製作、監督のジョン・フォードと主演ジョン・ウェインによる最後のコンビ作品。 フランス領ポリネシアの孤島を舞台にした、リー・マーヴィン、エリザベス・アレン、ジャック・ウォーデン、シーザー・ロメロ、ドロシー・ラムーア他共演の痛快コメディ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・フォード
製作:ジョン・フォード
脚本
フランク・ニュージェント
ジェームズ・E・グラント
撮影:ウィリアム・H・クローシア
編集:オットー・ラブリング
衣装デザイン:イデス・ヘッド
音楽:シリル・J・モックリッジ
出演
ジョン・ウェイン:マイケル・パトリック”ガンズ”ドノバン
リー・マーヴィン:トーマス・アロイシアス”ボーツ”ギルフーリー
エリザベス・アレン:アメリア・デダム
ジャック・ウォーデン:ウィリアム・デダム
シーザー・ロメロ:アンドレ・デラージ総督
ドロシー・ラムーア:ラフルール
ジャクリーヌ・マドーフ:レラーニ
ジェフリー・バイロン:ルーク・デダム
シェリレーン・リー:サリー・デダム
マイク・マズルキ:モンク・メンコヴィッチ巡査
マーセル・ダリオ:クルーゾー神父
パトリック・ウェイン:オーストラリア海軍少尉
メエ・マーシュ:アメリアの家族会議メンバー
クリフ・ライオンズ:オーストラリア海軍士官
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1963年製作 109分
公開
北米:1963年6月12日
日本:1963年7月
製作費 $2,686,590
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
フランス領ポリネシア。
アメリカ海軍の退役軍人トーマス・アロイシアス”ボーツ”ギルフーリー(リー・マーヴィン)は、航海中の船から脱出して、孤島ハレアカロアに向かう。
ハレアカロア。
同じ海軍の退役軍人マイケル・パトリック”ガンズ”ドノバン(ジョン・ウェイン)は、酒場”ドノバン珊瑚礁”を経営していた。
ドノバンは、留守の多い医師ウィリアム・デダム(ジャック・ウォーデン)の子供達の面倒を見ながら、気ままに暮らしていた。
総督アンドレ・デラージ(シーザー・ロメロ)は、島の居心地の悪さに退屈していたが、 ギルフーリーが現れたことをドノバンと確認し、大事が起きそうな予感に期待する。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
南海の孤島で酒場を経営するアメリカ海軍退役軍人マイケル・パトリック”ガンズ”ドノバンは、旧友であるギルフーリーが、恒例となっている同じ誕生日の喧嘩のため島に現れたことを知る。
島の人々に大歓迎されたギルフーリーは、ドノバンが経営する酒場”ドノバン珊瑚礁”に向かい、彼と大喧嘩を始めてしまう。
ボストンの富豪令嬢アメリアは、汽船会社を引き継ぐことになり、大株主である南海の孤島で医師をしている父デダムに会いに行くことになる。
それを知ったドノバンは、島の王女と結婚したデダムが、揉め事に巻き込まれるのを防ごうとする。
ドノバンは、留守中のデダムに代わり、彼の子供達を自分の子だと偽り、到着したアメリアを歓迎するのだが・・・。
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ハワイ諸島のカウアイ島でのロケを生かし、いかにもジョン・フォードらしい男臭い豪快なドラマに、フォード作品ならではの、主人公と気の強い鉄火娘との常軌を逸したロマンスが絡み合うという、ファンにはたまらない展開が嬉しい。
残念ながら、これがジョン・フォードとジョン・ウェインのコンビによる最後の作品となった。
生涯通した、豪放磊落なウェインの男のイメージが、かなりよく出た作品で、特に優しい言葉が通用しない(言えない)女性を、強引に自分のペースに巻き込んでいくラストなどは、個人的には鳥肌が立つほど好きなシーンであり、実に彼らしい演技で、他人には真似できない彼の個性は際立つ。
前年の「リバティ・バランスを射った男」(1962)でもウェインと渡り合うリー・マーヴィンは、後半は大人しくなってしまうが、前半の豪快さは迫力満点だ。
ウェインより17歳も年下なのだが、彼とは愛称抜群であり、そのふてぶてしさや、体力的にもウェインに全く引けをとらない。
前記のように、フォードが好んで登場させる女性像の典型、気の強いじゃじゃ馬娘をエリザベス・アレンが熱演している。
物静かで実直な医師役という、彼には珍しい役柄のジャック・ウォーデンが、ただ一人、冷静な態度で皆をまとめているというところが興味深い。
島から脱出を考えていたが、資産家令嬢の出現で彼女の気を引こうとする総督シーザー・ロメロ、南国ムードにぴったりの女性ドロシー・ラムーア、頑強な警察官マイク・マズルキ、財政難で苦労する神父のマーセル・ダリオ、子供達のジャクリーヌ・マドーフ、ジェフリー・バイロン、シェリレーン・リーなどが共演している。
小さな役だがフォード一家を代表して、ウェインの息子でオーストラリア軍士官パトリック・ウェイン、ボストンの家族会議のメンバーでメエ・マーシュ、オーストラリア軍将校役クリフ・ライオンズなどの出演も嬉しい。
ウェイン作品では、西部劇を含め多くを担当するイデス・ヘッドの衣装も注目だ。