは家の中の異変に気づき、入り口のドアを蹴破り、拘束されていたジャッキーを助けて犯人を追うものの、逃げられてしまう。

それを知ったトムはヘルナンデスの仕業だと考え、取引を断ったために脅したとクレアに伝える。

疑惑を晴らすために嘘発見器にかけてほしいと言うトムは、証拠には使えないが、君に証明したいとクレアに伝える。

そこに現れたヘルナンデスから、取引をのむべきだと言われたトムは、彼に襲い掛かり二人は格闘になる。

トムは取り押さえられ、クレアはヘルナンデスの入室を許可したことに抗議する。

嘘発見器のテストを受けたトムは、それパスしてクレアと共に喜ぶ。

法廷で、事件を担当した犯罪捜査部門のラピエール中佐に質問したウォルドロンは、目撃者全員トムが殺したことを証言したことを確認する。

証人達は事前に証言内容を指示されていたのではないかというチャーリーの質問を否定したラピエールは、2名が戦死したことを知っているか訊かれる。

知っていると答えたラピエールは、一人はひき逃げ事故の犠牲者で、もう一人は遊泳中に溺死、最後の一人は登山中の転落死だと言うチャーリーに、それも知っていると答える。

今のは自分がでっち上げた死因だと話すチャーリーから、実際は、一人は家に押し入った者に殺されたと言われて調書を見せられたラピエールは、証言聴取は他が担当していたと伝える。

弁解しようとするラピエールに、それ以上、意見を求めずに質問を終えたチャーリーは、クレアからウインクされる。

その後、強盗に殺された目撃者の妻の話で、軍が関与していると非難しているとチャーリーから知らされたクレアは、事件後に妻の行方は分からないと言われる。

テレンスの家に向かい、ヘルナンデスに対する考えをまとめたいと伝えたクレアは、その場にジャッキーがいたために驚く。

クレアは、自分が誘惑したと言うジャッキーが、仕事とは無関係だと弁解するテレンスの家にいることに呆れて憤慨し、その場を去る。

家に帰る途中、尾行されているような気がしたクレアは警戒するが、それは勘違いだった。

スーパーでジャッキーと買い物をしていたクレアは、見知らぬ男性(ジョン・ビリングズリー)から声をかけられ、嘘発見器のプロだと言う彼は、敵の拷問を受ける兵士やスパイに嘘発見器をだます方法を教えていると言われる。

別人になる方法を教えて、その別人が嘘発見器に答えると伝えた男性は、それ以上は語らずにその場を去る。

トムに会ったクレアは嘘発見器のことを確認し、だます訓練を受けたが真実を話したと言われる。

信用できなくなったと言われたトムは開き直り、自分が殺したと伝えて涙する。

寄り添うクレアを抱きしめたトムは、監視されていることに気づき、全て筒抜けだと彼女に伝える。

それをクレアから知らされたチャーリーはテレンスを尾行し、彼が、バーでウォルドロンらと親しげに話している様子を目撃する。

店から追い出されて痛めつけられたチャーリーは、クレアとジャッキーにテレンスのことを話す。

そこにテレンスが現れ、クレアらは嘘発見器のことを話し、バーでウォルドロンらと一緒にいた理由を追求する。

金曜日は必ずあの店に行くだけのことだと言うテレンスをクビにしたクレアは、海兵の付き合いがあると話す彼を信用しなかった。

襲われたことも追及されたテレンスは、何も知らないと反論するものの、ジャッキーからコップの水をかけられたために、その場を去る。

チャーリーは、保釈になったアボットを追うことをクレアに伝える。

法廷で証言したヘルナンデスは、チャップマンがカウボーイのように銃を両手に持ち替えて、村人を脅して射殺したと話す。

駆けつけた時は手遅れで、三人でチャップマンに飛び掛かり銃を奪ったと、ヘルナンデスは証言する。

上官であるにも拘らず、異常者を野放しにした理由をヘルナンデスに尋ねたクレアは、兆候は何もなかったと言う彼に、最も信頼できる兵士だと報告書に書いてあると伝えて、それをファレルに渡す。

優秀だと認めながら真の犯人を庇うことを拒否したとヘルナンデスに伝えたクレアだったが、異議を申し立てるウォルドロンの意義をファレルは認め、発言に注意するよう彼女に注意する。

村では別行動をしていたはずの7名が、なぜ同一の目撃証言をしたのかをヘルナンデスに問うクレアは、現場の到着が同時だったと言う彼に都合がいい話だと伝えて、実際は上からの命令ででっち上げた証言ではないかと尋ねる。

それを否定するヘルナンデスは、自分が気づくはずで嘘は許さないと伝える。

秘密任務を隠すために訓練されてウソをつくはずだと言うクレアは、嘘発見器でさえ見抜けないウソだと強調する。

その能力について訊かれたヘルナンデスは、敵に捕らえられた場合は使うと答える。

それならばこの質問はと尋ねるクレアは、”自分は味方か?”とヘルナンデスに問う。

モーテルでアボットに会ったチャーリーは、ヘルナンデスから頼まれて酒を届けに来たことを伝える。

売春婦のローラ(デンドリー・テイラー)とグレイシーに協力してもらい、アボットから話を聞き出そうとしたチャーリーは、酒を勧められる。

ためらいながらも飲んでしまったチャーリーは、自分は現場にいなかったが、発砲現場を見たと証言することを強要されてというアボットの話を聞き、それを録音する。

上官の命令には逆らえず、チャップマンが撃ったと証言し、皆がそう言わされたとアボットは話す。

家に戻ったクレアは、監視していた男が通りにいることに気づき警察に通報する。

そこにチャーリーが現れたために電話を切ったクレアは、不審な男がいたことを伝える。

酔っているチャーリーからテープレコーダーを渡されたクレアは、目撃してないことを証言させられたと話すアボットの録音だということを知る。

クレアに感謝されたチャーリーは、483日も禁酒を続けていたので、めったなことでは飲まないと彼女に伝える。

飲んだついでに祝杯を挙げても構わないだろうとクレアに伝えたチャーリーは、妊娠したいから付き合えないと言われる。

遅れて法廷に現れたウォルドロンは、アボットが行方不明だとファレルに伝える。

アボットの証言テープを提出したクレアは、休廷したファレルと共に部屋に向かい、チャーリーが録音テープを再生する。

証人がいない状況では価値のないものだと判断したファレルは、強要されたのかもしれないので証拠にはならないと言ってテープの提出を却下する。

ウォルドロンは訴追側の立証は終了だと伝え、テープが受理されないクレアは納得できず、上訴すると言ってその場を去る。

上訴することをトムに伝えたクレアだったが、潰されるだけで無駄だと言われる。

チャーリーがクレアの家の室内の電話線に盗聴器が仕掛けらえていることに気づき、疑ったのは誤解だったことが分かったジャッキーはテレンスの元に向かう。

マークスに会うしかないと言うチャーリーの指示に、クレアは従うしかなかった。

ロサンゼルス
マークスに会ったクレアは、相手にされないためにアボットのテープを渡す。

チャーリーに電話をしてメッセージを残したクレアは、証人になってくれる者を捜そうとして、襲われた犯人のことを考える。

マスコミを呼んで事件のことを話したクレアは、カメラの前で情報提供を求める。

チャーリーの家を訪ねたクレアは、不在だった彼を捜してバーに向かいバイクを確認する。

報道を見たフランクリンからの連絡を受けたクレアは、自分を襲ったと思われる男(エミリオ・リヴェラ)が現れたために、辞表は郵送すると伝えて電話を切る。

男の車に乗ったクレアは郊外に連れて行かれ、ラス・コリナスの村人が無残に殺されたと言われる。

ヘルナンデスの写真を見せたクレアは、片目に眼帯をつけていたと言う男から、彼が、カフェで会合をしていたチャコンを爆死させたという話を聞く。

チャコンがアメリカ人学生を殺したと言うクレアの話を否定する男は、アメリカ兵がカフェを襲撃し、それを隠そうとした軍がラス・コリナスを襲撃してチャコンへの報復と偽ったと伝える。

そこに警備の車が現れたため、男はクレアを残して車で走り去る。

警備の車にバーまで送ってもらったクレアは、その場で飲んでいたチャーリーから、相談なしで記者の前で話したことを非難される。

事件の目撃者と話をしたと言うクレアは、トムの無実を証明できる、大規模な隠ぺい工作があったと伝えて、チャーリーを連れて帰る。

ところが、クレアが運転している車は何者かに襲われて横転してしまう。

無事だったクレアは、ジャッキーが付き添う病院で目覚め、看護師からチャーリーも無事だと知らされる。

また妊娠できると言われたクレアは、流産したことを知りショックを受ける。

退院したクレアはチャーリーに励まされるが、ここまで卑劣な手を使う相手のことを考えて限界だと伝える。

再スタートできると言われたクレアは、クリスマスプレゼントを持って現れたテレンスに、誤解していたことを謝罪する。

最低なクリスマスだと言うクレアに、それは違うと伝えたテレンスは、目を負傷したヘルナンデスの記録が残っているはずだと伝える。

FBIのマリンズに会ったクレアは、チャコン殺害と隠ぺい工作のことを話し、ヘルナンデスの治療記録を知りたいと伝えて協力を求める。

チャーリーは、死んだ目撃者の妻がメキシコにいるという情報を得る。

マリンズの協力で記録をチェックしたクレアは、それをファックスで家に送りジャッキーに連絡し、チャーリーがメキシコにいることを知る。

ロサンゼルス
慈善パーティーに出席しているマークスに話しかけたクレアは、ヘルナンデスの負傷記録を見つけたことを伝える。

目撃者は、ヘルナンデスが手榴弾をカフェに投げ込んだと言っていると伝えたクレアは、その際に負傷して病院で治療を受け、事実を隠すために村を襲ったと話すものの、マークスは動じない。

証人に喚問すると言われたマークスは、1988年3月14日付の機密書類である、ヘルナンデスの断片による負傷の治療記録を渡される。

これで殺人犯を釈放しろというのかとクレアに尋ねたマークスは、今の話を暴露すると言われたために、災難が続いているはずなので用心した方がいいと伝える。

脅しは通用しないと言うクレアは、今日まで生き延びていると伝えて、自分こそ生き残れるかとマークスに問う。

マークスは何も答えすに去り、脅されたクレアは動揺する。

家に戻ったクレアは兵士が来ていることに気づき、ジャッキーとテレンスから、明朝8時に出廷しろと言われたことを知らされる。

マスコミと話した自分を事件から外すつもりだとも言われたクレアは、未だにチャーリーと連絡がとれないことを知る。

テレンスから、カルテがあるのでまだ打つ手はあると言われたクレアは、証拠と認められないだろうと伝える。

翌朝、出廷したクレアとウォルドロンはファレルに呼ばれ、国家安全上の理由から、国防総省はチャップマンに対する告訴を取り下げることを知らされる。

閉廷したファレルは、被告を釈放させる。

トムはテレンスと共に喜ぶクレアは、チャーリーに勝訴したというメッセージを残す。

家にはマスコミが詰めかけていたために通り過ぎたクレアらだったが、その場にエルサルバドルの男もいた。

テレンスとジャッキーに別れを告げたクレアとトムは、マリン郡の家に向かう。

メキシコテポストラン
死亡した兵士の妻に会ったチャーリーは、夫は犯人を知っていたと言う彼女から、物を左右の手で持ち替える動作を見て誰か分かったらしいという話を聞く。

トムと共に家に戻ったクレアは、チャーリーからの電話に出る。

警戒しながら話すチャーリーは、トムがスーパーに買い物に行ったことを知り、パソコンの日程表を開くようクレアに指示する。

伝えた日付のトムの行動を確認したチャーリーは、目撃者が殺された日と場所が一致することをクレアに伝える。

ヘルナンデスの話では、トムは銃を左右の手でもてあそんでいたと伝えたチャーリーは、彼が両手利きであることをクレアに確認し、犠牲者の妻も同じことを言っていたと話し、クレアを動揺させてしまう。

戻ったトムは、チャーリーと何を話していたかをクレアに尋ね、隠し事をしているのは自分だと言われる。

殺したことをトムが認めたために動揺するクレアは、村人はテロリストなので徹底的に痛めつけて情報を入手しろという命令だったと言われる。

同僚の二人も殺したと言うトムは、クレアにグラスで殴られる。

逃げたクレアを捕まえて作業場に連れて行ったトムは、彼女を拘束して殺そうとするものの、エルサルバドルの男に撃たれる。

反撃したトムは男と格闘になるが、力尽きて倒れる。

拘束を逃れたクレアは男に銃を向けるものの、終わったと言って去る彼を見逃す。

瀕死のトムは、クレアに謝罪して息を引き取る。

サンフランシスコ
その後、チャーリーの新しい住居兼弁護士事務所を訪ねたクレアは、”グライムス&キュービック法律事務所”を共同で経営することを提案される。

それを断り”グリマルディ”にすると言うクレアは、旧姓だとチャーリーに伝える。

内装を変えて働きやすい環境にしなけらばダメだと言うクレアは、外観も直す必要があると驚くチャーリーに伝えて、二人は今後の構想を練る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
カリフォルニア州、マリン郡
弁護士のクレア・キュービックは、木工職人の夫トムと共に平穏な日々を送っていた。
ある日、買い物中にFBIに逮捕されたトムは、海兵隊基地の営倉に拘置される。
1988年、エルサルバドルの村を襲撃した海兵隊の分隊の一員だったトムは、無実の村人を殺した罪に問われ逮捕されたのだった。
アメリカ人学生を爆殺した犯人捜索が任務だったと言うトムは、上官のヘルナンデスが殺したと訴え、クレアに無実だと伝える。
自ら弁護することを決意したクレアは、元海兵隊員の弁護士チャーリーと若い弁護人テレンス中尉、そして妹のジャッキーの協力を得て、トムの無罪を訴える戦いを始めるのだが・・・。
__________

俳優、脚本家でもあり、テレビ界でも活躍するカール・フランクリンが監督し、製作はアーノン・ミルチャン、そして、「コレクター」(1997)でも共演したアシュレイ・ジャッドモーガン・フリーマンというビッグネームの共演も話題となったサスペンス。

若くて美しい女性敏腕弁護士が、特殊な世界とも言える軍事法廷で夫の無実を訴えるという興味深い内容の作品。

エルサルバドルで起きた海兵隊部隊による残虐な殺人を中心に展開する内容なのだが、それを自由自在に裏で操る軍部の権力と、命まで狙われながら敢然と立ち向かう数人の弱小弁護団の戦いが繰り広げられる。

まるで西部劇のような設定は、敏腕弁護士がさしずめ保安官であり、それをサポートするのがアル中の老弁護士、更には若造のような弁護人である海兵隊士官となれば、思わず「リオ・ブラボー」(1959)を連想してしまう。
原作がある物語なのでそうではないと思うが、製作の段階でそれを意識したのではないかとも思えてしまう。

主演のアシュレイ・ジャッドの洗練された美しさは際立ち、女性的な面も見せながらも権力に立ち向かう弁護士を熱演し、自堕落な生活を送っていたアル中の弁護士であり、主人公との出会いで再スタートを切ることができる老弁護士を、モーガン・フリーマンが人間味あふれる演技で好演している。
また、モーガン・フリーマンがバイクに乗る姿は注目だ。

主人公をだます元海兵隊員である夫のジェームズ・カヴィーゼル、主人公に協力する弁護人である士官アダム・スコット、彼と恋に落ちる主人公の妹アマンダ・ピート、全ての黒幕である准将のブルース・デイヴィソン、彼の副官で村の襲撃部隊の指揮官ホアン・カルロス・ヘルナンデス、訴追官のマイケル・ガストン、審問官のジュード・チコレッラ、主人公に協力するFBI捜査官のトム・バウアー、主人公を監視するエルサルバドル人の男エミリオ・リヴェラ、嘘発見器のコーチ、ジョン・ビリングズリー、作戦に参加した海兵隊員のマイケル・シャノン、売春婦のデンドリー・テイラーなどが共演している。


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