無理な車線変更で起きた事故により人生の再起を失った男とその原因を作った弁護士が人生の危機に直面する姿を描く、ベン・アフレック、サミュエル・L・ジャクソン共演、監督ロジャー・ミッシェルのサスペンス・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ロジャー・ミッシェル
製作総指揮
ロン・ボズマン
アダム・シュローダー
製作:スコット・ルーディン
原案:チャップ・テイラー
脚本
チャップ・テイラー
マイケル・トルキン
撮影:サルヴァトーレ・トティーノ
編集:クリストファー・テレフセン
音楽:デヴィッド・アーノルド
出演
ギャビン・バネック:ベン・アフレック
ドイル・ギプソン:サミュエル・L・ジャクソン
ヴァレリー・ギプソン:キム・スタウントン
ミシェル:トニ・コレット
スティーヴン・デラーノ:シドニー・ポラック
デラーノ夫人:ティナ・スローン
ウォルター・アーネル:リチャード・ジェンキンス
シンシア・デラーノ・バネック:アマンダ・ピート
ギブソンの後見人:ウィリアム・ハート
フィンチ:ディラン・ベイカー
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2002年製作 98分
公開
北米:2002年4月12日
日本:2002年11月9日
製作費 $45,000,000
北米興行収入 $66,790,300
世界 $94,935,800
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク、マンハッタン。
裁判に遅れることを焦り、車線変更をした若手敏腕弁護士ギャビン・バネック(ベン・アフレック)は、ドイル・ギプソン(サミュエル・L・ジャクソン)の車に接触して事故を起こす。
焦ったバネックは、ギプソンの名前も聞かずに、白紙の小切手を渡し、その場を去って行く。
アルコール依存症で、妻子と別居中のギプソンも、親権を争う裁判に向っていたのだが、彼はバネックが落としていったファイルを拾い裁判所に急ぐ。
バネックは、法廷で、そのファイルがないことに気づき、提出を求められ、ギプソンは審理に遅れて、妻のヴァレリー(キム・スタウントン)に親権を奪われてしまう。
失意の二人は街角で偶然出くわすが、金で全てを解決しようとするバネックに対し、ギプソンは時間を返せと迫る。
バネックは、ファイルが捨てられたことを知り、義父でボスのスティーヴン(シドニー・ポラック)に裁判が解決したと嘘をついてしまう。
その後バネックは、不倫関係である事務員ミシェル()トニ・コレットに、ハッカーのフィンチ(ディラン・ベイカー)を紹介され、ギプソンの情報を知る。
そしてバネックは、ギブソンの銀行口座を凍結させ、ファイルを返すようにと、勤務先にメッセージを残すのだが・・・。
若手のホープとして、人気急上昇中のベン・アフレックと、実力派スターのサミュエル・L・ジャクソンの競演ということで、大いに話題になった作品。
その他の共演者も豪華で、興行的にも期待された作品ではあるが、北米で約6700万ドル、全世界では約9500万ドルで、まずまずの結果となった。
些細なこととは言えない立派な交通事故で、訴訟王国であるアメリカの弁護士がとる行動ではないことがきっかけとなるという、少々出来過ぎた話ではあるが、焦る様子などは、うまく表現されていたということで納得するしかないというところだろうか。
家族、そして人間性を失いかける主人公二人が、結果的に、この事件をきっかけにして、それらを再び取り戻せるチャンスを掴みながら終わるラストはなかなか爽やかだ。
とてつもない、復讐合戦が繰り広げられるように宣伝されたのだが、窮地に立たされた人間の、自分に対する挑戦と言える行動を、ロジャー・ミッシェルが、スリリングに描いていると言った方が正しいかもしれない。
結局、この時点で、腐り切った事務所や周囲に気づいたことで、将来への希望を案じさせる結末で救われる弁護士ベン・アフレックと、家族を取り戻すための、必至な思いがよく伝わってくるサミュエル・ L・ジャクソン、両者の熱演は見ものだ。
終盤、存在感を発揮するギプソン(S・L・ジャクソン)の妻キム・スタウントン、バネック(B・アフレック)の愛人トニ・コレット、妻のアマンダ・ピート、ボスで義父のシドニー・ポラック、その妻役ティナ・スローン、バネックの同僚上司役のリチャード・ジェンキンス、ギプソンを支える後見人ウィリアム・ハート、ハッカーのディラン・ベイカーなどが共演している。