「ロッキー」(1976)でブレイクしたシルヴェスター・スタローンとノーマン・ジュイソンが組んだ社会派ドラマ大作。 ロッド・スタイガー、メリンダ・ディロン、ピーター・ボイル他共演。 |
・シルヴェスター・スタローン / Sylvester Stallone 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:ノーマン・ジュイソン
製作
ノーマン・ジュイソン
ジーン・コーマン
原作:ジョー・エスターハス
脚本
ジョー・エスターハス
シルヴェスター・スタローン
撮影:ラズロ・コヴァックス
編集:グリーム・クリフォード
音楽:ビル・コンティ
出演
シルヴェスター・スタローン:ジョニー・コヴァック
ロッド・スタイガー:アンドリュー・マディソン上院議員
メリンダ・ディロン:アンナ・ゼリンカス
デイヴィッド・ハフマン:エイブ・ベルキン
ピーター・ボイル:マックス・グレアム
ケヴィン・コンウェイ:ヴィンス・ドイル
トニー・ロー・ビアンコ:ベイブ・マリノ
ブライアン・デネヒー:フランク・ヴァスコ
リチャード・ハード:モナハン
キャシー・イエーツ:モリー
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1978年製作 131分
公開
北米:1978年4月13日
日本:1978年10月
製作費 $11,000,000
北米興行収入 $20,388,900
■ ストーリー ■
1930年代半ば、オハイオ州クリーブランド。
食品会社の一従業員ジョニー・コバック(シルヴェスター・スタローン)は、過酷な労働条件の改善を求めて社長に直談判し、労働者の要求を受入れさせるものの、会社はクビになってしまう。
その後、全米トラック運転手連盟・F.I.S.T.の支部長モナハン(リチャード・ハード)は、ジョニーの実行力を評価し、彼と親友のエイブ(デイヴィッド・ハフマン)を組合に引き入れる。
そして、苦労しながらも、ジョニーの指導力は人を引きつけ、次第に組合員を増やす。
組合の仕事が順調になったジョニーは、工員のアンナ(メリンダ・ディロン)と親交を深めていく。
ジョニーらの攻勢に、経営者側は暴力で対抗しエイブが負傷してしまう。
そんな時、F.I.S.T.の全米理事長グレアム(ピーター・ボイル)は、運転手経験のないジョニーの行動が、スタンドプレーだと言い張る。
ショックを受けたジョニーは、経営者代表との交渉で、組合側の要求を全て断られてしまう。
ストライキ決行を決めたジョニーだったが、その結果、モナハンが犠牲になる。
そして、正当な方法では、けりが付けられないと判断したジョニーは、闇黒街と手を組み、実力行使に出るのだが・・・。
力強いテーマを大河ドラマ風に仕上げ、人気が爆発したスタローンの勢いで大いに期待された作品ではある。
批評家の評価は、それほど悪くもなかったものの、興行的には、「ロッキー」(1976)の直後だけに、大成功したとは言えない結果に終わった。
*北米興行収入 $20,388,900
「ロッキー」シリーズでもお馴染み、ビル・コンティの力強い音楽は印象的だ。
スタローンは脚本も兼ね、巨大な組織に成長していく組合リーダーをパワフルに演じてはいるが、やはりまだ貫禄が足りない感じは否めない。
終盤にようやく登場するロッド・スタイガーが、ベテランの実力派らしく、迫力ある演技を見せてくれる。
暴走気味の主人公に困惑しながら、愛を深め妻となるメリンダ・ディロン、主人公とは兄弟以上の親友であり右腕だったが、口止めのため殺されてしまうデイヴィッド・ハフマン、汚職に染まる全米組合理事ピーター・ボイル、主人公と裏社会のパイプ役ケヴィン・コンウェイ、組合を食い物にする闇黒街のボス、トニー・ロー・ビアンコ、組合に逆らい脅迫されるブライアン・デネヒーなどが共演している。